4. 世界あの街この街: 高雄


4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第58回 高雄


高雄(トリップアドバイザー提供)

中華民国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

台湾第二の大都市。龍虎塔は高雄のみならず台湾全体のシンボルともなっている。台北からも日帰り観光できる他、直行便も充実。台北よりものどかで、港町の開放的な雰囲気や自然の近さも人気の秘密。物価の安さもありリピーターが多い。
台灣美麗島 高客  から 台灣壽山國家自然公園   Google マップ
(地図:Google)

高雄駅から南、美麗島駅~新堀江のあたりが高雄最大の繁華街。
美麗島駅はメトロの2線、南北に延びる紅線と東西に延びる橘線が交差するまさに高雄の中心。空港からメトロに乗り美麗島駅で降りると、壮麗なステンドグラスに目を奪われる。この芸術的な意匠はかつてここで起きた民主化デモとその弾圧事件「美麗島事件」を記念したものだが、今では高雄有数の観光スポットとなっている。

美麗島駅(トリップアドバイザー提供)

美麗島駅のほど近くに高雄最大のナイトマーケット、六合二路夜市がある。
夕方から屋台が出はじめ、深夜にかけて多くの人でにぎわう。港町ならではの海鮮屋台を見て歩こう。観光夜市というだけあり(比較的)親切で清潔。歩行者天国なので歩きやすい。値段は少し高めだが安心して散策できる。



六合觀光夜市(トリップアドバイザー提供)

高雄で最も高いビルが高雄85ビル(東帝士85國際廣場)。高さ378mと日本で最も高いあべのハルカスを上回る超高層ビルで、2004年に台北101ビル(509m)ができてからは台湾で2位の高さとなってしまったものの、その独特な存在感は変わらない。
74階が展望台になっており、特に夕暮れや夜の時間帯は港に夜景が映える絶景を楽しめる。37階~85階には5つ星ホテル(高雄金典酒店)が入っている。台北のホテルに比べれば値段も意外に手ごろなので余裕があれば一泊して下界を見下ろしてみたい。



85 Sky Tower Hotel(トリップアドバイザー提供)

85ビルの前に建つ市立図書館も人気スポット。なぜ図書館が観光地になっているのか、行ってみれば一目瞭然。
光をぞんぶんに生かした建物は美しく、博物館やカフェのよう。人々は静かな館内でくつろいだり、屋上から夜景を眺めたりするなど思い思いに過ごしている。


高雄市立圖書館總館(トリップアドバイザー提供)

六合二路夜市や龍虎塔と並ぶ高雄名物が佛光山。
日本の渋い寺院を見慣れた目には想像もつかないような超巨大スケールと極彩色で展開される仏教世界には圧倒させられる。
境内も遠近感が狂うほど広く、歩いても歩いても終わらない!
敷地内には菜食レストランがあり、本物の肉や魚介に似せた完成度の高い料理も楽しめる。



仏光山仏陀紀念館(トリップアドバイザー提供)

旗津島は市街の西部に細長く伸びる砂州。もともとは陸続きだったが今ではフェリーで渡る必要がある(乗船時間は5分ほど)。島は意外に賑やかで、シーフードの屋台やお土産屋が並ぶ。
一方海岸に向かうと広い空と砂浜が広がり、風情にあふれる。
ここではレンタサイクルが名物で、専用の周回コースが5つもある。ぜひ自転車を借りて海風を感じてみよう。



旗津島(トリップアドバイザー提供)

観光客がメインの六合二路夜市に対し、よりローカル色が強いのが瑞豊夜市。混雑ぐあいもディープさも六合二路夜市をしのぎ、屋台もワイルドで手ごろなものが多い。圧巻の陳列を誇る輪投げコーナーや占い、マッサージ屋台などユニークな出し物もある。



瑞豐夜市(トリップアドバイザー提供)

アジアの市場が好きな向きは自由黄昏市場へ。地元民も御用達の夕市で、珍しい海鮮類や南国フルーツなどが山積みとなっている。海鮮や臭豆腐、果物の甘い香りが入りまじってライブ感もたっぷり。食品だけでなく屋台や雑貨、マッサージコーナーまである。


自由黄昏市場(トリップアドバイザー提供)

さて、蓮池潭は高雄観光のハイライト。市街地から北10kmほどに位置する人造湖と一帯の寺院群。台北から鉄道で来たなら、左営駅から直接向かっても近い。
湖畔に建つ龍虎塔はあまりにも有名で、派手な色彩とザ・台湾とでもいうべき意匠にテンションが上がる。建造は1976年とそれほど古くないのでパワースポットとしての効果は未知数だが、やはり高雄に来たなら眺めておきたいところ。



蓮池潭(トリップアドバイザー提供)

寿山国家自然公園は市街の西にそびえる標高356メートルの山で、気軽なハイキングに最適。台湾ザルをはじめ、鳥やカタツムリなど珍しい南国の自然が味わえる。
かつて金比羅神社であった忠烈祠や動物園などの見どころがあり、のどかで落ち着いた雰囲気。展望台からは台湾海峡や市街を一望できる。


壽山國家自然公園(トリップアドバイザー提供)

一日の街歩きが終わったら愛河沿いに夜景を見に行こう。河畔は公園となっておりまったりできる。
フェリーに乗って水上から市街のネオンを眺めてもいい。


愛河(トリップアドバイザー提供)


高雄から南に120km、バスに乗って2時間あまりで台湾島の最南端である墾丁国家公園へたどりつく。緯度はハワイやニューカレドニアとほぼ同じで、青い珊瑚礁の海や熱帯の植生などまさに南国の趣。一帯は国立公園として希少な生態系や石灰岩の浸食された奇岩など豊かな自然がそのまま保たれている。
博物館や新鮮なシーフード、夜市などリゾート地としての人気も高い。


墾丁国家公園(トリップアドバイザー提供)

高雄から台南まではわずか50km程度、鉄道で30分。
紅毛城に代表される史跡や寺院、レトロな街並みが人気。台南を代表するグルメ・担仔麵や泥湯で有名な關子嶺温泉などこちらもゆっくり滞在したくなる魅力にあふれている。


台南・神農街(トリップアドバイザー提供)

田寮月世界は泥炭が侵食されて形成された悪地地形。高雄から北に40km、台南からは南に30km程度。
急峻な山肌がつづく荒涼とした光景はまさにSFの世界のよう。


田寮月世界(トリップアドバイザー提供)





旗津島(トリップアドバイザー提供)

台湾旅行の楽しみといえば食事。海の幸・山の幸に恵まれ、中国各地や日本と相互に影響しあって発達してきた台湾料理は我々にも親しみやすい。レストランでも屋台でも様々な味覚を楽しむことができる。
代表的なものは甘辛いそぼろや角煮をのせたルーロー飯、濃く煮込んだ牛肉やホルモンをのせた麺、小籠包やちまき、カキのオムレツ、羊や鶏の串焼きなど。せっかくなので日本では珍しい薬膳やベジタリアン食の菜食料理(素食と表記)、鴨や臭豆腐などのめずらしい味覚にもチャレンジしたい。

高雄は港町であり、海鮮が名物。また、台湾南部は屋台メシ(小吃)が発達しており、担仔麺(ターアーミー)やエビの春巻き、魚介の麺など多様な食をリーズナブルに楽しめる。

度小月担仔麺(トリップアドバイザー提供)

南国だけあってアイスや豆花といった冷たいデザートも豊富。東南アジアでは心配な衛生面も台湾なら安心なので、いろいろ試してみよう。特にかき氷はお茶やコーヒーなどのフレーバーをふくんだ氷で仕上げたものや南国のフルーツをど迫力でトッピングしたものなど独自の進化をとげている。タピオカティーやパパイアと牛乳を混ぜた高雄発祥の木瓜牛奶などドリンク類も豊富。

高雄婆婆冰(トリップアドバイザー提供)

注意したいのがお酒。意外に台湾は酒が飲みにくい国で、食事をする場所にもおいてないことがある。コンビニでは酒を購入できる時間が決まっている。ビールが手放せない方は忘れずに買いだめして宿の冷蔵庫に入れておこう。


日本からの行き方

(空路)
現在、高雄までの直行便は成田を発つJAL、チャイナエアライン、エバーに加えてLCCのバニラエア、タイガーエアがある。いずれも成田を昼か夕方に出て現地に夕方か夜着く便で、LCCでも比較的無理のないスケジュール。
復路は現地を午前に出るのがエバー、バニラ、JAL、チャイナエアライン。午後に出るのがJALかタイガーエア。
週末海外なら往路はバニラの金曜夜便、復路は日曜午後のタイガーか日曜夜のバニラが魅力的だ。タイガーは現地15時発成田20時着、バニラは17時発21時半着となっている。

料金は台北便と同じかやや高く、LCCで2万円~といったところ。それでも台北から陸路移動するよりは直行便の方が安く済む。

関空の場合はチャイナエアライン、エバーに加えてピーチ、タイガー、スクートという3つのLCCが選べる。17時発のスクートは週末海外向きだが火木土運航で金曜便がない。往路、復路ともに現地滞在が長いスケジュールを組めそうなのはピーチかチャイナエアライン。

他にも福岡便や関空からの台南空港便がある。
もちろん無数に選択肢のある台北便で飛び、陸路で南部に向かってもかまわない。

(パッケージツアー)
タイガーエアを使う成田発のパッケージツアーが3日間で2万円、チャイナエアラインのツアーでも3万円程度とかなりリーズナブルで、ホテル代を考えると検討価値は高い。

(陸路)
台北から鉄道、バスで高雄もしくは台南に行くことができる。
なんといっても早いのは台湾新幹線。台北から高雄の新左営駅まで2時間かからない。台北から高雄まで載った場合1490台湾ドル(16年1月レートで約5300円)。台北に戻るなら3日間パスがお得だ。
在来線の特急(自強号・莒光)の場合、所要5~7時間。費用は650台湾ドル(同約2300円)。こちらも乗り放題パスなど様々なチケットがある。

長距離バスも評判がいい。「国光客運」「統聯客運」「和欣客運」「阿羅哈客運」の4社が価格とサービス競争でしのぎをけずっており、シートは巨大で乗り心地は快適。鉄道と所要時間もさほど変わらず、安いものでは1000円を切るなどコスパは非常に高い。

(空港)
高雄の空港は高雄国際空港(KHH)。市街から約10kmと近い。
免税店や両替、コンビニ、カフェ、携帯ショップのカウンターなどがある。変わったところでは国立歴史博物館のミュージアムショップがあり、ここでお土産さがしもできる。More Premium Loungeではプライオリティ・パスが使用可能。
日本発着便以外の国際線としては、中国各地の他、マカオ、香港、ベトナム、フィリピン、タイ、マレーシアなどへの便がある。

市街までは地下鉄が乗り入れており、高雄国際機場駅(ターミナルをいったん出て駅へ)から市街の美麗島駅まで約10~15分、30台湾ドル。
バスの場合高雄駅まで約30分、12台湾ドル~。
タクシーの場合市街まで約20分、メーター制。国際線到着口の客待ちタクシーには待機料が50台湾ドル、トランクサービスには10台湾ドルが加算され、市街までは300台湾ドル程度になる。




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地理と気候

高雄は全島が熱帯・亜熱帯に属する台湾のさらに南部。
年間を通じて暖かく、冬でも20度以上。夏は30度を大きく超え、日射しも強く雨も多い。おまけに台風シーズンとも重なるため万一の欠航や滞在延長のリスクも頭にいれておきたい。
台北よりも全般に暑いものの、湿気は少なくすごしやすいという声も多い。

やはり気温もおだやかで雨の少ない秋~春先がおすすめで、ベストシーズンは10月~1月。
台湾と日本の時差は1時間。


(画像:Google)


言語と通貨

公用語は中国語(普通話・北京語)。表記は中国で使われている簡体字ではなく繁体字が用いられている。
高雄は台北に比べると台湾語がとびかう頻度が高い。ホテル、レストランや観光地では日本語が通じることもある。

通貨は台湾ドル(台湾元)、単位は元(Yuan)だが口語では塊(Kuai)と呼ぶことも。1台湾ドル=3.5円(16年1月時点)。
物価は日本より安めで、食費や交通機関は日本の半分~1/3程度で済むことも。物価の高い台北に比べてもリーズナブルといえる。

両替は台湾銀行がベスト。ATMでのキャッシングも手軽だが、海外カードが使えない機械も多いので注意しよう。

クレジットカードの通用度合いも高い。
チップ文化は無い。




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ビザと治安

全般に治安は良好で、日本とほぼ同程度と考えてよいが、海外にいるという一定の配慮は必要。置き引き、盗難、詐欺などは日本の国内旅行と同様に注意が必要。

観光目的の場合、90日以内の滞在はビザ免除。90日を超えた滞在、外国籍もしくは就業などの場合はビザが必要となる。


市内交通

(地下鉄)
台湾の地下鉄はMRTもしくは捷運と表記する。
地下鉄は2線あり、南北に延びる紅線と東西に延びる橘線。さらに環状のライトレール(軽軌道)が建設中で、一部区間のみ開業している。

運賃は20~60台湾ドル。キップは台北や中国でもおなじみのトークン式。
台北の悠悠卡(Easy Card)同様の一通卡(iPass)というICカードがある。悠悠卡(Easy Card)は高雄のMRTでは使えないが、バス・フェリーで利用できる。

台湾の地下鉄で注意すべきは一切の飲食が禁止ということだろう。
なんとアメやガム、ペットボトルの水なども対象で、見つかれば罰金とされているので注意したい。

余談ではあるが、高雄高速交通では日本も顔負けの“萌えキャラ”をマスコットとして採用しており、ポスターやプリペイドカードなどに活用されている。そのクオリティは驚くほど高く二次創作も盛んだ。詳しくはFacebookページが用意されているのでチェックしてほしい。

(タクシー)
黄色い車体で「出租汽車」「計程車」などと表示がある。
街中を流しており、メーター制で安心。
初乗り1.5kmで85台湾ドル、250mごとに5台湾ドル追加と安い。
英語、日本語が苦手なドライバーも居るため、地図や行き先のメモがあると良い。

台北では普及しているUberも、高雄では現時点で登録がない。

レンタサイクル
台湾はアジアのほこる自転車大国。全土に専用道が整備されており自転車の存在感は強い。
海沿いの絶景ライドや街中の散策など自転車があれば機動力があがる。
高雄には公共のレンタル自転車システムがある他、ホテルやゲストハウスなどが貸しだしている場合もある。


ホテルとシーズン


Knock Knock Hostel (トリップアドバイザー提供)

中級ホテルが1000~1500台湾ドル、高級ホテルでも3000台湾ドルといったところで、台北よりもだいぶ泊まりやすい価格。
ゲストハウスも多く、古い建物をリノベーションしたデザインホテル顔負けのスタイリッシュなものも増えている。個室が500台湾ドル程度。

一般的にベストシーズンは秋~春先。オフシーズンの6月頃からホテルレートや航空運賃が安くなるが、雨や台風のリスクも。
2月の旧正月は大陸からの観光客や国内旅行者が多く、ホテルのレートも高騰、休業する施設もある。一方で各地でのランタン祭りや春節の賑わいなどが味わえる時期でもある。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
台湾の主な携帯事業者はTaiwan Mobile(台湾大哥大)、Chungha Telecom(中華電信;ブランド名emome)、FarEas Tone(遠傳電信)など。
プリペイドは「預付」と表記する。
空港のカウンターや空港内のコンビニでSIMを売っている他、市中の携帯会社カウンターやセブンイレブンでもSIMカードを買うことができる。空港なら日本人対応も手慣れたもの。

Taiwan Mobileの場合、1.2ギガ・60日有効なデータSIMプランが180台湾ドル。
emomeの場合、1.2ギガで300台湾ドル、FarEas Toneの場合1ギガで180台湾ドルなど。

日本からWiFiルーターを借りていくか、海外の数カ国で使えるSIMを買っておくという手もある。



(WiFi)
ホテル、ショッピングセンター、レストラン、カフェなど多くの場所でWiFiを提供している。台湾のセブンイレブンでは一回30分制限(一日3回まで)の無線LAN接続サービスを提供している。
また、台湾観光局が外国人旅行者向けにやはり公衆無線LAN(愛台湾:iTaiwan)を提供している。空港のカウンターでパスポートを提示すれば利用できる。
台南市では公衆無線LANを提供している。オンラインで申請でき、即座に利用可能。