4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第58回 釜山


釜山 (画像:トリップアドバイザー)

大韓民国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

日本から最も近い外国の都市(の1つ)であり、時差もなく言葉の通じる度合いも高いことから日本と同じような感覚でくつろげる。
古くから栄えてきた港町であるが、近年では観光都市としての輝きを増している。
繁華街でのショッピングやホテルステイ、カジノや夜景といった都市の魅力に加え、史跡、ビーチなど自然と歴史を感じられる見どころも多い。中でも海産市場は旅行者の大きな楽しみとなっている。最近では日本のフェリークルーズの寄港地ともなっている。

釜山2
(画像:Google)


釜山の中心は釜山駅から南に向かった南浦洞(ナムポドン)一帯。
百貨店やショッピングモール、巨大な市場などが集まり、港町釜山のイメージを凝縮したようなエリア。
地下鉄一号線に沿った目抜き通り・光復路沿いに各種の見どころがならんでいる。

光復路通り(Gwangbokro Culture and Fashion street) (画像:トリップアドバイザー)

ロッテ百貨店を抜けて歩くと山側に釜山タワー、海側にチャガルチ市場が見える。

龍頭山公園 / 釜山タワー(Yongdusan Park) (画像:トリップアドバイザー)

チャガルチ市場は釜山の築地、2006年にビルが一新され観光客も一層入りやすくなった。港町ならではの新鮮な海産品と市場の喧噪にテンションがあがる。おいしそうな魚を見てもどうせ旅行者、鮮魚をホテルでさばくわけにもいかないし・・・、という心配はご無用。市場で買った魚はビル2階で調理してもらうことができる。また、お土産に適した各種乾物もそろっている。


チャガルチ市場(Jagalchi Market) (画像:トリップアドバイザー)

チャガルチ市場からすぐ北にはBIFF広場と国際市場。
BIFF広場は数々の映画館が集まるエリアで、有名スターのハンドプリントが埋め込まれた通りは雰囲気たっぷり。
この一帯は屋台街としても知られており、湯気や煙が若者や旅行者をさそう。

BIFF広場(BIFF Square) (画像:トリップアドバイザー)

国際市場は釜山のアメ横ともいうべき巨大総合市場。日本敗戦時のヤミ市や朝鮮戦争後の放出品市が起源とされ、今では釜山を代表する観光地となっている。細い路地にあふれかえらんばかりに商品がならび、衣類や雑貨、家電、さらに生鮮品や食堂までなんでもそろう。ビビンバ碗や柄の長い韓国スプーンなどアジアンチックなキッチン用品はお土産にもおすすめ。

国際市場(Gukje Market) (画像:トリップアドバイザー)

変わりダネは南浦洞からバスで20分程の甘川洞(カムチョンドン)文化村。もともとこの一帯は細い路地と小さな家屋がひしめきあう朝鮮戦争の難民村だった。後に住み着いた画家や写真家などによりギャラリーがつくられ家屋があざやかにペイントされた結果、今では「釜山のマチュピチュ」と異名をとるアートスポットとなった。今なお暮らしている住人もいるとか。

甘川文化村(Gamcheon Culture Village) (画像:トリップアドバイザー)

西面(ソミョン)は釜山の一大繁華街。ロッテ百貨店を中心とした一帯に外資系ショップやホテル、屋台や地下街、ネオン通りがひしめきあっている。銀座・上野的な南浦洞に比べるとこちらは新宿・渋谷といったところ。ショッピングは市場からブランドショップまでそろい、食べ物も屋台から高級レストランまで幅広い。特に夜の飲み歩きが好きな人なら離れられないエリア。

ソミョン 地下商街(Semyun Underground Shopping Center) (画像:トリップアドバイザー)


ソミョン モクジャゴルモク 食べ横丁(Semyun Meokjagolmok Food Alley) (画像:トリップアドバイザー)


海雲台(ヘウンデ)は韓国でも屈指のビーチリゾート。美しいビーチに高級ホテル、温泉に盛り場とリゾートの要素がてんこもり。

海雲台ビーチ(Haeundae Beach) (画像:トリップアドバイザー)

海雲台よりも市街に近い広安里ビーチは地元民に人気のビーチ。カフェや夜景、秋の花火大会など若者ウケする要素満載。刺身の店が集まっていることでも知られている。


広安里海水浴場(Gwangalli Beach) (画像:トリップアドバイザー)

新羅の時代から秀吉の朝鮮出兵、江戸の朝鮮通信使まで、日本人にもなじみ深い韓国史を紹介しているのは釜山博物館。朝鮮戦争関連のプロパガンダポスターなどその手の文化が好きな人にはたまらない展示もある。


釜山博物館(Busan Museum) (画像:トリップアドバイザー)

海のイメージが強い釜山で、北の高台にあるのが東莱(トンネ)地区。金剛公園を起点としたハイキングや温泉街として人気がある。

金剛公園(Geumgang Park) (画像:トリップアドバイザー)

梵魚寺は色あざやかながら格式を感じる名刹で、創建は新羅時代にさかのぼるという(当時の寺院は文禄・慶長の役で失われた、現在の建物は18世紀に再建されたもの)。藤の群落が咲き乱れる5月や紅葉の秋には見事な景観が味わえる。


梵魚寺(Beomeosa Temple) (画像:トリップアドバイザー)


釜山からの手ごろな郊外観光といえば慶州。
新羅の中心として栄えた古都で、「石窟庵と仏国寺」「慶州歴史地域」「良洞村」と3点の世界遺産を有する韓国屈指の観光スポット。特に慶州歴史地域は石塔や磨崖仏などアジアの古文明を感じさせる史跡が迫力たっぷり。

慶州 (画像:トリップアドバイザー)


特別編:釜山カジノガイド

釜山には2箇所のカジノがあり、いずれもカジュアルで入りやすい。

7ラックカジノ
7ラックカジノは西面のロッテホテル2階に位置する。韓国のカジノは外国人専用のため入り口でパスポートチェックがある。メンバーズカードを作るだけで10000ウォンのクーポンがもらえるので、運試しに一度だけやってみるのもいいだろう。テーブルゲームは一通り揃っているが規模が小さいので、休日などは座れるテーブルを探すのに苦労することも多い。スロットマシンなどで短時間遊ぶ程度にしておいたほうがいいかもしれない。
また、客層は日本海を渡ってやってきたであろう同胞が7割以上、少々ガラの悪い方も目立つ。


セブンラックカジノ 釜山ロッテ店(Seven Luck Casino Busan Lotte Branch) (画像:トリップアドバイザー)

パラダイスカジノ
パラダイスカジノは海雲台ビーチのパラダイスホテル内にある。市内中心部からはバスか電車で向かうことになる。有名なソウルのウォーカーヒルカジノと同系列だが、規模は恐ろしく小さい。以前は日本人が多かったが最近は中国人も増えているようだ。はっきり言ってショボいのでカジノ目的での訪問はオススメしないが、7ラックカジノよりは空いているので、落ち着いてゲームを楽しみたい場合はこちらを選ぶのもいいだろう。


パラダイスカジノ釜山(Paradise Casino Busan) (画像:トリップアドバイザー)

デグカジノ
正直言って釜山はカジノを楽しむのに適した街とは言えない。だがあきらめないでほしい。釜山から少し足を伸ばすだけで、意外な穴場が存在する。
それがデグカジノだ。
デグカジノは釜山から電車で1時間ほどで行ける大邱(デグ)市にある高級ホテル「ホテルインターブルゴ」内に用意された外国人専用カジノだ。さすがにソウルほどではないがそこそこ広く、なにより(tabinoteスタッフが訪れた際は)死ぬほどすいている。ただし市街地からは少し離れており移動にはタクシーが必要、腰を据えて本気でバクチを打ちたい人にはおすすめだ。




Paradise Hotel Busan(トリップアドバイザー提供)

焼肉、クッパ、チヂミなど日本でもおなじみの味覚からディープな屋台まで、釜山旅行の楽しみの1つは食事。洗練された一皿から素朴な食堂までそろっている。

韓国料理といえばやはり焼肉。釜山も例外ではない。釜山近郊には良質な肉牛の産地があり、鉄板の上でステーキのようにブ厚い肉を焼く独特のプルゴギが有名。

港町でありシーフードも自慢。アンコウ、牡蠣、タチウオ、イカ、タコ、ワタリガニなど季節毎に新鮮な魚介が手に入る。滋養抜群のヌタウナギやエイなど、日本ではあまりお目にかかれない素材も市場に並んでいる。海鮮のダシがとけこんだ海鮮鍋やワタリガニの漬け物ケジャン、あわびのお粥などいずれも箸が止まらないおいしさ。また、フグ料理店も多く値段も日本よりはるかに安い。

また、釜山には北朝鮮から逃れてきた人々が持ち込んだ食文化が伝わっており、豚骨を煮込んだ濃厚なスープ、デジクッパッはその代表格。また、小麦粉でつくる冷麺も北由来の釜山名物となっている。


コルモクケジャン(トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
釜山便は非常に豊富。成田、関空、名古屋、福岡など日本各地から便が出ており、ほとんど国内線並みに多い。

成田の場合はJALと大韓航空が毎日2便、エアー釜山(アシアナとのコードシェア)が毎日1便運行している。所要2時間半。また、チャーター便でエアー釜山が羽田から飛ぶこともある。
関空からは更に多く、エアプサン(アシアナコードシェア)が1日3便、チェジュ航空と大韓航空(JALコードシェア)、ジンエアー(日曜は1便)が1日2便、さらにピーチとイースタージェットが1日1便。名古屋からは大韓航空が1日1便。福岡からは大韓航空、エアプサン、チェジュなどあわせて7便が運行している。
この他、札幌からの大韓航空、エアプサン便や沖縄からのチェジュ、アシアナ、ジンエアー便もある。

また、関空からはティーウェイ航空の大邱便もあり、大邱から釜山までは高速鉄道KTXならわずか所要45分と近い。

価格はLCCのプロモーションなどによって大きく変わるものの、大韓航空の東京便で往復3万円台が相場。東京からならおおむねエアー釜山が最安となる。
関空の場合はやはりLCCが安く、エアー釜山、ジンエアー、イースター、ピーチが2万円台。
後述する通りパッケージツアーがかなり安いので、2名以上ならまよわずツアーから探した方がいいだろう。

もちろんソウルや大邱から向かってもOK。

(パッケージツアー)
釜山行きのパッケージツアーは安さを遡及しやすいため各社の目玉商材になることが多く、成田発で燃油込み3日間のツアーが2万円を切ることも珍しくない。予算的にはほとんど国内旅行の感覚。
福岡発のツアーなら1万円を切るものもあるなど、日帰りバス旅行並みのリーズナブルさ。

(海路)
日本からフェリーで旅行できる唯一の海外都市と言っても過言ではない釜山(実際には中国航路などもあるものの、日に数便が行き交う釜山便の存在感にはかなわない)。
現在釜山までの便が発着する日本の都市は大阪、福岡、下関、対馬。
福岡からは高速ジェット船が運航しており、所要わずか3時間。料金は通常往復1.3万円だが、宿泊を組み込んだツアーキャンペーンをひんぱんに実施しており、驚くような値段で行けることもある。

クルーズ船で行くツアーもある。クルーズといえば豪華で高額なイメージが強いが、実は海外では一泊換算で一万円程度とホテルより安いような格安ツアーも存在している。世界最大のクルーズグループ、プリンセス社が世界標準価格をひっさげ日本に参入したことでぐっと身近になった。プリンセス社の場合、日本各地に寄港するツアーであっても外国船の日本クルーズを禁止するカボタージュ規制を回避するために釜山やサハリンを寄港先に組み込んでいる(ただし寄港先ではほぼ日帰り)。外国船なので日本領海外ならカジノが合法というのもうれしい。

(陸路)
ソウルから陸路で入る場合、高速鉄道KTXや長距離バスがある。
鉄道の場合便数も多く所要時間も短いKTXが一般的だが、在来線を走るマウル号やムグンファ号も利用できる。

長距離バスは仁川国際空港やソウル市内の他、大邱や慶州など主要都市を結んでいる。

(空港)
釜山の空港は金海国際空港(PUS)。
市街からも近く、ターミナルは機能的で乗り継ぎもスムーズとの評判。プライオリティ・パスが使用可能なラウンジが国際線ターミナルに2箇所ある(国内線の方にも2箇所)。
日本発着便以外の国際線としては、中国、フィリピン、タイ、マレーシアなどへの便がある。

市街までの移動手段も豊富で、リムジンバス、軽軌道(ライトレール)、タクシーなど。
リムジンバスは市街まで35~40分程度。西面/釜山駅方面と海雲台行きがある。また、リムジンバスとは別に東大邱や慶州行きの市外バスもあるので乗り場や行き先をよく確認しよう。日本語のアナウンスもあり安心。
また、亀浦駅などに向かう市バスも運行している。アナウンスや表示は韓国語のみ。

無人運行の軽軌道が空港に直結しており、沙上(ササン)駅で釜山地下鉄につながっている。空港から西面駅まで向かった場合は沙上駅での乗り換え含め所要30分程度。

タクシーは原則メーターだがいい加減なドライバーも報告されている。客待ちは避けて空港のカウンターで手配するか、模範タクシー(後述)を使うとよい。西面まで一般タクシーで13000ウォン程度。




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地理と気候

朝鮮半島の南端に位置し、福岡や下関までわずか200kmと日本から最も近い海外の都市(の1つ)。北緯35度で、京都や愛知とほぼ同じ緯度。

日本との時差はなく、四季があり気候も日本と似ている。
首都ソウルは冬の厳しい寒さで知られるが、釜山は一年を通じて比較的おだやか。
特に避けた方がよい季節というのはないが、一般的には春・秋が天候もおちついている。夏はビーチリゾートがにぎわうが雨も多め。

Busan   Google Maps
(画像:Google)


言語と通貨

公用語は韓国語だが、日本人観光客が多い店、レストラン、ホテルなど観光客が行く先は日本語がわかる人がいることが多い。飲食店もたいてい日本語メニューがある。
タクシーは韓国語だが、コールタクシー(後述)では通訳システムをそなえてあることもある。また、模範タクシー(後述)はほぼ日本語OK。

通貨はウォン。1ウォン=0.104円(15年12月時点)。概ね1ウォン=1/10円と見ておけば良い。
おおむね物価は日本より安め。タクシー、地下鉄など交通機関は日本よりも数割安い。食事は現地食なら安いが、ファーストフードなどは日本と変わらないところもあり割高感があるかも。

両替は日本か空港内の銀行など到着地で少額を両替し、レートの良い市中の両替所で必要な分を都度両替するのがお勧め。ネットで評判がよいのは「ヨンジン両替」。
クレジットカードでのATMキャッシングが手軽だが、海外カードが使えない機械も多いので注意。

クレジットカードの使える度合いは日本よりも高く、ホテルやデパートはもちろんタクシーでも利用可能。
チップ文化は無い。


(画像:Wikipedia)




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ビザと治安

治安は良好だが、時にスリや置き引き被害が報告されている。また、繁華街でのぼったくり、客引きトラブルも発生している。
夜タクシーに乗る際にはコールタクシーを呼ぶかホテルなどで模範タクシーをつかまえた方がよい。

年に数回、反日感情が高まる時期がある。三一節(3月1日;1919年の独立運動記念日)や光復節(8月15日;韓国の独立記念日)などの時期は注意。

90日以内の観光・商用・親族訪問などの滞在はビザ免除。


    市内交通

    (地下鉄)

    釜山地下鉄(トリップアドバイザー提供)

    地下鉄は1~4号線まであり、空港からの足ともなっている金海方面の軽軌道もある。
    料金は2区分で、1区間(10km以内)が1300ウォン、2区間(10km以上)が1500ウォン。
    プリペイド式の交通カードの場合100ウォン割引となる。
    また、一日券は4500ウォン、7日券が20000ウォン。1日券は乗り放題だが7日券は20回までの制限がある。

    バス
    市バスは表記もアナウンスも韓国語なのでハードルが高いが、市内を網羅しており使いこなせれば便利。こちらも交通カード(ハナロカード)が利用できる。

    (タクシー)
    運転手のスキルによって一般タクシー、コールタクシー(ブランドタクシー)、模範タクシーと分かれている。

    一般タクシーはいわゆる普通のタクシー。初乗り3000ウォン。深夜2割増し。
    運転はおおむね荒く、相乗りや乗車拒否は当たり前。ときにぼったくりなども報告されており、それほど評判はよくない。

    コールタクシーはオレンジ入りの帯が入った灯台コール、青い帯の釜山コールがある。事故歴やサービス内容などをチェックされたドライバーが運転しているので、できれば一般タクシーよりもこちらの利用がおすすめ。電話で呼び出す方式だが、一般タクシーと同じように利用できる。料金も一般タクシーと同じ。

    模範タクシーは黒塗りで、事故歴やサービス内容などのチェックに加え通訳ができる場合もある。空港や高級ホテルで見かけ流しは少ない。値段もやや高く、初乗り5000ウォン。ただし深夜料金はない。

    なお、Uberは白タクの違法営業扱いとなり普及していない。
    また、Limo Taxi、カカオトークを使うカカオタクシーなどスマートフォンから配車できるアプリも登場しているが、韓国語能力が必要。

    レンタサイクル
    海沿いを自転車で走るのも楽しい。
    観光都市を標榜する釜山には無料の貸し自転車システムがある。
    また、ゲストハウスなどが用意している場合もある。


    ホテルとシーズン


    Paradise Hotel Busan (トリップアドバイザー提供)

    15年末時点でのホテル相場はウォン安の影響もありリーズナブル。
    5つ星の高級ホテル、リゾートホテルは2万円以上するが、中心部にある外資系ブランド4つ星ホテルなら1万円未満のものも。日本にもある「ビジネスホテル」という業態が多いのも1人旅派にはうれしい。例えば東横インなど日本と同じような価格で利用できる。

    ホステル、ゲストハウスが多いのも特徴で、競争がはげしいためかデザインホテルのように新しい物件が個室で2000円台とお得感は高い。

    ビーチ沿いのホテルは夏がハイシーズンで部屋もすぐに埋まってしまう。また、9月後半の秋夕連休や日本の連休前後も予約がとりにくいことがある。


    ネット・通信環境

    (携帯・モバイル)
    かつては外国人のプリペイドSIM購入にハードルがあったものの、現在では状況が一変。市中のコンビニなどでも手軽に購入できる。

    日本語での情報が多いのはEG SIM。金海国際空港の到着ゲートやコンビニ「GS25」などで扱っている。オンラインで事前購入もでき現地ですぐ受け取れるので便利。
    1ギガデータプランのナノSIMがオンライン価格で29900ウォン。実際には20000ウォンがチャージされており、1ギガの場合は16500ウォンがデータ通信分として差し引かれる(つまり残高3500ウォン)。500Mの場合は11000ウォンが差し引かれる(同9000ウォン)。

    韓国最大のネットワークをほこるKtのSIMもセブンイレブンなどで購入できる。音声通話も可能なプリペイドLTEの「M LTE BASIC」プランの場合20.48ウォン/MB。500M使った場合およそ1万ウォン。

    また、amazonでEG SIMやチャイナユニコムのデータ通信カードなども見つかるので、事前に用意していくのもいい。チャイナユニコムの場合データ5ギガ(ただし3G)・有効期間7日間で3500円程度。

    日本からWiFiルーターを借りていくか、海外の数カ国で使えるSIMを買っておくという手もある。



    (WiFi)
    韓国はWiFi大国。釜山ではビーチや観光地、公共機関などで公衆無線LANが提供されている。また、多くのショッピングセンター、レストラン、カフェなどでWiFiが利用できる。

4. 世界あの街この街: 釜山


4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第58回 釜山


釜山 (画像:トリップアドバイザー)

大韓民国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

日本から最も近い外国の都市(の1つ)であり、時差もなく言葉の通じる度合いも高いことから日本と同じような感覚でくつろげる。
古くから栄えてきた港町であるが、近年では観光都市としての輝きを増している。
繁華街でのショッピングやホテルステイ、カジノや夜景といった都市の魅力に加え、史跡、ビーチなど自然と歴史を感じられる見どころも多い。中でも海産市場は旅行者の大きな楽しみとなっている。最近では日本のフェリークルーズの寄港地ともなっている。

釜山2
(画像:Google)


釜山の中心は釜山駅から南に向かった南浦洞(ナムポドン)一帯。
百貨店やショッピングモール、巨大な市場などが集まり、港町釜山のイメージを凝縮したようなエリア。
地下鉄一号線に沿った目抜き通り・光復路沿いに各種の見どころがならんでいる。

光復路通り(Gwangbokro Culture and Fashion street) (画像:トリップアドバイザー)

ロッテ百貨店を抜けて歩くと山側に釜山タワー、海側にチャガルチ市場が見える。

龍頭山公園 / 釜山タワー(Yongdusan Park) (画像:トリップアドバイザー)

チャガルチ市場は釜山の築地、2006年にビルが一新され観光客も一層入りやすくなった。港町ならではの新鮮な海産品と市場の喧噪にテンションがあがる。おいしそうな魚を見てもどうせ旅行者、鮮魚をホテルでさばくわけにもいかないし・・・、という心配はご無用。市場で買った魚はビル2階で調理してもらうことができる。また、お土産に適した各種乾物もそろっている。


チャガルチ市場(Jagalchi Market) (画像:トリップアドバイザー)

チャガルチ市場からすぐ北にはBIFF広場と国際市場。
BIFF広場は数々の映画館が集まるエリアで、有名スターのハンドプリントが埋め込まれた通りは雰囲気たっぷり。
この一帯は屋台街としても知られており、湯気や煙が若者や旅行者をさそう。

BIFF広場(BIFF Square) (画像:トリップアドバイザー)

国際市場は釜山のアメ横ともいうべき巨大総合市場。日本敗戦時のヤミ市や朝鮮戦争後の放出品市が起源とされ、今では釜山を代表する観光地となっている。細い路地にあふれかえらんばかりに商品がならび、衣類や雑貨、家電、さらに生鮮品や食堂までなんでもそろう。ビビンバ碗や柄の長い韓国スプーンなどアジアンチックなキッチン用品はお土産にもおすすめ。

国際市場(Gukje Market) (画像:トリップアドバイザー)

変わりダネは南浦洞からバスで20分程の甘川洞(カムチョンドン)文化村。もともとこの一帯は細い路地と小さな家屋がひしめきあう朝鮮戦争の難民村だった。後に住み着いた画家や写真家などによりギャラリーがつくられ家屋があざやかにペイントされた結果、今では「釜山のマチュピチュ」と異名をとるアートスポットとなった。今なお暮らしている住人もいるとか。

甘川文化村(Gamcheon Culture Village) (画像:トリップアドバイザー)

西面(ソミョン)は釜山の一大繁華街。ロッテ百貨店を中心とした一帯に外資系ショップやホテル、屋台や地下街、ネオン通りがひしめきあっている。銀座・上野的な南浦洞に比べるとこちらは新宿・渋谷といったところ。ショッピングは市場からブランドショップまでそろい、食べ物も屋台から高級レストランまで幅広い。特に夜の飲み歩きが好きな人なら離れられないエリア。

ソミョン 地下商街(Semyun Underground Shopping Center) (画像:トリップアドバイザー)


ソミョン モクジャゴルモク 食べ横丁(Semyun Meokjagolmok Food Alley) (画像:トリップアドバイザー)


海雲台(ヘウンデ)は韓国でも屈指のビーチリゾート。美しいビーチに高級ホテル、温泉に盛り場とリゾートの要素がてんこもり。

海雲台ビーチ(Haeundae Beach) (画像:トリップアドバイザー)

海雲台よりも市街に近い広安里ビーチは地元民に人気のビーチ。カフェや夜景、秋の花火大会など若者ウケする要素満載。刺身の店が集まっていることでも知られている。


広安里海水浴場(Gwangalli Beach) (画像:トリップアドバイザー)

新羅の時代から秀吉の朝鮮出兵、江戸の朝鮮通信使まで、日本人にもなじみ深い韓国史を紹介しているのは釜山博物館。朝鮮戦争関連のプロパガンダポスターなどその手の文化が好きな人にはたまらない展示もある。


釜山博物館(Busan Museum) (画像:トリップアドバイザー)

海のイメージが強い釜山で、北の高台にあるのが東莱(トンネ)地区。金剛公園を起点としたハイキングや温泉街として人気がある。

金剛公園(Geumgang Park) (画像:トリップアドバイザー)

梵魚寺は色あざやかながら格式を感じる名刹で、創建は新羅時代にさかのぼるという(当時の寺院は文禄・慶長の役で失われた、現在の建物は18世紀に再建されたもの)。藤の群落が咲き乱れる5月や紅葉の秋には見事な景観が味わえる。


梵魚寺(Beomeosa Temple) (画像:トリップアドバイザー)


釜山からの手ごろな郊外観光といえば慶州。
新羅の中心として栄えた古都で、「石窟庵と仏国寺」「慶州歴史地域」「良洞村」と3点の世界遺産を有する韓国屈指の観光スポット。特に慶州歴史地域は石塔や磨崖仏などアジアの古文明を感じさせる史跡が迫力たっぷり。

慶州 (画像:トリップアドバイザー)


特別編:釜山カジノガイド

釜山には2箇所のカジノがあり、いずれもカジュアルで入りやすい。

7ラックカジノ
7ラックカジノは西面のロッテホテル2階に位置する。韓国のカジノは外国人専用のため入り口でパスポートチェックがある。メンバーズカードを作るだけで10000ウォンのクーポンがもらえるので、運試しに一度だけやってみるのもいいだろう。テーブルゲームは一通り揃っているが規模が小さいので、休日などは座れるテーブルを探すのに苦労することも多い。スロットマシンなどで短時間遊ぶ程度にしておいたほうがいいかもしれない。
また、客層は日本海を渡ってやってきたであろう同胞が7割以上、少々ガラの悪い方も目立つ。


セブンラックカジノ 釜山ロッテ店(Seven Luck Casino Busan Lotte Branch) (画像:トリップアドバイザー)

パラダイスカジノ
パラダイスカジノは海雲台ビーチのパラダイスホテル内にある。市内中心部からはバスか電車で向かうことになる。有名なソウルのウォーカーヒルカジノと同系列だが、規模は恐ろしく小さい。以前は日本人が多かったが最近は中国人も増えているようだ。はっきり言ってショボいのでカジノ目的での訪問はオススメしないが、7ラックカジノよりは空いているので、落ち着いてゲームを楽しみたい場合はこちらを選ぶのもいいだろう。


パラダイスカジノ釜山(Paradise Casino Busan) (画像:トリップアドバイザー)

デグカジノ
正直言って釜山はカジノを楽しむのに適した街とは言えない。だがあきらめないでほしい。釜山から少し足を伸ばすだけで、意外な穴場が存在する。
それがデグカジノだ。
デグカジノは釜山から電車で1時間ほどで行ける大邱(デグ)市にある高級ホテル「ホテルインターブルゴ」内に用意された外国人専用カジノだ。さすがにソウルほどではないがそこそこ広く、なにより(tabinoteスタッフが訪れた際は)死ぬほどすいている。ただし市街地からは少し離れており移動にはタクシーが必要、腰を据えて本気でバクチを打ちたい人にはおすすめだ。




Paradise Hotel Busan(トリップアドバイザー提供)

焼肉、クッパ、チヂミなど日本でもおなじみの味覚からディープな屋台まで、釜山旅行の楽しみの1つは食事。洗練された一皿から素朴な食堂までそろっている。

韓国料理といえばやはり焼肉。釜山も例外ではない。釜山近郊には良質な肉牛の産地があり、鉄板の上でステーキのようにブ厚い肉を焼く独特のプルゴギが有名。

港町でありシーフードも自慢。アンコウ、牡蠣、タチウオ、イカ、タコ、ワタリガニなど季節毎に新鮮な魚介が手に入る。滋養抜群のヌタウナギやエイなど、日本ではあまりお目にかかれない素材も市場に並んでいる。海鮮のダシがとけこんだ海鮮鍋やワタリガニの漬け物ケジャン、あわびのお粥などいずれも箸が止まらないおいしさ。また、フグ料理店も多く値段も日本よりはるかに安い。

また、釜山には北朝鮮から逃れてきた人々が持ち込んだ食文化が伝わっており、豚骨を煮込んだ濃厚なスープ、デジクッパッはその代表格。また、小麦粉でつくる冷麺も北由来の釜山名物となっている。


コルモクケジャン(トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
釜山便は非常に豊富。成田、関空、名古屋、福岡など日本各地から便が出ており、ほとんど国内線並みに多い。

成田の場合はJALと大韓航空が毎日2便、エアー釜山(アシアナとのコードシェア)が毎日1便運行している。所要2時間半。また、チャーター便でエアー釜山が羽田から飛ぶこともある。
関空からは更に多く、エアプサン(アシアナコードシェア)が1日3便、チェジュ航空と大韓航空(JALコードシェア)、ジンエアー(日曜は1便)が1日2便、さらにピーチとイースタージェットが1日1便。名古屋からは大韓航空が1日1便。福岡からは大韓航空、エアプサン、チェジュなどあわせて7便が運行している。
この他、札幌からの大韓航空、エアプサン便や沖縄からのチェジュ、アシアナ、ジンエアー便もある。

また、関空からはティーウェイ航空の大邱便もあり、大邱から釜山までは高速鉄道KTXならわずか所要45分と近い。

価格はLCCのプロモーションなどによって大きく変わるものの、大韓航空の東京便で往復3万円台が相場。東京からならおおむねエアー釜山が最安となる。
関空の場合はやはりLCCが安く、エアー釜山、ジンエアー、イースター、ピーチが2万円台。
後述する通りパッケージツアーがかなり安いので、2名以上ならまよわずツアーから探した方がいいだろう。

もちろんソウルや大邱から向かってもOK。

(パッケージツアー)
釜山行きのパッケージツアーは安さを遡及しやすいため各社の目玉商材になることが多く、成田発で燃油込み3日間のツアーが2万円を切ることも珍しくない。予算的にはほとんど国内旅行の感覚。
福岡発のツアーなら1万円を切るものもあるなど、日帰りバス旅行並みのリーズナブルさ。

(海路)
日本からフェリーで旅行できる唯一の海外都市と言っても過言ではない釜山(実際には中国航路などもあるものの、日に数便が行き交う釜山便の存在感にはかなわない)。
現在釜山までの便が発着する日本の都市は大阪、福岡、下関、対馬。
福岡からは高速ジェット船が運航しており、所要わずか3時間。料金は通常往復1.3万円だが、宿泊を組み込んだツアーキャンペーンをひんぱんに実施しており、驚くような値段で行けることもある。

クルーズ船で行くツアーもある。クルーズといえば豪華で高額なイメージが強いが、実は海外では一泊換算で一万円程度とホテルより安いような格安ツアーも存在している。世界最大のクルーズグループ、プリンセス社が世界標準価格をひっさげ日本に参入したことでぐっと身近になった。プリンセス社の場合、日本各地に寄港するツアーであっても外国船の日本クルーズを禁止するカボタージュ規制を回避するために釜山やサハリンを寄港先に組み込んでいる(ただし寄港先ではほぼ日帰り)。外国船なので日本領海外ならカジノが合法というのもうれしい。

(陸路)
ソウルから陸路で入る場合、高速鉄道KTXや長距離バスがある。
鉄道の場合便数も多く所要時間も短いKTXが一般的だが、在来線を走るマウル号やムグンファ号も利用できる。

長距離バスは仁川国際空港やソウル市内の他、大邱や慶州など主要都市を結んでいる。

(空港)
釜山の空港は金海国際空港(PUS)。
市街からも近く、ターミナルは機能的で乗り継ぎもスムーズとの評判。プライオリティ・パスが使用可能なラウンジが国際線ターミナルに2箇所ある(国内線の方にも2箇所)。
日本発着便以外の国際線としては、中国、フィリピン、タイ、マレーシアなどへの便がある。

市街までの移動手段も豊富で、リムジンバス、軽軌道(ライトレール)、タクシーなど。
リムジンバスは市街まで35~40分程度。西面/釜山駅方面と海雲台行きがある。また、リムジンバスとは別に東大邱や慶州行きの市外バスもあるので乗り場や行き先をよく確認しよう。日本語のアナウンスもあり安心。
また、亀浦駅などに向かう市バスも運行している。アナウンスや表示は韓国語のみ。

無人運行の軽軌道が空港に直結しており、沙上(ササン)駅で釜山地下鉄につながっている。空港から西面駅まで向かった場合は沙上駅での乗り換え含め所要30分程度。

タクシーは原則メーターだがいい加減なドライバーも報告されている。客待ちは避けて空港のカウンターで手配するか、模範タクシー(後述)を使うとよい。西面まで一般タクシーで13000ウォン程度。




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地理と気候

朝鮮半島の南端に位置し、福岡や下関までわずか200kmと日本から最も近い海外の都市(の1つ)。北緯35度で、京都や愛知とほぼ同じ緯度。

日本との時差はなく、四季があり気候も日本と似ている。
首都ソウルは冬の厳しい寒さで知られるが、釜山は一年を通じて比較的おだやか。
特に避けた方がよい季節というのはないが、一般的には春・秋が天候もおちついている。夏はビーチリゾートがにぎわうが雨も多め。

Busan   Google Maps
(画像:Google)


言語と通貨

公用語は韓国語だが、日本人観光客が多い店、レストラン、ホテルなど観光客が行く先は日本語がわかる人がいることが多い。飲食店もたいてい日本語メニューがある。
タクシーは韓国語だが、コールタクシー(後述)では通訳システムをそなえてあることもある。また、模範タクシー(後述)はほぼ日本語OK。

通貨はウォン。1ウォン=0.104円(15年12月時点)。概ね1ウォン=1/10円と見ておけば良い。
おおむね物価は日本より安め。タクシー、地下鉄など交通機関は日本よりも数割安い。食事は現地食なら安いが、ファーストフードなどは日本と変わらないところもあり割高感があるかも。

両替は日本か空港内の銀行など到着地で少額を両替し、レートの良い市中の両替所で必要な分を都度両替するのがお勧め。ネットで評判がよいのは「ヨンジン両替」。
クレジットカードでのATMキャッシングが手軽だが、海外カードが使えない機械も多いので注意。

クレジットカードの使える度合いは日本よりも高く、ホテルやデパートはもちろんタクシーでも利用可能。
チップ文化は無い。


(画像:Wikipedia)




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ビザと治安

治安は良好だが、時にスリや置き引き被害が報告されている。また、繁華街でのぼったくり、客引きトラブルも発生している。
夜タクシーに乗る際にはコールタクシーを呼ぶかホテルなどで模範タクシーをつかまえた方がよい。

年に数回、反日感情が高まる時期がある。三一節(3月1日;1919年の独立運動記念日)や光復節(8月15日;韓国の独立記念日)などの時期は注意。

90日以内の観光・商用・親族訪問などの滞在はビザ免除。


    市内交通

    (地下鉄)

    釜山地下鉄(トリップアドバイザー提供)

    地下鉄は1~4号線まであり、空港からの足ともなっている金海方面の軽軌道もある。
    料金は2区分で、1区間(10km以内)が1300ウォン、2区間(10km以上)が1500ウォン。
    プリペイド式の交通カードの場合100ウォン割引となる。
    また、一日券は4500ウォン、7日券が20000ウォン。1日券は乗り放題だが7日券は20回までの制限がある。

    バス
    市バスは表記もアナウンスも韓国語なのでハードルが高いが、市内を網羅しており使いこなせれば便利。こちらも交通カード(ハナロカード)が利用できる。

    (タクシー)
    運転手のスキルによって一般タクシー、コールタクシー(ブランドタクシー)、模範タクシーと分かれている。

    一般タクシーはいわゆる普通のタクシー。初乗り3000ウォン。深夜2割増し。
    運転はおおむね荒く、相乗りや乗車拒否は当たり前。ときにぼったくりなども報告されており、それほど評判はよくない。

    コールタクシーはオレンジ入りの帯が入った灯台コール、青い帯の釜山コールがある。事故歴やサービス内容などをチェックされたドライバーが運転しているので、できれば一般タクシーよりもこちらの利用がおすすめ。電話で呼び出す方式だが、一般タクシーと同じように利用できる。料金も一般タクシーと同じ。

    模範タクシーは黒塗りで、事故歴やサービス内容などのチェックに加え通訳ができる場合もある。空港や高級ホテルで見かけ流しは少ない。値段もやや高く、初乗り5000ウォン。ただし深夜料金はない。

    なお、Uberは白タクの違法営業扱いとなり普及していない。
    また、Limo Taxi、カカオトークを使うカカオタクシーなどスマートフォンから配車できるアプリも登場しているが、韓国語能力が必要。

    レンタサイクル
    海沿いを自転車で走るのも楽しい。
    観光都市を標榜する釜山には無料の貸し自転車システムがある。
    また、ゲストハウスなどが用意している場合もある。


    ホテルとシーズン


    Paradise Hotel Busan (トリップアドバイザー提供)

    15年末時点でのホテル相場はウォン安の影響もありリーズナブル。
    5つ星の高級ホテル、リゾートホテルは2万円以上するが、中心部にある外資系ブランド4つ星ホテルなら1万円未満のものも。日本にもある「ビジネスホテル」という業態が多いのも1人旅派にはうれしい。例えば東横インなど日本と同じような価格で利用できる。

    ホステル、ゲストハウスが多いのも特徴で、競争がはげしいためかデザインホテルのように新しい物件が個室で2000円台とお得感は高い。

    ビーチ沿いのホテルは夏がハイシーズンで部屋もすぐに埋まってしまう。また、9月後半の秋夕連休や日本の連休前後も予約がとりにくいことがある。


    ネット・通信環境

    (携帯・モバイル)
    かつては外国人のプリペイドSIM購入にハードルがあったものの、現在では状況が一変。市中のコンビニなどでも手軽に購入できる。

    日本語での情報が多いのはEG SIM。金海国際空港の到着ゲートやコンビニ「GS25」などで扱っている。オンラインで事前購入もでき現地ですぐ受け取れるので便利。
    1ギガデータプランのナノSIMがオンライン価格で29900ウォン。実際には20000ウォンがチャージされており、1ギガの場合は16500ウォンがデータ通信分として差し引かれる(つまり残高3500ウォン)。500Mの場合は11000ウォンが差し引かれる(同9000ウォン)。

    韓国最大のネットワークをほこるKtのSIMもセブンイレブンなどで購入できる。音声通話も可能なプリペイドLTEの「M LTE BASIC」プランの場合20.48ウォン/MB。500M使った場合およそ1万ウォン。

    また、amazonでEG SIMやチャイナユニコムのデータ通信カードなども見つかるので、事前に用意していくのもいい。チャイナユニコムの場合データ5ギガ(ただし3G)・有効期間7日間で3500円程度。

    日本からWiFiルーターを借りていくか、海外の数カ国で使えるSIMを買っておくという手もある。



    (WiFi)
    韓国はWiFi大国。釜山ではビーチや観光地、公共機関などで公衆無線LANが提供されている。また、多くのショッピングセンター、レストラン、カフェなどでWiFiが利用できる。