カテゴリー別アーカイブ: 2017/02/21号 Vol.084

2. 連載:「タビノート」 下川裕治  2017/02/21号 Vol.084


2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

インドの空はインディゴで染まる?

久しぶりにインドに向かった。アッサム州のディブラガルから最南端のカンニャクマリまで列車に乗るためだった。
 まずディブラガ行きの飛行機を探した。そしてカンニャクマリ。この街には空港はなく、トリバンドラムが最寄りの空港だった。そこから帰国することになる。
 いろいろと検索していったのだが、最安値のLCCとして出てくるのはインディゴばかりだった。なんだかインドLCC世界はインディゴに染まったような気配すらある。結局、バンコク→コルカタ、コルカタ→ディブラガル、トリバンドラム→コーチという3路線がインディゴになってしまった。コーチからバンコクまではエアアジアが安かったが。
 インドの空はこんなだったのだろうか。
 しばらく前、僕はインドで乗ったLCCはキングフィッシャーとジェットエアウエイズだった。数年前の話だ。インディゴという航空会社は、正直なところ、その名前も知らなかった。知人はこんなこともいっていた。
「キングフィッシャーのサービスはいいですよ。きっとインド一になる」
 ところがいま、インドのLCCといえばインディゴという時代になってしまった。
 東南アジアを見ていても思うのだが、LCCのシェア争いは本当に厳しい。あっという間に色分けが変わっていく。ピーチ、バニラ、ジェットスターが多くの路線を占め、なかば無風状態が続く日本とは、なにか勢いが違うような気がする。
 インディゴは2006年に運行を開始した。それから約10年。いまではインド国内シェアのトップなのだという。
 3路線に乗ったが、運航時刻はかなり正確だった。コルカタからディブラガル行きの出発が20分ほど遅れただけだった。
 東南アジアのLCCのように、荷物が無料になったり、無料の軽食が出るようなサービスはなにもなかった。すべてが有料。その意味では、LCCの王道を進んでいた。シート間隔はそれほど狭くはなかったが、おそらく運賃と路線数で、シェアを伸ばしている気がする。
 客室乗務員はベレー帽にどこかミリタリー調とも思える制服で、インドのにおいはどこからもしない。新しいインドということだろうか。
 インドの空港も次々に新しくなってきている。コルカタ空港はなんだか恥ずかしくなるほど近代的になった。ターミナルを出た外の世界とのギャップはかなりある。トリバンドラムやコーチの空港も整ってきた。
 インドの新しい空の世界は、どこかインディゴのスタイルとダブってくる。インドではしばらく、インディゴの世界が続きそうだ。

インディゴ
ディブラガル空港に着いた。タラップは旧式だった

3a. チェンマイ非グルメ記録


3a. チェンマイ非グルメ記録

 
今年から本格的にチェンマイに拠点を移すことになったのだが、いろいろ所用がありつい3日前に日本に戻って、あまりの寒さに慄いているtabinote田口です。

さて、今回はチェンマイの食事情について。
観光ではなく長期滞在なので毎日ごちそうを食べているわけではないのだが、タイは外食が極端に安く、むしろ自炊のほうが高くつくため、ほぼ9割は外に食べに行っている。
オレは辛いものやスパイス類があまり得意ではなく、そもそも日本食以外はラーメンくらいしか好きなものがないフード保守なのだが、それでも毎日タイ料理を食べているとだんだんお気に入りのメニューもできてきたので、いくつか写真入りで紹介してみる。暗い場所で撮影しているものが多いので写りがいまいちなものも多くて申し訳ない。

・まず紹介するのはレストラン「Rod Sabiang」。
庶民的レストランよりは少しだけ価格設定が高いが、料理のクオリティは高いし、なにより家から徒歩1分ということもあり週のうち3回くらいは利用している。

04
お気に入りメニューは「パイナップルチャーハン」
パイナップルとカシューナッツをカレー粉で炒めた、まさにオレのような子供舌向け料理。
上にかかってるフワフワした牛肉フレークみたいなものもおいしい。

02
空芯菜かと思ったらCHAYOTE(ハヤトウリ)の芽だそうで。まあなんにせよオイスターソースとニンニクで炒めたらなんでもうまいに決まっている。

01
レストランの主。

・ナイトバザーの近くにある、どちらかというと地元民向けの野外フードマーケット。

05
屋台で買ったものを適当に椅子に座って食べるスタイル。完全セルフサービス。持ち帰りにする人も多い。

06
海鮮と野菜の鍋的なものを注文したが、いまいちおいしくなかった。いや、まずかった。

07
ソムタム(パパイヤサラダ)。辛くて酸っぱくてうまい。塩玉子もたまらない。

・タイ料理に飽きると「Lapin」というイタリアンレストランに行く。

08
唐辛子が存在感を主張するペペロンチーノ。

09
チキンのソテー。バジル風味でうまいそうだ(オレは食べていない)。

・毎週やっているオーガニック野菜などを扱うマーケット。チェンマイにはこういう意識の高いものが多い。

10
オーガニックな食材が並ぶ。客層はタイ人外国人が半々くらいかな。

11
英語は通じるし、看板もタイ語と英語が併記されている。

12
その場で挽いてドリップしてくれるコーヒーめっちゃおいしい。

・道路脇のカオマンガイ屋台

13
上が普通のカオマンガイ、下はクイティアオガイ。カオマンガイには血を固めたものが付け合せとして乗っている。
どちらも40バーツ(現在1バーツ約3.2円)。

14
カオマンガイ・トートという、鶏肉を揚げたものもある。

・店名忘れたけど近くの食堂

15
スッキー(スキー)という料理。すき焼き由来らしいけどタイスキとは違う料理。鶏、豚などの肉を白菜と春雨なんかでいためたもの。汁ありと汁なしがある。どちらもうまい。本当はかなり辛いらしいけど「マイ・ペッ(辛くしないで)」と言えばだいじょうぶ。

・Ploen Ruedee Night Market
ナイトバザーの近くに最近できた野外フードコート。とにかく外装に凝ったシャレた店が多い。タイ料理はもちろん世界中の料理の屋台がたくさんあり賑わっている。値段はかなり高め。

16
センターにはライブステージも。

17
肉プレートをいただく。もちろんうまい。が、サラダにかかったマヨネーズはちょっといただけない。アメリカなんかでもでてくる例のあまったるいやつだ。マヨネーズは日本製に限る。

・「三姉妹の店」と勝手に呼んでる近所のレストラン
ここに関しては全メニュー制覇したことを個人ブログに書いたのでよかったら見てほしい。

18
この三姉妹が切り盛りする居心地のよい食堂。ランチはほぼ毎日ここで食べる。ほとんどの料理は一律40バーツ。

19
タイ北部の郷土料理「ラープ」。ひき肉を香草といためたもの。オレは苦手。

20
ゲーンチュウというあっさり野菜スープがうまい。

・お寺の境内みたいなところでやってるオーガニックマーケットにも行ってみた。

21
なにやら五平餅のようなものが売ってたので食べてみると。

22
なんと味噌の代わりに卵黄を塗っていたのだった。あまりうまくなかった。

・Street Pizza & The Wine House
チェンマイでいちばんうまいと評判のピザ屋

23
確かにうまかった。厨房のぞいたら石窯じゃなかったけど関係ないね。

24
アペタイザーのズッキーニフライもうまかった。

・うまくて号泣ラーメン
長くいるとやはり日本食が恋しくなってくる。号泣させてもらおうじゃないの。

25
だが店内にはひとっこひとりおらず、、猛烈に嫌な予感が。

26
うーん……。
味玉とチャーシューはまあまあうまかったけど後は、、

・口直しに大型郊外モール、セントラルフェスティバルの中にある「大戸屋」へ

27
ちなみにここには「吉野家」、「やよい軒」、「8番らーめん」なんかも出店している。

29
「母さん煮」うまうま。

・マコーミック病院隣りの「ราดหน้าข้างแมคคอร์มิค(読み方わからず)」は、最近見つけたお気に入り食堂。

30
遅くまで混んでいるのはおいしい証拠。

31
厨房も忙しそうだ。タイの食堂は厨房丸見えのところが多くて楽しい。

32
見た目はひどいが癖になる味の「イェンタフォー」。この料理に関してはもうすこし深掘りして改めてここに書くつもりだ。

33
ニガウリにひき肉詰めたものがゴロっと入ったスープもうまかった。

ということでまた溜まったら書きます。

tabinoteメールマガジン 2017/02/21号 Vol.084

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2. タビノート/下川裕治
3a. チェンマイ非グルメ記録
3b. 韓国のタルトンネ訪問記 ~釜山・甘川文化村
4. 旅の本屋 のまど イベント情報
5. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

あまった外貨コインを電子マネーに!!羽田空港に両替機設置

ポケットチェンジは、外貨コインや紙幣を楽天Edyなどの電子マネーに両替できる端末を羽田空港国際線ターミナルに設置、サービスを開始した。今後も国内の主要空港や空港駅などに設置を予定している。

対応通貨:日本円、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン(設置場所によって異なる)
対応電子マネー:楽天Edy、amazonギフト券、LINEギフトコード、WeChat(微信)など15種以上

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羽田空港設置場所
ポケットチェンジ

JALとチャイナエアラインがコードシェア拡大

JALと台湾のチャイナエアラインは、現在コードシェアを実施している東京(羽田)~台北(松山)線に加え、2月21日より両社が運行する日台間全路線の全便でコードシェアを開始する。JALはワンワールド、チャイナエアラインはスカイチームとアライアンスは違うが両社の関係は良好だという。
JALプレスリリース

ピーチ、那覇~バンコク線就航

ピーチ・アビエーションは2月19日、那覇~バンコク(スワンナプーム)線の運行を開始した。機材はエアバスA320(180席)を使用しており飛行時間は約5時間と同社最長となる。那覇空港は関西国際空港に次ぐピーチ第二の拠点空港と位置づけられており、国内線3路線(関西、成田、福岡)、国際線4路線(台北、香港、ソウル、バンコク)の7都市に就航している。
一方、3月26日から東京(成田)~札幌(新千歳)線、東京(成田)~沖縄(那覇)線から撤退することも発表された。

バニラ、成田~関西、成田~函館線に就航

バニラエアは2月18日より、成田~関西線(1日2便)、19日より成田~函館線(1日1便)に就航した。函館への国内線LCCの就航ははじめて。また、これによりジェットスター、バニラ、ピーチ、春秋航空日本と国内LCC全4社すべてが成田~関西線を運行し、より一層激しい競争が見込まれる。

JFKの歴史的ターミナルが空港ホテルに改装中

ニューヨークのジョン・F・ケネディー国際空港(JFK)の第5ターミナル(TWAターミナル)は、建築家エーロ・サーリネンによる斬新なデザインが特徴的な60年台を代表する歴史的建造物だが、現在その建物が空港ホテルに改装されているようだ。ホテル名は「TWA Flight Center Hotel」となり、2018年には505の客室で営業開始予定。

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画像:”Dmitry Avdeev”

JAL、ANA、4月より燃油サーチャージ値上げ。欧米線は往復14000円に

ANA、JALは国際線燃油サーチャージを4月発券分から値上げするとそれぞれ発表した。価格はほぼ横並び。ハワイ路線は片道2000円から4000円、欧米オセアニア路線は片道3500円から7000円となる。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

インドの空はインディゴで染まる?

久しぶりにインドに向かった。アッサム州のディブラガルから最南端のカンニャクマリまで列車に乗るためだった。
 まずディブラガ行きの飛行機を探した。そしてカンニャクマリ。この街には空港はなく、トリバンドラムが最寄りの空港だった。そこから帰国することになる。
 いろいろと検索していったのだが、最安値のLCCとして出てくるのはインディゴばかりだった。なんだかインドLCC世界はインディゴに染まったような気配すらある。結局、バンコク→コルカタ、コルカタ→ディブラガル、トリバンドラム→コーチという3路線がインディゴになってしまった。コーチからバンコクまではエアアジアが安かったが。
 インドの空はこんなだったのだろうか。
 しばらく前、僕はインドで乗ったLCCはキングフィッシャーとジェットエアウエイズだった。数年前の話だ。インディゴという航空会社は、正直なところ、その名前も知らなかった。知人はこんなこともいっていた。
「キングフィッシャーのサービスはいいですよ。きっとインド一になる」
 ところがいま、インドのLCCといえばインディゴという時代になってしまった。
 東南アジアを見ていても思うのだが、LCCのシェア争いは本当に厳しい。あっという間に色分けが変わっていく。ピーチ、バニラ、ジェットスターが多くの路線を占め、なかば無風状態が続く日本とは、なにか勢いが違うような気がする。
 インディゴは2006年に運行を開始した。それから約10年。いまではインド国内シェアのトップなのだという。
 3路線に乗ったが、運航時刻はかなり正確だった。コルカタからディブラガル行きの出発が20分ほど遅れただけだった。
 東南アジアのLCCのように、荷物が無料になったり、無料の軽食が出るようなサービスはなにもなかった。すべてが有料。その意味では、LCCの王道を進んでいた。シート間隔はそれほど狭くはなかったが、おそらく運賃と路線数で、シェアを伸ばしている気がする。
 客室乗務員はベレー帽にどこかミリタリー調とも思える制服で、インドのにおいはどこからもしない。新しいインドということだろうか。
 インドの空港も次々に新しくなってきている。コルカタ空港はなんだか恥ずかしくなるほど近代的になった。ターミナルを出た外の世界とのギャップはかなりある。トリバンドラムやコーチの空港も整ってきた。
 インドの新しい空の世界は、どこかインディゴのスタイルとダブってくる。インドではしばらく、インディゴの世界が続きそうだ。

インディゴ
ディブラガル空港に着いた。タラップは旧式だった

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3a. チェンマイ非グルメ記録

 
今年から本格的にチェンマイに拠点を移すことになったのだが、いろいろ所用がありつい3日前に日本に戻って、あまりの寒さに慄いているtabinote田口です。

さて、今回はチェンマイの食事情について。
観光ではなく長期滞在なので毎日ごちそうを食べているわけではないのだが、タイは外食が極端に安く、むしろ自炊のほうが高くつくため、ほぼ9割は外に食べに行っている。
オレは辛いものやスパイス類があまり得意ではなく、そもそも日本食以外はラーメンくらいしか好きなものがないフード保守なのだが、それでも毎日タイ料理を食べているとだんだんお気に入りのメニューもできてきたので、いくつか写真入りで紹介してみる。暗い場所で撮影しているものが多いので写りがいまいちなものも多くて申し訳ない。

・まず紹介するのはレストラン「Rod Sabiang」。
庶民的レストランよりは少しだけ価格設定が高いが、料理のクオリティは高いし、なにより家から徒歩1分ということもあり週のうち3回くらいは利用している。

04
お気に入りメニューは「パイナップルチャーハン」
パイナップルとカシューナッツをカレー粉で炒めた、まさにオレのような子供舌向け料理。
上にかかってるフワフワした牛肉フレークみたいなものもおいしい。

02
空芯菜かと思ったらCHAYOTE(ハヤトウリ)の芽だそうで。まあなんにせよオイスターソースとニンニクで炒めたらなんでもうまいに決まっている。

01
レストランの主。

・ナイトバザーの近くにある、どちらかというと地元民向けの野外フードマーケット。

05
屋台で買ったものを適当に椅子に座って食べるスタイル。完全セルフサービス。持ち帰りにする人も多い。

06
海鮮と野菜の鍋的なものを注文したが、いまいちおいしくなかった。いや、まずかった。

07
ソムタム(パパイヤサラダ)。辛くて酸っぱくてうまい。塩玉子もたまらない。

・タイ料理に飽きると「Lapin」というイタリアンレストランに行く。

08
唐辛子が存在感を主張するペペロンチーノ。

09
チキンのソテー。バジル風味でうまいそうだ(オレは食べていない)。

・毎週やっているオーガニック野菜などを扱うマーケット。チェンマイにはこういう意識の高いものが多い。

10
オーガニックな食材が並ぶ。客層はタイ人外国人が半々くらいかな。

11
英語は通じるし、看板もタイ語と英語が併記されている。

12
その場で挽いてドリップしてくれるコーヒーめっちゃおいしい。

・道路脇のカオマンガイ屋台

13
上が普通のカオマンガイ、下はクイティアオガイ。カオマンガイには血を固めたものが付け合せとして乗っている。
どちらも40バーツ(現在1バーツ約3.2円)。

14
カオマンガイ・トートという、鶏肉を揚げたものもある。

・店名忘れたけど近くの食堂

15
スッキー(スキー)という料理。すき焼き由来らしいけどタイスキとは違う料理。鶏、豚などの肉を白菜と春雨なんかでいためたもの。汁ありと汁なしがある。どちらもうまい。本当はかなり辛いらしいけど「マイ・ペッ(辛くしないで)」と言えばだいじょうぶ。

・Ploen Ruedee Night Market
ナイトバザーの近くに最近できた野外フードコート。とにかく外装に凝ったシャレた店が多い。タイ料理はもちろん世界中の料理の屋台がたくさんあり賑わっている。値段はかなり高め。

16
センターにはライブステージも。

17
肉プレートをいただく。もちろんうまい。が、サラダにかかったマヨネーズはちょっといただけない。アメリカなんかでもでてくる例のあまったるいやつだ。マヨネーズは日本製に限る。

・「三姉妹の店」と勝手に呼んでる近所のレストラン
ここに関しては全メニュー制覇したことを個人ブログに書いたのでよかったら見てほしい。

18
この三姉妹が切り盛りする居心地のよい食堂。ランチはほぼ毎日ここで食べる。ほとんどの料理は一律40バーツ。

19
タイ北部の郷土料理「ラープ」。ひき肉を香草といためたもの。オレは苦手。

20
ゲーンチュウというあっさり野菜スープがうまい。

・お寺の境内みたいなところでやってるオーガニックマーケットにも行ってみた。

21
なにやら五平餅のようなものが売ってたので食べてみると。

22
なんと味噌の代わりに卵黄を塗っていたのだった。あまりうまくなかった。

・Street Pizza & The Wine House
チェンマイでいちばんうまいと評判のピザ屋

23
確かにうまかった。厨房のぞいたら石窯じゃなかったけど関係ないね。

24
アペタイザーのズッキーニフライもうまかった。

・うまくて号泣ラーメン
長くいるとやはり日本食が恋しくなってくる。号泣させてもらおうじゃないの。

25
だが店内にはひとっこひとりおらず、、猛烈に嫌な予感が。

26
うーん……。
味玉とチャーシューはまあまあうまかったけど後は、、

・口直しに大型郊外モール、セントラルフェスティバルの中にある「大戸屋」へ

27
ちなみにここには「吉野家」、「やよい軒」、「8番らーめん」なんかも出店している。

29
「母さん煮」うまうま。

・マコーミック病院隣りの「ราดหน้าข้างแมคคอร์มิค(読み方わからず)」は、最近見つけたお気に入り食堂。

30
遅くまで混んでいるのはおいしい証拠。

31
厨房も忙しそうだ。タイの食堂は厨房丸見えのところが多くて楽しい。

32
見た目はひどいが癖になる味の「イェンタフォー」。この料理に関してはもうすこし深掘りして改めてここに書くつもりだ。

33
ニガウリにひき肉詰めたものがゴロっと入ったスープもうまかった。

ということでまた溜まったら書きます。

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3b. 韓国のタルトンネ訪問記 ~釜山・甘川文化村

 
tabinoteワタベです。
前号に引き続き、今回は昨年12月に訪れた釜山のタルトンネこと甘川文化村について書きます。

年末、とある別件で釜山を訪れていた私。今回も帰国当日ギリギリになってようやく時間がとれ、釜山の観光地になりつつあるという甘川文化村を訪れることにしました。

前号で触れた通り、韓国にはいくつか高台に細民街が残されており、タルトンネと呼ばれています。
6月に訪れたソウルの九龍村はその中でも極めつけの1つと言っていいでしょう。
いくつかのタルトンネはレトロな雰囲気やアーティストを呼んで壁画を描かせるなど観光地化しており、今回の甘川文化村はその中でも有名なものの1つ。2009年から町おこしとして街中をアートスペースにする試みが進んでおり、こんな感じでカラフルな家並みが斜面を覆っています。
IMGP6116_R

高台にびっしりと建物が集まる様は誰が呼んだか「釜山のマチュピチュ」…。

ちなみに、これは本物のマチュピチュ。
Early morning in wonderful Machu Picchu
(Wikipedia; Early morning in wonderful Machu Picchu; Photo By Pedro Szekely)

ちょっと盛り過ぎな気がします。「釜山のファベーラ」と呼んだ方がいいのでは…。
これは本場リオのファベーラ。
1_rocinha_favela_closeup
(Wikipedia; Inside Rocinha favela, Rio de Janeiro, Brazil, 2010; Photo By chensiyuan)


さて、この日は昼から別の予定があり、午前中しか見学できません。
前回のソウルの経験をふまえると1時間あれば見て回れそう…と思っていたのが甘かった。甘川だけに。

ガイドブックを見るとよく出てくるのがマウルバスという小型バスでの行き方。私は今回Googleマップの指示に従い、チャガルチ駅から普通の市バスで向かいました。タクシーで向かう人も多いようです。
ここでバス情報などを書いてもいいのですが、どうせ現地の出発場所と出発時間によって最適ルートはバラバラ、しかもハングル表記なのでここで日本語情報を書いても役立ちません。韓国ではGoogleマップのナビ機能に頼るのがいいと思います。
DSC07297_R


さて、バスを降りるととんでもない急坂。神戸や長崎でもあまり見ないようなエグい角度です。ショボイ原付だと登れないのでは…。
写真ではたいしたことないように思えますが、実際登るとほとんど壁です。
IMGP6055_R

この坂を登って向かいます。さすがは月のように高い街、タルトンネ。
IMGP6056_R

しばらく登ると看板があります。駐車場と出入りする観光バス、案内所。どうやら入り口に着いたようです。
IMGP6061_R

商店街のような通りがあり、カフェや見学スペース、ギャラリーなどが細い路地に向かって伸びています。
IMGP6062_R

ほとんどの観光客はおばさま方。日本語もそこかしこから聞こえてきます。


入り口付近でたむろって帰る人が多いようですが、私は一巡りしてみようと思いました。

猫が多いのは坂の街、港町の特徴。
IMGP6067_R

いきなり見晴らしがいい。急斜面にカラフルな家が並ぶガイドブックそのままの景色がひろがっています。
IMGP6069-PANO_R

とにかく家、家、家。
IMGP6096_R

急坂ばかりで息が切れてきます。
入り口から離れてきました。1時間ほどと見込んでいた見学予定時間ですが、とても戻れそうにありません。早足で進みます。
IMGP6091_R

入り口から30分も歩くと、ほとんど観光客に会わなくなります。
それでも、そこかしこにギャラリーなどが点在しています。
IMGP6080_R

カラフルさに目を奪われますが、1つ1つの建物は小さく、老朽化も進んでいます。
雨が降ったら水もそこかしこに溜まりそうです。インフラも電気は通じているようですが、水道、特に下水道はどうなんだろう。
坂のキツさとあいまって、やはり住みやすいとは言えないでしょう
IMGP6108_R

IMGP6105_R


一周しようと思うととにかく広いです。
スタートが山の上だったので、途中からとんでもない下り坂。そして入り口に戻るにはまた坂を登らなければなりません。エッシャーの永久階段か!

IMGP6092_R

IMGP6097_R

ラストは時間がなさ過ぎて小走り状態。
入り口の反対側、山側を見上げる角度はあまりガイドブックにないアングル。
IMGP6096_R

IMGP6119_R

やっと一周しました。
ゴール地点の小学校。カラフルです。
こんな所に住んでたら足腰半端なく強い子供に育ちそうです。
IMGP6118_R


さて、甘川文化村の見学を終え、帰路に遭遇したこの看板。
DSC07298_R

これは「峨嵋碑石文化村」という別の観光地で、なんと日本統治時代の墓石を石垣や階段などの基礎として利用しているという一角。
このゆるキャラっぽいのは墓石…。
DSC07302_R

墓石を基礎建材として利用するのは別にいいと思うのですが、それが観光地化するというのはかなり謎な感覚です。
現在はあまり墓石が残っていないようですが、いくつか痕跡を見つけることができました。
DSC07303_R

DSC07300_R

動画を撮ってみました。一帯はこんな感じの路地が続いています。

https://youtu.be/_zUX7oWZjv8

さて、もう本当に時間が無いので坂道をダッシュで下ります。
バスに乗り込んだ時は、12月にもかかわらずほんのり汗ばんでいました。
DSC07301_R

以上、昨年6月のソウルと12月の釜山、2つのタルトンネを巡ってきました。
街歩きが好きな人ならきっと楽しめると思います。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 2月24日 奥田実紀さん 紅茶&トークイベント
 3月17日 宮田珠己さん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「図説 英国ファンタジーの世界」発売記念
◆奥田実紀さん  紅茶&トークイベント◆
「英国ファンタジーの魅力を巡る旅」

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『図説 英国ファンタジーの世界』(河出書房新社)の発売を記念して、著者でライターの奥田実紀さんをゲストにお迎えして、英国ファンタジーの魅力についてたっぷりと語っていただきます。『図説赤毛のアン』『スコットランドタータンチェック紀行』など、赤毛のアンやスコットランドに関する著作が多数あり、紅茶にも造詣が深い奥田さんが長年追いかけてきたのは英国のファンタジー作品。本書では、ハリーポッターシリーズ、不思議の国のアリス、ナルニア国物語、指輪物語など、日本でもファンの多い英国ファンタジー作品のゆかりの地を奥田さんが訪ね歩き、物語が誕生するきっかけになった秘密を解き明かしつつ、その魅力を丁寧に紹介しています。今回のイベントでは、長年、英国の文学や歴史を取材してきた奥田さんの貴重なお話が聞けるはずです。奥田さんのファンの方はもちろん、英国のファンタジー文学が好きな方や英国の歴史や文化に興味のある方はぜひご参加下さいませ!当日は、紅茶とお菓子が付きますよ!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


奥田実紀(おくだみき)

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宮城県仙台市出身。都内でコピーライター、編集者を経て、フリーライターに。結婚を機に、静岡県浜松市へ。雑誌や書籍、自費出版、広告など多方面に携わり、写真家・翻訳家としても活動。1992~93年、小説『赤毛のアン』の舞台となった、カナダのプリンス・エドワード島に、小さい頃からの夢を果たし滞在。その体験をもとに『図説赤毛のアン』(河出書房新社)『赤毛のアンA to Z』(東洋書林)など、関連書籍の出版や翻訳多数。ほか、『図説タータンチェックの歴史』(河出書房新社)『タータンチェックの文化史』(白水社)なども。紅茶にも造詣が深く、なかでも国産紅茶に関しては生産者への取材を精力的に続けている。また、紅茶、赤毛のアン、タータンチェックの講座も開催。

◆奥田実紀さんHP
http://www.geocities.jp/writermiki_okuda/


【開催日時】 2月24日(金)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】  1500円(紅茶とちょっとしたお菓子付き)  
       ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
 
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
 【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど 
 協力:河出書房新社


新刊「私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記」発売記念
◆宮田珠己さん  スライド&トークショー◆
「宮田珠己のニッポンわがまま絶景スポット紀行」


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新刊『私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記』(廣済堂出版)の発売を記念して、旅行作家の宮田珠己さんをお招きして日本全国の脱力系絶景スポットの愉しみ方についてスライドを交えながらたっぷりと語っていただきます。今回の新刊は人気シリーズ『日本全国津々うりゃうりゃ』『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』『日本全国津々うりゃうりゃ仕事逃亡編』の「日本全国うりゃうりゃ三部作」に続く新たな国内旅エッセイで、宮田さんが日本全国のヘンな景色を訪ねて、北は青森から南は鹿児島まで興味の赴くままに観光旅行して周った1冊になっています。普段あまりトークイベントをしない宮田さんの話を生で聞けるチャンスです。宮田さんのファンの方はもちろん、日本の面白スポットや絶景スポット興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサイン会も行います。


宮田珠己(みやたたまき)

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1964年兵庫県生まれ。大学卒業後、約10年間のサラリーマン生活を経て作家となる。
旅エッセイや小説などを執筆。主な著書に『東南アジア四次元日記』、『私の旅に何をする』、『ときどき意味もなくずんずん歩く』、『スットコランド日記』、『だいたい四国八十八ヶ所』、『四次元温泉日記』、『日本全国津々うりゃうりゃ』、『いい感じの石ころを拾いに』、『日本ザンテイ世界遺産に行ってみた。』など。

◆宮田珠己ツイッター
https://twitter.com/John_Mandeville


【開催日時】  3月17日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど 
 協力:廣済堂出版

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6. 編集後記

tabinoteワタベです。メールマガジン第84号をお送りします。
さて、年末からなんとなくほのめかしていたプロジェクトですが、現在書籍を一冊執筆中です。調査のみならず一部の写真や原稿も我々が手がけました。春過ぎには詳細お知らせできると思いますので、ご期待下さい。

今号のニュースでは余った外貨を電子マネーに充てられるサービス、バニラの成田~函館線などでしょうか。なにげに函館っていい目の付け所だと思います。
下川さんはインドのLCCインディゴについて。インディゴは2012年に乗ったことがあります。機内誌に客室乗務員の募集が書いてあり、応募条件が「身長ホニャセンチ以上で容姿に自信があること」と思いっきり書いてあったのが印象的でした。機内販売でオリジナルのTシャツを買おうとしたら、さっきまでにこやかにしていた容姿端麗な客室乗務員に「ないわよ!」と怒鳴られたのも忘れられません。インド最南端の聖地、カンニャクマリも行ってみたいですね。

旅行記は2本。tabinote田口はチェンマイ非グルメレポートです。どこもバイクなどの足がないと行きづらい場所ですが。やはり海外の楽しみはメシ、食レポは面白いですね。私は前号に引き続き韓国のタルトンネについて書きました。釜山の甘川文化村は観光地として有名なので、行かれた方も多いかもしれませんね。

のまどさんのイベントは2月24日の奥田実紀さん、3月17日の宮田珠己さんです。宮田さんの爆笑トークは注目ですよ!


tabinoteサイトでは過去の有料メルマガ連載をアップしており、無料でご覧いただけます
連載:下川裕治さん
連載:柳下毅一郎さん
連載:水谷さるころさん

次回第85号は2017年3月21日(火)の発行予定です。


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従っていただきますようお願いいたします。

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1. 旅行業界最新ニュース  2017/2/21号 Vol.084


1. 旅行業界最新ニュース

あまった外貨コインを電子マネーに!!羽田空港に両替機設置

ポケットチェンジは、外貨コインや紙幣を楽天Edyなどの電子マネーに両替できる端末を羽田空港国際線ターミナルに設置、サービスを開始した。今後も国内の主要空港や空港駅などに設置を予定している。

対応通貨:日本円、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン(設置場所によって異なる)
対応電子マネー:楽天Edy、amazonギフト券、LINEギフトコード、WeChat(微信)など15種以上

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羽田空港設置場所
ポケットチェンジ

JALとチャイナエアラインがコードシェア拡大

JALと台湾のチャイナエアラインは、現在コードシェアを実施している東京(羽田)~台北(松山)線に加え、2月21日より両社が運行する日台間全路線の全便でコードシェアを開始する。JALはワンワールド、チャイナエアラインはスカイチームとアライアンスは違うが両社の関係は良好だという。
JALプレスリリース

ピーチ、那覇~バンコク線就航

ピーチ・アビエーションは2月19日、那覇~バンコク(スワンナプーム)線の運行を開始した。機材はエアバスA320(180席)を使用しており飛行時間は約5時間と同社最長となる。那覇空港は関西国際空港に次ぐピーチ第二の拠点空港と位置づけられており、国内線3路線(関西、成田、福岡)、国際線4路線(台北、香港、ソウル、バンコク)の7都市に就航している。
一方、3月26日から東京(成田)~札幌(新千歳)線、東京(成田)~沖縄(那覇)線から撤退することも発表された。

バニラ、成田~関西、成田~函館線に就航

バニラエアは2月18日より、成田~関西線(1日2便)、19日より成田~函館線(1日1便)に就航した。函館への国内線LCCの就航ははじめて。また、これによりジェットスター、バニラ、ピーチ、春秋航空日本と国内LCC全4社すべてが成田~関西線を運行し、より一層激しい競争が見込まれる。

JFKの歴史的ターミナルが空港ホテルに改装中

ニューヨークのジョン・F・ケネディー国際空港(JFK)の第5ターミナル(TWAターミナル)は、建築家エーロ・サーリネンによる斬新なデザインが特徴的な60年台を代表する歴史的建造物だが、現在その建物が空港ホテルに改装されているようだ。ホテル名は「TWA Flight Center Hotel」となり、2018年には505の客室で営業開始予定。

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画像:”Dmitry Avdeev”

JAL、ANA、4月より燃油サーチャージ値上げ。欧米線は往復14000円に

ANA、JALは国際線燃油サーチャージを4月発券分から値上げするとそれぞれ発表した。価格はほぼ横並び。ハワイ路線は片道2000円から4000円、欧米オセアニア路線は片道3500円から7000円となる。

3b. 韓国のタルトンネ訪問記 ~釜山・甘川文化村


3b. 韓国のタルトンネ訪問記 ~釜山・甘川文化村

 
tabinoteワタベです。
前号に引き続き、今回は昨年12月に訪れた釜山のタルトンネこと甘川文化村について書きます。

年末、とある別件で釜山を訪れていた私。今回も帰国当日ギリギリになってようやく時間がとれ、釜山の観光地になりつつあるという甘川文化村を訪れることにしました。

前号で触れた通り、韓国にはいくつか高台に細民街が残されており、タルトンネと呼ばれています。
6月に訪れたソウルの九龍村はその中でも極めつけの1つと言っていいでしょう。
いくつかのタルトンネはレトロな雰囲気やアーティストを呼んで壁画を描かせるなど観光地化しており、今回の甘川文化村はその中でも有名なものの1つ。2009年から町おこしとして街中をアートスペースにする試みが進んでおり、こんな感じでカラフルな家並みが斜面を覆っています。
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高台にびっしりと建物が集まる様は誰が呼んだか「釜山のマチュピチュ」…。

ちなみに、これは本物のマチュピチュ。
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(Wikipedia; Early morning in wonderful Machu Picchu; Photo By Pedro Szekely)

ちょっと盛り過ぎな気がします。「釜山のファベーラ」と呼んだ方がいいのでは…。
これは本場リオのファベーラ。
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(Wikipedia; Inside Rocinha favela, Rio de Janeiro, Brazil, 2010; Photo By chensiyuan)


さて、この日は昼から別の予定があり、午前中しか見学できません。
前回のソウルの経験をふまえると1時間あれば見て回れそう…と思っていたのが甘かった。甘川だけに。

ガイドブックを見るとよく出てくるのがマウルバスという小型バスでの行き方。私は今回Googleマップの指示に従い、チャガルチ駅から普通の市バスで向かいました。タクシーで向かう人も多いようです。
ここでバス情報などを書いてもいいのですが、どうせ現地の出発場所と出発時間によって最適ルートはバラバラ、しかもハングル表記なのでここで日本語情報を書いても役立ちません。韓国ではGoogleマップのナビ機能に頼るのがいいと思います。
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さて、バスを降りるととんでもない急坂。神戸や長崎でもあまり見ないようなエグい角度です。ショボイ原付だと登れないのでは…。
写真ではたいしたことないように思えますが、実際登るとほとんど壁です。
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この坂を登って向かいます。さすがは月のように高い街、タルトンネ。
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しばらく登ると看板があります。駐車場と出入りする観光バス、案内所。どうやら入り口に着いたようです。
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商店街のような通りがあり、カフェや見学スペース、ギャラリーなどが細い路地に向かって伸びています。
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ほとんどの観光客はおばさま方。日本語もそこかしこから聞こえてきます。


入り口付近でたむろって帰る人が多いようですが、私は一巡りしてみようと思いました。

猫が多いのは坂の街、港町の特徴。
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いきなり見晴らしがいい。急斜面にカラフルな家が並ぶガイドブックそのままの景色がひろがっています。
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とにかく家、家、家。
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急坂ばかりで息が切れてきます。
入り口から離れてきました。1時間ほどと見込んでいた見学予定時間ですが、とても戻れそうにありません。早足で進みます。
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入り口から30分も歩くと、ほとんど観光客に会わなくなります。
それでも、そこかしこにギャラリーなどが点在しています。
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カラフルさに目を奪われますが、1つ1つの建物は小さく、老朽化も進んでいます。
雨が降ったら水もそこかしこに溜まりそうです。インフラも電気は通じているようですが、水道、特に下水道はどうなんだろう。
坂のキツさとあいまって、やはり住みやすいとは言えないでしょう
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一周しようと思うととにかく広いです。
スタートが山の上だったので、途中からとんでもない下り坂。そして入り口に戻るにはまた坂を登らなければなりません。エッシャーの永久階段か!

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ラストは時間がなさ過ぎて小走り状態。
入り口の反対側、山側を見上げる角度はあまりガイドブックにないアングル。
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やっと一周しました。
ゴール地点の小学校。カラフルです。
こんな所に住んでたら足腰半端なく強い子供に育ちそうです。
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さて、甘川文化村の見学を終え、帰路に遭遇したこの看板。
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これは「峨嵋碑石文化村」という別の観光地で、なんと日本統治時代の墓石を石垣や階段などの基礎として利用しているという一角。
このゆるキャラっぽいのは墓石…。
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墓石を基礎建材として利用するのは別にいいと思うのですが、それが観光地化するというのはかなり謎な感覚です。
現在はあまり墓石が残っていないようですが、いくつか痕跡を見つけることができました。
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動画を撮ってみました。一帯はこんな感じの路地が続いています。

https://youtu.be/_zUX7oWZjv8

さて、もう本当に時間が無いので坂道をダッシュで下ります。
バスに乗り込んだ時は、12月にもかかわらずほんのり汗ばんでいました。
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以上、昨年6月のソウルと12月の釜山、2つのタルトンネを巡ってきました。
街歩きが好きな人ならきっと楽しめると思います。

4. 旅の本屋 のまど:イベント情報


5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 2月24日 奥田実紀さん 紅茶&トークイベント
 3月17日 宮田珠己さん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「図説 英国ファンタジーの世界」発売記念
◆奥田実紀さん  紅茶&トークイベント◆
「英国ファンタジーの魅力を巡る旅」

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『図説 英国ファンタジーの世界』(河出書房新社)の発売を記念して、著者でライターの奥田実紀さんをゲストにお迎えして、英国ファンタジーの魅力についてたっぷりと語っていただきます。『図説赤毛のアン』『スコットランドタータンチェック紀行』など、赤毛のアンやスコットランドに関する著作が多数あり、紅茶にも造詣が深い奥田さんが長年追いかけてきたのは英国のファンタジー作品。本書では、ハリーポッターシリーズ、不思議の国のアリス、ナルニア国物語、指輪物語など、日本でもファンの多い英国ファンタジー作品のゆかりの地を奥田さんが訪ね歩き、物語が誕生するきっかけになった秘密を解き明かしつつ、その魅力を丁寧に紹介しています。今回のイベントでは、長年、英国の文学や歴史を取材してきた奥田さんの貴重なお話が聞けるはずです。奥田さんのファンの方はもちろん、英国のファンタジー文学が好きな方や英国の歴史や文化に興味のある方はぜひご参加下さいませ!当日は、紅茶とお菓子が付きますよ!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


奥田実紀(おくだみき)

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宮城県仙台市出身。都内でコピーライター、編集者を経て、フリーライターに。結婚を機に、静岡県浜松市へ。雑誌や書籍、自費出版、広告など多方面に携わり、写真家・翻訳家としても活動。1992~93年、小説『赤毛のアン』の舞台となった、カナダのプリンス・エドワード島に、小さい頃からの夢を果たし滞在。その体験をもとに『図説赤毛のアン』(河出書房新社)『赤毛のアンA to Z』(東洋書林)など、関連書籍の出版や翻訳多数。ほか、『図説タータンチェックの歴史』(河出書房新社)『タータンチェックの文化史』(白水社)なども。紅茶にも造詣が深く、なかでも国産紅茶に関しては生産者への取材を精力的に続けている。また、紅茶、赤毛のアン、タータンチェックの講座も開催。

◆奥田実紀さんHP
http://www.geocities.jp/writermiki_okuda/


【開催日時】 2月24日(金)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】  1500円(紅茶とちょっとしたお菓子付き)  
       ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
 
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
 【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど 
 協力:河出書房新社


新刊「私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記」発売記念
◆宮田珠己さん  スライド&トークショー◆
「宮田珠己のニッポンわがまま絶景スポット紀行」


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新刊『私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記』(廣済堂出版)の発売を記念して、旅行作家の宮田珠己さんをお招きして日本全国の脱力系絶景スポットの愉しみ方についてスライドを交えながらたっぷりと語っていただきます。今回の新刊は人気シリーズ『日本全国津々うりゃうりゃ』『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』『日本全国津々うりゃうりゃ仕事逃亡編』の「日本全国うりゃうりゃ三部作」に続く新たな国内旅エッセイで、宮田さんが日本全国のヘンな景色を訪ねて、北は青森から南は鹿児島まで興味の赴くままに観光旅行して周った1冊になっています。普段あまりトークイベントをしない宮田さんの話を生で聞けるチャンスです。宮田さんのファンの方はもちろん、日本の面白スポットや絶景スポット興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサイン会も行います。


宮田珠己(みやたたまき)

0724miyatatamaki
1964年兵庫県生まれ。大学卒業後、約10年間のサラリーマン生活を経て作家となる。
旅エッセイや小説などを執筆。主な著書に『東南アジア四次元日記』、『私の旅に何をする』、『ときどき意味もなくずんずん歩く』、『スットコランド日記』、『だいたい四国八十八ヶ所』、『四次元温泉日記』、『日本全国津々うりゃうりゃ』、『いい感じの石ころを拾いに』、『日本ザンテイ世界遺産に行ってみた。』など。

◆宮田珠己ツイッター
https://twitter.com/John_Mandeville


【開催日時】  3月17日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど 
 協力:廣済堂出版

編集後記 2017/02/21号 Vol.084


6. 編集後記

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さて、年末からなんとなくほのめかしていたプロジェクトですが、現在書籍を一冊執筆中です。調査のみならず一部の写真や原稿も我々が手がけました。春過ぎには詳細お知らせできると思いますので、ご期待下さい。

今号のニュースでは余った外貨を電子マネーに充てられるサービス、バニラの成田~函館線などでしょうか。なにげに函館っていい目の付け所だと思います。
下川さんはインドのLCCインディゴについて。インディゴは2012年に乗ったことがあります。機内誌に客室乗務員の募集が書いてあり、応募条件が「身長ホニャセンチ以上で容姿に自信があること」と思いっきり書いてあったのが印象的でした。機内販売でオリジナルのTシャツを買おうとしたら、さっきまでにこやかにしていた容姿端麗な客室乗務員に「ないわよ!」と怒鳴られたのも忘れられません。インド最南端の聖地、カンニャクマリも行ってみたいですね。

旅行記は2本。tabinote田口はチェンマイ非グルメレポートです。どこもバイクなどの足がないと行きづらい場所ですが。やはり海外の楽しみはメシ、食レポは面白いですね。私は前号に引き続き韓国のタルトンネについて書きました。釜山の甘川文化村は観光地として有名なので、行かれた方も多いかもしれませんね。

のまどさんのイベントは2月24日の奥田実紀さん、3月17日の宮田珠己さんです。宮田さんの爆笑トークは注目ですよ!


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連載:下川裕治さん
連載:柳下毅一郎さん
連載:水谷さるころさん

次回第85号は2017年3月21日(火)の発行予定です。


発行:有限責任事業組合tabinote
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