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1. 旅行業界最新ニュース  2017/12/26号 Vol.94


1. 旅行業界最新ニュース

スクート、シンガポール~関西~ホノルル線に就航開始

スクートは12月19日、シンガポール~関西~ホノルル線に就航した。シンガポール~関西、関西~ホノルルのいずれの区間のみでも利用できる。機材はボーイング787-8で、座席数は329席(ビジネス18席、エコノミー311席)。当面は週4便だがデイリー運航も視野に入っているという。スクートのアメリカ就航ははじめて。関西~ホノルル間のLCCは、6月に就航したエアアジアXに続き2社目となる。

ボーイング、エンブラエルと提携交渉進める

米ボーイングはリージョナルジェットERJシリーズ、小型ジェット旅客機E-Jetシリーズなどで知られる世界第三位の航空機メーカーであるブラジルのエンブラエルと提携交渉を行っていることを明らかにした。これはライバルのエアバスがカナダ航空機ボンバルディアと提携したことに対抗する狙いがあるとみられている。また、ボーイングはエンブラエルの買収も検討しているという。実現すれば1997年の米マクドネル・ダグラス買収に次ぐ大型企業買収となるがブラジル政府は難色を示しているという。

香港航空、香港~ロサンゼルス線を開設

海南航空グループの香港航空は12月18日、香港~ロサンゼルス線を開設した。機材はエアバスの最新鋭機A350-900。同社のアメリカ路線展開ははじめて。また、2018年1月より那覇~香港線を現在の週14便から週18便へと増便することも発表しており、香港をハブに順調にネットワークを広げている。

ジェットスター、成田~宮崎線に就航

ジェットスター・ジャパンは12月21日より東京(成田)~宮崎線に就航した。機材はエアバスA320、宮崎空港へのLCCの発着は2015年8月に就航したピーチの関西~宮崎便に続き2路線目となる。また、ジェットスターは福岡、鹿児島、大分、熊本、に続き5路線目となり、長崎線も就航が予定されている。

ダイヤ
11:30 成田 → 13:40 宮崎(GK633)
14:20 宮崎 → 16:00 成田(GK634)

ANA、来年4月から国内線Wi-Fi無料化

ANAは2018年4月1日より、国内線で導入している機内インターネット接続サービス「ANA Wi-Fiサービス」を無料提供すると発表した。接続時間は無制限でサービス期間も限定しない。対象機材は国内線を運行するボーイング777、787、767、737-800、エアバスA321となり737-500、737-700、ボンバルディアDHC-8-Q400など一部機材では利用できない。一方で同日よりレミアムクラスへのアップグレード料金が値上げされることも発表されている。なおJALは2017年2月より無料化されている。

3b. 温帯雨林を見に行こう(米ワシントン国立公園)その2


3b. 温帯雨林を見に行こう(米ワシントン国立公園) その2

tabinote田口です。ワシントン州のオリンピック国立公園を巡る旅第2弾です。


Sol Duc Hot Spring Resortの朝は寒いです。車にはびっしり霜が降りています。


今日はオリンピック国立公園最大の見所「Hoh Rain Forest(ホー・レインフォレスト)」に向かいます。


ここには一周0.4kmのミニ・トレイル、1.2kmのHall of Mosses(コケの殿堂)トレイル、2kmのSpruce Trailと3つのトレッキングコースが用意されています。


世界で唯一の針葉樹の温帯雨林。


木の枝からコケが垂れ下がる神秘的な景色は圧巻です。


映画「もののけ姫」の森のような緑の洪水に圧倒されます。


写真では大きさがわかりづらいのですが、とにかくすべての植物が大きい。


長い年月をかけてできあがった原生林がそのまま保存されています。


映像の方がイメージ伝わるでしょうか。


次の目的地はQuinault(クイノールト)湖です。


クイノールトまでは海沿いのドライブになります。海岸に打ち上げられた流木を見ることができます。


湖畔のロッジにチェックインします。


夕食は海沿いにあるKalaloch Lodge(カラロックロッジ)のレストランに行ってきました。


サーモンが名物のようです。美味しゅうございました。


夕暮れのクイノールト湖、まるでCM映像のようですね。


クイノールト湖の近くにも小規模ですが温帯雨林トレイルがあります。


この日はよく晴れていたのですが、雨の日はまた違った景色を見せてくれるみたいです。


トレイル内には今は使われていない納屋が残されています。


家具もそのままになっておりちょっと不気味です。


打ち捨てられたトラックに植物が絡みついています。


植物のパワーに終始圧倒されます。


さて、翌日はアバディーンという街に向かいます。


音楽に詳しい人はピンと来るかもしれません。ここは夭逝したNIRVANAのボーカリストKurt Cobain(カート・コバーン)が生まれ育った街なのです。


幼少時はここで幸せに暮らしていたカートですが、8歳の時に両親が離婚。母親から父親、叔父、祖父母と次々に引取先が変わり、明るい子供だったカートはすべてを自分の胸中にしまいこむようになります。そこに今度は叔父の自殺という悲劇が襲いかかります。


荒れ狂い、母親の家からも追い出されたカートはこの橋の下で寝泊まりをする日々となりました。
この様子は「Something in the way」という曲で綴られています。

個人的に大ファンであったカートの聖地巡礼をすませたあとはもうひとつの聖地に向かいます。


ご存知の方も多いでしょうが、2016年よりワシントン州では娯楽用大麻(マリファナ)の使用・売買が合法になっています。
もちろんここアバディーンにもたくさんの販売店が存在します。


店内は撮影禁止ですが怪しさは一切なし。パスポートを見せるだけで旅行者にも問題なく販売してくれます。


試しに購入してみました。左から時計回りに大麻草、大麻草を練り込んだブラウニー、ガラス製のパイプ、ライターとなります。値段もとても安かったです。
もちろん日本では未だに違法です。興味本位で試すにはあまりにもリスクが高すぎます。そんなあなたにはアメリカ西海岸旅行を強くおすすめします。
(※ただし厳密には海外での使用も日本の法が有効となるとの見解もあります。筆者もレポートのために購入しましたが使用はしていません)

もう1回だけ続きます。

2. 連載:「タビノート」 下川裕治  2017/12/26号 Vol.094


2. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

ノックスクートの苦戦

 つらい時間のフライトである。バンコクのドーンムアン空港を離陸するのが午前2時25分。台北の台湾桃園国際空港には朝に着く。
「やはりつらいよな。なかば徹夜になる」
 予約を進めながら、何回か手が止まった。
 ダントツの安さだった。片道が7000円台。午前中に着く便でみると、次に安いのが2万円台。こうなると、どうしても価格になびいていってしまう。
 元気なときなら、「頑張るか」と予約に走るのだが、疲れが溜まっているときや、なにかの悩みがあるときなど、心が乱れる。
 航空会社はノックスクートだった。
 結局、この便にしてしまった。ドーンムアン空港に行くと、出発が1時間遅れるという表示が出ていた。
 深夜にドーンムアン空港を出発する便は中国方面が多い。中国人の横で、ベンチに横になる。少しでも寝ようと試みる。
「やはりやめるべきだったか」
 乗り込んでみると、機材はボーイング777だった。やけに広い。これだけの座席を埋めなくてはならない。7000円台の運賃を出すのは無理がないのかもしれなかった。
 ノックスクートの状況はあまりよくない気がする。ノックエアとスクートが共同出資して、長距離LCCを標榜した。2014年に運航を開始しているが、路線はなかなか増えない。中国路線がメインになっている。もっている機材は3機だから、路線を増やすのにも限界があるが。
 バンコクと台北を結ぶ路線にしても、本来なら中型機でことは足りるのかもしれない。しかし保有しているのが、ボーイング777だけだから、これで飛ぶしかない。長距離LCCのよさを発揮できていないのだ。
 寝るしかないフライトだが、飛行時間は4時間にも満たないから、仮眠状態で台北に着くことになる。
 台北に着き、台北駅の北側にある宿に着いたのは午前11時前だった。
「12時半以降のチェックインなら900元ですが、いまチェックインすると1000元になりますけど」
 そこでまた悩む。最近の台湾の宿は、チェックインやチェックアウトの時間に厳格になってきた。LCC派にはつらいことかもしれない。
「100元の差ならよしとするか」
 そうして部屋に入り、ベッドに倒れこんだ。
 やはりこの便はつらい。しかし次もまた乗っている気がする。


台北に着いたのは午前8時すぎだった。座席は7割ほど埋まっていた

1. 旅行業界最新ニュース  2017/11/28号 Vol.93


1. 旅行業界最新ニュース

バリ島で火山が噴火し空港が一時閉鎖

インドネシア、バリ島東部アグン山が11月25日から連続的に噴火し、その影響でデンパサールのングラライ国際空港が現地時間11月27日午前7時から閉鎖された。その影響でガルーダ・インドネシア航空、エアアジアなどが運行する日本便も欠航となっている。また、バリ島だけではなく噴煙が流れているロンボク島発着のフライトにも影響が出ている。

タイ・エアアジアX、バンコク~函館線を来年にも就航か

エアアジアグループのタイ・エアアジアXが、バンコク(ドンムアン)~函館線の就航を2018年夏を目処に計画していることがバンコクを訪れた函館市の観光客誘致訪問団によって明らかになった。また、現在運休中のバンコク~札幌(新千歳)線も2018年春にも運行再開される方向で調整中とのことだ。

タイガーエア・台湾、小松~台北(桃園)線に就航

タイガーエア・台湾は、小松~台北(桃園)線に2018年1月18日より就航することを発表した。当面は木・日曜の週2便、これでタイガーエア・台湾は日本国内10都市に14路線を就航することになる。

BAの搭乗順序変更が「階級社会」とプチ炎上

ブリティッシュ・エアウェイズが11月に発表した機内搭乗順序の変更案内が炎上している。これは従来の「ファースト>ビジネス>マイル上級会員>乳幼児連れ>エコノミー」という搭乗順序をさらに細分化し「機内持込手荷物のみの旅客」を最後に搭乗させるというもの。「最低運賃の客は搭乗も最後」という厳しいルールに批判が噴出しているが、限られた荷物スペースの確保という意味で致し方ない部分もあるとの意見も。

ANA、国内線の半数で機内Wi-Fi接続サービス

ANAは2016年1月から開始している国内線のWi-Fi機器を使った機内インターネット接続サービスについて、現時点で運航機材の約半数に装着されていることを発表した。現在JALでは期間限定で無料化されているが、ANAでは「通信容量に限界があるためハード面で耐えられるか」を検証中とのこと。

ジェットスター・アジア、那覇~シンガポール線就航開始

ジェットスター・アジア航空は11月17日、シンガポール~那覇線の運行を開始した。月金日の週3往復で運行される。那覇発着の東南アジア路線はピーチのバンコク線に続き2路線目となる。

ダイヤ

01:50 SIN > 08:00 OKA 3K791 (運航日:月金日)
08:55 OKA > 13:15 SIN 3K792(運航日:月金日)

2. 連載:「タビノート」 下川裕治  2017/11/28号 Vol.093


2. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

南の国のLCC

 ベトナムのダラットからホーチミンシティまでジェットスター・パシフィック航空に乗った。ジェットスター・パシフィック航空はベトナムのLCC。もともとパシフィック航空というレガシーキャリアだったが、ジェットスターと提携し、LCCになった。
 ダラットの空港は、正式にはリエンケオン国際空港という。飛行機は予定の出発時刻より20分も早く離陸した。
 ベトナムやカンボジアで飛行機に乗るとよく、予定時刻より早く離陸する。予約した乗客は全員搭乗しているから、なんの問題もない。おそらく搭乗開始時刻から離陸までの時間に余裕をもたせているのだろう。
 アジアの空港は、離陸時刻が遅れることが多い。空港が混み合っているからだ。運航効率を重視するLCCにしたら、このほうが問題になるはずた。ベトナムやカンボジアの空港は、それほど混み合っていないということなのかもしれないが。
 飛行機は予定より15分ほど早く、ホーチミンシティのタンソンニャット空港に到着した。とんでもないスコールに見舞われていた。よく着陸できたと思わせる雨脚である。
 ジェットスター・パシフィック航空はターミナルから離れた位置に駐機した。沖止めと呼ばれるものだ。LCCは空港使用料を節減するために沖止めを選ぶことが多い。乗客はタラップを使い、バスや徒歩でターミナルに向かう。
停止した飛行機に動きはなかった。するとこんな機長からの放送が流れた。
「雨が激しいので、しばらく待機します」
 これまで何回となくLCCに乗っているが、はじめての体験だった。雨が弱まるまでしばらく待機するというのだ。
 たしかにこの雨では、タラップを降りてからバスまで間で濡れてしまう。
 早く到着したため、時間に余裕があるのかと思った。しかし到着予定時刻をすぎても、タラップが横付けされる気配はない。
 結局、ハッチが開き、タラップを乗客が降りはじめたのは、到着から40分後だった。
 雨はだいぶ小降りになっていた。
 LCCは効率を優先する。しかしジェットスター・パシフィックには、東南アジアの流儀も生きていた。
 スコールがきたら、やむまで機内で雨宿り──。
 南の国のLCCという言葉が浮かんできた。


リエンケオン国際空港でジェットスター・パシフィック航空に乗り込む。この空港はダラットから車で40~50分かかる

3b. 温帯雨林を見に行こう(米ワシントン国立公園)その1


3b. 温帯雨林を見に行こう(米ワシントン国立公園) その1

tabinote田口です。今回は妻のリクエストでアメリカのオリンピック国立公園に行ってきました。


米西海岸ワシントン州のオリンピック半島全域に位置するオリンピック国立公園は、1981年に世界遺産に登録され、現在も年間300万人ほどが訪れる人気観光地になっています。
米国の国立公園全般に言えることですが、公共交通機関での訪問はかなりハードルが高いためレンタカーの利用が基本になります。


僕が住んでいるチェンマイからオリンピック国立公園の最寄りとなるシアトルまでは、香港と北京を経由して向かいました。チェンマイから香港まではタイ・エアアジア(約15000円)、香港からシアトルまでは中国の海南航空(約37000円)を利用しました。


午前中にシアトルに着いちゃったので眠い目をこすって軽くシアトル観光。まずは街のシンボル「スペースニードル」に登ります。


シーフードがおいしい(らしい)「パイクプレイスマーケット」。なにも食べませんでしたが。


さすがamazonのお膝元シアトル。「amazon books」というリアル店舗がありました。


当時はまだ日本で売ってなかった「amazon echo dot」を購入。


amazon本社ビル横にはなんかとんでもないドームが建設中でした。


地ビールをたくさん買いました。左下のやつがいちばんうまかった。


モーテルで飲んだくれて爆睡します。シアトル市内中心部はホテルも高いですが、車でしかアクセスできないモーテルだと実はかなり安いです。レンタカー利用の恩恵ですね。


翌朝、ラッキーなことに快晴です。今回の車はフォードのフィエスタ。アメ車らしからぬルックス(ちょっとアストンマーチンぽい?)がかっこいいです。峠道もよく走るいい車でした。


最初の目的地はオリンピック半島北部最大の都市(といってもこじんまりとした街ですが)ポートエンジェルスから峠道をひたすら登りきったところにある「ハリケーンリッジ」。ここからそびえ立つオリンピック山脈が一望できるそうです。


シアトルからオリンピック半島へ向かうにはフェリーを利用します。


指示に従い車を船内に駐車します。


立派な客席も用意されていますが乗船時間は30分くらいでしょうか。


車のCMに出てくるような山道を走るドライブは最高にいい気分。


山頂にあるビジターセンター。ここからいくつかのトレイル(ハイキング)コースが用意されています。冬はスキーもできるようです。


軽く歩いてみます。ここは針葉樹林中心。


鹿がいた!!!


一旦山を降りて次に向かうのは「Sol Duc(ソルダック?)Hot Spring Resort」。なんと温泉があるようです。


思ったより立派な施設で驚きました。宿泊料金も高かった($167)けど、、、


夜はステーキを貪り食います。うまかった。


翌日はソルドック川沿いのトレイルコースを歩きます。このあたりは世界的にも珍しい温帯雨林気候です。


モミやカエデといった木にシダやコケが巻き付きポタポタと雫を落とすという神秘的な景色を見ることができます。


大したことないと高をくくってたら結構距離があってたいへんくたびれました。


小川も流れており空気も冷たく気持ちいい。


終着点の「ソルダック滝」、ここでUターンです。


滑って転落しないよう細心の注意が必要です。(足挫きました)


運動の後の飯はうまい!!!

続きます。

1. 旅行業界最新ニュース  2017/10/24号 Vol.92


1. 旅行業界最新ニュース

エアアジア・ジャパンがようやく再出発

中部国際空港をハブとするエアアジア・ジャパンは、10月29日より同社の日本再参入第一弾となる中部−札幌(新千歳)線を開設すると正式発表した。今後は中部−台北線の就航を検討しているが、開設時期はいまのところ未定となっている。
また、就航記念セールで同路線を片道5円で販売すると、直後にジェットスター・ジャパンが名古屋/中部発着全路線で6円セールを行うという強烈なライバル意識を見せつけ話題になった。

アリタリア航空のマイレージが無効に

アリタリア-イタリア航空は、同社のマイレージプログラム「MILLEMIGLIA(ミッレミリア)」を2018年3月31日をもって終了すると発表、新しいプログラムを2018年1月1日より開始する計画で、2013年から2017年までに取得したマイルは2018年3月31日までに特典航空券への交換などのサービスで使い切る必要があるという。

ニキ航空とLGWがユーロウィングスに吸収

ルフトハンザグループは、オーストリアのLCC、ニキ航空とドイツのリージョンエアライン、Luftfahrtgesellschaft Walter mbH(LGW)を買収することで、エア・ベルリン・グループと合意したと発表。両社の路線はルフトハンザ傘下のLCC、ユーロウイングスが引き継ぐ。

JTA、新ジンベイジェットが那覇から初就航

JAL傘下の日本トランスオーシャン航空(JTA)の特別塗装機「ジンベエジェット」、2012年12月就航の初号機(737-400)、2014年1月就航の2号機「さくらジンベエ」(737-400)に続く3号機(737-800)が、10月22日に那覇空港で初フライトを行った。

エアバス新型機A330neo、初飛行に成功

エアバスは10月19日、仏トゥールズのブラニャック空港にてA330の改良型A330neoのうちA330-900neoの試験機が初飛行に成功したと発表した。同機は同社の最新鋭機A350 XWBの技術を取り入れシャークレットを導入した主翼が特徴。エンジンはロールスロイス社のトレント7000を採用している。順調に試験が進めば2018年には商業運行が開始できるという。ローンチカスタマーはTAPポルトガル航空になる予定。
プレスリリース

エミレーツ航空、100機目のエアバスA380を受領

エミレーツ航空は、11月3日に同社にとって100機目となるエアバスの超大型機A380を受領する。同社は9月末時点でA380を142機発注しており、2008年7月28日の初号機から数え現在98機を受領済み。A380の総受注317機のうち半数近くをエミレーツ1社で占めていることになる。

2. 連載:「タビノート」 下川裕治  2017/10/24号 Vol.092


2. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

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shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

エアアジアXのグレーゾーン

 エアアジアの羽田―クアラルンプール線にはじめて乗った。インドネシアのメダンに用事があり、乗り継ぎや運賃を考えると、エアアジアが最適だった。
 日本に絡んだLCCの世界では知られた路線である。日本のLCCは、この路線にエアアジアが就航してから本格化していった。バックパッカーたちの間では、この便が到着したLCCTというLCC専用ターミナルは母港とまで呼ばれた。ここからアジアのさまざまな都市に乗り継いでいった。LCCTは閉鎖されてしまったが。
 なぜかこの路線に乗る機会がなかった。そうこうしているうちに、レガシーキャリアが運賃をさげはじめた。となると、レガシーキャリアを選んでしまう。ますます乗る機会を逸してしまった
 LCCにはグレーゾーンがある。機内もち込み荷物の重さと数である。預ける荷物が有料だから、どうしても機内もち込みが増える。これに対してどのくらい厳しくチェックするかという面では、LCCによって温度差がある。
 羽田空港のチェックインの列に並んだ。掲示板に、もち込み荷物のルールが変わったと表示されていた。これまでの経験から、「まあ、なんとかなるだろう」とカウンターの前へ。すると、もち込み荷物の重さを測るという。重量計に乗せると、10.3キロ……。
「免税品は一切買わないでください」
 そういわれてチェックインは終わった。
 調べてみると、ルールは変わっていた。もち込み荷物の個数は大小2個まで。これは変わらない。以前は大きい荷物の重さが7キロまでとなっていたが、新ルールでは、大小合わせて7キロに変わっていたのだ。
 僕は3キロ以上オーバーしていたが、見逃してくれたらしい。一応、免税品は買うな……と釘は刺されたが。
 このときは同行者がいた。ところが彼は、なんのチェックもされなかった。チェックインカウンターによって違うのだ。
 搭乗口では免税品の袋を注意されている人もいた。免税品の袋を2個、3個ともっていた女性たちは、ひとつにまとめるようにいわれていた。
 その後、エアアジアに乗ったが、これほど注意されたことはなかった。どうも厳しくチェックするのは、長距離を飛ぶエアアジアXという気もするが。
 チェックを受けてもなんの文句もいえないが、もう少し明瞭にしてほしいとは思う。抜き打ちチェックでルールの浸透を狙っているのだろうか。


チェックインカウンターのチェックに引っかからないことを願う?

3b. チェンマイ動物園に行ってきました


3b. チェンマイ動物園に行ってきました

はじめて訪れた街ではまず動物園の場所をチェックする(行くとは限らない)動物大好きおじさんtabinote田口です。
今住んでいるチェンマイには普通の動物園「チェンマイ動物園」と、夜行性動物を集めた「ナイトZOO」という2つの動物園がありますが、今回は「チェンマイ動物園」の方のレポートをお送りしてみたいと思います。

チェンマイ動物園は、チェンマイ旧市街から見て北西、チェンマイ大学キャンパスの奥に位置します。
旧市街からは路線バス、トゥクトゥク、ソンテウ(乗り合いトラック)などで向かうことができます。
料金は路線バスなら15バーツ(1バーツ約3.4円)ですが、本数が少ないのでよっぽど節約したい場合以外は他の手段を使ったほうがよいでしょう。人数や時間にもよりますがトゥクトゥクやソンテウでも200バーツを超えることはないでしょう。

まるでテーマパークのような入り口のオブジェ。右側にいるのは王様です。

入場料は動物園だけなら150バーツ、水族館をプラスすると520バーツとチェンマイの物価からするとかなりパンチの効いた値段です。


場内はかなり広く徒歩で回るのは結構厳しいです。場内に乗合バスがあるので利用するとよいでしょう。私は取材のため徒歩にしましたが、比較的涼しい日だったにもかかわらずばっちり日焼けしました。


ゲートをくぐった先にある象のオブジェ。やっぱりタイと言えば象ですよね!


樹木に彫刻が施されています。


装飾物がいちいちかっこいいです。


まずはフラミンゴから。


モソモソ餌を食べるポニーちゃん。


キリンや馬などは5バーツ払うと直接餌をあげることができます。


モノレールの線路が走っていますが現在は運行されていないようです。


いい感じの乗り物が集まっています。


立派な牙をもった象さん。


餌を与えるのに長蛇の列です。小象が出てくることも。


最近の動物園に多い、客と動物の間に深い堀をもうけることで柵をなくすという手法が用いられています
柵なしに直接見える代わりに少し距離が遠くなってしまうので痛し痒しですね。


さて、一番人気のパンダ館です。と言っても上野動物園のように並ぶ必要はありません。よっぽど混んでいる時をのぞけばすぐに入ることができます。ただし別途100バーツが必要。


さっそくご対面です。


こちらはオスのチュアンチュアン。


残念ながらメスのリンフイは姿を見せませんでした。


しかし動きません。微動だにしません。


5分後くらいに動きました!!!
数年前には2匹の子供もいてとてもよく動いてたのですが、残念ながら中国に引き取られていったようです。


さて今度は水族館です。大きな人工池の奥にあります。


さすがに別料金をとるだけあって立派です。


優雅に泳ぐウミガメがとてもよかった。


ここでも給餌シーンは大人気です。


巨大なジンベイザメ。かっこいい!


2008年にできた大阪海遊館のようなトンネル型の水槽は幻想的。水族館だけで1時間は楽しめます。


よく見たら建物にサメが刺さってますね


木にぶら下がっているのは……。


こちらも当園の目玉のひとつ、コアラ館です。


なぜかコアラのマーチとコラボしています。


こちらもほぼ微動だにしません……。


園内は自然の中にあり高低差も結構激しくちょっとしたトレッキング気分が味わえます。


奥地にはこんな滝も。これは歩いて回らないと見つけることができない穴場です。


動物の救急車のようです。


猿も種類が豊富ですね。


小猿はよく動くので見ていて飽きません。


貫禄のある鳥さんも。


1日数回、動物ショーもあるようです(見てません)。


最後はチェンマイ市街を一望のもとに見渡せる展望ゾーンで達成感を味わいましょう。
お疲れ様でした。

2. 連載:「タビノート」 下川裕治  2017/09/26号 Vol.091


2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

福岡修行を経験した

 日本とバンコク間の航空券は、基本的にバンコクを起点に買っている。かつて、航空券は買う場所によって料金が違った。しかしインターネットが発達し、その意味はあまりなくなってしまった。だからバンコクで航空券を買うことに深い意味はない。
 いつも同じ旅行会社で買っている。その担当者からこういわれた。
「スターアライアンスのマイルを貯めているなら、福岡修行をしなきゃだめですよ。出張組で福岡をまわるルートにしてくれって人、多いですよ」
 世界のレガシーキャリアには、いくつかのグループ、つまりアライアンスがある。そのグループ内の航空会社はマイルを共有している。
 僕はユナイテッド航空のカードにマイルを貯めている。バンコクと東京の間は、同じスターアライアンスの全日空に乗ることが多い。同じアライアンスのなかでは全日空は運賃が安いからだ。
 バンコクと東京間の単純往復する運賃に3000円ほど加えると、バンコクー成田―福岡―羽田というルートの航空券を買うことができる。これに乗ると、バンコクと成田を単純往復のマイル数に1700マイルほどが加算される。ずいぶん得なのだという。
 成田―福岡―羽田のフライトはただマイルを貯めるだけが目的。つまり福岡修行なのだ。成田から羽田まで福岡経由でいくという考え方もあるが……。
「そこまでやらないといけないですか」
「マイルを貯めるならね」
 朝7時にバンコクを発つ成田行きに乗った。もともとユナイテッド航空が飛んでいたスケジュールを全日空が受け継いだ便だ。アメリカ方面への接続がいい。体の大きく、無駄に明るい彼らに囲まれたフライトになる。
 成田空港──。入国審査をすませ、福岡行きにチェックインをする。
「福岡から乗り継ぎはございますか?」
「えッ。まあ……」
 予約画面を見ていたスタッフがこういう。
「羽田行きに……」
 マイルを貯める修行です、といおうかと思った。しかしなんとなく気恥ずかしい。事情がわかっているのかもしれないが、スタッフは淡々と処理を進める。
 マイルを貯めようとするビジネスマンたちは、毎回、これを繰り返しているのだろうか。
 やはり修行である。
 バンコクからの便は午後3時には成田に着いた。しかし福岡修行を終えて羽田に着いたのは夜の11時。
 やはり修行である。


成田空港の福岡行き搭乗口。修行のはじまり