2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
吉田友和(よしだともかず)
1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web
しりとりで旅する 第34回 吉田友和
じ ジャカルタ
インドネシアの入国ビザが、2015年1月から撤廃されることに決まったという。そのニュースを見たのが、ちょうどまさにインドネシアから帰国した直後だったから、ちょっぴり損した気分だ。
ビザが必要といっても、到着時に空港で簡単にアライバルビザが取得可能だった。渡航前に取得しないで済むのは楽チンではあるが、料金がいささか高い。35ドルである。
空港内のビザのブースでお金を支払うと、専用のシールを渡される。それを持って入国審査に並ぶと、係官がパスポートに貼り付けてスタンプを押してくるわけだ。たかがシールに35ドルと思うと、なんだか馬鹿馬鹿しいのも正直なところだった。