3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
aoki_s

青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

Facebook

第6回:ラオス

チェンライのホワイトテンプル
(チェンライのホワイトテンプル)

タイ・チェンマイからラオス・ルアンパバンへ向かうため、僕はスローボートツアー(メコン川下り2日間)を申し込んだ。国境までチェンライを経由してミニバンで向かい、そこからボートで2日間、パクベンという小さな町で1泊し、ルアンパバンを目指すツアーだった。

ラオスへの入国は噂で聞いていた賄賂を請求されることなく、15日間の滞在許可がおりてスムーズに終わった。

ボートは長閑な風景の中を文字通りゆっくりと進み、3時間もすると写真を撮ることにも飽きてしまう。ラオス泊初日のパクベンではタイバーツが使え、ATMもあるため、両替をせずに臨んでも特に問題はなかった。ただ、このパクベンは物価が高く、Wi-Fi環境も悪いため、メコン川に沈む夕日以外は少し不満が残った。
翌夕方、スローボートは途中で何度も地元の乗客を乗り降りさせてルアンパバン郊外に辿り着いた。
メコン川
(メコン川)

1泊500円をきる安宿は満室が目立ち、ドミトリーを備えたホテルも少ないため、古都ルアンパバンは貧乏パッカーには少しだけ苦労が強いられるかもしれない。
ただ、ルアンパバンの居心地は良く、托鉢・寺院・夜市と朝から晩までのんびりと過ごすことができる。僕は少し足を伸ばして、「Mahout」と呼ばれる象使いの国家資格がとれる半日ツアーに参加したりもした。
象使い
(象使い)

ラオス国内の移動はミニバンが網羅していて、どこに行くにも代理店で簡単に予約ができる。ただ、価格はまちまちで、安く乗るためには各都市に必ずあるバスターミナルへ直接行くと手数料の加算されていないチケットが買える。
僕はミニバンで日本人に人気のバンビエンへと向かった。バンビエンではブルーラグーンという小さな湖で泳ぎ、沈没者も居る日本人宿「チャンタラ」で移動の疲れを癒した。
ブルーラグーン
(ブルーラグーン)

そしてそのまま再びミニバンで首都ヴィエンチャンへと抜けて、僕は国境・友好橋を越えてタイへと戻った。

ラオスを旅する間、騙された話や盗難、治安に関わるトラブルの話は殆んど聞かなかった。外国人料金は存在しているようだけれど、法外ではなく、往々にして交渉によって金額は下がる。さほど技術の要らない国と言えるかもしれない。ただ、大麻に関しては恐らく流通量が多く、客引きの数も多い。料金も近隣国と比べて安く、常用者が多いので、少し注意が必要かもしれない。

振り返ってみると、ラオスは特別人が良い訳ではないし、食事も美味しくはなかった。物資は輸入に頼っているため、物価も少しだけ高い。通貨キープは国外に出ると紙きれ同様になってしまう・・・
ヴィエンチャンのブッタパーク
(ヴィエンチャンのブッタパーク)

それなのに、僕は今でもラオスを思い出して、また戻りたいとすら黄昏ている。
そういえばラオスには日本人が沢山居た。うまく説明できない相性の良さみたいなものが日本人とラオスにはあるのかもしれない。否定的だった「日本の原風景」なんていう別称も、今は少しだけ共感できる。
旅先という目線では、タイやカンボジア、フィリピンのセブ島やインドネシアのバリ島と比べても東南アジアの中でのラオスの優先順位は高くはないと思う。けれど、もし少しだけ奇を衒うなら、ラオス程期待に応えてくれる国はないと、僕は思う。

次回はタイ・ノンカーイでの野宿、バンコク沈没実験、間近で見たデモの様子を記します。


移動、各種料金等について
・チェンマイからの移動は乗り継ぎバスで国境まで行き、川下りのみのチケットを買うこともできます。
・チェンマイからタイ北部へのミニバン・川下りツアー等はチェンマイ鉄道駅前のAYAサービスという会社が牛耳っているため、直接ここで申し込むのが最安です。
AYA Service
(AYA Service)

・ルアンパバン郊外でボートを降ろされると、250円で市内まで向かうトゥクトゥクが待機しています。頑張って歩くと2時間です。
・象使いの資格はツアーなどで1泊2日、日本からの申し込みで1万円以上が相場ですが、僕は半日30ドル$で取得しました。偽物だと思いますが、市内のMANIFAという代理店が最も安くこのツアーを催行しています。
・国内の移動は地元の人が使うソンテウ(乗り合いトラック)もありますが、価格もミニバンとほぼ同じで、時間もかかります。
・バンビエンのブルーラグーンへは、道中、偽物を示す看板があり、それに釣られると入場料の高い、あまり綺麗ではない所に着くそうです。
偽看板
(偽看板)

・噂ではノーVISAで30日間の滞在が許可されるようになる?なったそうです。


Google Map
とりあえずの予定コース:上海→杭州→南寧→ベトナム→ハノイ→ホーチミン→カンボジア→チェンマイ→ラオス…、以降東南アジアからインド、トルコ、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、南米と巡る予定

3b. 世界一周ノート 第6回 ラオス


3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
aoki_s

青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

Facebook

第6回:ラオス

チェンライのホワイトテンプル
(チェンライのホワイトテンプル)

タイ・チェンマイからラオス・ルアンパバンへ向かうため、僕はスローボートツアー(メコン川下り2日間)を申し込んだ。国境までチェンライを経由してミニバンで向かい、そこからボートで2日間、パクベンという小さな町で1泊し、ルアンパバンを目指すツアーだった。

ラオスへの入国は噂で聞いていた賄賂を請求されることなく、15日間の滞在許可がおりてスムーズに終わった。

ボートは長閑な風景の中を文字通りゆっくりと進み、3時間もすると写真を撮ることにも飽きてしまう。ラオス泊初日のパクベンではタイバーツが使え、ATMもあるため、両替をせずに臨んでも特に問題はなかった。ただ、このパクベンは物価が高く、Wi-Fi環境も悪いため、メコン川に沈む夕日以外は少し不満が残った。
翌夕方、スローボートは途中で何度も地元の乗客を乗り降りさせてルアンパバン郊外に辿り着いた。
メコン川
(メコン川)

1泊500円をきる安宿は満室が目立ち、ドミトリーを備えたホテルも少ないため、古都ルアンパバンは貧乏パッカーには少しだけ苦労が強いられるかもしれない。
ただ、ルアンパバンの居心地は良く、托鉢・寺院・夜市と朝から晩までのんびりと過ごすことができる。僕は少し足を伸ばして、「Mahout」と呼ばれる象使いの国家資格がとれる半日ツアーに参加したりもした。
象使い
(象使い)

ラオス国内の移動はミニバンが網羅していて、どこに行くにも代理店で簡単に予約ができる。ただ、価格はまちまちで、安く乗るためには各都市に必ずあるバスターミナルへ直接行くと手数料の加算されていないチケットが買える。
僕はミニバンで日本人に人気のバンビエンへと向かった。バンビエンではブルーラグーンという小さな湖で泳ぎ、沈没者も居る日本人宿「チャンタラ」で移動の疲れを癒した。
ブルーラグーン
(ブルーラグーン)

そしてそのまま再びミニバンで首都ヴィエンチャンへと抜けて、僕は国境・友好橋を越えてタイへと戻った。

ラオスを旅する間、騙された話や盗難、治安に関わるトラブルの話は殆んど聞かなかった。外国人料金は存在しているようだけれど、法外ではなく、往々にして交渉によって金額は下がる。さほど技術の要らない国と言えるかもしれない。ただ、大麻に関しては恐らく流通量が多く、客引きの数も多い。料金も近隣国と比べて安く、常用者が多いので、少し注意が必要かもしれない。

振り返ってみると、ラオスは特別人が良い訳ではないし、食事も美味しくはなかった。物資は輸入に頼っているため、物価も少しだけ高い。通貨キープは国外に出ると紙きれ同様になってしまう・・・
ヴィエンチャンのブッタパーク
(ヴィエンチャンのブッタパーク)

それなのに、僕は今でもラオスを思い出して、また戻りたいとすら黄昏ている。
そういえばラオスには日本人が沢山居た。うまく説明できない相性の良さみたいなものが日本人とラオスにはあるのかもしれない。否定的だった「日本の原風景」なんていう別称も、今は少しだけ共感できる。
旅先という目線では、タイやカンボジア、フィリピンのセブ島やインドネシアのバリ島と比べても東南アジアの中でのラオスの優先順位は高くはないと思う。けれど、もし少しだけ奇を衒うなら、ラオス程期待に応えてくれる国はないと、僕は思う。

次回はタイ・ノンカーイでの野宿、バンコク沈没実験、間近で見たデモの様子を記します。


移動、各種料金等について
・チェンマイからの移動は乗り継ぎバスで国境まで行き、川下りのみのチケットを買うこともできます。
・チェンマイからタイ北部へのミニバン・川下りツアー等はチェンマイ鉄道駅前のAYAサービスという会社が牛耳っているため、直接ここで申し込むのが最安です。
AYA Service
(AYA Service)

・ルアンパバン郊外でボートを降ろされると、250円で市内まで向かうトゥクトゥクが待機しています。頑張って歩くと2時間です。
・象使いの資格はツアーなどで1泊2日、日本からの申し込みで1万円以上が相場ですが、僕は半日30ドル$で取得しました。偽物だと思いますが、市内のMANIFAという代理店が最も安くこのツアーを催行しています。
・国内の移動は地元の人が使うソンテウ(乗り合いトラック)もありますが、価格もミニバンとほぼ同じで、時間もかかります。
・バンビエンのブルーラグーンへは、道中、偽物を示す看板があり、それに釣られると入場料の高い、あまり綺麗ではない所に着くそうです。
偽看板
(偽看板)

・噂ではノーVISAで30日間の滞在が許可されるようになる?なったそうです。


Google Map
とりあえずの予定コース:上海→杭州→南寧→ベトナム→ハノイ→ホーチミン→カンボジア→チェンマイ→ラオス…、以降東南アジアからインド、トルコ、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、南米と巡る予定