Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. マイレージ利用で鹿児島ぶらり旅(後編)
3b. 世界一周ノート 第26回:ギリシャ・ブルガリア・ハンガリー
4. 世界あの街この街:ダッカ
5. 旅の本屋 のまど イベント情報:3月20日カベルナリア吉田さん×金澤政幸さん
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

ベトナム航空向け、A350 XWB初号機がロールアウト

エアバスは、ベトナム航空に納品する同社の最新鋭機A350 XWBの初号機をロールアウト(完成披露)したと発表。同機をアジア圏航空会社で導入するのはベトナム航空がはじめてとなる。順調に行けば年内に受領の予定。
A350 XWBは、JALがボーイングB777の後継として最大56機導入することを決めている。

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写真:エアバス

那覇空港、検査場でトラブル

3月9日、石垣空港から那覇空港経由で羽田空港に向かおうとしていた中国人女性三人組が、いったん出発ロビーを出た後に制止を振り切って保安検査を受けず再入場した。この影響で安全の確認を取るため、ロビー内の全乗客が再検査となり、6便が欠航、多数の飛行機が2時間以上の遅延となった。

タイガーエア台湾、日本就航ほぼ確定

タイガーエア台湾は、東京/成田~台北/桃園線に就航を目指していることを広報担当者を通じて認めた。4月2日の就航開始を目指し、現在国土交通省航空局と調整中とのことだ。

ピーチ、仙台を第4の拠点に

ピーチ・アビエーションは、関西、那覇、成田に続き、仙台空港を2017年までに日本第4の拠点とすることを発表した。現在ピーチの仙台就航便は関西線のみだが、今後は東北の各都市はもちろん、活発な訪日需要を当て込んだ海外路線も期待できる。

羽田空港のJAL職員が「オレオレ詐欺」を阻止

今年2月、JAL関係会社「JALスカイ」に所属する空港係員の阿部碧さんは、不安そうな表情でターミナル内をフラフラしている70代女性を発見。声をかけたところ、息子にお金を渡すために熊本から上京したとのこと。怪しいと感じた阿部さんは上司と相談し、被害者を交番に案内し事なきを得た。最近の「オレオレ詐欺、振り込め詐欺」は「上京型」が増えているとのこと、十分注意したい。

春秋航空、関空をハブ化し大幅増便を計画

上海を拠点とする春秋航空の、関西国際空港を同社にとって中国国外では初のハブ空港にすると発表、現在関空からは上海、重慶、武漢、青島、天津、蘭州の6路線を運行しているが、2020年までの5年間で20都市にまで増やし、週100便以上の運行を計画している。
また、2015年度中には現在ピーチのみが使用している第2ターミナルへ、さらに2016年には、オープン予定の国際線専用第3ターミナルに移転する計画だ。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
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下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

LCCと中堅航空会社

 このところ、何回かソウルを往復している。もちろん、安い航空券を探すのだが、そこにLCCが引っかかってこない。先月往復したときは大韓航空だった。そしてその次はアシアナ航空。安い航空券を探していくと、そうなってしまうのだ。
 一時期、東京とソウルを結ぶ便は、LCCが席巻していた。韓国系のイースター航空やチェジュ航空。とくにチェジュ航空にはずいぶんお世話になった。片道7000円ほどのときもあった。
 日系ではエアアジアを引き継いだバニラエア。これにも何回か乗った。
 しかし最近のLCCの日韓路線には、どうも高い。とくに成田―ソウル線はその傾向が強い。往復で4万円台の金額が平気で並ぶのだ。それに比べると、大韓航空とアシアナ航空がかなり安い運賃を打ち出している。往復で2万円台というのは、それほど珍しくない。


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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第41回 吉田友和

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 一昨日、台湾の天燈へ参加してきた。元宵節に合わせて開催される伝統行事のひとつで、夜空に向かって一斉に熱気球を放つ。美しい光景には大いに感動したのだが、祭りそのものとは別に気になったことがあった。会場内でやたらと日本人の姿を見かけたのだ。前後左右から日本語が聞こえてきて、ここは日本なのではないかと錯覚したほどである。台湾は元から日本人に人気の旅先ではあるものの、別格というか、ちょっと異常な事態に思えた。
 調べてみると、天燈を観に行くツアーが多数企画されていたことが分かった。大手旅行会社の多くが実施しており、日本からだけでなく台北発着の(日本人向け)現地ツアーも見つかった。以前はそれほど知名度のない祭りだったはずだが、いつの間にかブームになっていたらしい。
 祭りが開かれる平渓までは、ツアーに参加せずとも個人で簡単に訪れることができる。列車があるし、台北市内から会場へ直行する臨時バスも運行している。バスの運賃はたった五十元だ。熱気球の打ち上げ自体も、当日配られる整理券を手に入れれば無料で誰でも参加できる。外国とはいえ、ほぼ日本語オンリーでも何ら問題はない。だから、ぶっちゃけツアーで行くメリットはあまりなく、金額的にもかなり割高なのだが、そういうことを言うときっとまた怒られるのだろうなあ。
 まあでも、こういう目的が明確なツアーはまだいい。人によっては利用価値があるだろうし、むしろ理想形のひとつとさえ言える。
 いい機会なので、ツアーについて僕の考えを少し紹介する。別に個人旅行ばかりを礼讃するわけではないし、ツアーを毛嫌いするわけでもないのだ。これは過去にも何度か書いてきたことだが、問題は内容が漠然としたツアーが多いことである。具体的には、ただ単に安さだけをアピールしたようなツアー。
 旅行会社の宣伝広告を見ると、「ハワイ39,800円!」「香港29,800円!」といった感じで金額がやけに強調されている。肝心の内容には触れず、数字だけがとにかくドカンと大きく掲載されていることも珍しくない。まるでスーパーの特売チラシのようなレイアウトの広告を前にしたら、どうしても値段で選んでしまうのが消費者心理だろう。
 ところが、安いツアーには安い理由がある。罠が潜んでいると言ってもいい。フライト時間が非効率だったり、ホテルが場末だったり、免税店に無理矢理立ち寄らされて時間を無駄に浪費したり。そういうことを承知のうえで割り切って利用するならいいが、期待を裏切られた人は「こんなものかな」と海外旅行の魅力に気がつかずに終わってしまう。よく言われる「海外旅行離れ」の遠因にもなり得る気さえするのだ。ツアーを選ぶ際には、価格にばかり囚われるのは止めた方がいい。
 振り返れば、初めて台湾を訪れたのは、まさにそんなツアーでだった。学生時代の旧友と二人で、安さに目が眩んで参加したのだが、以来その手の格安ツアーは一度も利用したことがない。やはり不満を感じたのだ。身勝手なのかもしれないが、団体行動が苦手だったし、少なからずストレスがたまった。
 自分の好きなように旅を組み立てて、行きたいときに行きたい場所へ行きたい。航空券を手配したり、ホテルをどこにするか選ぶという一連の準備にこそ、旅の醍醐味が詰まっている。ワガママなのだろうか。すべてを自分の思う通りにしたい発想で臨むと、どうしても個人旅行になびいてしまう。
 僕もしばしばツアーも利用する。でも、それは特定のシーンに限定される。個人では行きにくい場所や、時間効率を優先する旅などではツアーの利点が生きてくる。
 たとえば、ある年に年末年始をサハラ砂漠で過ごした際には現地でツアーに参加した。世界中から旅行者が集まるトップシーズンのため、個人ではホテルがまったく取れなかったからだ。いずれにしろ、砂漠のような辺境の地を旅するとなると足の問題も出てくる。レンタカーもアリだが、道に迷うリスクを考慮し、あえてツアーを選んで正解だった。
 ほかにも、南米のウユニ塩湖からアンデス山脈を南下してチリへ抜けるツアーも有意義なものだった。同じルートに公共の交通手段がないため、ツアーしか選択肢がなかったせいもある。険しい高地の旅を共に過ごしたガイドさんやほかのツアー参加者には戦友のような仲間意識を抱き、仲良くなったのはいい思い出だ。旅の行く末がメンツに左右されるのもツアーならではと言えるだろうか。
 実はいま台湾の本を書いていて、ほぼ三ヶ月連続で同地を訪れている。天燈の顛末はそちらで詳しく書くつもりだが、取り急ぎ撮りたてほやほやの写真だけでも本稿でご紹介して今回は締めくくりたい。

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※ツアー→次回は「あ」がつく旅の話です!

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3a. tabinote旅行記 マイレージ利用で鹿児島ぶらり旅(後編)

はじめに

tabinoteハマです。このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
また、tabinoteは自分だけのユニークな旅行プラン作成のお手伝いをするサービスです。このメルマガを読んでどこかへ行きたくなったら、ぜひtabinoteまでご相談ください。


(本事例は2014年2月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいており、実際にtabinoteスタッフが体験した旅程と写真を使用しています。)


→【前回のあらすじ
JALのマイレージを利用し、「鹿児島」へ行こうとするも東京に珍しい大雪で欠航。
翌日に振り替えてもらうが、羽田で4時間も待たされる。


本来なら鹿児島2日目。
1日目は市内でのんびり過ごし、2日目にのんびりと鹿児島の最果てに近い「指宿(いぶすき)」に移動しようと踏んでいた。
指宿は有名温泉地であり、せっかくなのでそこそこの旅館を予約していた。
何としてでも今日中に指宿まで行きたい・・2日続けて無宿泊でキャンセル料100%取られるのはまっぴらごめんだ・・。
やっと飛んだ機内で、焦りながら何度も時刻表を確認する。

鹿児島空港到着。
時間が早ければ、空港から指宿まで行ける便利なバスがあったが、飛行機が到着した時点ですでに21時を超えており、ローカル線で行くはめに・・。
あぁ何時間かかるのだろう・・
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何とか23時半頃到着。海を堪能するはずだったのに、暗くて怖いよおかーさーん(ごうなき)


(本来ならば3日目)鹿児島ついて2日目。芋焼酎も口に合わず、イライラしながら起床。
しかし自分には午前中からやりたい事があった。

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砂風呂である(アラフォーの為、顔を自粛)
しかも土砂降りな。

砂風呂火がつき、写真を撮ってもらいまくる自分大好き人間(1人旅です)
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まあ、もういいですよね。単なる観光です(どしゃぶってますけど)

その後は、桜島で長渕像の前で吠えたり、鹿児島中央駅に併設されているスケルトン観覧車に乗ったりしました。
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昼間に1人で酒飲みながらinスケルトン観覧車は、非常に非現実的でよかったです。めっちゃ怖いです。
最後は晴れてよかったです。

夜の飛行機には無事遅延もなく乗れ、スムーズに帰れました。
何しに行ったのかは自分でも解りません。ただ、行って帰りましたそれだけです。
次にマイレージ使う時は、もう少し有意義に使いたいと思いました。ただ・・それだけです。

〜Fin〜

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3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
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青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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第26回:ギリシャ・ブルガリア・ハンガリー

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アテネ港からギリシャに入り、通貨はとうとうユーロに変わった。財政破綻に揺れるギリシャにあっても、その物価の高騰は明らかだった。
西欧文明の一大拠点ギリシャは観光客で賑わい、洒落たカフェが並ぶ一方で、15時にもなれば商店が軒並み店じまいを始めるちょっと異質な国だった。17時にもなれば街はがらんと空洞のようになっていた。
それでも宝くじやビンゴやサッカークジなどを売る店だけは常に人で埋まっていて、ギリシャの抱える業のようなものが垣間見えた。

安価な深夜の列車で僕は巨大な岩の上に建つ教会群メテオラを見るためにアテネを北上した。駅で夜を明かし、バス・タクシー代金をケチって歩いて観光をした。
メテオラの雄大さに感動はしつつ、日本で雑誌を見ながら思い描いた風景とはどこか違うと感じていた。それは、僕の旅がいつしか観光に重点を置かないものへと変容していた証でもあった。
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メテオラは少し寂しく、夕日に染まるその景観を後に僕はギリシャを北上した。再び深夜、列車が着いた先はテッサロニキという街で、僕はそこでそのままブルガリアの首都・ソフィアへと向かう深夜バスに乗り込んだ。
ブルガリアに向かった目的は特になく、単にhostel worldで安ホテルが幾つかあるという情報を得たからだった。
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意外にもヨーグルトの国、ブルガリアはヨーロッパ恐怖症になった僕を癒してくれた。清潔で安いホテル、何を食べてもセットで付く飲むヨーグルト、大盛りの中華屋、これといって面白くもない観光資源、ちょっと安い物価が、僕の緊張を和らげてくれた。
旅人が東欧諸国を好きになる理由が判った。それはアジアを巡る旅人が口を揃えてラオスが好きだという理由と同じだった。
のんびりと旅の疲れを癒す場所、何もせずに日々が過ぎることに窮屈にならないこと、物価が安いこと。これらは旅人の心を惹き付けて、その場所が理想的だという錯覚を抱かせてしまう。東欧にはそんな魅力があった。

ブルガリアでの沈没をなんとか回避し、僕はハンガリー・ブタペストへの深夜バスに乗った。ブダペストもまた、安ホテルが充実していた。ヨーロッパの安ホテルではキッチンが基本的に使えて、パスタやお米を持ち歩いて自炊する日々が続いた。
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トマトソース缶に野菜を1つだけ買って入れる質素なパスタが僕の定番になっていたけれど、西欧人がパスタにケチャップを直接かけて食べているのを見た時はさすがに日本人の食に対する感覚の豊かさに感謝した。
ブダペストは温泉が有名で、僕も例に漏れず出かけた。中心から少し離れた安いローカルの温泉だったけれど、久しぶりの大浴場はトルコでの垢擦りの不完全燃焼を払拭させてくれるほど快適だった。
市場では名物のフォアグラを買ってきて、ステーキにして食べた。夜景を見に散歩に出て、「川・橋・城」というヨーロッパの基本構造を眺めると、誰とも感情を共感し得ないことを後悔した。美しい景色ほど、より孤独を際立たせた。
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それでも貪欲に観光を続ける僕はここで手詰まりになってしまった。予定していたポーランド・クラクフへの足が見つからなかった。バスは向こう1週間満席、列車は高過ぎて手が出なかった。
アウシュビッツを諦めるなんて考えられない、そう思った僕はアジアで培った勘(人が居て、動く限り何かしら道があって交通機関がある)を頼りに賭けに出てみた。
ルートはブダペストからポプラド(スロバキアの田舎)を経由してザコパネ(ポーランドの避暑地)を抜けてクラクフに入るものだった。電車とバスを乗り継ぐことになり、時刻表の情報もどこにもなかった。それでも僕はブダペストからの列車のチケットを買っていた。ポプラドへのチケットは比較的安価で余っていた。
果たしてヨーロッパはアジアのようには行かないのか、行き当たりばったりに胸を躍らせつつ、僕は列車に乗った。

次回はポーランド・弾丸東欧周遊・そしてイタリアへ、を記します。


世界一周ノート
とりあえずの予定コース:上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→トルコ→ギリシャ→ブルガリア・・・以降ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、南米と巡る予定

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第41回 ダッカ

ダッカの旅行ガイド
ダッカ (トリップアドバイザー提供)

バングラデシュ人民共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

むせかえるような人の波、クラクションと土埃。昼も夜も賑やかなダッカ。昔ながらのアジアのバザールやモスク、モダンなビルやショッピングモールなどが渾然一体となり、エネルギーを生み出している。
外国人は注目の的で、歩くと背後に人だかり、レストランでは記念撮影を求められることもめずらしくない。カメラを向けると最高の笑顔を見せてくれるし、簡単なベンガル語でも披露すれば人気の的となるだろう。

ダッカの街は水路と道が入り組んでいる。
史跡やミュージアムもあるものの、やはり街歩きが一番の楽しみ。

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(地図:Google、A-ボナニ、B-グルシャン、C-モティジール、D-オールド・ダッカ、E-ショドルガット、F-ラールバーグフォート、G-ニューマーケット、H-国会議事堂、I-ボシュンドラ・シティ)

まずは入門としてダッカ随一の高級ショッピングエリア、ボナニ(Bonani)へ。おしゃれなレストランやショップが建ち並び、他のアジアの都市と近い雰囲気。グラミン銀行とユニクロの合弁店舗もボナニ駅の前にある。
グルシャン地区(Gulshan)はビジネスエリア。外資系の企業や大使館などが集中しており、カフェやレストランも垢抜けている。この界隈ならWiFiスポットも見つかる。
外国人向けのホテルはこの両エリアに多いので、ここを拠点に街になれていくのがよい。
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(画像提供:Takamasa Doi)

ダッカ中央駅(Kamalapur)のあるあたりはモティジール(Motijheel)地区。
大統領官邸や国立競技場など巨大な建物が並び、バングラデシュの政治・経済の中心。駅から近いのに加え空港行きのバスが出るグリスタン・バスターミナルもあり、ホテルやレストランもそろっていて便利なエリア。戦争博物館や国立博物館といったミュージアムもあり、街歩きに疲れたら避難してみよう。
ダッカの旅行ガイド
Liberation War Museum (トリップアドバイザー提供)

オールド・ダッカはダッカの街歩きのメイン。
古い建物に細い道、行き交うリキシャ-、そしてあなたに興味津々の人々。ダッカの混沌とエネルギーを存分に味わえるエリア。
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(画像提供:Takamasa Doi)

ショドルガット(Sadarghat)はオールド・ダッカから南に行った突き当たりのブリゴンガ川(Buriganga)に面した船着き場。外輪船から小舟まで数百の船が行き交い、沢山の人がひしめく。
ダッカの旅行ガイド
ダッカの旅行ガイド
Sadarghat (トリップアドバイザー提供)

ラールバーグフォート(Lalbagh Fort)はムガル帝国時代の城跡で、イスラムの伝統的なチャハルバーグ形式(正方形の庭を水路で四分割)の庭園が美しい。
城内の芝生や木立もよく手入れされており、地元民にとっても憩いのエリアとなっている。
ダッカの旅行ガイド
Lalbagh Fort (トリップアドバイザー提供)

ニューマーケットはお土産選びもはかどるショッピングエリア。オールドダッカの店とは比べものにならないほどキレイな店舗が連なり、NGOグッズや洋服などの雑貨、紅茶に至るまで様々なものが売られている。
ダッカの旅行ガイド
New Market (トリップアドバイザー提供)

ダッカ名物で建築マニアにも有名なのが国会議事堂(National Parliament House)。
現代アメリカ建築の最高傑作とも称されるキンベル美術館や、今や世界のトップ校であるインド経営大学の校舎を手がけた巨匠ルイス・カーンによるモダンな建物で、夜はライトアップされ幻想的な姿となる。
ダッカの旅行ガイド
ダッカの旅行ガイド
National Parliament House (トリップアドバイザー提供)

アジアのショッピング・モールマニアならボシュンドラ・シティ(Bashundhara City)へ。ボシュンドラ・シティは店舗面積18万m2と日本2位のイオンモール幕張新都心をしのぐ巨大ショッピングモール。買い物から食事、エンタメまで幅広く揃っており、総店舗数は2000以上。蒸し暑いダッカではエアコンの効いたモールがありがたい。
空港に向かう市街の北にはさらに巨大なジョムナ・フューチャーパーク(Jamuna Future Park)がある。こちらは38万m2とボシュンドラをしのぎ南アジアでも最大規模のモールだが、市街から遠いこともあり空きテナントが多く荒廃感がある模様。
ダッカの旅行ガイド
Bashundhara City (トリップアドバイザー提供)

ダッカの旅行ガイド
Jamuna Future Park (トリップアドバイザー提供)


ダッカから東南方面におよそ30km、ショナルガオ(Sonargaon)はダッカ以前に東ベンガルの中心都市であった古都。かつて裕福なヒンドゥー教徒が暮らしていた邸宅は東パキスタンがイスラム国家として独立すると共に放棄され、現在ではゴーストタウンとなっているが、観光スポットとしても人気になってしまった。
ダッカの旅行ガイド
Panam Nogor (トリップアドバイザー提供)

ダッカから国内線で1時間、鉄道なら7時間程度。
チッタゴン(Chittagong)にはコックス・バザール(Cox’s Bazar)という世界最長のビーチがある。その長さはなんと120km。バングラデシュ随一の観光地で、魚市場やお土産屋、外国人向けのカフェなどもありダッカの喧噪から逃れてくつろぐには最適。
ダッカの旅行ガイド
Cox’s Bazar (トリップアドバイザー提供)

この地区で有名なのは通称「船の墓場」(Ship Breaking Yards)。
大型タンカーや貨物船が一生を終える世界最大の解体現場だが、20万人もの労働者が劣悪な条件で働いておりたびたび海外メディアやNGOのヤリ玉に上がっている。現地の見学は可能だが、決して歓迎されているわけではなく写真撮影はNG。
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(画像:Wikipedia)



Nando’s (トリップアドバイザー提供)

インド東海岸のコルカタ一帯からバングラデシュにかけて特徴的な料理は、ベンガル湾の魚介類や豊富に取れる川魚を用いたベンガル料理。
バングラデシュは「米と魚の国」とも呼ばれ、とにかくごはんが進むような魅力的な味付けのおかずが多い。イスラム圏でありケバブなど串焼きやダンドール焼きの種類も多く、ビーフが食卓にのぼる。

バングラデシュのカレーはトルカリといい(ネパールではタルカリ)、魚を使ったものが特徴的。他には豆スープのダル、鶏肉やエビのケバブ、ビリヤニ、ネパール料理屋でもお馴染みのチョウメンなどがある。

ストリートフードでぜひ試したいのはチュリ。茹でたカレー風味の芋や豆にサクサクの揚げニンニクや揚げタマネギを合わせ、さらにスパイスを振って混ぜ合わせたキング・オブ・炭水化物。思わず飲みたくなってもご安心を。イスラム圏だがちゃんと国産ビールがある(ただし外で飲むのはNG)。



Royal Tandoori (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
現在、バングラデシュまでの直行便は無い。
空路でメジャーなのはインドのコルカタ、香港、昆明、バンコク、クアラルンプール経由など。コルカタからは陸路の選択肢もある。
イスラム圏であり、意外に中東系の便も多い。

安いのは中国東方航空。北京や昆明を経由する便で、時間はえらくかかるが5万円台が出ることも。
コルカタからは豊富に便があり。1.5万円から。
エアアジアでバンコクに行った場合、バンコクエアウェイズが2万円程度と安い。クアラルンプールはやや高めで、安航空会社界のレジェンドであるビーマン・バングラデシュ航空でも3~4万円となる。

いろいろな選択肢があるが、とにかく安く行きたいという場合には中国東方かバンコク経由の優先度が高い。

(陸路)
コルカタから鉄道もしくはバスで向かうのが一般的。ミャンマー国境は旅行者に解放されていない。鉄道はコルカタのChitpur駅から週2便(水曜と土曜の朝発)、所要12時間、エアコン席が12ドル。
陸路ではアライバルビザは取得できない(正式には空路でも認められていない)ので、事前にビザ取得を。

(パッケージツアー)
バングラデシュの場合、いわゆる現地フリーの格安ツアーというのはほとんど見当たらない。ガイドのついた3泊5日程度のツアーで15万円程度。

(空港)
ダッカの空の玄関はシャージャラル国際空港(DAC;旧「ジア国際空港」から2010年に改称)。市街オールド・ダッカから北に20km程度。
ビーマン・バングラデシュ航空や、アメリカのユナイテッド航空とは全く無関係なユナイテッド・エアウェイズ(コールサインはUnited Bangladesh)の本拠地。ビーマン・バングラデシュ航空はバンコク、香港、コルカタ、クアラルンプールなどアジア諸都市に乗り入れている他、欧州便もある。

空港からの移動はタクシーが一般的。プリペイドでボナニまでならおよそ800タカ、オールド・ダッカなら1800程度。空港の外でタクシーをつかまえた場合、ボナニで450タカ、オールド・ダッカまで900タカといったところ。
慢性的な渋滞のため所要時間はまちまちで、オールドダッカまで出るなら2時間以上もザラ。
空港前のエアポート駅からボナニやモティジール(ダッカ中央駅)まで鉄道で出ることもできる。ホテルがこの地域であれば便利。料金20タカ。
市内からはモティジール地区のグリスタン・バスターミナルからNo.3のバスで空港に行ける。

あまり一般的ではないがチッタゴンにも空港があり(シャーアマーナト国際空港;CGP)、中東イスラム圏との航路がある。




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地理と気候

バングラデシュはインド亜大陸の東側、ベンガル湾沿いのデルタ地帯。南東の一部はミャンマー、それ以外の国境をインドと接している。
Googleマップで見るとわかるように多くの河川が網目のように入り組み、ガンジス川やブラマプトラ川といった大河もベンガル湾に注いでいる。そのため河沼の多い湿地帯・低地帯であり、しばしば大雨により洪水が起きる。ジャングルや川の流域はベンガルトラやインドサイなど貴重な野生動物の生息地として知られる。
デルタ地帯は巨大な穀倉となる一方で人が住める土地が限られており、人口密度は世界一にふくれあがった。
ダッカはバングラデシュ中央部、ガンジス川(バドマ川)、ブラマプトラ川、メグナ川という大河が交差する巨大な中州状の土地の一角を占める。

日本との時差はマイナス3時間。
熱帯性の蒸し暑い気候で、冬季も温暖。雨季と乾季にはっきりとわかれ、ダッカを訪れるなら乾季の10月~3月がベストシーズン。5月頃から10月までが雨季で相当の雨が降る。この時期はサイクロンや竜巻なども発生し、雨季には毎年決まって洪水により大きな被害が出る。交通にも影響が出るため、旅行には適さない。また衛星状況も悪くなる。ただし、雨季である夏場はフルーツが旬を向かえ、特にマンゴーは絶品。

日本との時差はマイナス3時間。
熱帯性気候で蒸し暑く、季節は乾期と雨期で明確に分かれる。乾季は11月~4月頃、雨期は5月から10月頃。もちろん乾季の旅行がおすすめ。バングラデシュの雨季は不快なだけでなく洪水や竜巻などの発生もありうる。一方、雨季はオフシーズンで宿は安く色とりどりの果物が屋台に並ぶというメリットも。


(画像:Google提供)


言語と通貨

バングラデシュの公用語はベンガル語。インド同様イギリス領を経ており、旅行者が行くような場所では英語も通じる。また、若者も通じる度合いが高い。ただし訛りはかなり強く聞き取り難易度は高い。

通貨はバングラデシュ・タカ(BDT)。1ルピー=1.5円(15年3月時点)。
物価はかなり安いといえる。食堂で一食150タカ、ミネラルウォーター15タカ、豪華に食べても500タカ。タクシーを借り切れば交渉次第だが半日で500タカ程度。

両替は国際キャッシングが有利だが、ATMの故障率は高め。必ず現金も持っていきたい。現金の場合は日本円もしくはドルを現地で両替することになるが、空港のレートは悪い。空港で少額を両替し、レートの良い市内の両替商で必要な分を都度両替するのがお勧め(ダッカ市内で日本円をタカに両替するのは容易)。
バングラデシュ・タカは日本で両替できない。再両替レートも悪いのでこまめに両替した方がよい。両替時のレシートは再両替に必要なので取っておくこと。

外国人が行くようなホテルやショップではクレジットカードが使えることもあるが、全般に普及度は低い。

チップの習慣はない。気持ち程度で十分。目安はポーターやルームサービスに20~30タカ程度。
外国人が行くようなほとんどのホテルやレストランではサービス料10%が含まれている。


(Wikipedia提供)


ビザと治安

銃器を使った強盗事件などもそれなりに発生しており、旅行者も巻き込まれている。特に多い被害はスリやひったくり、CNGやリキシャ乗車中の強盗やひったくりなど。人混みの中で地元民にひったくられた場合ほとんど追跡は不可能。
外国人が多いニューマーケット、グルシャン、ボナニ、バリダラ、グリスタン(国立競技場)、オールドダッカなどでは特に気をつけること。

バングラデシュではハルタル(Hartal;ホッタールとも)というストライキがある。ストといっても日本のようなおとなしいものではなく、時に投石や放火、発砲などをともなう暴動と言ってもいいような激しいもので、この時期は商店も交通機関もまともに動かない。旅行者がハルタルにぶちあたった場合はほとんど予定通りの旅が不可能となるので、大使館のサイトなどで動静をチェックしておきたい。

なお、2015年に入りバングラデシュ民族主義者党(BNP)がハルタルを活発化させており、この2015年3月時点でも野党20連合による全国規模のハルタルが実施されるなどの動きがある。情勢をよく見て渡航のこと。


全てのバングラデシュ入国者はビザが必要。日本人の観光ビザは無料。
アライバルビザについては情報が錯綜しており、現地ですんなり取れたという声もあれば(本来は無料)、50ドル払って取れたという声もある。ただし大使館のサイトでは緊急の事情がない限り発給されないとの旨明記されているので、追い返されても自己責任。かならず事前に取っておきたい。

ビザはオンラインで申請書を印刷し、直接バングラデシュ大使館(目黒区目黒4-15-15)に持ち込む。郵送サービスはなく、受付は平日(バングラデシュ祝日も休み)の午前9時~11時半。受領は4日後の午後15時~16時。
オンラインなのに印刷して直接持ち込む必要があるなど、観光客を受け入れる気があるのか?と疑いたくなるほどめんどうなので、代行業者に依頼するのも手。


市内交通

交通状態は世界屈指のカオスっぷりとされ、渋滞と運転マナーの悪さは最悪レベル。歩行者のマナーすら悪い。通りは自動車やバイク、リヤカーや徒歩の人であふれ慢性的に渋滞が激しく、道路の整備状況もよくない。何をするにも移動には余裕をもってプランニングすることが大事。

(タクシー・リキシャー)
流しのタクシーは少なく、高級ホテルの前などにいる。
料金は一応メーター制だが交渉となることが多い。メーターの場合は初乗り2km100タカ、以降1km毎に34タカ。
一般的なタクシーは黄一色の普通車か水色または黒の軽自動車。

この他、インドでもよく見る屋根付き三輪自動車(CNG)や、バイクに派手な大八車をつけたタイプ(リキシャ)もある。価格はタクシーの2/3程度が目安。外国人には結構ふっかけてくるし、面倒なので適当なところで交渉を切り上げてしまいたくなるが、後々バングラデシュに来る旅行者が適正料金で利用できるためにもがんばって値切りたい。

(鉄道)
空港からの足でも紹介した通り、道路事情が悪いので鉄道は便利、なはずだが、市内観光ではそれほど使う機会がない。また、チケット購入から乗車まで混雑はすさまじく、駅の案内もベンガル語で、係員も英語が話せないというなかなかの冒険を強いられる…。
なお、バングラデシュは東西で線路の軌道幅が異なり、東西直通の列車はない。

(バス)
チケットを乗車した後に買うタイプはオンボロで大混雑、運転も総じて荒い。バス停近くの小さな机でチケットを先に買ってから乗車するタイプは比較的車体もきれい。旅行者にはダンゼン後者がおすすめ。
料金は15~40タカ程度。乗り方を覚えたら安くて交渉もないので大変便利。

この他に国内全土やコルカタまでを結ぶ長距離バスがあり、エアコン付きの豪華バスは快適。


ホテルとシーズン

上は外資系の高級ブランドから安宿まで選択肢は多い。
高級ホテルは供給不足のためそれほど安くない。外国人向けの5つ星高級ホテルなら200ドル以上。中級ホテルで50ドル~100ドル。
もう少し安めな、清潔でエアコン付きの個室で1000~2500タカ。このクラスならネットで予約したり口コミを参照したりすることもできる。
安宿のドミトリーなら数百円レベルから。
中級以上のホテルはグルシャン、ボナニ、モティジールのあたりに多い。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
大手の携帯会社はGrameenphone、Banglalink、マレーシア系のRobi、インド系のAirtelなど。
現地でもプリペイドSIMが主流であり、外国人でも容易に購入できる。SIMの購入は隣国インドと比べると100倍くらいラク。

エリアカバー率が高く空港にもSIMカウンターがあるGrameenphoneの場合、下り1Mbps・28日有効・容量3Gの「Standard Pack」が700タカ、同容量無制限なら1250タカ。

濃いオレンジがコーポレートカラーのBanglalinkもメジャーで、空港にカウンターがある。30日有効・容量1Gの「1GB smart pack」(速度不明)が189タカ、同容量2Gの「smart surfer」(速度不明)が350タカ、容量3Gで750タカ。

Robiの場合、30日有効・容量1G・下り最大1Mbpsのパッケージが275タカ、同容量2Gで347タカ。

Airtelは料金のバリエーションが豊富。30日有効・容量1G(速度不明)のパッケージが199タカ、同容量2Gで350タカ。

日本からWiFiルーターを借りていった場合は1日あたり1500円と高め。SIMを入手するしかない。

(WiFi)
WiFi事情はあまり良くなかったが、ダッカではかなりWiFiマークのカフェが増えている。
外国人が利用するようなホテル、カフェ、レストランなどでは使えることが多い。空港内のカフェもOK。しかしWiFi施設の絶対数はタイやベトナムなどに比べてまだまだ少なく、速度も遅い。
ダッカ以外の都市ではWiFiマーク自体をあまり見かけることがない。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:3月20日(金)カベルナリア吉田さん×「かなざわ珈琲」店主金澤政幸 スライド&トークイベント

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


◆紀行ライター カベルナリア吉田さん×「かなざわ珈琲」店主 金澤政幸さん 対談トークイベント◆
「旅とコーヒー」

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沖縄&島旅ライター・カベルナリアと、珈琲のスペシャリスト・金澤政幸。
合わせてほぼ100歳、ふたりのヒゲオヤジが織り成す旅とコーヒーのコラボレーション!3連休前の金曜夜、極上のコーヒーを飲みながら、旅の話をゆったりとお楽しみ下さい!

★癒しからトンデモ話まで、コーヒーにまつわる旅のエピソードあれこれ
★コーノ式珈琲実演by金澤政幸と、お客様参加の飲み比べも
★東京―沖縄ラストフェリー乗船記スライドショーbyカベルナリアも予定
★旅先で仕入れた珍・茶菓子付き!?
★もちろんジャンケンプレゼント大会もあり!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


カベルナリア吉田(かべるなりあよしだ)

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1965年北海道生まれ。沖縄と島を中心に全国を歩き紀行文を執筆。近著は『ムカたびジャパーン!』(彩流社)、『石垣宮古ぐだぐだ散歩』(イカロス出版)、ほか『沖縄の島へ全部行ってみたサー』(朝日文庫)『沖縄バカ一代』(林檎プロモーション)『絶海の孤島』(イカロス出版)『沖縄ディープインパクト食堂』(アスペクト)など著書多数。
◆カベルナリア吉田さんHP
http://www016.upp.so-net.ne.jp/cabecchi/

金澤政幸(かなざわまさゆき)

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1964年千葉県生まれ。10代で珈琲に魅せられ、その後コーノ式珈琲塾で焙煎・抽出技術を学び、コーノ式珈琲塾認定コーヒーアドバイザー取得。
2003年頃から『かなざわ珈琲』として独自の抽出方法を考案し、イベント出店による豆販売や出張珈琲教室を各地で開催、カフェオープンの際の空間コーディネートのアドバイザーとしても活躍中。著書に『コーノ式かなざわ珈琲~美味しいコーヒーの淹れ方』(大和書房)。


【開催日時】 3月20日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円(コーヒー&お茶菓子付き)
           ※当日、会場にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど 

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6. 編集後記

tabinote田口です。
きのうからフィリピンのマニラにいます。「世界ワーストエアポート」の常連空港であるニノイ・アキノ国際空港ですが、設備のボロさもさることながら4つあるターミナル間のアクセスの悪さにも痺れました。
とは言え、予約していたキャセイパシフィックの香港経由便が機材トラブルでディレイになり、代替便としてJALの直行便(しかもB787)がアサインされたラッキーもあり初フィリピン楽しんでいます。

さて、tabinoteメールマガジンVol.43をお送りいたします。
下川さんの連載は「果たしてLCCは最安なのか?」という根源的な問いかけです。確かにわれわれのサービスでもLCCではなく中堅エアラインが最安をたたき出すことが多くなっています。今後ますます空港アクセスや手荷物料金、マイレージなど総合的に考え、エアラインを選択する必要がありますね。

さてさて、前号の下川さんに引き続き、今号は有料版の吉田友和さん原稿をご開帳!今号の内容は「ツアー」について。僕もそうなんですが、少し旅慣れてくると旅行会社のツアーを敬遠する傾向があるんですが、うまくつかえば料金的にも効率的にも悪くないものが多いんですよね。まあ、それを判断する目が必要になってくるんですが。
tabinote旅程検索では、個別手配はもちろんパッケージツアーも比較対象として最も安い料金を調査します。旅心が募ったり、急にヒマができたり、あぶく銭が手に入ったりしたらまずはtabinoteへご相談下さい。

tabinoteハマの九州突発旅行記の後編。僕もこういうなんの目的もない旅行は好き。国内もまだまだいきたいところ多いよなあ。

世界一周ノートはいよいよギリシャから欧州の深部へ。ブルガリアはのんびりできてかなりいいところとは聞きますね。沈没を回避したのはさすがです。

「世界あの街この街」はバングラデシュのダッカです。
バングラデシュというとインドの隣国で、インドより人口密度の高い国、というくらいしかイメージがなかったのですが、街歩きはたのしそうですね。国会議事堂もかっこいいし船の墓場は凄そうです(小並感)。
なお、今号の「世界あの街」は土井孝允さんに写真をご提供いただきました。ありがとうございました。

さて、tabinoteワタベは3/5に西荻の「のまど」さんにお邪魔してきました。下川さんの香港イベント、立ち見も出る大盛況でした。新刊「週末香港 マカオでちょっとエキゾチック」は下川さんとしても自信作のようですので、店頭でご覧になった際はぜひお手にとって下さい。3/20はカベルナリア吉田さんと「かなざわ珈琲」店主金澤政幸さんのイベントです。旅好きの方のみならずコーヒー好きの方にも興味深いですね。

最後にスタッフ知人が主催する写真展のお知らせです。

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3月24日〜4月5日の2週間、新宿にて世界の旅写真展を開催します。この写真展は写真を展示するだけではありません。物語のある写真がテーマの写真展です。世界を巡った旅人達の写真と、その写真の裏側にある感動や驚きの物語を同時に展示する予定です。また、旅での出来事や裏話などを話すトークライブ企画(4/4,5日限定)や、旅のムービー上映など、ギャラリーに訪れた人が世界を身近に感じれるような内容となっております。
旅好きな人はもちろん、旅や海外に興味はあるけどなかなか一歩踏み出せない人、海外に行った事がない人も是非ご参加ください。
ギャラリーをあとにするころには、きっとあなたも旅に出たくてワクワクしているはず!

【日程】
 2015年3月24日〜4月5日(月曜日のみ休廊)
 12:00~20:00(最終日のみ17:00まで)

【入場料】
 ¥500円(小学生以下無料)

【場所】
 ギャラリー新宿座
 東京都新宿区4-4-15
 JR新宿駅「東南口」「南口」より徒歩5分

ケニア

世界の旅写真展 Official website

下川さん、吉田さんの連載に興味をお持ちの方はぜひ有料購読をご検討下さい。
次回は3月24日(火)の発行予定です。


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。もうご覧いただけましたでしょうか?美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

166031
一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は3月24日(火)の発行予定です。

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tabinoteメールマガジン 2015/03/10号 Vol.043 無料版

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. マイレージ利用で鹿児島ぶらり旅(後編)
3b. 世界一周ノート 第26回:ギリシャ・ブルガリア・ハンガリー
4. 世界あの街この街:ダッカ
5. 旅の本屋 のまど イベント情報:3月20日カベルナリア吉田さん×金澤政幸さん
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

ベトナム航空向け、A350 XWB初号機がロールアウト

エアバスは、ベトナム航空に納品する同社の最新鋭機A350 XWBの初号機をロールアウト(完成披露)したと発表。同機をアジア圏航空会社で導入するのはベトナム航空がはじめてとなる。順調に行けば年内に受領の予定。
A350 XWBは、JALがボーイングB777の後継として最大56機導入することを決めている。

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写真:エアバス

那覇空港、検査場でトラブル

3月9日、石垣空港から那覇空港経由で羽田空港に向かおうとしていた中国人女性三人組が、いったん出発ロビーを出た後に制止を振り切って保安検査を受けず再入場した。この影響で安全の確認を取るため、ロビー内の全乗客が再検査となり、6便が欠航、多数の飛行機が2時間以上の遅延となった。

タイガーエア台湾、日本就航ほぼ確定

タイガーエア台湾は、東京/成田~台北/桃園線に就航を目指していることを広報担当者を通じて認めた。4月2日の就航開始を目指し、現在国土交通省航空局と調整中とのことだ。

ピーチ、仙台を第4の拠点に

ピーチ・アビエーションは、関西、那覇、成田に続き、仙台空港を2017年までに日本第4の拠点とすることを発表した。現在ピーチの仙台就航便は関西線のみだが、今後は東北の各都市はもちろん、活発な訪日需要を当て込んだ海外路線も期待できる。

羽田空港のJAL職員が「オレオレ詐欺」を阻止

今年2月、JAL関係会社「JALスカイ」に所属する空港係員の阿部碧さんは、不安そうな表情でターミナル内をフラフラしている70代女性を発見。声をかけたところ、息子にお金を渡すために熊本から上京したとのこと。怪しいと感じた阿部さんは上司と相談し、被害者を交番に案内し事なきを得た。最近の「オレオレ詐欺、振り込め詐欺」は「上京型」が増えているとのこと、十分注意したい。

春秋航空、関空をハブ化し大幅増便を計画

上海を拠点とする春秋航空の、関西国際空港を同社にとって中国国外では初のハブ空港にすると発表、現在関空からは上海、重慶、武漢、青島、天津、蘭州の6路線を運行しているが、2020年までの5年間で20都市にまで増やし、週100便以上の運行を計画している。
また、2015年度中には現在ピーチのみが使用している第2ターミナルへ、さらに2016年には、オープン予定の国際線専用第3ターミナルに移転する計画だ。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

LCCと中堅航空会社

 このところ、何回かソウルを往復している。もちろん、安い航空券を探すのだが、そこにLCCが引っかかってこない。先月往復したときは大韓航空だった。そしてその次はアシアナ航空。安い航空券を探していくと、そうなってしまうのだ。
 一時期、東京とソウルを結ぶ便は、LCCが席巻していた。韓国系のイースター航空やチェジュ航空。とくにチェジュ航空にはずいぶんお世話になった。片道7000円ほどのときもあった。
 日系ではエアアジアを引き継いだバニラエア。これにも何回か乗った。
 しかし最近のLCCの日韓路線には、どうも高い。とくに成田―ソウル線はその傾向が強い。往復で4万円台の金額が平気で並ぶのだ。それに比べると、大韓航空とアシアナ航空がかなり安い運賃を打ち出している。往復で2万円台というのは、それほど珍しくない。


以降は「有料版メルマガ」にて公開しています。
有料版は月300円です。この機会にぜひ購読をご検討下さい。
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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第41回 吉田友和

つ ツアー

 一昨日、台湾の天燈へ参加してきた。元宵節に合わせて開催される伝統行事のひとつで、夜空に向かって一斉に熱気球を放つ。美しい光景には大いに感動したのだが、祭りそのものとは別に気になったことがあった。会場内でやたらと日本人の姿を見かけたのだ。前後左右から日本語が聞こえてきて、ここは日本なのではないかと錯覚したほどである。台湾は元から日本人に人気の旅先ではあるものの、別格というか、ちょっと異常な事態に思えた。
 調べてみると、天燈を観に行くツアーが多数企画されていたことが分かった。大手旅行会社の多くが実施しており、日本からだけでなく台北発着の(日本人向け)現地ツアーも見つかった。以前はそれほど知名度のない祭りだったはずだが、いつの間にかブームになっていたらしい。
 祭りが開かれる平渓までは、ツアーに参加せずとも個人で簡単に訪れることができる。列車があるし、台北市内から会場へ直行する臨時バスも運行している。バスの運賃はたった五十元だ。熱気球の打ち上げ自体も、当日配られる整理券を手に入れれば無料で誰でも参加できる。外国とはいえ、ほぼ日本語オンリーでも何ら問題はない。だから、ぶっちゃけツアーで行くメリットはあまりなく、金額的にもかなり割高なのだが、そういうことを言うときっとまた怒られるのだろうなあ。
 まあでも、こういう目的が明確なツアーはまだいい。人によっては利用価値があるだろうし、むしろ理想形のひとつとさえ言える。
 いい機会なので、ツアーについて僕の考えを少し紹介する。別に個人旅行ばかりを礼讃するわけではないし、ツアーを毛嫌いするわけでもないのだ。これは過去にも何度か書いてきたことだが、問題は内容が漠然としたツアーが多いことである。具体的には、ただ単に安さだけをアピールしたようなツアー。
 旅行会社の宣伝広告を見ると、「ハワイ39,800円!」「香港29,800円!」といった感じで金額がやけに強調されている。肝心の内容には触れず、数字だけがとにかくドカンと大きく掲載されていることも珍しくない。まるでスーパーの特売チラシのようなレイアウトの広告を前にしたら、どうしても値段で選んでしまうのが消費者心理だろう。
 ところが、安いツアーには安い理由がある。罠が潜んでいると言ってもいい。フライト時間が非効率だったり、ホテルが場末だったり、免税店に無理矢理立ち寄らされて時間を無駄に浪費したり。そういうことを承知のうえで割り切って利用するならいいが、期待を裏切られた人は「こんなものかな」と海外旅行の魅力に気がつかずに終わってしまう。よく言われる「海外旅行離れ」の遠因にもなり得る気さえするのだ。ツアーを選ぶ際には、価格にばかり囚われるのは止めた方がいい。
 振り返れば、初めて台湾を訪れたのは、まさにそんなツアーでだった。学生時代の旧友と二人で、安さに目が眩んで参加したのだが、以来その手の格安ツアーは一度も利用したことがない。やはり不満を感じたのだ。身勝手なのかもしれないが、団体行動が苦手だったし、少なからずストレスがたまった。
 自分の好きなように旅を組み立てて、行きたいときに行きたい場所へ行きたい。航空券を手配したり、ホテルをどこにするか選ぶという一連の準備にこそ、旅の醍醐味が詰まっている。ワガママなのだろうか。すべてを自分の思う通りにしたい発想で臨むと、どうしても個人旅行になびいてしまう。
 僕もしばしばツアーも利用する。でも、それは特定のシーンに限定される。個人では行きにくい場所や、時間効率を優先する旅などではツアーの利点が生きてくる。
 たとえば、ある年に年末年始をサハラ砂漠で過ごした際には現地でツアーに参加した。世界中から旅行者が集まるトップシーズンのため、個人ではホテルがまったく取れなかったからだ。いずれにしろ、砂漠のような辺境の地を旅するとなると足の問題も出てくる。レンタカーもアリだが、道に迷うリスクを考慮し、あえてツアーを選んで正解だった。
 ほかにも、南米のウユニ塩湖からアンデス山脈を南下してチリへ抜けるツアーも有意義なものだった。同じルートに公共の交通手段がないため、ツアーしか選択肢がなかったせいもある。険しい高地の旅を共に過ごしたガイドさんやほかのツアー参加者には戦友のような仲間意識を抱き、仲良くなったのはいい思い出だ。旅の行く末がメンツに左右されるのもツアーならではと言えるだろうか。
 実はいま台湾の本を書いていて、ほぼ三ヶ月連続で同地を訪れている。天燈の顛末はそちらで詳しく書くつもりだが、取り急ぎ撮りたてほやほやの写真だけでも本稿でご紹介して今回は締めくくりたい。

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※ツアー→次回は「あ」がつく旅の話です!

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3a. tabinote旅行記 マイレージ利用で鹿児島ぶらり旅(後編)

はじめに

tabinoteハマです。このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
また、tabinoteは自分だけのユニークな旅行プラン作成のお手伝いをするサービスです。このメルマガを読んでどこかへ行きたくなったら、ぜひtabinoteまでご相談ください。


(本事例は2014年2月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいており、実際にtabinoteスタッフが体験した旅程と写真を使用しています。)


→【前回のあらすじ
JALのマイレージを利用し、「鹿児島」へ行こうとするも東京に珍しい大雪で欠航。
翌日に振り替えてもらうが、羽田で4時間も待たされる。


本来なら鹿児島2日目。
1日目は市内でのんびり過ごし、2日目にのんびりと鹿児島の最果てに近い「指宿(いぶすき)」に移動しようと踏んでいた。
指宿は有名温泉地であり、せっかくなのでそこそこの旅館を予約していた。
何としてでも今日中に指宿まで行きたい・・2日続けて無宿泊でキャンセル料100%取られるのはまっぴらごめんだ・・。
やっと飛んだ機内で、焦りながら何度も時刻表を確認する。

鹿児島空港到着。
時間が早ければ、空港から指宿まで行ける便利なバスがあったが、飛行機が到着した時点ですでに21時を超えており、ローカル線で行くはめに・・。
あぁ何時間かかるのだろう・・
ibusuki
何とか23時半頃到着。海を堪能するはずだったのに、暗くて怖いよおかーさーん(ごうなき)


(本来ならば3日目)鹿児島ついて2日目。芋焼酎も口に合わず、イライラしながら起床。
しかし自分には午前中からやりたい事があった。

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砂風呂である(アラフォーの為、顔を自粛)
しかも土砂降りな。

砂風呂火がつき、写真を撮ってもらいまくる自分大好き人間(1人旅です)
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まあ、もういいですよね。単なる観光です(どしゃぶってますけど)

その後は、桜島で長渕像の前で吠えたり、鹿児島中央駅に併設されているスケルトン観覧車に乗ったりしました。
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昼間に1人で酒飲みながらinスケルトン観覧車は、非常に非現実的でよかったです。めっちゃ怖いです。
最後は晴れてよかったです。

夜の飛行機には無事遅延もなく乗れ、スムーズに帰れました。
何しに行ったのかは自分でも解りません。ただ、行って帰りましたそれだけです。
次にマイレージ使う時は、もう少し有意義に使いたいと思いました。ただ・・それだけです。

〜Fin〜

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3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
aoki_s

青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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第26回:ギリシャ・ブルガリア・ハンガリー

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アテネ港からギリシャに入り、通貨はとうとうユーロに変わった。財政破綻に揺れるギリシャにあっても、その物価の高騰は明らかだった。
西欧文明の一大拠点ギリシャは観光客で賑わい、洒落たカフェが並ぶ一方で、15時にもなれば商店が軒並み店じまいを始めるちょっと異質な国だった。17時にもなれば街はがらんと空洞のようになっていた。
それでも宝くじやビンゴやサッカークジなどを売る店だけは常に人で埋まっていて、ギリシャの抱える業のようなものが垣間見えた。

安価な深夜の列車で僕は巨大な岩の上に建つ教会群メテオラを見るためにアテネを北上した。駅で夜を明かし、バス・タクシー代金をケチって歩いて観光をした。
メテオラの雄大さに感動はしつつ、日本で雑誌を見ながら思い描いた風景とはどこか違うと感じていた。それは、僕の旅がいつしか観光に重点を置かないものへと変容していた証でもあった。
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メテオラは少し寂しく、夕日に染まるその景観を後に僕はギリシャを北上した。再び深夜、列車が着いた先はテッサロニキという街で、僕はそこでそのままブルガリアの首都・ソフィアへと向かう深夜バスに乗り込んだ。
ブルガリアに向かった目的は特になく、単にhostel worldで安ホテルが幾つかあるという情報を得たからだった。
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意外にもヨーグルトの国、ブルガリアはヨーロッパ恐怖症になった僕を癒してくれた。清潔で安いホテル、何を食べてもセットで付く飲むヨーグルト、大盛りの中華屋、これといって面白くもない観光資源、ちょっと安い物価が、僕の緊張を和らげてくれた。
旅人が東欧諸国を好きになる理由が判った。それはアジアを巡る旅人が口を揃えてラオスが好きだという理由と同じだった。
のんびりと旅の疲れを癒す場所、何もせずに日々が過ぎることに窮屈にならないこと、物価が安いこと。これらは旅人の心を惹き付けて、その場所が理想的だという錯覚を抱かせてしまう。東欧にはそんな魅力があった。

ブルガリアでの沈没をなんとか回避し、僕はハンガリー・ブタペストへの深夜バスに乗った。ブダペストもまた、安ホテルが充実していた。ヨーロッパの安ホテルではキッチンが基本的に使えて、パスタやお米を持ち歩いて自炊する日々が続いた。
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トマトソース缶に野菜を1つだけ買って入れる質素なパスタが僕の定番になっていたけれど、西欧人がパスタにケチャップを直接かけて食べているのを見た時はさすがに日本人の食に対する感覚の豊かさに感謝した。
ブダペストは温泉が有名で、僕も例に漏れず出かけた。中心から少し離れた安いローカルの温泉だったけれど、久しぶりの大浴場はトルコでの垢擦りの不完全燃焼を払拭させてくれるほど快適だった。
市場では名物のフォアグラを買ってきて、ステーキにして食べた。夜景を見に散歩に出て、「川・橋・城」というヨーロッパの基本構造を眺めると、誰とも感情を共感し得ないことを後悔した。美しい景色ほど、より孤独を際立たせた。
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それでも貪欲に観光を続ける僕はここで手詰まりになってしまった。予定していたポーランド・クラクフへの足が見つからなかった。バスは向こう1週間満席、列車は高過ぎて手が出なかった。
アウシュビッツを諦めるなんて考えられない、そう思った僕はアジアで培った勘(人が居て、動く限り何かしら道があって交通機関がある)を頼りに賭けに出てみた。
ルートはブダペストからポプラド(スロバキアの田舎)を経由してザコパネ(ポーランドの避暑地)を抜けてクラクフに入るものだった。電車とバスを乗り継ぐことになり、時刻表の情報もどこにもなかった。それでも僕はブダペストからの列車のチケットを買っていた。ポプラドへのチケットは比較的安価で余っていた。
果たしてヨーロッパはアジアのようには行かないのか、行き当たりばったりに胸を躍らせつつ、僕は列車に乗った。

次回はポーランド・弾丸東欧周遊・そしてイタリアへ、を記します。


世界一周ノート
とりあえずの予定コース:上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→トルコ→ギリシャ→ブルガリア・・・以降ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、南米と巡る予定

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第41回 ダッカ

ダッカの旅行ガイド
ダッカ (トリップアドバイザー提供)

バングラデシュ人民共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

むせかえるような人の波、クラクションと土埃。昼も夜も賑やかなダッカ。昔ながらのアジアのバザールやモスク、モダンなビルやショッピングモールなどが渾然一体となり、エネルギーを生み出している。
外国人は注目の的で、歩くと背後に人だかり、レストランでは記念撮影を求められることもめずらしくない。カメラを向けると最高の笑顔を見せてくれるし、簡単なベンガル語でも披露すれば人気の的となるだろう。

ダッカの街は水路と道が入り組んでいる。
史跡やミュージアムもあるものの、やはり街歩きが一番の楽しみ。

Dhaka マップ
(地図:Google、A-ボナニ、B-グルシャン、C-モティジール、D-オールド・ダッカ、E-ショドルガット、F-ラールバーグフォート、G-ニューマーケット、H-国会議事堂、I-ボシュンドラ・シティ)

まずは入門としてダッカ随一の高級ショッピングエリア、ボナニ(Bonani)へ。おしゃれなレストランやショップが建ち並び、他のアジアの都市と近い雰囲気。グラミン銀行とユニクロの合弁店舗もボナニ駅の前にある。
グルシャン地区(Gulshan)はビジネスエリア。外資系の企業や大使館などが集中しており、カフェやレストランも垢抜けている。この界隈ならWiFiスポットも見つかる。
外国人向けのホテルはこの両エリアに多いので、ここを拠点に街になれていくのがよい。
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(画像提供:Takamasa Doi)

ダッカ中央駅(Kamalapur)のあるあたりはモティジール(Motijheel)地区。
大統領官邸や国立競技場など巨大な建物が並び、バングラデシュの政治・経済の中心。駅から近いのに加え空港行きのバスが出るグリスタン・バスターミナルもあり、ホテルやレストランもそろっていて便利なエリア。戦争博物館や国立博物館といったミュージアムもあり、街歩きに疲れたら避難してみよう。
ダッカの旅行ガイド
Liberation War Museum (トリップアドバイザー提供)

オールド・ダッカはダッカの街歩きのメイン。
古い建物に細い道、行き交うリキシャ-、そしてあなたに興味津々の人々。ダッカの混沌とエネルギーを存分に味わえるエリア。
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(画像提供:Takamasa Doi)

ショドルガット(Sadarghat)はオールド・ダッカから南に行った突き当たりのブリゴンガ川(Buriganga)に面した船着き場。外輪船から小舟まで数百の船が行き交い、沢山の人がひしめく。
ダッカの旅行ガイド
ダッカの旅行ガイド
Sadarghat (トリップアドバイザー提供)

ラールバーグフォート(Lalbagh Fort)はムガル帝国時代の城跡で、イスラムの伝統的なチャハルバーグ形式(正方形の庭を水路で四分割)の庭園が美しい。
城内の芝生や木立もよく手入れされており、地元民にとっても憩いのエリアとなっている。
ダッカの旅行ガイド
Lalbagh Fort (トリップアドバイザー提供)

ニューマーケットはお土産選びもはかどるショッピングエリア。オールドダッカの店とは比べものにならないほどキレイな店舗が連なり、NGOグッズや洋服などの雑貨、紅茶に至るまで様々なものが売られている。
ダッカの旅行ガイド
New Market (トリップアドバイザー提供)

ダッカ名物で建築マニアにも有名なのが国会議事堂(National Parliament House)。
現代アメリカ建築の最高傑作とも称されるキンベル美術館や、今や世界のトップ校であるインド経営大学の校舎を手がけた巨匠ルイス・カーンによるモダンな建物で、夜はライトアップされ幻想的な姿となる。
ダッカの旅行ガイド
ダッカの旅行ガイド
National Parliament House (トリップアドバイザー提供)

アジアのショッピング・モールマニアならボシュンドラ・シティ(Bashundhara City)へ。ボシュンドラ・シティは店舗面積18万m2と日本2位のイオンモール幕張新都心をしのぐ巨大ショッピングモール。買い物から食事、エンタメまで幅広く揃っており、総店舗数は2000以上。蒸し暑いダッカではエアコンの効いたモールがありがたい。
空港に向かう市街の北にはさらに巨大なジョムナ・フューチャーパーク(Jamuna Future Park)がある。こちらは38万m2とボシュンドラをしのぎ南アジアでも最大規模のモールだが、市街から遠いこともあり空きテナントが多く荒廃感がある模様。
ダッカの旅行ガイド
Bashundhara City (トリップアドバイザー提供)

ダッカの旅行ガイド
Jamuna Future Park (トリップアドバイザー提供)


ダッカから東南方面におよそ30km、ショナルガオ(Sonargaon)はダッカ以前に東ベンガルの中心都市であった古都。かつて裕福なヒンドゥー教徒が暮らしていた邸宅は東パキスタンがイスラム国家として独立すると共に放棄され、現在ではゴーストタウンとなっているが、観光スポットとしても人気になってしまった。
ダッカの旅行ガイド
Panam Nogor (トリップアドバイザー提供)

ダッカから国内線で1時間、鉄道なら7時間程度。
チッタゴン(Chittagong)にはコックス・バザール(Cox’s Bazar)という世界最長のビーチがある。その長さはなんと120km。バングラデシュ随一の観光地で、魚市場やお土産屋、外国人向けのカフェなどもありダッカの喧噪から逃れてくつろぐには最適。
ダッカの旅行ガイド
Cox’s Bazar (トリップアドバイザー提供)

この地区で有名なのは通称「船の墓場」(Ship Breaking Yards)。
大型タンカーや貨物船が一生を終える世界最大の解体現場だが、20万人もの労働者が劣悪な条件で働いておりたびたび海外メディアやNGOのヤリ玉に上がっている。現地の見学は可能だが、決して歓迎されているわけではなく写真撮影はNG。
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(画像:Wikipedia)



Nando’s (トリップアドバイザー提供)

インド東海岸のコルカタ一帯からバングラデシュにかけて特徴的な料理は、ベンガル湾の魚介類や豊富に取れる川魚を用いたベンガル料理。
バングラデシュは「米と魚の国」とも呼ばれ、とにかくごはんが進むような魅力的な味付けのおかずが多い。イスラム圏でありケバブなど串焼きやダンドール焼きの種類も多く、ビーフが食卓にのぼる。

バングラデシュのカレーはトルカリといい(ネパールではタルカリ)、魚を使ったものが特徴的。他には豆スープのダル、鶏肉やエビのケバブ、ビリヤニ、ネパール料理屋でもお馴染みのチョウメンなどがある。

ストリートフードでぜひ試したいのはチュリ。茹でたカレー風味の芋や豆にサクサクの揚げニンニクや揚げタマネギを合わせ、さらにスパイスを振って混ぜ合わせたキング・オブ・炭水化物。思わず飲みたくなってもご安心を。イスラム圏だがちゃんと国産ビールがある(ただし外で飲むのはNG)。



Royal Tandoori (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
現在、バングラデシュまでの直行便は無い。
空路でメジャーなのはインドのコルカタ、香港、昆明、バンコク、クアラルンプール経由など。コルカタからは陸路の選択肢もある。
イスラム圏であり、意外に中東系の便も多い。

安いのは中国東方航空。北京や昆明を経由する便で、時間はえらくかかるが5万円台が出ることも。
コルカタからは豊富に便があり。1.5万円から。
エアアジアでバンコクに行った場合、バンコクエアウェイズが2万円程度と安い。クアラルンプールはやや高めで、安航空会社界のレジェンドであるビーマン・バングラデシュ航空でも3~4万円となる。

いろいろな選択肢があるが、とにかく安く行きたいという場合には中国東方かバンコク経由の優先度が高い。

(陸路)
コルカタから鉄道もしくはバスで向かうのが一般的。ミャンマー国境は旅行者に解放されていない。鉄道はコルカタのChitpur駅から週2便(水曜と土曜の朝発)、所要12時間、エアコン席が12ドル。
陸路ではアライバルビザは取得できない(正式には空路でも認められていない)ので、事前にビザ取得を。

(パッケージツアー)
バングラデシュの場合、いわゆる現地フリーの格安ツアーというのはほとんど見当たらない。ガイドのついた3泊5日程度のツアーで15万円程度。

(空港)
ダッカの空の玄関はシャージャラル国際空港(DAC;旧「ジア国際空港」から2010年に改称)。市街オールド・ダッカから北に20km程度。
ビーマン・バングラデシュ航空や、アメリカのユナイテッド航空とは全く無関係なユナイテッド・エアウェイズ(コールサインはUnited Bangladesh)の本拠地。ビーマン・バングラデシュ航空はバンコク、香港、コルカタ、クアラルンプールなどアジア諸都市に乗り入れている他、欧州便もある。

空港からの移動はタクシーが一般的。プリペイドでボナニまでならおよそ800タカ、オールド・ダッカなら1800程度。空港の外でタクシーをつかまえた場合、ボナニで450タカ、オールド・ダッカまで900タカといったところ。
慢性的な渋滞のため所要時間はまちまちで、オールドダッカまで出るなら2時間以上もザラ。
空港前のエアポート駅からボナニやモティジール(ダッカ中央駅)まで鉄道で出ることもできる。ホテルがこの地域であれば便利。料金20タカ。
市内からはモティジール地区のグリスタン・バスターミナルからNo.3のバスで空港に行ける。

あまり一般的ではないがチッタゴンにも空港があり(シャーアマーナト国際空港;CGP)、中東イスラム圏との航路がある。




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地理と気候

バングラデシュはインド亜大陸の東側、ベンガル湾沿いのデルタ地帯。南東の一部はミャンマー、それ以外の国境をインドと接している。
Googleマップで見るとわかるように多くの河川が網目のように入り組み、ガンジス川やブラマプトラ川といった大河もベンガル湾に注いでいる。そのため河沼の多い湿地帯・低地帯であり、しばしば大雨により洪水が起きる。ジャングルや川の流域はベンガルトラやインドサイなど貴重な野生動物の生息地として知られる。
デルタ地帯は巨大な穀倉となる一方で人が住める土地が限られており、人口密度は世界一にふくれあがった。
ダッカはバングラデシュ中央部、ガンジス川(バドマ川)、ブラマプトラ川、メグナ川という大河が交差する巨大な中州状の土地の一角を占める。

日本との時差はマイナス3時間。
熱帯性の蒸し暑い気候で、冬季も温暖。雨季と乾季にはっきりとわかれ、ダッカを訪れるなら乾季の10月~3月がベストシーズン。5月頃から10月までが雨季で相当の雨が降る。この時期はサイクロンや竜巻なども発生し、雨季には毎年決まって洪水により大きな被害が出る。交通にも影響が出るため、旅行には適さない。また衛星状況も悪くなる。ただし、雨季である夏場はフルーツが旬を向かえ、特にマンゴーは絶品。

日本との時差はマイナス3時間。
熱帯性気候で蒸し暑く、季節は乾期と雨期で明確に分かれる。乾季は11月~4月頃、雨期は5月から10月頃。もちろん乾季の旅行がおすすめ。バングラデシュの雨季は不快なだけでなく洪水や竜巻などの発生もありうる。一方、雨季はオフシーズンで宿は安く色とりどりの果物が屋台に並ぶというメリットも。


(画像:Google提供)


言語と通貨

バングラデシュの公用語はベンガル語。インド同様イギリス領を経ており、旅行者が行くような場所では英語も通じる。また、若者も通じる度合いが高い。ただし訛りはかなり強く聞き取り難易度は高い。

通貨はバングラデシュ・タカ(BDT)。1ルピー=1.5円(15年3月時点)。
物価はかなり安いといえる。食堂で一食150タカ、ミネラルウォーター15タカ、豪華に食べても500タカ。タクシーを借り切れば交渉次第だが半日で500タカ程度。

両替は国際キャッシングが有利だが、ATMの故障率は高め。必ず現金も持っていきたい。現金の場合は日本円もしくはドルを現地で両替することになるが、空港のレートは悪い。空港で少額を両替し、レートの良い市内の両替商で必要な分を都度両替するのがお勧め(ダッカ市内で日本円をタカに両替するのは容易)。
バングラデシュ・タカは日本で両替できない。再両替レートも悪いのでこまめに両替した方がよい。両替時のレシートは再両替に必要なので取っておくこと。

外国人が行くようなホテルやショップではクレジットカードが使えることもあるが、全般に普及度は低い。

チップの習慣はない。気持ち程度で十分。目安はポーターやルームサービスに20~30タカ程度。
外国人が行くようなほとんどのホテルやレストランではサービス料10%が含まれている。


(Wikipedia提供)


ビザと治安

銃器を使った強盗事件などもそれなりに発生しており、旅行者も巻き込まれている。特に多い被害はスリやひったくり、CNGやリキシャ乗車中の強盗やひったくりなど。人混みの中で地元民にひったくられた場合ほとんど追跡は不可能。
外国人が多いニューマーケット、グルシャン、ボナニ、バリダラ、グリスタン(国立競技場)、オールドダッカなどでは特に気をつけること。

バングラデシュではハルタル(Hartal;ホッタールとも)というストライキがある。ストといっても日本のようなおとなしいものではなく、時に投石や放火、発砲などをともなう暴動と言ってもいいような激しいもので、この時期は商店も交通機関もまともに動かない。旅行者がハルタルにぶちあたった場合はほとんど予定通りの旅が不可能となるので、大使館のサイトなどで動静をチェックしておきたい。

なお、2015年に入りバングラデシュ民族主義者党(BNP)がハルタルを活発化させており、この2015年3月時点でも野党20連合による全国規模のハルタルが実施されるなどの動きがある。情勢をよく見て渡航のこと。


全てのバングラデシュ入国者はビザが必要。日本人の観光ビザは無料。
アライバルビザについては情報が錯綜しており、現地ですんなり取れたという声もあれば(本来は無料)、50ドル払って取れたという声もある。ただし大使館のサイトでは緊急の事情がない限り発給されないとの旨明記されているので、追い返されても自己責任。かならず事前に取っておきたい。

ビザはオンラインで申請書を印刷し、直接バングラデシュ大使館(目黒区目黒4-15-15)に持ち込む。郵送サービスはなく、受付は平日(バングラデシュ祝日も休み)の午前9時~11時半。受領は4日後の午後15時~16時。
オンラインなのに印刷して直接持ち込む必要があるなど、観光客を受け入れる気があるのか?と疑いたくなるほどめんどうなので、代行業者に依頼するのも手。


市内交通

交通状態は世界屈指のカオスっぷりとされ、渋滞と運転マナーの悪さは最悪レベル。歩行者のマナーすら悪い。通りは自動車やバイク、リヤカーや徒歩の人であふれ慢性的に渋滞が激しく、道路の整備状況もよくない。何をするにも移動には余裕をもってプランニングすることが大事。

(タクシー・リキシャー)
流しのタクシーは少なく、高級ホテルの前などにいる。
料金は一応メーター制だが交渉となることが多い。メーターの場合は初乗り2km100タカ、以降1km毎に34タカ。
一般的なタクシーは黄一色の普通車か水色または黒の軽自動車。

この他、インドでもよく見る屋根付き三輪自動車(CNG)や、バイクに派手な大八車をつけたタイプ(リキシャ)もある。価格はタクシーの2/3程度が目安。外国人には結構ふっかけてくるし、面倒なので適当なところで交渉を切り上げてしまいたくなるが、後々バングラデシュに来る旅行者が適正料金で利用できるためにもがんばって値切りたい。

(鉄道)
空港からの足でも紹介した通り、道路事情が悪いので鉄道は便利、なはずだが、市内観光ではそれほど使う機会がない。また、チケット購入から乗車まで混雑はすさまじく、駅の案内もベンガル語で、係員も英語が話せないというなかなかの冒険を強いられる…。
なお、バングラデシュは東西で線路の軌道幅が異なり、東西直通の列車はない。

(バス)
チケットを乗車した後に買うタイプはオンボロで大混雑、運転も総じて荒い。バス停近くの小さな机でチケットを先に買ってから乗車するタイプは比較的車体もきれい。旅行者にはダンゼン後者がおすすめ。
料金は15~40タカ程度。乗り方を覚えたら安くて交渉もないので大変便利。

この他に国内全土やコルカタまでを結ぶ長距離バスがあり、エアコン付きの豪華バスは快適。


ホテルとシーズン

上は外資系の高級ブランドから安宿まで選択肢は多い。
高級ホテルは供給不足のためそれほど安くない。外国人向けの5つ星高級ホテルなら200ドル以上。中級ホテルで50ドル~100ドル。
もう少し安めな、清潔でエアコン付きの個室で1000~2500タカ。このクラスならネットで予約したり口コミを参照したりすることもできる。
安宿のドミトリーなら数百円レベルから。
中級以上のホテルはグルシャン、ボナニ、モティジールのあたりに多い。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
大手の携帯会社はGrameenphone、Banglalink、マレーシア系のRobi、インド系のAirtelなど。
現地でもプリペイドSIMが主流であり、外国人でも容易に購入できる。SIMの購入は隣国インドと比べると100倍くらいラク。

エリアカバー率が高く空港にもSIMカウンターがあるGrameenphoneの場合、下り1Mbps・28日有効・容量3Gの「Standard Pack」が700タカ、同容量無制限なら1250タカ。

濃いオレンジがコーポレートカラーのBanglalinkもメジャーで、空港にカウンターがある。30日有効・容量1Gの「1GB smart pack」(速度不明)が189タカ、同容量2Gの「smart surfer」(速度不明)が350タカ、容量3Gで750タカ。

Robiの場合、30日有効・容量1G・下り最大1Mbpsのパッケージが275タカ、同容量2Gで347タカ。

Airtelは料金のバリエーションが豊富。30日有効・容量1G(速度不明)のパッケージが199タカ、同容量2Gで350タカ。

日本からWiFiルーターを借りていった場合は1日あたり1500円と高め。SIMを入手するしかない。

(WiFi)
WiFi事情はあまり良くなかったが、ダッカではかなりWiFiマークのカフェが増えている。
外国人が利用するようなホテル、カフェ、レストランなどでは使えることが多い。空港内のカフェもOK。しかしWiFi施設の絶対数はタイやベトナムなどに比べてまだまだ少なく、速度も遅い。
ダッカ以外の都市ではWiFiマーク自体をあまり見かけることがない。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:3月20日(金)カベルナリア吉田さん×「かなざわ珈琲」店主金澤政幸 スライド&トークイベント

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


◆紀行ライター カベルナリア吉田さん×「かなざわ珈琲」店主 金澤政幸さん 対談トークイベント◆
「旅とコーヒー」

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沖縄&島旅ライター・カベルナリアと、珈琲のスペシャリスト・金澤政幸。
合わせてほぼ100歳、ふたりのヒゲオヤジが織り成す旅とコーヒーのコラボレーション!3連休前の金曜夜、極上のコーヒーを飲みながら、旅の話をゆったりとお楽しみ下さい!

★癒しからトンデモ話まで、コーヒーにまつわる旅のエピソードあれこれ
★コーノ式珈琲実演by金澤政幸と、お客様参加の飲み比べも
★東京―沖縄ラストフェリー乗船記スライドショーbyカベルナリアも予定
★旅先で仕入れた珍・茶菓子付き!?
★もちろんジャンケンプレゼント大会もあり!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


カベルナリア吉田(かべるなりあよしだ)

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1965年北海道生まれ。沖縄と島を中心に全国を歩き紀行文を執筆。近著は『ムカたびジャパーン!』(彩流社)、『石垣宮古ぐだぐだ散歩』(イカロス出版)、ほか『沖縄の島へ全部行ってみたサー』(朝日文庫)『沖縄バカ一代』(林檎プロモーション)『絶海の孤島』(イカロス出版)『沖縄ディープインパクト食堂』(アスペクト)など著書多数。
◆カベルナリア吉田さんHP
http://www016.upp.so-net.ne.jp/cabecchi/

金澤政幸(かなざわまさゆき)

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1964年千葉県生まれ。10代で珈琲に魅せられ、その後コーノ式珈琲塾で焙煎・抽出技術を学び、コーノ式珈琲塾認定コーヒーアドバイザー取得。
2003年頃から『かなざわ珈琲』として独自の抽出方法を考案し、イベント出店による豆販売や出張珈琲教室を各地で開催、カフェオープンの際の空間コーディネートのアドバイザーとしても活躍中。著書に『コーノ式かなざわ珈琲~美味しいコーヒーの淹れ方』(大和書房)。


【開催日時】 3月20日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円(コーヒー&お茶菓子付き)
           ※当日、会場にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど 

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6. 編集後記

tabinote田口です。
きのうからフィリピンのマニラにいます。「世界ワーストエアポート」の常連空港であるニノイ・アキノ国際空港ですが、設備のボロさもさることながら4つあるターミナル間のアクセスの悪さにも痺れました。
とは言え、予約していたキャセイパシフィックの香港経由便が機材トラブルでディレイになり、代替便としてJALの直行便(しかもB787)がアサインされたラッキーもあり初フィリピン楽しんでいます。

さて、tabinoteメールマガジンVol.43をお送りいたします。
下川さんの連載は「果たしてLCCは最安なのか?」という根源的な問いかけです。確かにわれわれのサービスでもLCCではなく中堅エアラインが最安をたたき出すことが多くなっています。今後ますます空港アクセスや手荷物料金、マイレージなど総合的に考え、エアラインを選択する必要がありますね。

さてさて、前号の下川さんに引き続き、今号は有料版の吉田友和さん原稿をご開帳!今号の内容は「ツアー」について。僕もそうなんですが、少し旅慣れてくると旅行会社のツアーを敬遠する傾向があるんですが、うまくつかえば料金的にも効率的にも悪くないものが多いんですよね。まあ、それを判断する目が必要になってくるんですが。
tabinote旅程検索では、個別手配はもちろんパッケージツアーも比較対象として最も安い料金を調査します。旅心が募ったり、急にヒマができたり、あぶく銭が手に入ったりしたらまずはtabinoteへご相談下さい。

tabinoteハマの九州突発旅行記の後編。僕もこういうなんの目的もない旅行は好き。国内もまだまだいきたいところ多いよなあ。

世界一周ノートはいよいよギリシャから欧州の深部へ。ブルガリアはのんびりできてかなりいいところとは聞きますね。沈没を回避したのはさすがです。

「世界あの街この街」はバングラデシュのダッカです。
バングラデシュというとインドの隣国で、インドより人口密度の高い国、というくらいしかイメージがなかったのですが、街歩きはたのしそうですね。国会議事堂もかっこいいし船の墓場は凄そうです(小並感)。
なお、今号の「世界あの街」は土井孝允さんに写真をご提供いただきました。ありがとうございました。

さて、tabinoteワタベは3/5に西荻の「のまど」さんにお邪魔してきました。下川さんの香港イベント、立ち見も出る大盛況でした。新刊「週末香港 マカオでちょっとエキゾチック」は下川さんとしても自信作のようですので、店頭でご覧になった際はぜひお手にとって下さい。3/20はカベルナリア吉田さんと「かなざわ珈琲」店主金澤政幸さんのイベントです。旅好きの方のみならずコーヒー好きの方にも興味深いですね。

最後にスタッフ知人が主催する写真展のお知らせです。

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3月24日〜4月5日の2週間、新宿にて世界の旅写真展を開催します。この写真展は写真を展示するだけではありません。物語のある写真がテーマの写真展です。世界を巡った旅人達の写真と、その写真の裏側にある感動や驚きの物語を同時に展示する予定です。また、旅での出来事や裏話などを話すトークライブ企画(4/4,5日限定)や、旅のムービー上映など、ギャラリーに訪れた人が世界を身近に感じれるような内容となっております。
旅好きな人はもちろん、旅や海外に興味はあるけどなかなか一歩踏み出せない人、海外に行った事がない人も是非ご参加ください。
ギャラリーをあとにするころには、きっとあなたも旅に出たくてワクワクしているはず!

【日程】
 2015年3月24日〜4月5日(月曜日のみ休廊)
 12:00~20:00(最終日のみ17:00まで)

【入場料】
 ¥500円(小学生以下無料)

【場所】
 ギャラリー新宿座
 東京都新宿区4-4-15
 JR新宿駅「東南口」「南口」より徒歩5分

ケニア

世界の旅写真展 Official website

下川さん、吉田さんの連載に興味をお持ちの方はぜひ有料購読をご検討下さい。
次回は3月24日(火)の発行予定です。


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。もうご覧いただけましたでしょうか?美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

166031
一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は3月24日(火)の発行予定です。

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