Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. tabinote旅行記
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

ジェットスター、成田~香港線に6月就航

 ジェットスター・ジャパンは、6月1日より成田~香港線に就航すると発表した。7月17日までは月、火、木曜の週3往復で、その後順次増便し、9月1日からは1日1往復のデイリーで運航する。
 往路は成田を9:00時に出発し香港に12:40到着、復路は香港を13:40に出発し成田に19:00に到着(曜日により多少変更あり)と、時間帯も悪くない。
 また、4月8日14時より、片道990円(諸経費別)からの数量限定記念セールを実施する。
 なお、成田空港ではできたての「第3旅客ターミナル」を利用。

エアアジアX、関西~ホノルル便を申請。11月より運行開始の予定

 エアアジアXは、アメリカ運輸省に対し、クアラルンプール~大阪(関西)~ホノルル線の就航申請を行ったことが明らかになった。実現すると日本からアメリカへの初のLCCの運行となると共に、エアアジアグループにとっても初のアメリカ線となる。

スカイマークが社名変更?

 スカイマークを支援するインテグラルの佐山展生代表は、テレビ番組「ウェークアップ!ぷらす」の中で、スカイマークのブランドイメージ回復を目的に、社名、機体デザイン、客室乗務員制服などの変更を検討していると語った。
 新社名の候補は「SKY bee(スカイビー)」、スズメバチをモチーフにしたロゴになるという。
 さて、どうなることやら……。

タイガーエアー台湾。成田~台北便を就航

 台湾のLCC、タイガーエアー台湾は4月2日より成田~台北(桃園)線のデイリー運航を開始した。台湾のLCCとして初の日本就航となる。
 成田~台北線は、LCCだけでもバニエラエア、ジェットスター、スクート、トランスアジアの4社、他にもチャイナエアライン、JAL、ANA、エバー航空、デルタ航空、キャセイパシフィック航空の10社が1日15往復を運航する激戦区。

成田空港第3ターミナルがオープン

 成田国際空港は4月8日、LCC専用ターミナルとなる第3旅客ターミナルをオープンする。同ターミナル利用航空機の年間の発着回数は5万回、利用者数は750万人程度を見込んでいる。
 オープン時の使用航空会社は、ジェットスター、バニラエア、春秋航空ジャパン、チェジュ航空の4社、ピーチはこれまで同様第1ターミナルを使用するので注意。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

4時発のバスはLCC対応

 結局は激しい競争原理ということになるのだが、台湾路線のLCCが充実してきた。成田空港と台湾桃園空港の間では、バニエラエア、ジェットスター、スクート、トランスアジアという4社が就航している。
 旅行業界には韓国バブルという言葉があった。韓国への日本人渡航者が急増した時期である。その波が政治的な日韓関係の冷え込みと同時に弱まり、バブルは台湾に移った。LCCという航空会社群は、集客力を敏感に嗅ぎとっていくから、韓国路線から台湾路線にシフトしていく。そしてまた、台湾への渡航者が増えるという構図である。
 スクートで台湾を往復した。往復で2万円を切る価格は魅力である。スクートはボーイング777という大型機を使っているが、これが8割方埋まる。とくに台湾の4連休という4月初旬である。日本の桜の時期と重なって、席を埋めるのは台湾人が多かった。
 この時期、ほかのLCCもかなりの搭乗率なのだろう。
 高い集客力を求めて、路線を頻繁に変えていくのはLCCのひとつの特徴である。競争が激しいのだ。そのほころびが、最近のLCCの事故に結びついていると見る向きもいる。ひとつの路線には、特有の気象環境がある。パイロットは、その気象を織り込んで操縦桿を握る。それなりの経験が必要だという。
 しかし路線を頻繁に変えていくLCCのパイロットには、その経験が不足しているというのだ。たしかにエアアジアの事故は、それが遠因になっている気がしてくる。
 しかしLCCがつくりあげた構造変化の動きはもう止まることはないだろう。既存の航空会社を巻き込んだ、激しい競争論理が空に展開されているわけだ。
 スクートは朝の6時台に台北を発つ。ジェットスターやバニラエアにも深夜や早朝便がある。
 朝の6時台の飛行機に乗るには、台北駅を4時半に出る始発の台湾桃園空港行きバスに乗るしかなかった。ところが早朝便が増え、このバスに乗りきれないほどの客が集まるようになってしまったという。次のバスは4時45分発。ただでさえぎりぎりのチェックインだから、焦る人も多かったという。
 最近、4時発という台湾桃園空港行きが走るようになった。
 僕もこのバスに乗って空港に向かった。3時半にはホテルを出なくてはならない。
 バスターミナルに着くと、すでにかなりの数の乗客がバスを待っていた。ほぼ満席で空港に向かった。
 深夜に着くバニラエアにもバスが対応するようになったという。そして市内には、深夜営業の食堂もできてきたという。
 台湾の空をめぐるLCCの競争は、台北の街に影響を与えはじめている。

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スクートは、台北発の時刻がもう少し遅くなると、ずいぶん楽なのだが

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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第43回 吉田友和

の ノイシュバンシュタイン城

 平成の大修理を終え、一般公開が再開された姫路城が話題になっている。白鷺城の別名に恥じない真っ白な天守は、改装を終えたばかりのいましか見られないのだという。姫路城にはこれまで二度訪れているが、近いうちにまたぜひ行きたいと思っている。
 歴史好きなので、お城巡りは我が旅における重要なテーマのひとつだ。国内はもちろんのこと、海外でもお城があると聞くとつい足が向く。同じ歴史建築物でも、教会やモスクといった宗教系の施設よりもお城のほうがより惹かれるものがある。これぞ男のロマンという感じがしてワクワクするのは、きっと僕だけではないだろう。
 昨年の秋には、念願だったノイシュバンシュタイン城を訪れることができた。ドイツ南部のフュッセンという街の郊外に位置する、白亜の山城である。あのディズニーランドのシンデレラ城のモデルだとも言われている。 僕が最初にその存在を知ったのは、たぶん小学生の頃だ。お城の写真のジグソーパズルをつくった記憶がある。当時ゲームばかりしていた僕は、「RPGに出てきそうなファンタジックな城が実在するのだなあ」とぼんやり考えたぐらいで、その名前すらろくに把握していなかった。覚えにくく、そして覚えても言いにくい名前だといまでも思う。ノイシュバンシュタイン城――発音すると舌を噛みそうである。
 ヨーロッパの古城としては、おそらく世界一有名なのではないだろうか。なにせ小学生でも知っているぐらいだ。名前はわからずとも、写真を見れば誰もが「ああこれか」と納得するに違いない。この手の人気観光地は要注意である。世界中から人が集まるがゆえに、混雑は避けられない。行ってみると、案の定ものすごい人出で、入場券売場には長蛇の列ができていた。念のため事前にネットから予約をしておいたので並ばずに済んだのだが、もし予約をせずに訪れたなら、行列を目にしただけで断念したかもしれない。
 緑に囲まれた小高い山の上に屹立する、中世の風情たっぷりの壮麗な城――訪れる前はそんなイメージが自分の中で先行していた。ところが実際にこの目にしてみて、ぜんぜん違う感想を抱くことになる。
 まず、そもそも「中世」というところからして間違っていた。ノイシュバンシュタイン城が建てられたのは19世紀で、すでに中世は過去のものとなっている。にもかかわらず、勘違いしてしまうのには理由がある。お城を建てたルートヴィヒ2世は、中世へ対する憧れを強く抱いていた人物だった。当時としては懐古趣味とも言えそうな造形をしているのは、彼のそんな個人的趣向が強く反映されているからだ。建設された時代こそ中世ではないものの、中世ヨーロッパのお城をイメージしてつくられたというわけだ。
 観光の際には、入口でオーディオガイドが渡され、順を追って内部を見学していくのだが、城を建てたルートヴィヒ2世の人物像にフォーカスした内容になっている。この人がちょっと、いやかなり変わった人物であることに僕はにわかに興味を抱いた。
 若くしてバイエルン王国の王となったルートヴィヒ2世は、政治よりも芸術へ対する関心を募らせていく。そのことは、ワーグナーに心酔し、彼のパトロンとして多額の資金援助を惜しまなかったというエピソードからも窺える。道楽者と言ったら元も子もないが、少なくとも王としての自覚を持ち、積極的に治世へかかわろうという姿勢ではなかった。
 ルートヴィヒ2世の中世への憧れはどんどんエスカレートしていき、遂にはお城を建てることを思い立つ。それがノイシュバンシュタイン城である。普通はお城といえば、土地を治めるシンボルとして、あるいは外敵に備えるための要塞としての役割を担うものだが、このお城にはそういう実用性はなかった。あくまでも城主であるルートヴィヒ2世の作品であり、彼の趣味の世界を具現化したものなのだ。
 城の建築様式がとにかく多様であることにも驚かされる。ゴシック、ロマネスク、ビザンチンなどが混在しており、「全部入り」といった感じ。城内に設えられた調度品の類いはやたら豪華だし、贅をつくしたつくりにため息が出そうになるが、どこかまとまりのないちぐはぐな印象も受ける。
 国家運営を放り投げて夢の城で現実逃避をしていたルートヴィヒ2世だが、彼を待ち受けていたのは悲劇だった。狂乱する王に愛想を尽かした政府により彼は精神病を宣告され、居城を追われてしまう。そしてなんとその翌日には、湖畔で水死体となって発見されたというから憐れな末路である。
 ノイシュバンシュタイン城はそのロマンティックなビジュアルとは裏腹に、いわくつきのお城だった。いま風の言葉でいえば、頭の中がお花畑だった王によりつくられた夢想の産物。そのことを知ると、見方を変えざるを得ないのであった。今回は珍しくお堅めの話になったが、怠け者の旅人だってたまには真面目に観光もする、ということで。

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※ノイシュバンシュタイン城ー→次回は「う」がつく旅の話です!

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3a. tabinote旅行記 はじめてのフィリピン(後編)

はじめに

tabinote田口です。このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
また、tabinoteは自分だけのユニークな旅行プラン作成のお手伝いをするサービスです。このメルマガを読んでどこかへ行きたくなったら、ぜひtabinoteまでご相談ください。


(本事例は2015年3月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいており、実際にtabinoteスタッフが体験した旅程と写真を使用しています。)


マニラからセブへの移動はAirAsia Zestを利用した。
元々は1995年に設立されたAsian Spiritという名の新興航空会社だったが、2008年に買収されZest Airwaysに社名変更、さらに2013年にエアアジアのフィリピン法人、Airasia Philippineと提携・合併しAirAsia Zestとなった経緯があるエアラインだ。

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ルソン島にあるマニラからセブ島までは約1時間のフライト。

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マクタン・セブ国際空港は、正確にはセブ島ではなく、橋で結ばれたマクタン島という小さな島にある。

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空港からホテルなどの密集するセブシティーまではタクシーで30分程度。2つの島を結ぶ橋を渡っている間に日没となった。

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初日に泊まったのはエアアジア系列のTune Hotel Cebu
日本を含むアジア全域に展開するTune HotelはLCCならぬLCH(Low Cost Hotel)を自称し、安くて快適なサービスを提供する。
特にここは従業員のサービスもよくバジェット(格安)ホテルとは思えないくらい気持よく滞在できた。

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タオルアート。このレベルのホテルで見たのははじめてだ。

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翌日はホテル徒歩1分のショッピングモール、Ayala Center Cebuに行ってみた。

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目当てはもちろんフードコート。
やはりここもローカルフード中心。おいしい肉料理を食らう。

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併設のショッピングセンター、METRO
大量の食料を買い込む地元民を見ながらおみやげの香辛料など。

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夜は奮発してシーフードプレートを頼んでみたのだが、これが驚きの不味さ。
まあ、こんなこともある。

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フィリピンはキリスト教が盛ん。キリストグッズを売る店がたくさんあった。

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さて、翌日からはマニラのカジノで儲けたあぶく銭を使い、ビーチリゾートに行ってみることに。
多くのリゾートはセブ島ではなく飛行場のあるマクタン島にある。
タクシーに乗ってリゾートに向かうが、車窓は都会のセブシティーと違い、トタン建ての粗末な家が多い。貧富の差を存分に実感しながら資本主義の権化に向かう。

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宿泊したのはCrimson Resort and Spa Mactan
レベルとしては中級だとは思うがそれでも1泊日本円にして2万円以上。よっぽどのことがない限り日本円1万円以下のホテルにしか泊まらないことにしているオレだが、まあたまにはいいだろう。

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コテージタイプの部屋はいかにもなザ・リゾート感。

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なにはともあれビーチへ。

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狭いがいちおうプライベートビーチ。

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でもプールで泳いでいる人の方が多かったかな。

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ディナー。正直値段の割にはいまいちだった……。

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夜のビーチサイドバー。お酒は一杯600円くらい。めちゃめちゃ高い。

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朝食バイキング。まあ普通。

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と、食事の文句ばかり書いているが、なにもせずにビーチに寝っ転がってビール飲みながら怠惰に過ごす1日は最高でしたとも。

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というわけでリゾートを満喫して。Tune Hotelに戻ります。
やっぱ落ち着く。

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フィリピン名物レチョンという豚の丸焼き料理。
見た目はあまりよくないがうまかった。

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解体された豚がカウンターに並べられており食欲をそそる。

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最終日は市内観光。スペイン統治時代に建築されたサン・ペドロ要塞というところにタクシーで向かう。

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遠足の子どもたちに取り囲まれる。

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大砲が会ったのでとりあえずまたがってみたよ。

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Magellan’s Cross(マゼランズ・クロス)。
ポルトガルの英雄マゼランが建立した十字架ということだが、工事中らしくなにも見えなかった。

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近くのサントニーニョ教会も工事中。

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とは言え、周囲は現地民向け路上マーケットになっておりおもしろかった。

もう一回だけ続きます。

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(おまけ)フィリピン庶民の足「ジプニー」
思い思いのデコレーションが楽しかった。

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3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
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青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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3b. 世界一周ノート 第28回:イタリア・スペイン

クロアチアの首都、ザグレブからイタリアのヴェネチアまでは、ミニバンを乗り継いで移動した。
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水の都はホテル代が高過ぎて、僕は駅にバックパックを預けての1日素通り観光をすることにして、その日のうちに夜行でローマに向かう算段をたてた。
ずっと憧れていたヴェネチアは世界中から人が押し寄せる一大観光地だった。物価はこの旅史上最高に高く、何も食べれないし、買えなかった。公共の水上バスですら1000円近くするため、僕は片道切符だけ買って、後はひたすら水の都を散歩して歩いていた。
訪れた地が観光地であればある程、僕は孤独を感じて精神を削られる体質に変わっていた。そういう意味でヨーロッパがもたらした苦痛は大きく、○○を見たことがあるという経験値だけが積み重ねられていっている気がしていた。
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イタリア人の印象は最初、陽気で好感が持てたけれど、その幻想はイタリア入国初日で終わった。
僕はヴェネチアとイタリア本島を繋ぐ一本道をバスか電車のどちらで越えるか考えていた。ローマへの夜行列車はヴェネチアからかかる橋の先のメストレから発車するため、そこまでの移動が必要だった。
結局、時間もあるので僕は歩くことにした。観光センターの窓口で確認したところ、徒歩40分と言われからだった。バックパックを背負って歩き出すと、ヴェネチアの夜景が背後に輝いて美しかった。
夜景は永遠にそこにあるかのように思われて、僕が一本道の橋の上を歩いている間、誰ともすれ違うことはなかった。本当に夜景は半永久的にそこにあった。40分を過ぎても橋の半分にも辿りつかなかった・・・
結局歩き続けてやっとメストレ駅に着いた頃には3時間が経っていた。距離にして10km、僕はいい加減なイタリア人を呪っていた。
そして買ったはずのローマへの直通列車は2度の乗り換えがあって、車内は満席で廊下に座り込んで夜を明かすという、アジアでもやったことのない過酷な深夜移動だった。

移動に次ぐ移動でボロボロになった体に鞭打ったローマ観光は割と1日にして成ってしまい、僕はヴァチカン市国内のレストランでパスタを食べた。イタリアに来たらイタリア料理、という安易な僕はかなり奮発して観光地のど真ん中のカフェテリアで優雅な時間を過ごし、満足していた。しかし・・・後でクレジットの請求を見てわかったのだけれど、倍以上の料金が請求されていた。その時にレシートは確認していたのに・・・どうやらレジの中で二重にカードを切られていたらしい。
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その後はピサの斜塔の傾きを直しつつミラノへと足を伸ばした。名画「最後の晩餐」は入場規制でチケットが買えず見ることができなかった。チェックアウト時間を巡って宿のオーナーとも揉めた。
最後まで何故だか僕はイタリアとの相性が良くなかった。観光地イタリアは陰気なバックパッカーを寄せ付けない、華々しい場所だった。
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僕はミラノから長距離バスに乗ってマドリッドを目指した。スペインに入って、バルセロナのターミナルからはサグラダファミリアが見えた。
ちょうど一年前、僕は旅行者としてこの地を訪れていた。その時の輝かしい思い出が蘇った。僕は心も体もその時と全く別の人間になってしまっていた。節約を掲げつつも観光地を貪る様に渡り歩き、髭だらけの痩せこけた顔はみすぼらしかった。自分の成長を願って始めたはずの旅なのに、自分はどんどん小さな人間になっていっている気がした。
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それでもスペインの陽気さは荒んだ僕を温めてくれた。マドリッドは物価も安く、旅疲れをとるのには良い場所だった。これといった観光地はなくても、ダリやピカソの絵を偽の学生証を提示して安く眺めて、帰りに野菜を買ってパスタを作るだけで癒された。
東欧を主に巡って過ごしたヨーロッパでの1ヶ月はあっという間に過ぎた。思えばお金のことばかり考えていた。余裕がない訳ではないけれど、やはり僕にとってのヨーロッパはそういう心配が付き纏う場所だった。だからこの先のアフリカ大陸にはより一層期待が持てた。まずはモロッコへ、ジブラルタル海峡のその先に僕は思いを馳せてヨーロッパ最後の夜の目を閉じた。アフリカで待つこの旅最恐の体験なんて想像もつかずに。
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世界一周ノート
上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→イスタンブール→カッパドキア→パムッカレ→ボドラム→ギアテネ→メテオラ→ソフィア→ブタペスト→ザコパネ→クラクフ→サラエヴォ→ザグレブ→ヴェネチア→ローマ→ミラノ→バルセロナ・・・以降、アフリカ、アメリカ、南米と巡りました

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第43回 コタキナバル

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(画像-tabinote)

マレーシア・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

冒険好きにおすすめ。美しいビーチ、東南アジアの高峰キナバル山のトレッキングやボルネオ島のジャングルツアーなど大自然の恵みを活かしたアクティビティが楽しめる。リゾートホテルも充実しており、昼間の疲れをスパでのんびり癒やすのも。
大都市にありがちなせわしさや喧噪の無いのんびりした雰囲気は長期滞在にも最適。

マレーシアはタイ~シンガポールへと続くマレー半島と、海を隔てたボルネオ島北部から成る。コタキナバルはボルネオ側の中核都市で、人口は50万人程度。市場や商店が集中する市街地は海沿いに北東から南西にかけて拡がる1~2kmほどのエリアで、徒歩でも巡ることができる。

Sunday Market  Gaya Street  から Suria Sabah Pusat Bandar Kota Kinabalu Kota Kinabalu Sabah Malaysia   Google マップ
(地図:Google;A-ガヤ・ストリート、B-センターポイント・サバ/ワリサンスクエア、C-セドコ・コンプレックス、D-ナイトフードマーケット/ウォーターフロント/フィリピノマーケット、E-ジェッセルトン・ポイント、F-スリア・サバ)

カフェやコンビニ、安宿が多く集まり旅行者に便利なエリアがガヤ・ストリート。情報満載で親切なサバ州観光局(Sabah Tourism Board)もこの通りにあり、市内どこに泊まっていても訪れる機会の多いエリア。
北東のサバ州観光局やクラシックなジェッセルトン・ホテル周辺から南西に向けて通りが延びており、日曜日にはサンデーマーケットが催され、多くの人が訪れる。
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(画像-tabinote)

ガヤ・ストリートをつっきって北に向きを変えると、白亜の市庁舎や裁判所など公共機関が建ち並ぶエリアに出る。公園やバスセンターがあり昼は比較的閑静だが、夜にはナイトマーケットがひろがりやはり賑やかなエリアとなる。
なお、コタキナバルは太平洋戦争当時日本の占領下にあり、1945年の連合国軍空爆で市街は破壊された。白亜の建物もほとんど歴史はなく戦後に建てられたもの。
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(画像-tabinote)

南西に向かうとコタキナバルの中心部へ。
センターポイント・サバはコタキナバルの誇るショッピングセンター。ただし、アジアの諸都市のようにピカピカで超巨大なセンターというわけではなく、どこか懐かしいたたずまい。地下にはぶっかけメシや麺などローカルフードのそろう食堂街がある。観光客が多くどこかよそ行きのコタキナバルにおいてリアルな地元民ウォッチができる。

Centre Point Sabah (トリップアドバイザー提供)

南に歩くとすぐにシーフードレストランの集まるセドコ・コンプレックス(Sedco Complex;Suri Serela)がある。ガイドブックでも必ず取り上げられている有名な一角で、海鮮目当ての旅行者でにぎわう。コタキナバルで最も日本人遭遇率の高いエリア。

Twin-Sky Seafood Restaurant (トリップアドバイザー提供)

海沿いに出てみると、漁船の並ぶ港湾と市場、レストランが並んでいる。
屋根付きの市場には丸鶏やぶった切られた肉、野菜や日用品が積み上がり迫力満点。
革製品や民芸品の並ぶ一角はフィリピノマーケット(ハンディクラフトマーケット)と呼ばれており、お土産選びにもいい。
こちらも夜から屋台が並び初め、鮮魚や串焼き屋が軒をつらねる。屋台の煙と照明、行き交う人でこれまた大変賑やか。

Night Market, Kota Kinabalu (トリップアドバイザー提供)

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このあたりが街の南西となり、ここから海沿いに北上していけば再びガヤ・ストリート方面へと戻る。
ウッドデッキが敷き詰められた通りを上っていくと離島行きのフェリー発着場、ジェッセルトン・ポイントへ。単なる船着き場だが小ぎれいなカフェやバーなどが建ち並び、そこかしこに旅情がただようコタキナバルにおいてもひときわ旅ムードが強い場所。
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(画像-tabinote)

ジェッセルトン・ポイントを抜けて更に海沿いを北に向かうと、モダンな造りの高級ショッピングモール、スリア・サバが現れる。
ガンガンにエアコンの効いた店内にはスタバやWiFi完備のカフェ、両替所、外資系ブランドやオーシャンビューのフードコートなどがそろっており、旅行者にとっても便利なオアシス。
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(画像-tabinote)

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(フードコート画像-tabinote)

ここから更に海沿いを北上すると、天気のいい日には遙か遠くに標高4,000mのキナバル山を臨むことが出来る。
その手前には青いモスクのドームが見える。時間があれば、タクシーを捕まえてモスクに向かってみよう。
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(画像-tabinote)


Kota Kinabalu City Mosque (トリップアドバイザー提供)

帰路に巨大モール、ワンボルネオに寄ってみてもいい。モールが気に入ったら隣接するエアアジア経営のTune Hotelに泊まることもできる。

One Borneo Hypermall (トリップアドバイザー提供)


モールや屋台巡りに飽きたら、無数にある旅行代理店をのぞいてみるか、宿で相談してみよう。
目玉のキナバル公園トレックや離島でのビーチツアー、ラフレシアやオランウータンの暮らすジャングルツアーなど、日帰りから短期ツアーまで様々にそろっている。

Mount Kinabalu (トリップアドバイザー提供)

・参考:エアアジアXで行く!キナバル山日帰り登頂・・・tabinoteメンバーによるキナバル山日帰り登山体験記


Sapi Island (トリップアドバイザー提供)


Sepilok Orangutan Rehabilitation Centre (トリップアドバイザー提供)


コタキナバルから更に北に向かうと、からゆきさんや死の行進で知られるサンダカンがある。現在ではビーチリゾートやテングザルが暮らすジャングルツアーなどが目玉となっているが、歴史をたずねて訪れる日本人も多い。

Japanese Cemetery (トリップアドバイザー提供)

コタキナバルの南には世界自然遺産のグヌン・ムル国立公園がある。
カルスト地形の険峻な山地と、世界最古とも呼ばれる熱帯の原生林、そして空を埋め尽くすコウモリの群れなど、大自然の驚異を体感できる。
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(画像:Wikipedia)

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Welcome Seafood Restaurant (トリップアドバイザー提供)

マレーシア料理の特徴といえば、中華料理と東南アジアのスパイスが組み合わさったニョニャ料理(Nyonya、娘惹 – 海峡中国人)またはプラナカン料理(Peranakan – 中国系の混血、マレー人起源)とされるもの。ボルネオでも様々なマレー料理が楽しめる。肉骨茶や福建麺、ココナツミルク・カレー風味のラクサ、マレー風チャーハンのナシ・ゴレン、濃い中国醤油で炒めた焼きそばミーゴレン、焼き鳥サティなどがおなじみ。

ただし、旅行者の多いコタキナバルの市街でよく目につくのはイタリアンや欧風のカフェ、インド料理や中華といった異国の味。少ないが日本食レストランもある。
そしてコタキナバル最大の名物はシーフード。欧風から中華系まで様々な海鮮料理店があり、いけすの中で泳いでいるエビや魚をその場で調理してもらえる。予算は高めだがせっかくなので体験しておきたい。
特産の木の芽炒め(サバ・ベジタブル)も滋味深い。

マレーシアはイスラム教を国教としており、お酒はおおっぴらには飲めない雰囲気があるが、外国人や華僑が多いコタキナバルに関していえば全く酒の心配は無い。コンビニで冷えたビールをいつでも買うことができるし、街中無数にあるレストランや中華料理屋でも普通にアルコールにありつくことができる。

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(画像-tabinote)


日本からの行き方

(空路)
マレーシア航空のコタキナバル直行便がある(JALのコードシェア便)。成田発の往路・復路共に月木土の週3便。所要6時間。料金的にも6万円台でリーズナブル。
同便は休止や復活を繰り返してきた経緯があり、今後も流動的と考えられる。

次いで優先度が高いのはエアアジア。キャンペーンを利用すれば4万円を切ることもある他、クアラルンプールでの乗り継ぎも便利で、羽田を深夜に出るため機内泊で時間を有効活用できるのもポイントが高い。

アシアナやシンガポール空港もエアアジアと同じ程度か、より安くなることがある。

(パッケージツアー)
マレーシア航空利用の現地フリーのツアーが4泊で6万円程度。航空券代よりも安くなる場合もある。クアラルンプール滞在を組み合わせた7日程度のツアーなら8万円程度。

(空港)
コタキナバル国際空港(BKI)はコタキナバル市街から南西に約7kmと近い。
マレーシア航空やアシアナ便が到着するのがターミナル1、エアアジアはターミナル2に到着する。ターミナル間は離れているので送迎の際には要注意。
いずれもこじんまりした規模だが、ターミナル1は2008年に改装したばかりでファーストフードや携帯ショップもあり、機能的。ターミナル2も免税店やレストランなど一通り揃っているが、両替所では日本円を扱っていないという情報がある。ターミナル2到着の場合はATMを利用するか乗り継ぎ地(クアラルンプールなど)でリンギット通貨を入手しておこう。
なお、コタキナバルの属するボルネオ島のサバ州は独自の入国審査を行っており、クアラルンプールで入国審査をしてもコタキナバルで再度イミグレーションを通過しなければならない。
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(第2ターミナル;画像-tabinote)

空港からの足はタクシーかエアポートバス。タクシーは市街まで定額30リンギット、バスは5リンギット。渋滞がなければ30分程度で市街に出られる。


地理と気候

マレーシアはマレー半島側とボルネオ島側に大きく分かれ、コタキナバルはボルネオ側最大の都市。島の北部に位置し、さらに北にはキナバル山やサンダカン、南にはブルネイがある。
熱帯モンスーン気候に属しており、雨季と乾季が明確に分かれる(乾季でも雨は降る)。ベストシーズンは乾季の1月から4月。トレッキングやビーチリゾートもこの時期が向いている。
気温は年間通して30度以上だが、湿度はやや低めで、気温の高さの割に過ごしやすい。
日本との時差はマイナス1時間。日本の正午が午前11時。サマータイムはない。


(画像:Google提供)


言語と通貨

公用語はマレーシア語だが、イギリス統治の名残から英語の通用度は非常に高い。また、中国系の人々には中国語(普通語)が通じる。
マレーシアは世界でも有数の多民族国家で、マレー系をマジョリティとし、中国系やインド系、それぞれの混血など多様な人種が行き交う。
イスラム教を国教としているが、イギリス統治時代の名残でキリスト教徒も一定数おり、特にボルネオ側は相当数存在しているとされる。中国系は仏教、インド系はヒンドゥー教を信仰するなど宗教的にも多様な共存をはたしている。

通貨はマレーシア・リンギット(RM)。1マレーシア・リンギット=32.6円(15年4月時点)。
おおむね30円と覚えておけばよかったが、円安で上がり気味。
物価も上がってきているが、リゾート地の割にはまだまだ安めな水準を保っている。
タクシーは市内15RM~程度とアジアの中ではやや高めだが、ぼったくりもなく快適。ホテルはシーズンにもよるがだいぶ手ごろで、中級ホテルは5千円未満、5つ星クラスでも1万円程度。食事は街中の中華やカレーなら10~15RM程度。海鮮はかなり値が張る。

2015年4月から消費税(GST:Goods and Service Tax)導入の予定。税率は6%。外国人には払い戻し制度がある。マレーシア税関のサイトによると、正規のショップ(TRS;Tourist Refund Schemeロゴが貼ってある)で買い物をした場合に適用されるとなっており、出国時に国際空港で払い戻される模様。

両替は万国共通でATMによる国際キャッシングが手軽。
壊れているATMもそれなりにあるので、必ず現金も携帯していきたい。

日本国内でマレーシア・リンギットに両替できる場所は成田の両替所などに限られ、レートも悪い。
マレーシア到着後、空港内で少しおろし、市内の両替商で換金するのがよい。
再両替のレートが悪いため、あまり一度に多く両替しない方がよい。

クレジットカードが通じる場面は多い。VISAかマスター推奨。

イギリス統治を経ている割にはチップの習慣が薄い。ポーターには2RM程度、ガイドやサービスチャージののっていないレストランでは1割程度が期待される。タクシーや中華レストランでは必要ない。


(画像:Wikipedia)


治安とビザ

マレーシアは東南アジアの中でも治安の良い方とされ、ボルネオ側は首都クアラルンプールのあるマレー半島側よりもさらに穏やかな雰囲気。市街では夜も人通りがあり商店も賑やかで、治安の心配はかなり少ないといってよい。
とはいえそこは外国。スリ、置き引き、ひったくりなど観光地に特有のトラブルには注意すること。モールや繁華街、高級リゾートホテル内などでも邦人の被害例が報告されている。

交通マナーは東南アジアの中では相当によい方で、無理な割り込みもなく、クラクションを聞くこともあまりない。
タクシーにはメーターがないが、運転は穏やかでぼったくり事例も少ない。

なお、麻薬への取り締まりは非常に厳しく、最高刑は死刑。

ボルネオ島の東側、フィリピン国境に近いラハ・ダトゥ、クナ、透明なビーチが有名なセンポルナ付近は渡航延期推奨地域となっている。フィリピンを拠点とするイスラム過激派のアブ・サヤフ(ASG)やスールー王国軍を名乗る武装集団がはびこり、外国人の誘拐事件も多発している。


市内交通

旅行者の足はバスかタクシーとなるが、そもそも市街地は狭いので徒歩でも十分巡れる。
交通マナーはよく、タクシーも安心して利用できる。また、自転車やバイクを借りるのもおすすめ。

(タクシー)
バス以外の公共交通機関がないコタキナバルでは、旅行者にとってもっとも使う頻度が高い乗り物。メーターはないが、行き先によっておおむね料金が決まっている。
タクシーの相場は、市街の移動であればおおむね15~20RM程度。中心部から「1Borneo」までで30~40RM程度、空港までなら50RM程度。
一応宿で相場を確認しておくとよい。

市街であればそこらへんの交差点やホテル前でタクシーをつかまえるのに苦労はないが、郊外で流しのタクシーを見つけるのは困難。迎えに来てもらうか配車の電話番号を控えておこう。

(バス)
バスは市内移動で1RM程度と安い。
広い道路沿いに歩いていると屋根のついたバス停留所に出くわすことがある。ルート表記も英語でわかりやすい。

(レンタサイクル・バイク)
渋滞も少なく交通マナーのよいコタキナバルではレンタルバイクやレンタサイクルも便利。
巨大モール、スリヤの南側にある旅行会社ビルの一角、「gogosabah」ではマウンテンバイクからスクーターまでいろいろな車種を貸し出している(日曜は定休なので注意)。
また、宿で貸してくれることもあるので確認しておこう。


ホテル

5つ星ホテルからゲストハウスまで宿の選択肢は豊富。
リゾート地にもかかわらずホテル代は安めで、ハイアットリージェンシー、ステラといった5つ星クラスでも1万円程度になることもある。
3つ星クラスでも5千円程度で泊まれ、十分に快適。市中の便利な場所にゲストハウスがあり、個室で1500円程度、ドミトリーなら数百円とこれまた安め。

中国の旧正月と(春節)とイスラムの断食明け(ラマダン明け)は混み合う。他に、マレーシアではスクールホリデーというまとまった日数の学校休暇があり、この時期は繁忙期となる。

エアコンなど必要な設備を後から買い足していくLCC方式のTuneホテルもモールの「1Borneo」内にあり、快適で安い。ただし市街地からはやや離れている。


Sinurambi Bed and Breakfast (トリップアドバイザー提供)


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
旅行者も問題無くプリペイドSIMを購入できる。
大手携帯会社はDigi、Maxis、Timecel、TM Touch。ネット上で情報が多いのはDiGiとMaxis。街なかの携帯ショップの店員も英語を話せるので、設定で苦労することはないだろう。

Digiの場合、スマートフォン向けの「DG Prepaid SmartPlan」が有効期限30日、容量1ギガで30RM。同50日、2ギガで50RM。キナバル山の頂上でも電波が通じるなどカバレッジは良好。
MaxisはHotlinkというブランド名で展開している。「Tablet Plan」の場合LTE対応の60日有効1ギガプランが30RM。

(WiFi)
WiFi環境は充実している。カフェやファーストフード、レストランやフードコートにはおおむねWiFiのステッカーが貼られている。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 4月16日(木)編集ユニット「auk」佐々木素子さん スライド&トークイベント 「オランダ&アムステルダムの旅の楽しみ方」
 4月28日(火)水野仁輔さん&ナイル善己さん  トーク&カレーイベント 特製カレー付!

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「オランダ・ショートトリップ」発売記念
◆編集ユニット「auk」 佐々木素子さん  スライド&トークイベント◆
「オランダ&アムステルダムの旅の楽しみ方」

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新刊『オランダ・ショートトリップ』(スペースシャワーブックス)の発売を記念して、著者で旅好き編集ユニット「auk」の佐々木素子さんをゲストにお迎えして、オランダ&アムステルダムの楽しみ方についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。
「オランダトラベルブック」、「ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き」などこれまでにオランダ&ベルギーに関する著作がある佐々木さんが今回注目したのはオランダの首都、アムステルダムとそこから30分で行けるユトレヒトやハーレムなどの地方都市。
2015年はミッフィー生誕60周年ということもあり、デザイン大国オランダに注目が集まっています。本書では、オランダにはじめて行く人も、何度か行ったことがある人も楽しめる、カフェやマーケット、美術館、スーパー、インテリアショップなど、とっておきのオランダ&アムステルダムのおすすめスポットが紹介されています。毎年のようにオランダに取材旅行で滞在している佐々木さんならではの、最新で貴重なオランダやアムステルダムのお話が聞けるはずです。編集ユニット「auk」のファンの方はもちろん、オランダやアムステルダムに興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


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それぞれフリーランスのライター・編集者として、暮らしまわりの書籍や雑誌等で活躍する、赤木真弓と佐々木素子によるユニット。毎年オランダに滞在し、雑誌や書籍に寄稿。著書に『オランダトラベルブック』、『ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き』(産業編集センター)。

◆auk(オーク)ブログ
http://auk8.exblog.jp/


【開催日時】  4月16日(木)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど 
 協力:スペースシャワーブックス


新刊「インドよ!」発売記念
◆東京スパイス番長 水野仁輔さん&ナイル善己さん  トーク&カレーイベント◆
「インドのディープな楽しみ方」

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新刊『インドよ!』(マイルスタッフ)の発売を記念して、カレーユニット「東京スパイス番長」の水野仁輔さん、ナイル善己さんの2人をお招きして、インドのディープな魅力についてスライドを眺めながら対談トークをしていただきます。「東京カリ~番長」という出張料理ユニットを立ち上げ全国各地を行脚し、毎年インドに旅して現地でインド料理を習得している水野仁輔さんと、銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」の3代目でインド・ゴア州で1年間料理修業をした経験のあるナイル善己さん。インドに魅了され何度も現地に滞在した経験があり、その楽しみ方を熟知した2人だけに、一般の方が知らないインドの不思議な魅力についてのお話が聞けるはず。東京スパイス番長の水野さん&ナイルさんのファンの方はもちろん、インドの文化や料理に興味のある方はぜひご参加ください!
当日は水野さんとナイルさん2人の特製カレーも食べれますよ!

◆ナイル善己&水野仁輔・合作オリジナルターリー◆
パンジャーブ州(北)、ウエストベンガル州(東)、グジャラート州(西)、ケーララ州(南)から1品ずつ、東西南北のインド料理を盛り合わせた今宵限りの一品です。

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


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水野仁輔(みずのじんすけ)

1974年静岡生まれ。小学校入学前から地元浜松のインドカレー専門店へ通う。上京して都内のインド料理店で基礎を学ぶ。大学卒業後、1999年に出張料理ユニット「東京カリ~番長」を立ち上げ、調理師免許を取得して全国各地を行脚。2008年、自宅にタンドールを導入したせいか「日本人初のインド人」と呼ばれるようになった。書籍を偏愛し、自ら立ち上げた自主制作レーベル「イートミー出版」からマニアックなインド料理本を出し続けている。
◆イートミー出版
http://www.curry-book.com/

ナイル善己(ないるよしみ)

1976年東京生まれ。銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」3代目。南インド・トリヴァンドラム出身のインド独立運動家で、初代創業者のAMナイルを祖父に持ち、2代目の父は各メディアでおなじみのGMナイル。都内イタリア料理店を経てインドのゴア州に渡り、料理学校及び最高級ホテル「シダ・デ・ゴア」にて修行。著書に「ナイル善己のやさしいインド料理」(世界文化社)他。
◆ナイルレストラン
http://www.ginza-nair.co.jp/


【開催日時】  4月28日(火)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   1,500円(「東京スパイス番長」特製カレー付)
                   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:マイルスタッフ

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6. 編集後記

tabinote田口です。きのうチェンマイから日本に帰ってきました。約1ヶ月滞在していたので体が完全に熱帯になれてしまい東京の寒さに震えております。あと桜見そこねた!

というわけでtabinoteメールマガジンVol.45をお届けします。
今週のビッグニュースはなんといってもエアアジアのホノルル便就航ではないでしょうか?
とは言え、ハワイにはお値打ちなツアーがたくさんあります。思い切った値段を出してきたらおもしろいのですが、さてどれくらいになるでしょうね。
下川さんの連載は増加する台北へのLCCの話題です。タイガーエアー台湾も参入し、完全に過当競争になっていますが、やはりLCCは時間が悪いですよね。僕も一度台北(桃園)6時台発の便に乗ったことがあるんですが、あれは本当につらいです。
吉田さんの連載は珍しくベタな観光地、ノイシュバンシュタイン城です。恥ずかしながら僕も中世の建立だと思っていましたが意外ですねえ。
tabinote田口のフィリピン旅行記は2回め。ビーチリゾート、、憎いですね。
世界一周ノートはイタリア、スペイン編。ヨーロッパに入っていきなりテンションダダ下がりの青木さん。最高ですね。僕は「旅鬱」と呼んでいますが、旅の回数を重ねるとこれが楽しくなってくるんですよねえ。
あの街この街はマレーシアのコタキナバル。マレーシアはクアラルンプールしか行ったことがないのでボルネオ島興味あります。だいぶ雰囲気も違うんだろうな。
旅の本屋 のまどは今月も魅力的なイベントが。カレー付きは楽しそうだなあ。

さて次回は4月21日(火)の発行予定です。
近々重大発表があるかも?(ないかも)


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

166031
一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は4月21日(火)の発行予定です。

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tabinoteメールマガジン 2015/04/07号 Vol.045 有料版

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. tabinote旅行記
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

ジェットスター、成田~香港線に6月就航

 ジェットスター・ジャパンは、6月1日より成田~香港線に就航すると発表した。7月17日までは月、火、木曜の週3往復で、その後順次増便し、9月1日からは1日1往復のデイリーで運航する。
 往路は成田を9:00時に出発し香港に12:40到着、復路は香港を13:40に出発し成田に19:00に到着(曜日により多少変更あり)と、時間帯も悪くない。
 また、4月8日14時より、片道990円(諸経費別)からの数量限定記念セールを実施する。
 なお、成田空港ではできたての「第3旅客ターミナル」を利用。

エアアジアX、関西~ホノルル便を申請。11月より運行開始の予定

 エアアジアXは、アメリカ運輸省に対し、クアラルンプール~大阪(関西)~ホノルル線の就航申請を行ったことが明らかになった。実現すると日本からアメリカへの初のLCCの運行となると共に、エアアジアグループにとっても初のアメリカ線となる。

スカイマークが社名変更?

 スカイマークを支援するインテグラルの佐山展生代表は、テレビ番組「ウェークアップ!ぷらす」の中で、スカイマークのブランドイメージ回復を目的に、社名、機体デザイン、客室乗務員制服などの変更を検討していると語った。
 新社名の候補は「SKY bee(スカイビー)」、スズメバチをモチーフにしたロゴになるという。
 さて、どうなることやら……。

タイガーエアー台湾。成田~台北便を就航

 台湾のLCC、タイガーエアー台湾は4月2日より成田~台北(桃園)線のデイリー運航を開始した。台湾のLCCとして初の日本就航となる。
 成田~台北線は、LCCだけでもバニエラエア、ジェットスター、スクート、トランスアジアの4社、他にもチャイナエアライン、JAL、ANA、エバー航空、デルタ航空、キャセイパシフィック航空の10社が1日15往復を運航する激戦区。

成田空港第3ターミナルがオープン

 成田国際空港は4月8日、LCC専用ターミナルとなる第3旅客ターミナルをオープンする。同ターミナル利用航空機の年間の発着回数は5万回、利用者数は750万人程度を見込んでいる。
 オープン時の使用航空会社は、ジェットスター、バニラエア、春秋航空ジャパン、チェジュ航空の4社、ピーチはこれまで同様第1ターミナルを使用するので注意。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

4時発のバスはLCC対応

 結局は激しい競争原理ということになるのだが、台湾路線のLCCが充実してきた。成田空港と台湾桃園空港の間では、バニエラエア、ジェットスター、スクート、トランスアジアという4社が就航している。
 旅行業界には韓国バブルという言葉があった。韓国への日本人渡航者が急増した時期である。その波が政治的な日韓関係の冷え込みと同時に弱まり、バブルは台湾に移った。LCCという航空会社群は、集客力を敏感に嗅ぎとっていくから、韓国路線から台湾路線にシフトしていく。そしてまた、台湾への渡航者が増えるという構図である。
 スクートで台湾を往復した。往復で2万円を切る価格は魅力である。スクートはボーイング777という大型機を使っているが、これが8割方埋まる。とくに台湾の4連休という4月初旬である。日本の桜の時期と重なって、席を埋めるのは台湾人が多かった。
 この時期、ほかのLCCもかなりの搭乗率なのだろう。
 高い集客力を求めて、路線を頻繁に変えていくのはLCCのひとつの特徴である。競争が激しいのだ。そのほころびが、最近のLCCの事故に結びついていると見る向きもいる。ひとつの路線には、特有の気象環境がある。パイロットは、その気象を織り込んで操縦桿を握る。それなりの経験が必要だという。
 しかし路線を頻繁に変えていくLCCのパイロットには、その経験が不足しているというのだ。たしかにエアアジアの事故は、それが遠因になっている気がしてくる。
 しかしLCCがつくりあげた構造変化の動きはもう止まることはないだろう。既存の航空会社を巻き込んだ、激しい競争論理が空に展開されているわけだ。
 スクートは朝の6時台に台北を発つ。ジェットスターやバニラエアにも深夜や早朝便がある。
 朝の6時台の飛行機に乗るには、台北駅を4時半に出る始発の台湾桃園空港行きバスに乗るしかなかった。ところが早朝便が増え、このバスに乗りきれないほどの客が集まるようになってしまったという。次のバスは4時45分発。ただでさえぎりぎりのチェックインだから、焦る人も多かったという。
 最近、4時発という台湾桃園空港行きが走るようになった。
 僕もこのバスに乗って空港に向かった。3時半にはホテルを出なくてはならない。
 バスターミナルに着くと、すでにかなりの数の乗客がバスを待っていた。ほぼ満席で空港に向かった。
 深夜に着くバニラエアにもバスが対応するようになったという。そして市内には、深夜営業の食堂もできてきたという。
 台湾の空をめぐるLCCの競争は、台北の街に影響を与えはじめている。

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スクートは、台北発の時刻がもう少し遅くなると、ずいぶん楽なのだが

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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第43回 吉田友和

の ノイシュバンシュタイン城

 平成の大修理を終え、一般公開が再開された姫路城が話題になっている。白鷺城の別名に恥じない真っ白な天守は、改装を終えたばかりのいましか見られないのだという。姫路城にはこれまで二度訪れているが、近いうちにまたぜひ行きたいと思っている。
 歴史好きなので、お城巡りは我が旅における重要なテーマのひとつだ。国内はもちろんのこと、海外でもお城があると聞くとつい足が向く。同じ歴史建築物でも、教会やモスクといった宗教系の施設よりもお城のほうがより惹かれるものがある。これぞ男のロマンという感じがしてワクワクするのは、きっと僕だけではないだろう。
 昨年の秋には、念願だったノイシュバンシュタイン城を訪れることができた。ドイツ南部のフュッセンという街の郊外に位置する、白亜の山城である。あのディズニーランドのシンデレラ城のモデルだとも言われている。 僕が最初にその存在を知ったのは、たぶん小学生の頃だ。お城の写真のジグソーパズルをつくった記憶がある。当時ゲームばかりしていた僕は、「RPGに出てきそうなファンタジックな城が実在するのだなあ」とぼんやり考えたぐらいで、その名前すらろくに把握していなかった。覚えにくく、そして覚えても言いにくい名前だといまでも思う。ノイシュバンシュタイン城――発音すると舌を噛みそうである。
 ヨーロッパの古城としては、おそらく世界一有名なのではないだろうか。なにせ小学生でも知っているぐらいだ。名前はわからずとも、写真を見れば誰もが「ああこれか」と納得するに違いない。この手の人気観光地は要注意である。世界中から人が集まるがゆえに、混雑は避けられない。行ってみると、案の定ものすごい人出で、入場券売場には長蛇の列ができていた。念のため事前にネットから予約をしておいたので並ばずに済んだのだが、もし予約をせずに訪れたなら、行列を目にしただけで断念したかもしれない。
 緑に囲まれた小高い山の上に屹立する、中世の風情たっぷりの壮麗な城――訪れる前はそんなイメージが自分の中で先行していた。ところが実際にこの目にしてみて、ぜんぜん違う感想を抱くことになる。
 まず、そもそも「中世」というところからして間違っていた。ノイシュバンシュタイン城が建てられたのは19世紀で、すでに中世は過去のものとなっている。にもかかわらず、勘違いしてしまうのには理由がある。お城を建てたルートヴィヒ2世は、中世へ対する憧れを強く抱いていた人物だった。当時としては懐古趣味とも言えそうな造形をしているのは、彼のそんな個人的趣向が強く反映されているからだ。建設された時代こそ中世ではないものの、中世ヨーロッパのお城をイメージしてつくられたというわけだ。
 観光の際には、入口でオーディオガイドが渡され、順を追って内部を見学していくのだが、城を建てたルートヴィヒ2世の人物像にフォーカスした内容になっている。この人がちょっと、いやかなり変わった人物であることに僕はにわかに興味を抱いた。
 若くしてバイエルン王国の王となったルートヴィヒ2世は、政治よりも芸術へ対する関心を募らせていく。そのことは、ワーグナーに心酔し、彼のパトロンとして多額の資金援助を惜しまなかったというエピソードからも窺える。道楽者と言ったら元も子もないが、少なくとも王としての自覚を持ち、積極的に治世へかかわろうという姿勢ではなかった。
 ルートヴィヒ2世の中世への憧れはどんどんエスカレートしていき、遂にはお城を建てることを思い立つ。それがノイシュバンシュタイン城である。普通はお城といえば、土地を治めるシンボルとして、あるいは外敵に備えるための要塞としての役割を担うものだが、このお城にはそういう実用性はなかった。あくまでも城主であるルートヴィヒ2世の作品であり、彼の趣味の世界を具現化したものなのだ。
 城の建築様式がとにかく多様であることにも驚かされる。ゴシック、ロマネスク、ビザンチンなどが混在しており、「全部入り」といった感じ。城内に設えられた調度品の類いはやたら豪華だし、贅をつくしたつくりにため息が出そうになるが、どこかまとまりのないちぐはぐな印象も受ける。
 国家運営を放り投げて夢の城で現実逃避をしていたルートヴィヒ2世だが、彼を待ち受けていたのは悲劇だった。狂乱する王に愛想を尽かした政府により彼は精神病を宣告され、居城を追われてしまう。そしてなんとその翌日には、湖畔で水死体となって発見されたというから憐れな末路である。
 ノイシュバンシュタイン城はそのロマンティックなビジュアルとは裏腹に、いわくつきのお城だった。いま風の言葉でいえば、頭の中がお花畑だった王によりつくられた夢想の産物。そのことを知ると、見方を変えざるを得ないのであった。今回は珍しくお堅めの話になったが、怠け者の旅人だってたまには真面目に観光もする、ということで。

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※ノイシュバンシュタイン城ー→次回は「う」がつく旅の話です!

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3a. tabinote旅行記 はじめてのフィリピン(後編)

はじめに

tabinote田口です。このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
また、tabinoteは自分だけのユニークな旅行プラン作成のお手伝いをするサービスです。このメルマガを読んでどこかへ行きたくなったら、ぜひtabinoteまでご相談ください。


(本事例は2015年3月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいており、実際にtabinoteスタッフが体験した旅程と写真を使用しています。)


マニラからセブへの移動はAirAsia Zestを利用した。
元々は1995年に設立されたAsian Spiritという名の新興航空会社だったが、2008年に買収されZest Airwaysに社名変更、さらに2013年にエアアジアのフィリピン法人、Airasia Philippineと提携・合併しAirAsia Zestとなった経緯があるエアラインだ。

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ルソン島にあるマニラからセブ島までは約1時間のフライト。

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マクタン・セブ国際空港は、正確にはセブ島ではなく、橋で結ばれたマクタン島という小さな島にある。

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空港からホテルなどの密集するセブシティーまではタクシーで30分程度。2つの島を結ぶ橋を渡っている間に日没となった。

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初日に泊まったのはエアアジア系列のTune Hotel Cebu
日本を含むアジア全域に展開するTune HotelはLCCならぬLCH(Low Cost Hotel)を自称し、安くて快適なサービスを提供する。
特にここは従業員のサービスもよくバジェット(格安)ホテルとは思えないくらい気持よく滞在できた。

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タオルアート。このレベルのホテルで見たのははじめてだ。

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翌日はホテル徒歩1分のショッピングモール、Ayala Center Cebuに行ってみた。

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目当てはもちろんフードコート。
やはりここもローカルフード中心。おいしい肉料理を食らう。

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併設のショッピングセンター、METRO
大量の食料を買い込む地元民を見ながらおみやげの香辛料など。

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夜は奮発してシーフードプレートを頼んでみたのだが、これが驚きの不味さ。
まあ、こんなこともある。

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フィリピンはキリスト教が盛ん。キリストグッズを売る店がたくさんあった。

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さて、翌日からはマニラのカジノで儲けたあぶく銭を使い、ビーチリゾートに行ってみることに。
多くのリゾートはセブ島ではなく飛行場のあるマクタン島にある。
タクシーに乗ってリゾートに向かうが、車窓は都会のセブシティーと違い、トタン建ての粗末な家が多い。貧富の差を存分に実感しながら資本主義の権化に向かう。

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宿泊したのはCrimson Resort and Spa Mactan
レベルとしては中級だとは思うがそれでも1泊日本円にして2万円以上。よっぽどのことがない限り日本円1万円以下のホテルにしか泊まらないことにしているオレだが、まあたまにはいいだろう。

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コテージタイプの部屋はいかにもなザ・リゾート感。

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なにはともあれビーチへ。

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狭いがいちおうプライベートビーチ。

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でもプールで泳いでいる人の方が多かったかな。

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ディナー。正直値段の割にはいまいちだった……。

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夜のビーチサイドバー。お酒は一杯600円くらい。めちゃめちゃ高い。

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朝食バイキング。まあ普通。

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と、食事の文句ばかり書いているが、なにもせずにビーチに寝っ転がってビール飲みながら怠惰に過ごす1日は最高でしたとも。

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というわけでリゾートを満喫して。Tune Hotelに戻ります。
やっぱ落ち着く。

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フィリピン名物レチョンという豚の丸焼き料理。
見た目はあまりよくないがうまかった。

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解体された豚がカウンターに並べられており食欲をそそる。

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最終日は市内観光。スペイン統治時代に建築されたサン・ペドロ要塞というところにタクシーで向かう。

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遠足の子どもたちに取り囲まれる。

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大砲が会ったのでとりあえずまたがってみたよ。

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Magellan’s Cross(マゼランズ・クロス)。
ポルトガルの英雄マゼランが建立した十字架ということだが、工事中らしくなにも見えなかった。

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近くのサントニーニョ教会も工事中。

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とは言え、周囲は現地民向け路上マーケットになっておりおもしろかった。

もう一回だけ続きます。

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(おまけ)フィリピン庶民の足「ジプニー」
思い思いのデコレーションが楽しかった。

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3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
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青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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3b. 世界一周ノート 第28回:イタリア・スペイン

クロアチアの首都、ザグレブからイタリアのヴェネチアまでは、ミニバンを乗り継いで移動した。
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水の都はホテル代が高過ぎて、僕は駅にバックパックを預けての1日素通り観光をすることにして、その日のうちに夜行でローマに向かう算段をたてた。
ずっと憧れていたヴェネチアは世界中から人が押し寄せる一大観光地だった。物価はこの旅史上最高に高く、何も食べれないし、買えなかった。公共の水上バスですら1000円近くするため、僕は片道切符だけ買って、後はひたすら水の都を散歩して歩いていた。
訪れた地が観光地であればある程、僕は孤独を感じて精神を削られる体質に変わっていた。そういう意味でヨーロッパがもたらした苦痛は大きく、○○を見たことがあるという経験値だけが積み重ねられていっている気がしていた。
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イタリア人の印象は最初、陽気で好感が持てたけれど、その幻想はイタリア入国初日で終わった。
僕はヴェネチアとイタリア本島を繋ぐ一本道をバスか電車のどちらで越えるか考えていた。ローマへの夜行列車はヴェネチアからかかる橋の先のメストレから発車するため、そこまでの移動が必要だった。
結局、時間もあるので僕は歩くことにした。観光センターの窓口で確認したところ、徒歩40分と言われからだった。バックパックを背負って歩き出すと、ヴェネチアの夜景が背後に輝いて美しかった。
夜景は永遠にそこにあるかのように思われて、僕が一本道の橋の上を歩いている間、誰ともすれ違うことはなかった。本当に夜景は半永久的にそこにあった。40分を過ぎても橋の半分にも辿りつかなかった・・・
結局歩き続けてやっとメストレ駅に着いた頃には3時間が経っていた。距離にして10km、僕はいい加減なイタリア人を呪っていた。
そして買ったはずのローマへの直通列車は2度の乗り換えがあって、車内は満席で廊下に座り込んで夜を明かすという、アジアでもやったことのない過酷な深夜移動だった。

移動に次ぐ移動でボロボロになった体に鞭打ったローマ観光は割と1日にして成ってしまい、僕はヴァチカン市国内のレストランでパスタを食べた。イタリアに来たらイタリア料理、という安易な僕はかなり奮発して観光地のど真ん中のカフェテリアで優雅な時間を過ごし、満足していた。しかし・・・後でクレジットの請求を見てわかったのだけれど、倍以上の料金が請求されていた。その時にレシートは確認していたのに・・・どうやらレジの中で二重にカードを切られていたらしい。
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その後はピサの斜塔の傾きを直しつつミラノへと足を伸ばした。名画「最後の晩餐」は入場規制でチケットが買えず見ることができなかった。チェックアウト時間を巡って宿のオーナーとも揉めた。
最後まで何故だか僕はイタリアとの相性が良くなかった。観光地イタリアは陰気なバックパッカーを寄せ付けない、華々しい場所だった。
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僕はミラノから長距離バスに乗ってマドリッドを目指した。スペインに入って、バルセロナのターミナルからはサグラダファミリアが見えた。
ちょうど一年前、僕は旅行者としてこの地を訪れていた。その時の輝かしい思い出が蘇った。僕は心も体もその時と全く別の人間になってしまっていた。節約を掲げつつも観光地を貪る様に渡り歩き、髭だらけの痩せこけた顔はみすぼらしかった。自分の成長を願って始めたはずの旅なのに、自分はどんどん小さな人間になっていっている気がした。
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それでもスペインの陽気さは荒んだ僕を温めてくれた。マドリッドは物価も安く、旅疲れをとるのには良い場所だった。これといった観光地はなくても、ダリやピカソの絵を偽の学生証を提示して安く眺めて、帰りに野菜を買ってパスタを作るだけで癒された。
東欧を主に巡って過ごしたヨーロッパでの1ヶ月はあっという間に過ぎた。思えばお金のことばかり考えていた。余裕がない訳ではないけれど、やはり僕にとってのヨーロッパはそういう心配が付き纏う場所だった。だからこの先のアフリカ大陸にはより一層期待が持てた。まずはモロッコへ、ジブラルタル海峡のその先に僕は思いを馳せてヨーロッパ最後の夜の目を閉じた。アフリカで待つこの旅最恐の体験なんて想像もつかずに。
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世界一周ノート
上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→イスタンブール→カッパドキア→パムッカレ→ボドラム→ギアテネ→メテオラ→ソフィア→ブタペスト→ザコパネ→クラクフ→サラエヴォ→ザグレブ→ヴェネチア→ローマ→ミラノ→バルセロナ・・・以降、アフリカ、アメリカ、南米と巡りました

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第43回 コタキナバル

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(画像-tabinote)

マレーシア・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

冒険好きにおすすめ。美しいビーチ、東南アジアの高峰キナバル山のトレッキングやボルネオ島のジャングルツアーなど大自然の恵みを活かしたアクティビティが楽しめる。リゾートホテルも充実しており、昼間の疲れをスパでのんびり癒やすのも。
大都市にありがちなせわしさや喧噪の無いのんびりした雰囲気は長期滞在にも最適。

マレーシアはタイ~シンガポールへと続くマレー半島と、海を隔てたボルネオ島北部から成る。コタキナバルはボルネオ側の中核都市で、人口は50万人程度。市場や商店が集中する市街地は海沿いに北東から南西にかけて拡がる1~2kmほどのエリアで、徒歩でも巡ることができる。

Sunday Market  Gaya Street  から Suria Sabah Pusat Bandar Kota Kinabalu Kota Kinabalu Sabah Malaysia   Google マップ
(地図:Google;A-ガヤ・ストリート、B-センターポイント・サバ/ワリサンスクエア、C-セドコ・コンプレックス、D-ナイトフードマーケット/ウォーターフロント/フィリピノマーケット、E-ジェッセルトン・ポイント、F-スリア・サバ)

カフェやコンビニ、安宿が多く集まり旅行者に便利なエリアがガヤ・ストリート。情報満載で親切なサバ州観光局(Sabah Tourism Board)もこの通りにあり、市内どこに泊まっていても訪れる機会の多いエリア。
北東のサバ州観光局やクラシックなジェッセルトン・ホテル周辺から南西に向けて通りが延びており、日曜日にはサンデーマーケットが催され、多くの人が訪れる。
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(画像-tabinote)

ガヤ・ストリートをつっきって北に向きを変えると、白亜の市庁舎や裁判所など公共機関が建ち並ぶエリアに出る。公園やバスセンターがあり昼は比較的閑静だが、夜にはナイトマーケットがひろがりやはり賑やかなエリアとなる。
なお、コタキナバルは太平洋戦争当時日本の占領下にあり、1945年の連合国軍空爆で市街は破壊された。白亜の建物もほとんど歴史はなく戦後に建てられたもの。
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(画像-tabinote)

南西に向かうとコタキナバルの中心部へ。
センターポイント・サバはコタキナバルの誇るショッピングセンター。ただし、アジアの諸都市のようにピカピカで超巨大なセンターというわけではなく、どこか懐かしいたたずまい。地下にはぶっかけメシや麺などローカルフードのそろう食堂街がある。観光客が多くどこかよそ行きのコタキナバルにおいてリアルな地元民ウォッチができる。

Centre Point Sabah (トリップアドバイザー提供)

南に歩くとすぐにシーフードレストランの集まるセドコ・コンプレックス(Sedco Complex;Suri Serela)がある。ガイドブックでも必ず取り上げられている有名な一角で、海鮮目当ての旅行者でにぎわう。コタキナバルで最も日本人遭遇率の高いエリア。

Twin-Sky Seafood Restaurant (トリップアドバイザー提供)

海沿いに出てみると、漁船の並ぶ港湾と市場、レストランが並んでいる。
屋根付きの市場には丸鶏やぶった切られた肉、野菜や日用品が積み上がり迫力満点。
革製品や民芸品の並ぶ一角はフィリピノマーケット(ハンディクラフトマーケット)と呼ばれており、お土産選びにもいい。
こちらも夜から屋台が並び初め、鮮魚や串焼き屋が軒をつらねる。屋台の煙と照明、行き交う人でこれまた大変賑やか。

Night Market, Kota Kinabalu (トリップアドバイザー提供)

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(画像-tabinote)

このあたりが街の南西となり、ここから海沿いに北上していけば再びガヤ・ストリート方面へと戻る。
ウッドデッキが敷き詰められた通りを上っていくと離島行きのフェリー発着場、ジェッセルトン・ポイントへ。単なる船着き場だが小ぎれいなカフェやバーなどが建ち並び、そこかしこに旅情がただようコタキナバルにおいてもひときわ旅ムードが強い場所。
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(画像-tabinote)

ジェッセルトン・ポイントを抜けて更に海沿いを北に向かうと、モダンな造りの高級ショッピングモール、スリア・サバが現れる。
ガンガンにエアコンの効いた店内にはスタバやWiFi完備のカフェ、両替所、外資系ブランドやオーシャンビューのフードコートなどがそろっており、旅行者にとっても便利なオアシス。
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(画像-tabinote)

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(フードコート画像-tabinote)

ここから更に海沿いを北上すると、天気のいい日には遙か遠くに標高4,000mのキナバル山を臨むことが出来る。
その手前には青いモスクのドームが見える。時間があれば、タクシーを捕まえてモスクに向かってみよう。
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(画像-tabinote)


Kota Kinabalu City Mosque (トリップアドバイザー提供)

帰路に巨大モール、ワンボルネオに寄ってみてもいい。モールが気に入ったら隣接するエアアジア経営のTune Hotelに泊まることもできる。

One Borneo Hypermall (トリップアドバイザー提供)


モールや屋台巡りに飽きたら、無数にある旅行代理店をのぞいてみるか、宿で相談してみよう。
目玉のキナバル公園トレックや離島でのビーチツアー、ラフレシアやオランウータンの暮らすジャングルツアーなど、日帰りから短期ツアーまで様々にそろっている。

Mount Kinabalu (トリップアドバイザー提供)

・参考:エアアジアXで行く!キナバル山日帰り登頂・・・tabinoteメンバーによるキナバル山日帰り登山体験記


Sapi Island (トリップアドバイザー提供)


Sepilok Orangutan Rehabilitation Centre (トリップアドバイザー提供)


コタキナバルから更に北に向かうと、からゆきさんや死の行進で知られるサンダカンがある。現在ではビーチリゾートやテングザルが暮らすジャングルツアーなどが目玉となっているが、歴史をたずねて訪れる日本人も多い。

Japanese Cemetery (トリップアドバイザー提供)

コタキナバルの南には世界自然遺産のグヌン・ムル国立公園がある。
カルスト地形の険峻な山地と、世界最古とも呼ばれる熱帯の原生林、そして空を埋め尽くすコウモリの群れなど、大自然の驚異を体感できる。
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(画像:Wikipedia)

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Welcome Seafood Restaurant (トリップアドバイザー提供)

マレーシア料理の特徴といえば、中華料理と東南アジアのスパイスが組み合わさったニョニャ料理(Nyonya、娘惹 – 海峡中国人)またはプラナカン料理(Peranakan – 中国系の混血、マレー人起源)とされるもの。ボルネオでも様々なマレー料理が楽しめる。肉骨茶や福建麺、ココナツミルク・カレー風味のラクサ、マレー風チャーハンのナシ・ゴレン、濃い中国醤油で炒めた焼きそばミーゴレン、焼き鳥サティなどがおなじみ。

ただし、旅行者の多いコタキナバルの市街でよく目につくのはイタリアンや欧風のカフェ、インド料理や中華といった異国の味。少ないが日本食レストランもある。
そしてコタキナバル最大の名物はシーフード。欧風から中華系まで様々な海鮮料理店があり、いけすの中で泳いでいるエビや魚をその場で調理してもらえる。予算は高めだがせっかくなので体験しておきたい。
特産の木の芽炒め(サバ・ベジタブル)も滋味深い。

マレーシアはイスラム教を国教としており、お酒はおおっぴらには飲めない雰囲気があるが、外国人や華僑が多いコタキナバルに関していえば全く酒の心配は無い。コンビニで冷えたビールをいつでも買うことができるし、街中無数にあるレストランや中華料理屋でも普通にアルコールにありつくことができる。

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(画像-tabinote)


日本からの行き方

(空路)
マレーシア航空のコタキナバル直行便がある(JALのコードシェア便)。成田発の往路・復路共に月木土の週3便。所要6時間。料金的にも6万円台でリーズナブル。
同便は休止や復活を繰り返してきた経緯があり、今後も流動的と考えられる。

次いで優先度が高いのはエアアジア。キャンペーンを利用すれば4万円を切ることもある他、クアラルンプールでの乗り継ぎも便利で、羽田を深夜に出るため機内泊で時間を有効活用できるのもポイントが高い。

アシアナやシンガポール空港もエアアジアと同じ程度か、より安くなることがある。

(パッケージツアー)
マレーシア航空利用の現地フリーのツアーが4泊で6万円程度。航空券代よりも安くなる場合もある。クアラルンプール滞在を組み合わせた7日程度のツアーなら8万円程度。

(空港)
コタキナバル国際空港(BKI)はコタキナバル市街から南西に約7kmと近い。
マレーシア航空やアシアナ便が到着するのがターミナル1、エアアジアはターミナル2に到着する。ターミナル間は離れているので送迎の際には要注意。
いずれもこじんまりした規模だが、ターミナル1は2008年に改装したばかりでファーストフードや携帯ショップもあり、機能的。ターミナル2も免税店やレストランなど一通り揃っているが、両替所では日本円を扱っていないという情報がある。ターミナル2到着の場合はATMを利用するか乗り継ぎ地(クアラルンプールなど)でリンギット通貨を入手しておこう。
なお、コタキナバルの属するボルネオ島のサバ州は独自の入国審査を行っており、クアラルンプールで入国審査をしてもコタキナバルで再度イミグレーションを通過しなければならない。
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(第2ターミナル;画像-tabinote)

空港からの足はタクシーかエアポートバス。タクシーは市街まで定額30リンギット、バスは5リンギット。渋滞がなければ30分程度で市街に出られる。


地理と気候

マレーシアはマレー半島側とボルネオ島側に大きく分かれ、コタキナバルはボルネオ側最大の都市。島の北部に位置し、さらに北にはキナバル山やサンダカン、南にはブルネイがある。
熱帯モンスーン気候に属しており、雨季と乾季が明確に分かれる(乾季でも雨は降る)。ベストシーズンは乾季の1月から4月。トレッキングやビーチリゾートもこの時期が向いている。
気温は年間通して30度以上だが、湿度はやや低めで、気温の高さの割に過ごしやすい。
日本との時差はマイナス1時間。日本の正午が午前11時。サマータイムはない。


(画像:Google提供)


言語と通貨

公用語はマレーシア語だが、イギリス統治の名残から英語の通用度は非常に高い。また、中国系の人々には中国語(普通語)が通じる。
マレーシアは世界でも有数の多民族国家で、マレー系をマジョリティとし、中国系やインド系、それぞれの混血など多様な人種が行き交う。
イスラム教を国教としているが、イギリス統治時代の名残でキリスト教徒も一定数おり、特にボルネオ側は相当数存在しているとされる。中国系は仏教、インド系はヒンドゥー教を信仰するなど宗教的にも多様な共存をはたしている。

通貨はマレーシア・リンギット(RM)。1マレーシア・リンギット=32.6円(15年4月時点)。
おおむね30円と覚えておけばよかったが、円安で上がり気味。
物価も上がってきているが、リゾート地の割にはまだまだ安めな水準を保っている。
タクシーは市内15RM~程度とアジアの中ではやや高めだが、ぼったくりもなく快適。ホテルはシーズンにもよるがだいぶ手ごろで、中級ホテルは5千円未満、5つ星クラスでも1万円程度。食事は街中の中華やカレーなら10~15RM程度。海鮮はかなり値が張る。

2015年4月から消費税(GST:Goods and Service Tax)導入の予定。税率は6%。外国人には払い戻し制度がある。マレーシア税関のサイトによると、正規のショップ(TRS;Tourist Refund Schemeロゴが貼ってある)で買い物をした場合に適用されるとなっており、出国時に国際空港で払い戻される模様。

両替は万国共通でATMによる国際キャッシングが手軽。
壊れているATMもそれなりにあるので、必ず現金も携帯していきたい。

日本国内でマレーシア・リンギットに両替できる場所は成田の両替所などに限られ、レートも悪い。
マレーシア到着後、空港内で少しおろし、市内の両替商で換金するのがよい。
再両替のレートが悪いため、あまり一度に多く両替しない方がよい。

クレジットカードが通じる場面は多い。VISAかマスター推奨。

イギリス統治を経ている割にはチップの習慣が薄い。ポーターには2RM程度、ガイドやサービスチャージののっていないレストランでは1割程度が期待される。タクシーや中華レストランでは必要ない。


(画像:Wikipedia)


治安とビザ

マレーシアは東南アジアの中でも治安の良い方とされ、ボルネオ側は首都クアラルンプールのあるマレー半島側よりもさらに穏やかな雰囲気。市街では夜も人通りがあり商店も賑やかで、治安の心配はかなり少ないといってよい。
とはいえそこは外国。スリ、置き引き、ひったくりなど観光地に特有のトラブルには注意すること。モールや繁華街、高級リゾートホテル内などでも邦人の被害例が報告されている。

交通マナーは東南アジアの中では相当によい方で、無理な割り込みもなく、クラクションを聞くこともあまりない。
タクシーにはメーターがないが、運転は穏やかでぼったくり事例も少ない。

なお、麻薬への取り締まりは非常に厳しく、最高刑は死刑。

ボルネオ島の東側、フィリピン国境に近いラハ・ダトゥ、クナ、透明なビーチが有名なセンポルナ付近は渡航延期推奨地域となっている。フィリピンを拠点とするイスラム過激派のアブ・サヤフ(ASG)やスールー王国軍を名乗る武装集団がはびこり、外国人の誘拐事件も多発している。


市内交通

旅行者の足はバスかタクシーとなるが、そもそも市街地は狭いので徒歩でも十分巡れる。
交通マナーはよく、タクシーも安心して利用できる。また、自転車やバイクを借りるのもおすすめ。

(タクシー)
バス以外の公共交通機関がないコタキナバルでは、旅行者にとってもっとも使う頻度が高い乗り物。メーターはないが、行き先によっておおむね料金が決まっている。
タクシーの相場は、市街の移動であればおおむね15~20RM程度。中心部から「1Borneo」までで30~40RM程度、空港までなら50RM程度。
一応宿で相場を確認しておくとよい。

市街であればそこらへんの交差点やホテル前でタクシーをつかまえるのに苦労はないが、郊外で流しのタクシーを見つけるのは困難。迎えに来てもらうか配車の電話番号を控えておこう。

(バス)
バスは市内移動で1RM程度と安い。
広い道路沿いに歩いていると屋根のついたバス停留所に出くわすことがある。ルート表記も英語でわかりやすい。

(レンタサイクル・バイク)
渋滞も少なく交通マナーのよいコタキナバルではレンタルバイクやレンタサイクルも便利。
巨大モール、スリヤの南側にある旅行会社ビルの一角、「gogosabah」ではマウンテンバイクからスクーターまでいろいろな車種を貸し出している(日曜は定休なので注意)。
また、宿で貸してくれることもあるので確認しておこう。


ホテル

5つ星ホテルからゲストハウスまで宿の選択肢は豊富。
リゾート地にもかかわらずホテル代は安めで、ハイアットリージェンシー、ステラといった5つ星クラスでも1万円程度になることもある。
3つ星クラスでも5千円程度で泊まれ、十分に快適。市中の便利な場所にゲストハウスがあり、個室で1500円程度、ドミトリーなら数百円とこれまた安め。

中国の旧正月と(春節)とイスラムの断食明け(ラマダン明け)は混み合う。他に、マレーシアではスクールホリデーというまとまった日数の学校休暇があり、この時期は繁忙期となる。

エアコンなど必要な設備を後から買い足していくLCC方式のTuneホテルもモールの「1Borneo」内にあり、快適で安い。ただし市街地からはやや離れている。


Sinurambi Bed and Breakfast (トリップアドバイザー提供)


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
旅行者も問題無くプリペイドSIMを購入できる。
大手携帯会社はDigi、Maxis、Timecel、TM Touch。ネット上で情報が多いのはDiGiとMaxis。街なかの携帯ショップの店員も英語を話せるので、設定で苦労することはないだろう。

Digiの場合、スマートフォン向けの「DG Prepaid SmartPlan」が有効期限30日、容量1ギガで30RM。同50日、2ギガで50RM。キナバル山の頂上でも電波が通じるなどカバレッジは良好。
MaxisはHotlinkというブランド名で展開している。「Tablet Plan」の場合LTE対応の60日有効1ギガプランが30RM。

(WiFi)
WiFi環境は充実している。カフェやファーストフード、レストランやフードコートにはおおむねWiFiのステッカーが貼られている。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 4月16日(木)編集ユニット「auk」佐々木素子さん スライド&トークイベント 「オランダ&アムステルダムの旅の楽しみ方」
 4月28日(火)水野仁輔さん&ナイル善己さん  トーク&カレーイベント 特製カレー付!

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「オランダ・ショートトリップ」発売記念
◆編集ユニット「auk」 佐々木素子さん  スライド&トークイベント◆
「オランダ&アムステルダムの旅の楽しみ方」

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新刊『オランダ・ショートトリップ』(スペースシャワーブックス)の発売を記念して、著者で旅好き編集ユニット「auk」の佐々木素子さんをゲストにお迎えして、オランダ&アムステルダムの楽しみ方についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。
「オランダトラベルブック」、「ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き」などこれまでにオランダ&ベルギーに関する著作がある佐々木さんが今回注目したのはオランダの首都、アムステルダムとそこから30分で行けるユトレヒトやハーレムなどの地方都市。
2015年はミッフィー生誕60周年ということもあり、デザイン大国オランダに注目が集まっています。本書では、オランダにはじめて行く人も、何度か行ったことがある人も楽しめる、カフェやマーケット、美術館、スーパー、インテリアショップなど、とっておきのオランダ&アムステルダムのおすすめスポットが紹介されています。毎年のようにオランダに取材旅行で滞在している佐々木さんならではの、最新で貴重なオランダやアムステルダムのお話が聞けるはずです。編集ユニット「auk」のファンの方はもちろん、オランダやアムステルダムに興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


auk(オーク)

それぞれフリーランスのライター・編集者として、暮らしまわりの書籍や雑誌等で活躍する、赤木真弓と佐々木素子によるユニット。毎年オランダに滞在し、雑誌や書籍に寄稿。著書に『オランダトラベルブック』、『ベルギー・ブリュッセル クラシックな街歩き』(産業編集センター)。

◆auk(オーク)ブログ
http://auk8.exblog.jp/


【開催日時】  4月16日(木)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど 
 協力:スペースシャワーブックス


新刊「インドよ!」発売記念
◆東京スパイス番長 水野仁輔さん&ナイル善己さん  トーク&カレーイベント◆
「インドのディープな楽しみ方」

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新刊『インドよ!』(マイルスタッフ)の発売を記念して、カレーユニット「東京スパイス番長」の水野仁輔さん、ナイル善己さんの2人をお招きして、インドのディープな魅力についてスライドを眺めながら対談トークをしていただきます。「東京カリ~番長」という出張料理ユニットを立ち上げ全国各地を行脚し、毎年インドに旅して現地でインド料理を習得している水野仁輔さんと、銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」の3代目でインド・ゴア州で1年間料理修業をした経験のあるナイル善己さん。インドに魅了され何度も現地に滞在した経験があり、その楽しみ方を熟知した2人だけに、一般の方が知らないインドの不思議な魅力についてのお話が聞けるはず。東京スパイス番長の水野さん&ナイルさんのファンの方はもちろん、インドの文化や料理に興味のある方はぜひご参加ください!
当日は水野さんとナイルさん2人の特製カレーも食べれますよ!

◆ナイル善己&水野仁輔・合作オリジナルターリー◆
パンジャーブ州(北)、ウエストベンガル州(東)、グジャラート州(西)、ケーララ州(南)から1品ずつ、東西南北のインド料理を盛り合わせた今宵限りの一品です。

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


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水野仁輔(みずのじんすけ)

1974年静岡生まれ。小学校入学前から地元浜松のインドカレー専門店へ通う。上京して都内のインド料理店で基礎を学ぶ。大学卒業後、1999年に出張料理ユニット「東京カリ~番長」を立ち上げ、調理師免許を取得して全国各地を行脚。2008年、自宅にタンドールを導入したせいか「日本人初のインド人」と呼ばれるようになった。書籍を偏愛し、自ら立ち上げた自主制作レーベル「イートミー出版」からマニアックなインド料理本を出し続けている。
◆イートミー出版
http://www.curry-book.com/

ナイル善己(ないるよしみ)

1976年東京生まれ。銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」3代目。南インド・トリヴァンドラム出身のインド独立運動家で、初代創業者のAMナイルを祖父に持ち、2代目の父は各メディアでおなじみのGMナイル。都内イタリア料理店を経てインドのゴア州に渡り、料理学校及び最高級ホテル「シダ・デ・ゴア」にて修行。著書に「ナイル善己のやさしいインド料理」(世界文化社)他。
◆ナイルレストラン
http://www.ginza-nair.co.jp/


【開催日時】  4月28日(火)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   1,500円(「東京スパイス番長」特製カレー付)
                   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
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 主催:旅の本屋のまど
 協力:マイルスタッフ

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6. 編集後記

tabinote田口です。きのうチェンマイから日本に帰ってきました。約1ヶ月滞在していたので体が完全に熱帯になれてしまい東京の寒さに震えております。あと桜見そこねた!

というわけでtabinoteメールマガジンVol.45をお届けします。
今週のビッグニュースはなんといってもエアアジアのホノルル便就航ではないでしょうか?
とは言え、ハワイにはお値打ちなツアーがたくさんあります。思い切った値段を出してきたらおもしろいのですが、さてどれくらいになるでしょうね。
下川さんの連載は増加する台北へのLCCの話題です。タイガーエアー台湾も参入し、完全に過当競争になっていますが、やはりLCCは時間が悪いですよね。僕も一度台北(桃園)6時台発の便に乗ったことがあるんですが、あれは本当につらいです。
吉田さんの連載は珍しくベタな観光地、ノイシュバンシュタイン城です。恥ずかしながら僕も中世の建立だと思っていましたが意外ですねえ。
tabinote田口のフィリピン旅行記は2回め。ビーチリゾート、、憎いですね。
世界一周ノートはイタリア、スペイン編。ヨーロッパに入っていきなりテンションダダ下がりの青木さん。最高ですね。僕は「旅鬱」と呼んでいますが、旅の回数を重ねるとこれが楽しくなってくるんですよねえ。
あの街この街はマレーシアのコタキナバル。マレーシアはクアラルンプールしか行ったことがないのでボルネオ島興味あります。だいぶ雰囲気も違うんだろうな。
旅の本屋 のまどは今月も魅力的なイベントが。カレー付きは楽しそうだなあ。

さて次回は4月21日(火)の発行予定です。
近々重大発表があるかも?(ないかも)


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

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一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

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発行:有限責任事業組合tabinote
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次回は4月21日(火)の発行予定です。

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