Contents
1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
3a. tabinote旅行記
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記
1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
3a. tabinote旅行記
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記
独ルフトハンザ航空は、2016年1月に同社とグループ関係にあるオーストリア航空、スイスインターナショナルエアラインズの3社で経営統合を行うと発表した。各々のブランド名は存続する。また、今年11月には同社傘下のLCCユーロウィングスが、同じく傘下のジャーマンウィングスを吸収し、新生ユーロウィングスとして段階的に統合を図っていくと発表した。
ANAは10月17日、映画「スターウォーズ」に登場するロボット「R2-D2」を同社のB787-9型機の機体全体に描いた「R2-D2ジェット」を用いた羽田空港発着の遊覧飛行を行った。同フライトに搭乗した乗客の中には、ダースベイダーやストームトルーパーなど「スターウォーズ」に登場するキャラクターのコスプレをしている方も多く、賑やかなフライトとなった。同機は翌日バンクーバーに向かって飛び立った。
スカイネットアジア航空(ソラシドエア)は10月17日、同社初の国際チャーター便となる宮崎~高雄便を運行した。チャーター便は宮崎交通が販売した3泊4日のツアーに組み込まれ、機内では同社初の機内食とアルコールのサービスが行われた。同社の高橋洋社長は、「これを成功させた経験を土台に、海外便を増やしていきたい」と語った。
ANAは羽田~上海線の増便を発表した。まずは10月25日より現在の1日1往復から2往復に、2016年2月からは新たに深夜早朝瓶を運行し1日3往復にするという。成田~上海便とあわせると日本の航空会社としては最大の1日6往復の運行となる。
名古屋/中部国際空港を拠点に来春からの営業運転を目指しているエアアジア・ジャパンの初号機となるエアバスA320が、フランス・トゥールーズのエアバス社より、オマーン、ミャンマーを経由し10月16日、中部国際空港に到着した。到着後には空港スタッフよりウォーターキャノンの歓迎も受けた。
シンガポール航空は、同社が2016年1月より受領を開始するエアバスの新型機A350-900型を使用し、シンガポールとアメリカ本土を結ぶ路線を2018年にも復活すると発表した。同社は2013年まで世界最長路線となるシンガポール~ニューヨーク線、2番めに長いシンガポール~ロサンゼルスをエアバスA340-500型で運行していたが、同機の退役に伴い運休していた。
月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。
下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。
この連載はLCCをめぐる飛行機事情を軸にしている。しかし最近、LCCの風向きがよくない。
高いのだ。
高いというのは、僕がよく利用する東京とアジアを結ぶ路線である。
たとえば東京―バンコク。年末の繁忙期前の料金でみると、ベトナム航空が往復で3万円台の後半。台湾のチャイナエアラインが4万円強という価格帯で出てくる。ジェットスターやエアアジアといったLCCは4万円台前半だ。ベトナム航空とチャイナエアラインは既存の航空会社だから、機内食が付き、預ける荷物は20キロまで無料。それを考えると、LCCはさらに高くなる。
実際、スカイスキャナーで検索をしても、既存の航空会社が次々に出てきて、2~3ページ目でやっとLCCが出てくる。
たとえば東京―シンガポール。所要時間を15時間までとして検索すると、ジェットスターとエアアジアの組み合わせで4万円弱。ベトナム航空は4万円強で、その差は4000円ほど。預ける荷物や機内食を考えるとほぼ一緒になる。所要時間を10時間以内にしていくと、全日空が最安値で出てきた。
先月、ユナイテッド航空でシンガポールを往復したが、4万円台の後半だった。
東南アジアの長い距離の路線では、LCCはかなり苦戦している。
しかし短距離になると、もうLCCのひとり勝ちである。バンコク、シンガポール、クアラルンプールといった都市を結ぶ路線では、完全にLCCである。それぞれの区間は片道3000円から5000円といったところだろうか。
この路線には、新たなLCCも就航をはじめ、競争も激しくなってきている。
LCCはその勢いに乗って、長距離路線に進出していった。しかし既存の航空会社には一日の長があったということなのだろうか。あるいはLCCへの対抗価格を打ち出しているということなのだろうか。
既存航空会社とLCCの住み分けは、しだいに落ち着いてきた気がしないでもない。中短距離のLCCと長距離の既存航空会社という構図である。
なんでもLCCは安いという時代は終わりつつある。
東京―シンガポール間のユナイテッド航空の機内食。年を追ってしょぼくなってきている
tabinoteスタッフ、タグチによるアジア周遊旅行記を掲載します。
内容は2015年7月の体験にもとづいています。
さて、3日目である。
前日の夜中についたクアラルンプールだが滞在時間はわずか6時間。翌日早朝6:55発の便でミャンマーのヤンゴンに向かうのである。
遅くとも5時過ぎには空港でチェックインしなければならないため、通常であれば迷わず空港泊を選ぶところだが、今回は全体的にスケジュール過密の旅である。もったいないとは思ったのだが空港隣接のエアアジア系列Tune Hotelに宿を取った。休めるときには無理にでも身体を休めておきたかったからだ。下川さんなどのハードな旅を見ていると甘っちょろいなとは思うがしょうがない。
5時ギリギリまで睡眠を取り、速攻でターミナルに向かう。Tune Hotelからチェックインカウンターまでは徒歩10分ほど、この近さは魅力すぎる。カウンターも思ったよりすいてて、早く入れてしまったので急いでお粥をかきこむ。
次の目的地ミャンマーは初訪問である。地図で見てみると本拠地にしているタイのチェンマイとかなり近いことがわかる。
ミャンマー入国にはビザが必要だ。30日のツーリストビザはUS50ドルで取得できる。手続きはウェブサイトから簡単に行うことができる。
発行された書類を入国審査で見せるだけだ。プリンターで出力する時間がなかったのでスマホにPDFとして保存し、いつでも見せられる状態にしておいた。だが、これは大きなミスであった。
当然飛行機の中は爆睡である。まったく一切なにも覚えていない。おそらく3時間ほどでヤンゴン国際空港に到着である。
入国審査はかなりの列ができており、40分くらい並んだと思う。Wi-Fiも飛んでおらず眠気をこらえるのがつらかったのを覚えている。
ようやく順番が来てパスポートを渡す。イミグレの審査官は「ビザは?」と聞いてくるのでスマホの画面を見せる。ところが審査官は「ペーパー」と無愛想な声で紙を要求する。しまった、やはりプリントアウトしてくるべきだったと後悔するが後の祭り。ここで入国拒否されるわけにはいかないので、スマホ画面を拡大し「わたしは正規手段でビザを取得しました。お金も支払いました」と主張。幸運にも審査官は「しょうがないな」という感じで折れてくれ、なんとか入国することができた。
両替所で1000バーツほどミャンマーの通貨チャットに両替、タクシーに乗り込んだ。
空港から旧市街のホテルまでは40分ほど。
Expediaで適当に見つけた「Mr.Lee HOTEL」は、アジアによくある質素な中華系ホテルだがWi-Fiも繋がりまったく問題はなかった。
少しだけ休憩したあと、シャワーを浴びてさっそく街を探索にでかける。
歩いていてまず目に入るのが、丸っこい独特の形をしたミャンマー文字だ。カンボジア文字と少し似ているのだが、こちらのほうがさらにかわいい感じがする。
首都の中心街だけあってそこそこ賑わっているのだが、世界中どこの街にもあるマクドナルド、スターバックス、コカコーラといったグローバル企業がまったく進出していないのが新鮮だ。数年前まで軍事政権だったため欧米と国交がほぼないことが原因だがこの景色は本当に貴重だと思う。
「スーレーパゴダ」と呼ばれる有名な寺院。タイと同じ上座部仏教のはずだが、タイよりもさらに金ピカ度が高い気がする。
観光客への配慮だろうか、珍しくアルファベット表記が見られる。
写真ではわかりにくいが、内部にある仏像達はLEDでビカビカにライトアップされておりかなりファンキーである。
撮影禁止なので諦めたがYouTube動画をこっそり貼っておく。1:40あたりから見てほしい。
旧宗主国であるイギリス様式ぽいカラフルな建物も。
街中いたるところにある噛みタバコ状の嗜好品、檳榔子(ビンロウ)の屋台。台湾に行ったことのある方にはお馴染みだろう。
小腹がすいてきたので、なんだかわからないが食べ物屋台に座る。
出てきたのは汁なしの混ぜそばとスープ。適度なしょっぱさで実に美味であった。値段も50円ほどと恐るべき安さ。
というわけで3時間ほどの散歩を終えてホテルに戻り仮眠。
起きたら真っ暗。
屋台がさらに増えておりかなり賑やか。
スイカが日本のものよりかなりでかかった。
ドリアン臭がすごい。
屋台のチャーハン。味は普通だが量がかなり多かった。
この後夜の街に繰り出す。かなりいかがわしい場所もあったがここでは割愛。知りたい人は直接会った時に聞いてください。
ちょっと寝坊して10時頃に起床。朝食はホテルからチケットをもらって近所の提携食堂でヌードル。別皿のモヤシとライムがありがたかった。
相変わらず無計画な旅だが一つだけやることを決めていた。それは電車に乗ること。
というわけでホテルをチェックアウトし、荷物を預けてもらってからタクシーで中央駅へ。
路線図を見れば一目瞭然、ヤンゴン駅を起点・終点にした環状線になっている。これを一周回ってみようという算段である。
切符はホーム内の事務所で買えと言われる。
切符は200チャット、日本円にして約20円だ。
ほどなくして電車が到着。ターミナル駅なので乗客は総入れ替えだ。
車内もそこそこ混んでいるが、なんとか座席を確保。
これもイギリス占領時代のものなのかな?立派な駅舎が多い。
数駅をすぎると車内も徐々に空いてくる。みなリラックスしていて楽しそう。
途中、結構雨が降っていたがもちろん電車なので濡れることはない。
多くの駅は近隣の市場の役割を果たしているらしく、電車に乗るわけでもないのにホームに人が集まっていることが多い。
電車自体のスピードもかなり遅く、停車時に屋台でなんでも買える感じ。
ちょっとウトウトしていたらいきなり隣に全裸の男が乗り込んできたでござる!
男はすぐに熟睡。フリーダムである。
車内に道具一式を持ち込み簡易店舗を始めてしまう人も多数。ジャカルタの電車もこんな感じだった。ほんと最高である。
結構日本の車両も多い。ここもジャカルタと似ているところ。
というわけで一周約3時間。すばらしい体験であった。
ホテルに戻り荷物を受け取りタクシーで空港まで。
空港メシはチャーハンとビール。夜9時にはバンコク到着だ。
いつもはスクムビット周辺の安宿に泊まるのだが、今回は滞在時間が短いこともありドンムアン空港側のホテルに。
ホテル近くの屋台でガパオガイとビアシン。日本では「シンハビール」と呼ばれるが現地発音は「ビアシン」である。
翌日9時ごろ起床。12時発の便でチェンマイに戻ります。
かなり駆け足ではあったが、バンコク、プーケット、クアラルンプール、ヤンゴンと3カ国4都市を13000円のASEANパスを使って5日間で巡ってみた。
旅自体も楽しかったのだが、エアアジアのサイトとGoogleマップを駆使し、限られた日程と制限された便の中からどんなルートを見つけ出すかという旅程作成作業が本当におもしろかった。
今度はどこに行ってやろうか、次の旅行計画はもう始まっている。
仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。
青木大地(あおき・だいち)
1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。
NYでの生活を経て、僕は最後の大陸、南米へと向かった。南米では残された時間が少なく、有名観光地ばかりを巡ることになった。
すっかり気温の下がった秋のNYを抜けて、僕はペルー、リマ空港にたどり着いた。マチュピチュ、ウユニ塩湖という王道観光を見据えた行程で、日本を出る時から決めていた母親と叔母と合流するというミッションが僕にはあった。強盗事件の後のバタバタもありながら、なんとかスケジュールを調整して僕は1年ぶりに母親とリマで再会した。
空港のロビーで待ち合わせると、痩せ、薄汚れた僕に母親は驚いていた。僕たちはさっそくタクシーに乗り込んでリマのホテルへと向かった。ホテルは市内の、部屋にお風呂とトイレがあるタイプの部屋だった。バスタオルもあった。久しぶりの感覚に、僕は日本人らしさを僅かながら取り戻した気がした。バックパッカーという息苦しさが、果たして本当に必要なものなのかどうか、時々わからなくなっていた自分にとってはより考えさせられる瞬間だった。
翌日から僕たちはバスでナスカへと移動し、地上絵を見るためにセスナ機に乗ったり、目抜き通りのレストランで食事をしたりした。セスナ機に酔った母親が嘔吐するさまは可笑しく、誰かと一緒に過ごす時間と旅という豊かさが僕を安堵させた。あらゆる場所で値段交渉をする僕に母親は戸惑っていたけれど、1年で変わってしまった価値観はそのくらいのものだった。
ナスカから今度はマチュピチュへ移動し、高山病に苦しめられ、強盗にも盗られなかったiPhoneをタクシーに忘れてきて失くしても、僕は笑っていた。お土産をたくさん買って、アルパカのステーキなんかを食べて過ごし、ふと見降ろした先のマチュピチュは達成感もあいまって美しく見えた。
バックパッカーとしての経験やプライドをこの時に僕は捨てることができた。何でもみてやろう、という本来の目的を素直に受け入れることができた気がした。そう、僕はただの観光客なんだと、自分を楽観した。旅行者からは賛否両論のマチュピチュは、僕にとってセンチで思い出深い場所になった。
次回、ウユニ塩湖からチチカカ湖、ラパス両替できない地獄を記します。
上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→イスタンブール→カッパドキア→パムッカレ→ボドラム→ギアテネ→メテオラ→ソフィア→ブタペスト→ザコパネ→クラクフ→サラエヴォ→ザグレブ→ヴェネチア→ローマ→ミラノ→バルセロナ→タンジェ→フェズ→マラケシュ→カサブランカ→カイロ→ギザ→アジスアベベ→ヨハネスブルグ→ケープタウン→ドバイ→ニューヨーク→リマ→ナスカ→マチュピチュ・・・
このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。
コペンハーゲンオペラハウス (トリップアドバイザー提供)
デンマーク・国旗
(画像:Wikipedia)
石畳と歴史ある建物、水と緑がおりなす街並みが美しく、にぎやかながらも落ち着いた雰囲気で北欧屈指の人気都市となっている。色鮮やかなニューハウン地区やチボリ公園のようなクリーンな見どころもあれば、クリスチャニアのようなダークスポットもあり、女子旅にも野郎旅にも対応可能な奥深い都市。
コペンハーゲンの市街はコンパクトで、徒歩でも十分巡れてしまう。ほとんどの見どころは市街を東西にむすぶ大通りストロイエ(Stroeget)沿い。
街歩きはホテルが多く集まる中央駅から。
Central Station (トリップアドバイザー提供)
駅を超えるとコペンハーゲンの中心でありランドマークの市庁舎。高さ105mの塔が堂々と広場を見下ろす。
市庁舎からすぐ、チボリ公園(Tivoli)はコペンハーゲン最大の観光名所の1つ。1843年にオープンした世界でも最初の市民向けアミューズメントパークで、あのアンデルセンも足繁く訪れ、ウォルト・ディズニーもここでディズニーランドの着想を得たという。建物は歴史を感じさせる気品があり、緑や水が効果的に配された園内は美しい。とはいえ懐かし系のほのぼの施設ではなく、絶叫系など最新のアミューズメントマシンも備えており、夜は華やかにライトアップされる。大人から子供まで楽しめるスポット。
Tivoli Gardens (トリップアドバイザー提供)
チボリ公園の隣にあるのはニイ・カールスベア美術館(Ny Carlsberg Glyptotek)。19世紀にカールスバーグの創業家が開いたもので、ギリシャやローマなどの古代美術とロダンやセザンヌなどの近代美術、2つの時代それぞれで世界的なコレクションを誇る。特に彫刻や彫像が豊富で、ロダンは35点を収蔵する。庭園も美しくゆったりなごめる。
Ny Carlsberg Glyptotek (トリップアドバイザー提供)
デンマークの歴史は古く、初代デンマーク王は6世紀までさかのぼる。
国立博物館は先史時代からヴァイキング時代、栄光の中世から現代までを包括するデンマーク最大のミュージアム。
かつては王宮の一部であった建物自体も芸術的。
The National Museum of Denmark (トリップアドバイザー提供)
クリスチャンスボー城(Christiansborg Slot)はかつての王宮跡。12世紀に建造され、以降数度の改築を繰り返してきた。デンマーク最高の格式をほこる建物として、現在は国会議事堂、内閣府、最高裁判所の三権施設がおかれているほか、迎賓館としても使われている。
地下は建造当時の痕跡が廃墟化し、良好な状態で保存されている(建て替え時に偶然発見された)。
Paleis Christiansborg (Christiansborg Slot) (トリップアドバイザー提供)
そして市庁舎から1kmほど続くにぎやかな通りが北欧最大規模のショッピングスポット、ストロイエ(Stroeget)だ。クリスチャンスボー城のすぐ北を通っている。
石畳を歴史ある建物が取り囲む欧州らしい光景で、チェーン店からハイブランドまでが集まるお土産選びにも散策にも便利なエリア。オープンエアのカフェで人通りや大道芸を眺めるのも楽しい。
Stroeget (トリップアドバイザー提供)
高さ35mの円塔(Rundetaarn)はもともと天体観測所として建てられたもの。現在ではれんが造りの外観や市街を見下ろす展望塔として人気のフォトスポットとなっている。
Rundetaarn (トリップアドバイザー提供)
ストロイエを抜けて北東方面、アメリエンボー宮殿(Amalienborg)はかつての貴族の邸宅跡で、4つの棟から構成されている。後に接収され王宮となり、現在でもデンマーク女王・マルグレーテ2世が暮らしている。こちらで有名なのは衛兵の交代式、女王在宮時の毎日正午に実施される。
Amalienborg (トリップアドバイザー提供)
ストロイエの北、広大な庭園の向こうに位置するのはローゼンボー離宮(Rosenborg Castle)。デンマーク王室のコレクションを公開するミュージアムとなっており、王冠や勲章などの宝物が公開されている。邸内も豪華の一言。
Rosenborg Castle (トリップアドバイザー提供)
アメリエンボー宮殿の北に位置するのはデザインミュージアム。手工芸から工業製品まで、地域や時代を超えた広範な展示があり、アジアの美術品も「デザイン」という文脈でコレクションされている。人気の北欧デザインも豊富。建物はかつての市民病院跡で、クラシカルな雰囲気が美しい。併設のカフェやショップも楽しい。
Designmuseum Danmark (トリップアドバイザー提供)
ニューハウン(Nyhavn)は港沿いにカラフルな住宅がならぶ人気スポット。実に写真映えするため、コペンハーゲンの代名詞的光景となっている。その歴史は17世紀にさかのぼり、当時は船乗り、酒場、娼婦などが行き来するあわただしい商業港であった。現在では観光スポットとして住宅がリノベーションされ、レストランやバーが建ち並ぶ。特に陽の長い夏は海と住宅とのコントラストが美しく、ビール片手に散策する住民や旅行者でにぎわう。
Nyhavn (トリップアドバイザー提供)
カステレット要塞はかつてコペンハーゲンを守っていた砦の跡。現在では広大な緑地に彫像が拝された美しい庭園として整備され、市民のなごみスポットとなっている。
Kastellet (トリップアドバイザー提供)
カステレット要塞の先につつましく位置するのが人魚像。かつてはコペンハーゲンのシンボルとして有名であったが、現在ではむしろ世界3大がっかり名所の1つとして知られるようになってしまった(あとの2つはシンガポールのマーライオンとブリュッセルの小便小僧)。像は幾度か破壊されているが、その度に修復・復活している。そういった目で見るとわびさび感もあって意外に悪くない。
The Little Mermaid (Den Lille Havfrue) (トリップアドバイザー提供)
市街の南東側、運河の向こうにひろがるのはクリスチャンハウン地区。歴史的な建物と運河のコントラストが美しい。
この地区を見下ろしているのが救世主教会(Church of Our Saviour)。高さ90mもの尖塔が開放されており、長い階段をのぼると絶景のごほうびが待っている。
Church of Our Saviour (トリップアドバイザー提供)
コペンハーゲンのオペラハウスは4万m2もの広大な面積をほこり、砂岩や大理石で建てられたモダンな建物。外観だけでなく内部も凝りまくっており、メイン観客席の天井は10万5千枚(1.5kg相当)もの黄金レリーフで飾られている。
The Copenhagen Opera House (トリップアドバイザー提供)
特別編・自由都市クリスチャニア
クリスチャニアの旗
(画像:Wikipedia)
Christiania (トリップアドバイザー提供)
クリスチャニアは地下鉄クリスチャンハウン駅から徒歩5分。欧州でも最大規模のヒッピータウンで、海外のガイドブックではコペンハーゲンの観光スポットとしてほぼ筆頭に挙げられている。一方日本のガイドブックでは治安の問題が懸念されあまりおおっぴらに紹介されていない。
1971年にヒッピーが軍の空きバラックを占拠して暮らし始めたのがはじまりで、クルマの入場禁止、非暴力など独自のスローガンを掲げ、自由都市として存続してきた。市当局との対立や和解の歴史を経て、現在ではクリスチャニア基金が一帯および権利を保有している。基金の財源はクリスチャニア・シェアというある種の寄付。シェアを購入しても特になんの権利ももらえないが、パーティーに招待されたりするという特典はある。
(画像:christianiafolkeaktie.dk)
内部はカラフルなペインティングで彩られた家が並び、屋台、ギャラリー、お土産屋などがある。
ドラッグはコペンハーゲンの法令上禁止となっている。だが、ここはコペンハーゲンではなく自由都市クリスチャニア。どちらの論理が通じるかは行ってみなければわからない。なお、クリスチャニアの論理でもハードドラッグは禁止である。
Christiania (トリップアドバイザー提供)
写真撮影が禁止されているエリアもあり、昼でも売人が集う通りもある(その名もプッシャー・ストリート)。入り口に掲げられた注意事項をよく読んで、内部の論理を尊重して行動したい。
Christiania (トリップアドバイザー提供)
デンマークは1940年から45年までナチスドイツの占領下にあった。
当時の様子を示すミュージアムや史跡が残されている。
ユダヤミュージアムといえばユダヤ人迫害の歴史を伝えるものが多いが、コペンハーゲンではひと味違う。
1939年、当時の国王クリスチャン10世は国土や都市の荒廃を避けるために国境線を越えたドイツ軍に降伏。ただし国王は一筋縄ではいかない人物で、国民と一体となってナチスに対する静かな抵抗を続けた。1943年、デンマーク国民はナチスのユダヤ人収容命令に抵抗、多くのユダヤ系市民を隣国の中立国スウェーデンに脱出させた。この出来事は正義を尊ぶデンマーク人の誇りとなっており、ミュージアムでも展示の主役となっている。国立博物館のそば。
Danish Jewish Museum (Dansk Jodisk Museum)
中央駅からわずか2駅、Enghave駅近くにそびえるのはカールスバーグの工場。世界で最初に建てられたカールスバーグの醸造所で、もちろん現役で稼働中。「Visit Carlsberg」というミュージアムが併設されており、ビールの歴史を学んだり、生産プロセスを学んだり、試飲したり、試飲したり、試飲したりして楽しめる。
Visit Carlsberg / Carlsberg Visitor Centre
フレデリクスボー城(Frederiksborg Palace)は市街の北西40kmほどの場所にある。幾度かの改築を経ており、現在の建物は19世紀にビール王カールスバーグ家の援助で再建されたもの。重厚な建物だけでなく、バロック様式の優美な庭園で知られている。
現在では歴史ミュージアムとなっており、絵画や彫刻など王室のコレクションも公開されている。
Frederiksborg Slot
クロンボー城(Kronborg Castle)はデンマークで最も有名な城。ハムレットに登場する城のモデルとして知られ、夏にはハムレットの野外劇が上演される。王の居城でもあり、海峡を監視する砦でもあった。建物は優雅さを保ちつつも、張り巡らされた堀や大砲など軍事史跡としての威容を誇っている。コペンハーゲンの北およそ30km、鉄道でも1本、バスで1時間程度。
Kronborg Castle
ARKEN近代美術館(ARKEN Museum of Modern Art)は市街の西20kmほどにある。
ダミアン・ハーストやグレーソン・ペリーのコレクションで知られ、展示物から建物そのものまでとにかくスタイリッシュ。某観光情報サイトでも名だたるミュージアムをおしのけてコペンハーゲンのトップにランクされるなど、観覧者の評価はきわめて高い。
Arken Museum of Modern Art (トリップアドバイザー提供)
コペンハーゲンから西に40kmほど、デンマーク発祥の地ともされる古都ロスキレは壮麗な大聖堂で有名。
Roskilde Cathedral (トリップアドバイザー提供)
しかし、この地で大聖堂以上に評価が高いのはヴァイキング船博物館。
発掘されたヴァイキング船の実物展示や上映、体験コーナーなど、大人も子供も楽しめる施設として人気がある。併設のカフェで名物のフィッシュケーキを味わおう。
Viking Ship Museum (トリップアドバイザー提供)
Voulez Vous (トリップアドバイザー提供)
デンマーク産のチーズや豚肉は日本でもおなじみ。デンマークは酪農王国で、乳製品と豚肉が名高い。海の幸にも恵まれており、地元のニシンやサーモン、ウナギなども食卓にのぼる。
隣接するドイツ料理の影響が大きく、ソーセージやライ麦パン、ジャガイモを多用する。伝統的なデンマーク料理は煮込みやグリルなどシンプルな調理法が多い。
名物料理は豪華なオープン・サンドのスモーブロー。具材はハムやソーセージ、レバーペースト、チーズや魚のマリネなど多種多様。さらに白パンやライ麦パンなど多くの組み合わせがある。美しく盛りつけられたサンドイッチに軽食のイメージはなく、芸術的なよそおい。
北欧はプロテスタントの影響力が強く美食には遠いイメージもあったが、近年は地産食材に着目した新たなムーブメントが生まれている。その代表格が世界一の称号を得たコペンハーゲンのレストラン「ノーマ」。地元の食材をコンセプチュアルに調理するというアイデアが評価され、予約待ちのリストは数万人分ともいわれる。
飲み物はビールが主役で、日本にも輸入されている軽い飲み口のカールスバーグの他、どっしりとした地ビールも多い。
じゃがいもからつくった蒸留酒のアクアビットも味わってみたい。
Noma (トリップアドバイザー提供)
(空路)
成田からスカンジナビア航空の直行便がある。往路は水曜日以外毎日、復路は火曜日以外毎日就航。成田を昼に出て同日の夕方に着くので便利。所要11時間、13万円~。
乗り継ぎ便ではカタール、エミレーツなどの中東系が安く7万円を切ることもあるが、乗り継ぎの所要時間はかなり長い。
価格と所要時間のバランスがいいのはアエロフロートのモスクワ経由便、KLMオランダのアムステルダム経由便、フィンエアーのヘルシンキ便など。いずれも所要14時間程度で10万円を切る。
(陸路)
鉄道でもバスでもドイツ経由が主流。
価格はドイツからのLCCの方が安いこともしばしば。
鉄道の場合はハンブルグからの直行便(高速鉄道ICE)が所要5時間程度
Euroline社の国際バスの場合、ベルリンから所要8時間程度。
(パッケージツアー)
中東系のエアラインを使ったツアーが安く、カタールやエミレーツ利用で5日間の場合6万円台という激安ツアーもある(2名参加の1名価格)。ただしドーハやドバイでの乗り継ぎがあるため現地は実質1~2日と過酷なスケジュール。まともに観光時間がとれるスカンジナビア航空便ツアーなら14万円程度(同)が相場となる。
北欧の人気都市、ヘルシンキやストックホルムを周遊するツアーもある。こちらは日程的にフィンエアー利用が多い。6日間で10万円~。
いずれもコペンハーゲンの高いホテル代を考えると検討価値は高い。
(空港)
コペンハーゲン国際空港(CPH)は市街中心部の南東7kmほどと近い。地名をとって通称カストラップ(Kastrup)空港とも呼ばれる。
1925年開港の歴史ある空港だが、建物はモダンで機能的。スカイトラック社のエアポートランキングでも上位に位置する。
ターミナルは1~3まであり、1は国内線、2と3が国際線。ターミナル3が最も新しい。KLMオランダのアムステルダム便、フィンエアーのヘルシンキ便はターミナル2。スカンジナビア航空の成田直行便は3を利用する。
空港のターミナル3と鉄道が直結しており、コペンハーゲン中央駅まで15分程度。料金はシングルチケットで36デンマーククローネ(660円程度)。
メトロもターミナル3と直結。市街まで15分程度。料金は同じく36デンマーククローネ。
タクシーの場合は300デンマーククローネ程度。
欧州のドイツに接するユラン半島とスカンジナビア半島の間、バルト海には多くの島々がある。デンマークはユラン半島と島々から成っており、コペンハーゲンが位置するのはスカンジナビア半島にほど近い(橋も架かっている)シェラン島の東。
北緯55度とアラスカや樺太の北端にあたる高緯度だが、暖流の影響で緯度からイメージするほど寒くはない。とはいえ冬は昼でも氷点下のこともあるなどそれなりの対策は必要。
ベストシーズンはやはり夏、6月~8月の間。昼間は過ごしやすく白夜で活動時間も長い(昼の長さは17時間ほど)。高緯度で日射しが強いので対策を。
降水量は年間を通して少ないものの、天気は変わりやすい。冬は寒さだけでなく、日照も短い(昼の長さはわずか7~8時間)ためかなり薄暗いイメージ。
デンマークと日本の時差はマイナス8時間。日本の正午が午前4時。サマータイムは3月最終日曜~10月最終日曜で、この間の時差はマイナス7時間。
公用語はデンマーク語。多くのデンマーク人は英語が話せるものの、街の看板やサインはデンマーク語表記が多い。
通貨はユーロではなくデンマーククローネ(DKK)。1デンマーククローネ=18.1円(15年10月時点)。およそ20円と覚えておけばよい。
(画像:Wikipedia)
物価の高さは悩みどころで、何をするにもおおむね東京以上。安いのはビールぐらいというサイフに厳しい街。
ホテルは3つ星で1.5万円~、中級ホテルで2万円代もザラ。タクシーは初乗りで800円程度。特に高いのは外食で、レストランなら25%の税金と15%のサービス料がのるため自動的に4割増しとなる。ランチの目安はレストランなら3千円程度、ディナーでは手ごろな店でも5千円は下らない(それでいて内容は結構しょぼかったり…)。テイクアウトのサンドイッチやファーストフードならなんとか千円以内でおさまる。
高い消費税は手厚い福祉を実現するために必要とされているが旅行者には関係ない話。一応、1店舗につき1日300デンマーククローネ以上の買い物をした場合には19%の税が還付される制度がある。ただしホテルや食事は対象外となってしまう。
日本国内でデンマーククローネが両替出来る場所は限られ、レートも不利。
クレジットカードの通用度が高いのでなるべくカードを使い、現金は現地でクレジットカードからキャッシングするのがよい。再両替レートは悪いので、なるべく使い切ってしまおう。
物価の高さは料金にサービス料が含まれているためでもある。そのためチップの必要はほとんどなく、何か特別な用事を頼んだときのみで十分。
欧州の中では安全とされているが、やはり外国。犯罪の発生率自体は日本を大きく上回る。
旅行者がよく巻き込まれる犯罪としては、スリや置き引きなど。空港やコペンハーゲン中央駅、安ホテルのロビーやレストランでは身辺に注意すること。
ナイトスポットやクラブ近辺では薬物中毒者やギャングなども出歩いている。
特に夜~早朝の中央駅西側ホテル集中地区、線路沿いの西南、長距離バス発着場やハルム広場の南側などが要注意。陽が落ちれば人通りも少なくなり、スリの被害が多くなる。
クリスチャニアではエリアのルールを守り、なるべくツアーでの行動をおすすめしたい。エリア内では大麻をはじめとしたドラッグが公然と流通しているが、くれぐれも好奇心で手を出さないように。日本の大麻取締法には国外犯処罰規定があり、旅先での一服ももちろん違法。
90日以内の観光・出張滞在はビザ不要。
コペンハーゲンの観光名所はかなり集中しているため、徒歩か自転車でなんとかなってしまうかもしれない。公共交通としてはメトロ、バス(水上バス)、鉄道がある。
ミュージアム巡りが目的で子連れなら、72のミュージアムやアトラクションが無料となり、バス、鉄道、メトロに乗り放題となるコペンハーゲン・カードを検討してもいいかも。24時間有効のカードが48ユーロ、48時間で67ユーロ、72時間で79ユーロ。大人1人につき10歳未満の子供2人までがタダとなる。
(タクシー)
メーター制で、安心して利用できる。英語で問題ない。
初乗りは38クローネ(電話で配車した場合)。1kmごとに昼間およそ15クローネ、夜間19クローネ追加。メーター料金は消費税とチップ込み。
(メトロ・バス・鉄道)
すべて料金は共通体系、欧州に多いゾーン制で、市内がかなり細かく区切られている。
市の中心部はゾーン1、周辺はゾーン2か3が割り当てられている。空港はゾーン4に属する。
チケットはシングルチケット、回数券、1日/3日有効のシティパスなどオプションが多く、何が得なのかわかりにくい。自転車を借りるならシングルチケットか回数券、自転車を借りないならばシティパスが便利かもしれない。
シングルチケットと回数券は時間内でのバス・メトロ・近郊鉄道(エスト-)間の相互乗り換えが可能で、1~3ゾーンなら1時間以内、4~6ゾーン以内なら1時間半以内。
改札はなく、チケットは乗車時に黄色いマシンで時刻を記録しなければならない。忘れると無賃乗車扱いで高額の罰金を課せられる。
(鉄道)
鉄道路線は中央駅を中心に拡がっている。
近郊鉄道はエスト-(S-tog)と呼ばれ、赤字に白抜き文字でSのマークが目印。郊外に向かうだけでなく市内にも駅が多く、メトロとチケットも共通。
欧州の諸都市と同じく自転車にやさしい街コペンハーゲン。街のサイズも自転車移動にぴったり。
路面には自転車専用レーンがもうけられており、市内交通の主役といった趣。
旅行者でも使いやすいレンタルサービスが「Bycyklen」。ネットで登録することで街中のレンタルステーションにある自転車を利用できる。GPSナビ付の白い電動サイクルはスタイリッシュ。料金は1時間25デンマーククローネ。月極の場合登録料70クローネで1時間あたり6クローネになる。
個人の自転車貸しサービス、Spinlisterもおすすめ。コペンハーゲンにはかなり多くの登録者がいる。
Scandic Palace Hotel (トリップアドバイザー提供)
北欧の例に漏れず、物価も高いがホテルも高め。ホテル供給は決して少なくないが、人気都市であるためレートは高止まりしている。
3つ星クラスでも1万円以内で探すのはかなり難しく、2万円レベルもザラ。ホステル、ゲストハウスならだいぶ手ごろになるが、それでも個室が5~6千円台、ドミトリーでも3千円を下回るものはほとんどない。
ホテルは中央駅の西~北側に集中している。
個人宅の部屋貸しサービスAirbnbならホテルの半額以下で個室が探せるが、レビューや立地をよく見てからにしよう。
(携帯・モバイル)
デンマークの大手通信事業者はBiBoB、Call me、Fullrate、Telenorなど。プリペイドは3 DK(香港でおなじみ)、OiSTER Mobile、One Mobile、Labaraなどが多い。
3 DKの場合、月間10ギガで99デンマーククローネなど。
OiSTER Mobileの場合、月間1ギガ49クローネ、5ギガ69クローネなど。
One Mobileの場合、月間1ギガ50クローネ、4ギガ100クローネ、20ギガ200クローネなど。
Labaraの場合、2ギガで月間49クローネ、4ギガ79クローネなど。
(WiFi)
レストラン、カフェ、公共交通機関などWiFiの場所は豊富にあり、接続に困ることはない
旅の本屋 のまど
東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/
新刊『日本全国津々うりゃうりゃ 仕事逃亡編』(廣済堂出版)の発売を記念して、作家の宮田珠己さんと珍寺ライターの小嶋独観さんのお二人をお招きして、日本全国の脱力系の面白スポットについてスライドを眺めながら対談トークをしていただきます。今回の新刊は人気シリーズ『日本全国津々うりゃうりゃ』『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』に続くシリーズ第3弾で、日本全国の気になる場所をいくつか訪ねて、またまた「宮田ワールド」全開の不思議な旅エッセイになっています。今回のイベントでは、『ヘンな寺社仏閣巡礼』の著者で、「珍寺大道場道場主」として日本全国の不思議で怪しいお寺「珍寺」を探し歩いている小嶋さんを対談相手にお迎えして、お二人がオススメする日本各地に点在する面白スポットを取り上げます。普段あまりトークイベントをしない宮田さんの話を生で聞けるチャンスですよ。宮田さんや小嶋さんのファンの方はもちろん、日本の面白スポットに興味のある方はぜひご参加ください!
※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサイン会も行います。
1964年兵庫県生まれ。大学卒業後、約10年間のサラリーマン生活を経て作家となる。旅エッセイや小説などを執筆。主な著書に『東南アジア四次元日記』、『私の旅に何をする』、『ときどき意味もなくずんずん歩く』、『スットコランド日記』、『だいたい四国八十八ヶ所』、『四次元温泉日記』、『日本全国津々うりゃうりゃ』など。
◆宮田珠己ツイッター
https://twitter.com/John_Mandeville
ウェブサイト「珍寺大道場」道場主。日本やアジアのユニークな神社仏閣、ファンキーな神様、不思議な信仰、巨大すぎる仏像等々を求めて東奔西走の人生を送っている。民俗、美術、宗教、建築、歴史などの視点から現代の信仰シーンを読み解く珍寺ライター。著書に『珍寺大道場』(イースト・プレス)、『ヘンな寺社仏閣巡礼』。
◆小嶋独観HP「珍寺大道場」
http://chindera.com/
【開催日時】 10月22日(木) 19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】 900円 ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】 旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど
協力:廣済堂出版
新刊『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)の発売を記念して、著者でライターの久保田由希さんをゲストにお迎えして、かわいいドイツを巡る旅の楽しみ方ついてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。「歩いてまわる小さなベルリン」、「ベルリンの大人の部屋」など、これまでにドイツやベルリンに関する著作が多数ある久保田さんが今回注目したのは「かわいいドイツ」。ドイツといえば、一般的には質実剛健で真面目で地味、といった印象が強いと思いますが、本書では、おとぎの国のような美しい街並み、伝統が息づくかわいい民芸品や雑貨、おしゃれなカフェなど、定番的なドイツではない見どころ満載の「かわいいドイツ」のおすすめスポットが紹介されています。2002年以降、10年以上ドイツに在住している久保田さんならではの、貴重で最新のドイツのお話が聞けるはずです。久保田さんのファンの方はもちろん、ドイツの文化や歴史に興味のある方はぜひご参加ください!
※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。
東京都出身。日本女子大学卒業後、出版社勤務を経てフリーライターとなる。
ただ単に、住んでみたいという気持ちから、2002年にベルリンへ渡りそのまま在住。
著作やブログを通して、一人でも多くの人にベルリン・ドイツの魅力を伝えるべく情報を発信している。散歩をしながらスナップ写真を撮ることと、ビールが大好き。
著書に『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『ベルリンのカフェスタイル』(河出書房新社)、『ドイツのキッチン・ルール』(誠文堂新光社)、『レトロミックス・ライフ』(グラフィック社)、『歩いてまわる小さなベルリン』(大和書房)など。
◆久保田由希HP「クボタマガジン」
http://www.kubomaga.com/
【開催日時】 11月6日(金) 19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】 900円 ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】 旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど
協力:清流出版
tabinoteワタベです。
最近私の後記が続いています。田口は今月いっぱいチェンマイに滞在中で・・・、もうすぐ戻ってくるそうです。
さて、前号でもご案内しましたがtabinoteサイトに下川裕治さんの過去メルマガ連載を全編アップしています。
https://tabinote.jp/category/shimokawa/
今後、吉田さん、柳下さん、さるころさんの過去有料連載も公開予定です。
そして、これまでのちょろちょろとほのめかしてきたナゾの新サービスをいよいよ開始します。
安旅情報に飢えた皆様にとってはノドから手が出るようなサービスと自負しています。ご期待下さい。
↓チラ見せ
さてさて、告知はこのあたりで、メルマガ57号をお届けします。
ニュースはやはりエアアジア・ジャパンの復活ですね。セントレア拠点でいよいよ動き出します。台北など独自の国際線も楽しみです。
下川さんのエッセイは禁断のLCC価格について。実際、中長距離ではベトナム航空や中国東方などLCC以上に安いフライトがたくさん出てきますね。短距離線にしても、空港が遠かったり荷物の預け入れフィーを加えると既存の航空会社が安いということもあります。
旅行記はtabinote田口によるやさぐれASEANパス実践記・後編です。なにかにつけて係員に因縁つけられそうなミャンマーにスマホのpdfだけで入国しようとするのはいい度胸ですね。無事通過できてよかったと思います。短い滞在ながらヤンゴン環状線も体験しています。さすがですね。
青木さんの世界一周ノートはいよいよ南米編。さすがの絶景ですね。ゴールが近づくにあたって旅をふりかえり始めたようです。
「あの街」はデンマークのコペンハーゲンをとりあげました。長いです。過去最長のベルリンを超えて歴代トップ。
北欧のどちらかといいうと地味な都市・・・という印象をお持ちの方も印象が変わるかも。
のまどのイベントは10/22の宮田珠己さん×小嶋独観さん、11/6の久保田由希さんです。脱力旅エッセイの宮田さんと珍寺でおなじみ小嶋さんの濃いトークが期待できそうです。久保田さんはベルリンがテーマ、女子率が高そうです。
では、次号もよろしくお願いします。
次回は11月3日(火)の発行予定です。
発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp
※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従っていただきますようお願いいたします。
独ルフトハンザ航空は、2016年1月に同社とグループ関係にあるオーストリア航空、スイスインターナショナルエアラインズの3社で経営統合を行うと発表した。各々のブランド名は存続する。また、今年11月には同社傘下のLCCユーロウィングスが、同じく傘下のジャーマンウィングスを吸収し、新生ユーロウィングスとして段階的に統合を図っていくと発表した。
ANAは10月17日、映画「スターウォーズ」に登場するロボット「R2-D2」を同社のB787-9型機の機体全体に描いた「R2-D2ジェット」を用いた羽田空港発着の遊覧飛行を行った。同フライトに搭乗した乗客の中には、ダースベイダーやストームトルーパーなど「スターウォーズ」に登場するキャラクターのコスプレをしている方も多く、賑やかなフライトとなった。同機は翌日バンクーバーに向かって飛び立った。
スカイネットアジア航空(ソラシドエア)は10月17日、同社初の国際チャーター便となる宮崎~高雄便を運行した。チャーター便は宮崎交通が販売した3泊4日のツアーに組み込まれ、機内では同社初の機内食とアルコールのサービスが行われた。同社の高橋洋社長は、「これを成功させた経験を土台に、海外便を増やしていきたい」と語った。
ANAは羽田~上海線の増便を発表した。まずは10月25日より現在の1日1往復から2往復に、2016年2月からは新たに深夜早朝瓶を運行し1日3往復にするという。成田~上海便とあわせると日本の航空会社としては最大の1日6往復の運行となる。
名古屋/中部国際空港を拠点に来春からの営業運転を目指しているエアアジア・ジャパンの初号機となるエアバスA320が、フランス・トゥールーズのエアバス社より、オマーン、ミャンマーを経由し10月16日、中部国際空港に到着した。到着後には空港スタッフよりウォーターキャノンの歓迎も受けた。
シンガポール航空は、同社が2016年1月より受領を開始するエアバスの新型機A350-900型を使用し、シンガポールとアメリカ本土を結ぶ路線を2018年にも復活すると発表した。同社は2013年まで世界最長路線となるシンガポール~ニューヨーク線、2番めに長いシンガポール~ロサンゼルスをエアバスA340-500型で運行していたが、同機の退役に伴い運休していた。
月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。
下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。
この連載はLCCをめぐる飛行機事情を軸にしている。しかし最近、LCCの風向きがよくない。
高いのだ。
高いというのは、僕がよく利用する東京とアジアを結ぶ路線である。
たとえば東京―バンコク。年末の繁忙期前の料金でみると、ベトナム航空が往復で3万円台の後半。台湾のチャイナエアラインが4万円強という価格帯で出てくる。ジェットスターやエアアジアといったLCCは4万円台前半だ。ベトナム航空とチャイナエアラインは既存の航空会社だから、機内食が付き、預ける荷物は20キロまで無料。それを考えると、LCCはさらに高くなる。
実際、スカイスキャナーで検索をしても、既存の航空会社が次々に出てきて、2~3ページ目でやっとLCCが出てくる。
たとえば東京―シンガポール。所要時間を15時間までとして検索すると、ジェットスターとエアアジアの組み合わせで4万円弱。ベトナム航空は4万円強で、その差は4000円ほど。預ける荷物や機内食を考えるとほぼ一緒になる。所要時間を10時間以内にしていくと、全日空が最安値で出てきた。
先月、ユナイテッド航空でシンガポールを往復したが、4万円台の後半だった。
東南アジアの長い距離の路線では、LCCはかなり苦戦している。
しかし短距離になると、もうLCCのひとり勝ちである。バンコク、シンガポール、クアラルンプールといった都市を結ぶ路線では、完全にLCCである。それぞれの区間は片道3000円から5000円といったところだろうか。
この路線には、新たなLCCも就航をはじめ、競争も激しくなってきている。
LCCはその勢いに乗って、長距離路線に進出していった。しかし既存の航空会社には一日の長があったということなのだろうか。あるいはLCCへの対抗価格を打ち出しているということなのだろうか。
既存航空会社とLCCの住み分けは、しだいに落ち着いてきた気がしないでもない。中短距離のLCCと長距離の既存航空会社という構図である。
なんでもLCCは安いという時代は終わりつつある。
tabinoteスタッフ、タグチによるアジア周遊旅行記を掲載します。
内容は2015年7月の体験にもとづいています。
さて、3日目である。
前日の夜中についたクアラルンプールだが滞在時間はわずか6時間。翌日早朝6:55発の便でミャンマーのヤンゴンに向かうのである。
遅くとも5時過ぎには空港でチェックインしなければならないため、通常であれば迷わず空港泊を選ぶところだが、今回は全体的にスケジュール過密の旅である。もったいないとは思ったのだが空港隣接のエアアジア系列Tune Hotelに宿を取った。休めるときには無理にでも身体を休めておきたかったからだ。下川さんなどのハードな旅を見ていると甘っちょろいなとは思うがしょうがない。
5時ギリギリまで睡眠を取り、速攻でターミナルに向かう。Tune Hotelからチェックインカウンターまでは徒歩10分ほど、この近さは魅力すぎる。カウンターも思ったよりすいてて、早く入れてしまったので急いでお粥をかきこむ。
次の目的地ミャンマーは初訪問である。地図で見てみると本拠地にしているタイのチェンマイとかなり近いことがわかる。
ミャンマー入国にはビザが必要だ。30日のツーリストビザはUS50ドルで取得できる。手続きはウェブサイトから簡単に行うことができる。
発行された書類を入国審査で見せるだけだ。プリンターで出力する時間がなかったのでスマホにPDFとして保存し、いつでも見せられる状態にしておいた。だが、これは大きなミスであった。
当然飛行機の中は爆睡である。まったく一切なにも覚えていない。おそらく3時間ほどでヤンゴン国際空港に到着である。
入国審査はかなりの列ができており、40分くらい並んだと思う。Wi-Fiも飛んでおらず眠気をこらえるのがつらかったのを覚えている。
ようやく順番が来てパスポートを渡す。イミグレの審査官は「ビザは?」と聞いてくるのでスマホの画面を見せる。ところが審査官は「ペーパー」と無愛想な声で紙を要求する。しまった、やはりプリントアウトしてくるべきだったと後悔するが後の祭り。ここで入国拒否されるわけにはいかないので、スマホ画面を拡大し「わたしは正規手段でビザを取得しました。お金も支払いました」と主張。幸運にも審査官は「しょうがないな」という感じで折れてくれ、なんとか入国することができた。
両替所で1000バーツほどミャンマーの通貨チャットに両替、タクシーに乗り込んだ。
空港から旧市街のホテルまでは40分ほど。
Expediaで適当に見つけた「Mr.Lee HOTEL」は、アジアによくある質素な中華系ホテルだがWi-Fiも繋がりまったく問題はなかった。
少しだけ休憩したあと、シャワーを浴びてさっそく街を探索にでかける。
歩いていてまず目に入るのが、丸っこい独特の形をしたミャンマー文字だ。カンボジア文字と少し似ているのだが、こちらのほうがさらにかわいい感じがする。
首都の中心街だけあってそこそこ賑わっているのだが、世界中どこの街にもあるマクドナルド、スターバックス、コカコーラといったグローバル企業がまったく進出していないのが新鮮だ。数年前まで軍事政権だったため欧米と国交がほぼないことが原因だがこの景色は本当に貴重だと思う。
「スーレーパゴダ」と呼ばれる有名な寺院。タイと同じ上座部仏教のはずだが、タイよりもさらに金ピカ度が高い気がする。
観光客への配慮だろうか、珍しくアルファベット表記が見られる。
写真ではわかりにくいが、内部にある仏像達はLEDでビカビカにライトアップされておりかなりファンキーである。
撮影禁止なので諦めたがYouTube動画をこっそり貼っておく。1:40あたりから見てほしい。
旧宗主国であるイギリス様式ぽいカラフルな建物も。
街中いたるところにある噛みタバコ状の嗜好品、檳榔子(ビンロウ)の屋台。台湾に行ったことのある方にはお馴染みだろう。
小腹がすいてきたので、なんだかわからないが食べ物屋台に座る。
出てきたのは汁なしの混ぜそばとスープ。適度なしょっぱさで実に美味であった。値段も50円ほどと恐るべき安さ。
というわけで3時間ほどの散歩を終えてホテルに戻り仮眠。
起きたら真っ暗。
屋台がさらに増えておりかなり賑やか。
スイカが日本のものよりかなりでかかった。
ドリアン臭がすごい。
屋台のチャーハン。味は普通だが量がかなり多かった。
この後夜の街に繰り出す。かなりいかがわしい場所もあったがここでは割愛。知りたい人は直接会った時に聞いてください。
ちょっと寝坊して10時頃に起床。朝食はホテルからチケットをもらって近所の提携食堂でヌードル。別皿のモヤシとライムがありがたかった。
相変わらず無計画な旅だが一つだけやることを決めていた。それは電車に乗ること。
というわけでホテルをチェックアウトし、荷物を預けてもらってからタクシーで中央駅へ。
路線図を見れば一目瞭然、ヤンゴン駅を起点・終点にした環状線になっている。これを一周回ってみようという算段である。
切符はホーム内の事務所で買えと言われる。
切符は200チャット、日本円にして約20円だ。
ほどなくして電車が到着。ターミナル駅なので乗客は総入れ替えだ。
車内もそこそこ混んでいるが、なんとか座席を確保。
これもイギリス占領時代のものなのかな?立派な駅舎が多い。
数駅をすぎると車内も徐々に空いてくる。みなリラックスしていて楽しそう。
途中、結構雨が降っていたがもちろん電車なので濡れることはない。
多くの駅は近隣の市場の役割を果たしているらしく、電車に乗るわけでもないのにホームに人が集まっていることが多い。
電車自体のスピードもかなり遅く、停車時に屋台でなんでも買える感じ。
ちょっとウトウトしていたらいきなり隣に全裸の男が乗り込んできたでござる!
男はすぐに熟睡。フリーダムである。
車内に道具一式を持ち込み簡易店舗を始めてしまう人も多数。ジャカルタの電車もこんな感じだった。ほんと最高である。
結構日本の車両も多い。ここもジャカルタと似ているところ。
というわけで一周約3時間。すばらしい体験であった。
ホテルに戻り荷物を受け取りタクシーで空港まで。
空港メシはチャーハンとビール。夜9時にはバンコク到着だ。
いつもはスクムビット周辺の安宿に泊まるのだが、今回は滞在時間が短いこともありドンムアン空港側のホテルに。
ホテル近くの屋台でガパオガイとビアシン。日本では「シンハビール」と呼ばれるが現地発音は「ビアシン」である。
翌日9時ごろ起床。12時発の便でチェンマイに戻ります。
かなり駆け足ではあったが、バンコク、プーケット、クアラルンプール、ヤンゴンと3カ国4都市を13000円のASEANパスを使って5日間で巡ってみた。
旅自体も楽しかったのだが、エアアジアのサイトとGoogleマップを駆使し、限られた日程と制限された便の中からどんなルートを見つけ出すかという旅程作成作業が本当におもしろかった。
今度はどこに行ってやろうか、次の旅行計画はもう始まっている。
仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。
青木大地(あおき・だいち)
1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。
NYでの生活を経て、僕は最後の大陸、南米へと向かった。南米では残された時間が少なく、有名観光地ばかりを巡ることになった。
すっかり気温の下がった秋のNYを抜けて、僕はペルー、リマ空港にたどり着いた。マチュピチュ、ウユニ塩湖という王道観光を見据えた行程で、日本を出る時から決めていた母親と叔母と合流するというミッションが僕にはあった。強盗事件の後のバタバタもありながら、なんとかスケジュールを調整して僕は1年ぶりに母親とリマで再会した。
空港のロビーで待ち合わせると、痩せ、薄汚れた僕に母親は驚いていた。僕たちはさっそくタクシーに乗り込んでリマのホテルへと向かった。ホテルは市内の、部屋にお風呂とトイレがあるタイプの部屋だった。バスタオルもあった。久しぶりの感覚に、僕は日本人らしさを僅かながら取り戻した気がした。バックパッカーという息苦しさが、果たして本当に必要なものなのかどうか、時々わからなくなっていた自分にとってはより考えさせられる瞬間だった。
翌日から僕たちはバスでナスカへと移動し、地上絵を見るためにセスナ機に乗ったり、目抜き通りのレストランで食事をしたりした。セスナ機に酔った母親が嘔吐するさまは可笑しく、誰かと一緒に過ごす時間と旅という豊かさが僕を安堵させた。あらゆる場所で値段交渉をする僕に母親は戸惑っていたけれど、1年で変わってしまった価値観はそのくらいのものだった。
ナスカから今度はマチュピチュへ移動し、高山病に苦しめられ、強盗にも盗られなかったiPhoneをタクシーに忘れてきて失くしても、僕は笑っていた。お土産をたくさん買って、アルパカのステーキなんかを食べて過ごし、ふと見降ろした先のマチュピチュは達成感もあいまって美しく見えた。
バックパッカーとしての経験やプライドをこの時に僕は捨てることができた。何でもみてやろう、という本来の目的を素直に受け入れることができた気がした。そう、僕はただの観光客なんだと、自分を楽観した。旅行者からは賛否両論のマチュピチュは、僕にとってセンチで思い出深い場所になった。
次回、ウユニ塩湖からチチカカ湖、ラパス両替できない地獄を記します。
上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→イスタンブール→カッパドキア→パムッカレ→ボドラム→ギアテネ→メテオラ→ソフィア→ブタペスト→ザコパネ→クラクフ→サラエヴォ→ザグレブ→ヴェネチア→ローマ→ミラノ→バルセロナ→タンジェ→フェズ→マラケシュ→カサブランカ→カイロ→ギザ→アジスアベベ→ヨハネスブルグ→ケープタウン→ドバイ→ニューヨーク→リマ→ナスカ→マチュピチュ・・・
このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。
コペンハーゲンオペラハウス (トリップアドバイザー提供)
デンマーク・国旗
(画像:Wikipedia)
石畳と歴史ある建物、水と緑がおりなす街並みが美しく、にぎやかながらも落ち着いた雰囲気で北欧屈指の人気都市となっている。色鮮やかなニューハウン地区やチボリ公園のようなクリーンな見どころもあれば、クリスチャニアのようなダークスポットもあり、女子旅にも野郎旅にも対応可能な奥深い都市。
コペンハーゲンの市街はコンパクトで、徒歩でも十分巡れてしまう。ほとんどの見どころは市街を東西にむすぶ大通りストロイエ(Stroeget)沿い。
街歩きはホテルが多く集まる中央駅から。
Central Station (トリップアドバイザー提供)
駅を超えるとコペンハーゲンの中心でありランドマークの市庁舎。高さ105mの塔が堂々と広場を見下ろす。
市庁舎からすぐ、チボリ公園(Tivoli)はコペンハーゲン最大の観光名所の1つ。1843年にオープンした世界でも最初の市民向けアミューズメントパークで、あのアンデルセンも足繁く訪れ、ウォルト・ディズニーもここでディズニーランドの着想を得たという。建物は歴史を感じさせる気品があり、緑や水が効果的に配された園内は美しい。とはいえ懐かし系のほのぼの施設ではなく、絶叫系など最新のアミューズメントマシンも備えており、夜は華やかにライトアップされる。大人から子供まで楽しめるスポット。
Tivoli Gardens (トリップアドバイザー提供)
チボリ公園の隣にあるのはニイ・カールスベア美術館(Ny Carlsberg Glyptotek)。19世紀にカールスバーグの創業家が開いたもので、ギリシャやローマなどの古代美術とロダンやセザンヌなどの近代美術、2つの時代それぞれで世界的なコレクションを誇る。特に彫刻や彫像が豊富で、ロダンは35点を収蔵する。庭園も美しくゆったりなごめる。
Ny Carlsberg Glyptotek (トリップアドバイザー提供)
デンマークの歴史は古く、初代デンマーク王は6世紀までさかのぼる。
国立博物館は先史時代からヴァイキング時代、栄光の中世から現代までを包括するデンマーク最大のミュージアム。
かつては王宮の一部であった建物自体も芸術的。
The National Museum of Denmark (トリップアドバイザー提供)
クリスチャンスボー城(Christiansborg Slot)はかつての王宮跡。12世紀に建造され、以降数度の改築を繰り返してきた。デンマーク最高の格式をほこる建物として、現在は国会議事堂、内閣府、最高裁判所の三権施設がおかれているほか、迎賓館としても使われている。
地下は建造当時の痕跡が廃墟化し、良好な状態で保存されている(建て替え時に偶然発見された)。
Paleis Christiansborg (Christiansborg Slot) (トリップアドバイザー提供)
そして市庁舎から1kmほど続くにぎやかな通りが北欧最大規模のショッピングスポット、ストロイエ(Stroeget)だ。クリスチャンスボー城のすぐ北を通っている。
石畳を歴史ある建物が取り囲む欧州らしい光景で、チェーン店からハイブランドまでが集まるお土産選びにも散策にも便利なエリア。オープンエアのカフェで人通りや大道芸を眺めるのも楽しい。
Stroeget (トリップアドバイザー提供)
高さ35mの円塔(Rundetaarn)はもともと天体観測所として建てられたもの。現在ではれんが造りの外観や市街を見下ろす展望塔として人気のフォトスポットとなっている。
Rundetaarn (トリップアドバイザー提供)
ストロイエを抜けて北東方面、アメリエンボー宮殿(Amalienborg)はかつての貴族の邸宅跡で、4つの棟から構成されている。後に接収され王宮となり、現在でもデンマーク女王・マルグレーテ2世が暮らしている。こちらで有名なのは衛兵の交代式、女王在宮時の毎日正午に実施される。
Amalienborg (トリップアドバイザー提供)
ストロイエの北、広大な庭園の向こうに位置するのはローゼンボー離宮(Rosenborg Castle)。デンマーク王室のコレクションを公開するミュージアムとなっており、王冠や勲章などの宝物が公開されている。邸内も豪華の一言。
Rosenborg Castle (トリップアドバイザー提供)
アメリエンボー宮殿の北に位置するのはデザインミュージアム。手工芸から工業製品まで、地域や時代を超えた広範な展示があり、アジアの美術品も「デザイン」という文脈でコレクションされている。人気の北欧デザインも豊富。建物はかつての市民病院跡で、クラシカルな雰囲気が美しい。併設のカフェやショップも楽しい。
Designmuseum Danmark (トリップアドバイザー提供)
ニューハウン(Nyhavn)は港沿いにカラフルな住宅がならぶ人気スポット。実に写真映えするため、コペンハーゲンの代名詞的光景となっている。その歴史は17世紀にさかのぼり、当時は船乗り、酒場、娼婦などが行き来するあわただしい商業港であった。現在では観光スポットとして住宅がリノベーションされ、レストランやバーが建ち並ぶ。特に陽の長い夏は海と住宅とのコントラストが美しく、ビール片手に散策する住民や旅行者でにぎわう。
Nyhavn (トリップアドバイザー提供)
カステレット要塞はかつてコペンハーゲンを守っていた砦の跡。現在では広大な緑地に彫像が拝された美しい庭園として整備され、市民のなごみスポットとなっている。
Kastellet (トリップアドバイザー提供)
カステレット要塞の先につつましく位置するのが人魚像。かつてはコペンハーゲンのシンボルとして有名であったが、現在ではむしろ世界3大がっかり名所の1つとして知られるようになってしまった(あとの2つはシンガポールのマーライオンとブリュッセルの小便小僧)。像は幾度か破壊されているが、その度に修復・復活している。そういった目で見るとわびさび感もあって意外に悪くない。
The Little Mermaid (Den Lille Havfrue) (トリップアドバイザー提供)
市街の南東側、運河の向こうにひろがるのはクリスチャンハウン地区。歴史的な建物と運河のコントラストが美しい。
この地区を見下ろしているのが救世主教会(Church of Our Saviour)。高さ90mもの尖塔が開放されており、長い階段をのぼると絶景のごほうびが待っている。
Church of Our Saviour (トリップアドバイザー提供)
コペンハーゲンのオペラハウスは4万m2もの広大な面積をほこり、砂岩や大理石で建てられたモダンな建物。外観だけでなく内部も凝りまくっており、メイン観客席の天井は10万5千枚(1.5kg相当)もの黄金レリーフで飾られている。
The Copenhagen Opera House (トリップアドバイザー提供)
特別編・自由都市クリスチャニア
クリスチャニアの旗
(画像:Wikipedia)
Christiania (トリップアドバイザー提供)
クリスチャニアは地下鉄クリスチャンハウン駅から徒歩5分。欧州でも最大規模のヒッピータウンで、海外のガイドブックではコペンハーゲンの観光スポットとしてほぼ筆頭に挙げられている。一方日本のガイドブックでは治安の問題が懸念されあまりおおっぴらに紹介されていない。
1971年にヒッピーが軍の空きバラックを占拠して暮らし始めたのがはじまりで、クルマの入場禁止、非暴力など独自のスローガンを掲げ、自由都市として存続してきた。市当局との対立や和解の歴史を経て、現在ではクリスチャニア基金が一帯および権利を保有している。基金の財源はクリスチャニア・シェアというある種の寄付。シェアを購入しても特になんの権利ももらえないが、パーティーに招待されたりするという特典はある。
(画像:christianiafolkeaktie.dk)
内部はカラフルなペインティングで彩られた家が並び、屋台、ギャラリー、お土産屋などがある。
ドラッグはコペンハーゲンの法令上禁止となっている。だが、ここはコペンハーゲンではなく自由都市クリスチャニア。どちらの論理が通じるかは行ってみなければわからない。なお、クリスチャニアの論理でもハードドラッグは禁止である。
Christiania (トリップアドバイザー提供)
写真撮影が禁止されているエリアもあり、昼でも売人が集う通りもある(その名もプッシャー・ストリート)。入り口に掲げられた注意事項をよく読んで、内部の論理を尊重して行動したい。
Christiania (トリップアドバイザー提供)
デンマークは1940年から45年までナチスドイツの占領下にあった。
当時の様子を示すミュージアムや史跡が残されている。
ユダヤミュージアムといえばユダヤ人迫害の歴史を伝えるものが多いが、コペンハーゲンではひと味違う。
1939年、当時の国王クリスチャン10世は国土や都市の荒廃を避けるために国境線を越えたドイツ軍に降伏。ただし国王は一筋縄ではいかない人物で、国民と一体となってナチスに対する静かな抵抗を続けた。1943年、デンマーク国民はナチスのユダヤ人収容命令に抵抗、多くのユダヤ系市民を隣国の中立国スウェーデンに脱出させた。この出来事は正義を尊ぶデンマーク人の誇りとなっており、ミュージアムでも展示の主役となっている。国立博物館のそば。
Danish Jewish Museum (Dansk Jodisk Museum)
中央駅からわずか2駅、Enghave駅近くにそびえるのはカールスバーグの工場。世界で最初に建てられたカールスバーグの醸造所で、もちろん現役で稼働中。「Visit Carlsberg」というミュージアムが併設されており、ビールの歴史を学んだり、生産プロセスを学んだり、試飲したり、試飲したり、試飲したりして楽しめる。
Visit Carlsberg / Carlsberg Visitor Centre
フレデリクスボー城(Frederiksborg Palace)は市街の北西40kmほどの場所にある。幾度かの改築を経ており、現在の建物は19世紀にビール王カールスバーグ家の援助で再建されたもの。重厚な建物だけでなく、バロック様式の優美な庭園で知られている。
現在では歴史ミュージアムとなっており、絵画や彫刻など王室のコレクションも公開されている。
Frederiksborg Slot
クロンボー城(Kronborg Castle)はデンマークで最も有名な城。ハムレットに登場する城のモデルとして知られ、夏にはハムレットの野外劇が上演される。王の居城でもあり、海峡を監視する砦でもあった。建物は優雅さを保ちつつも、張り巡らされた堀や大砲など軍事史跡としての威容を誇っている。コペンハーゲンの北およそ30km、鉄道でも1本、バスで1時間程度。
Kronborg Castle
ARKEN近代美術館(ARKEN Museum of Modern Art)は市街の西20kmほどにある。
ダミアン・ハーストやグレーソン・ペリーのコレクションで知られ、展示物から建物そのものまでとにかくスタイリッシュ。某観光情報サイトでも名だたるミュージアムをおしのけてコペンハーゲンのトップにランクされるなど、観覧者の評価はきわめて高い。
Arken Museum of Modern Art (トリップアドバイザー提供)
コペンハーゲンから西に40kmほど、デンマーク発祥の地ともされる古都ロスキレは壮麗な大聖堂で有名。
Roskilde Cathedral (トリップアドバイザー提供)
しかし、この地で大聖堂以上に評価が高いのはヴァイキング船博物館。
発掘されたヴァイキング船の実物展示や上映、体験コーナーなど、大人も子供も楽しめる施設として人気がある。併設のカフェで名物のフィッシュケーキを味わおう。
Viking Ship Museum (トリップアドバイザー提供)
Voulez Vous (トリップアドバイザー提供)
デンマーク産のチーズや豚肉は日本でもおなじみ。デンマークは酪農王国で、乳製品と豚肉が名高い。海の幸にも恵まれており、地元のニシンやサーモン、ウナギなども食卓にのぼる。
隣接するドイツ料理の影響が大きく、ソーセージやライ麦パン、ジャガイモを多用する。伝統的なデンマーク料理は煮込みやグリルなどシンプルな調理法が多い。
名物料理は豪華なオープン・サンドのスモーブロー。具材はハムやソーセージ、レバーペースト、チーズや魚のマリネなど多種多様。さらに白パンやライ麦パンなど多くの組み合わせがある。美しく盛りつけられたサンドイッチに軽食のイメージはなく、芸術的なよそおい。
北欧はプロテスタントの影響力が強く美食には遠いイメージもあったが、近年は地産食材に着目した新たなムーブメントが生まれている。その代表格が世界一の称号を得たコペンハーゲンのレストラン「ノーマ」。地元の食材をコンセプチュアルに調理するというアイデアが評価され、予約待ちのリストは数万人分ともいわれる。
飲み物はビールが主役で、日本にも輸入されている軽い飲み口のカールスバーグの他、どっしりとした地ビールも多い。
じゃがいもからつくった蒸留酒のアクアビットも味わってみたい。
Noma (トリップアドバイザー提供)
(空路)
成田からスカンジナビア航空の直行便がある。往路は水曜日以外毎日、復路は火曜日以外毎日就航。成田を昼に出て同日の夕方に着くので便利。所要11時間、13万円~。
乗り継ぎ便ではカタール、エミレーツなどの中東系が安く7万円を切ることもあるが、乗り継ぎの所要時間はかなり長い。
価格と所要時間のバランスがいいのはアエロフロートのモスクワ経由便、KLMオランダのアムステルダム経由便、フィンエアーのヘルシンキ便など。いずれも所要14時間程度で10万円を切る。
(陸路)
鉄道でもバスでもドイツ経由が主流。
価格はドイツからのLCCの方が安いこともしばしば。
鉄道の場合はハンブルグからの直行便(高速鉄道ICE)が所要5時間程度
Euroline社の国際バスの場合、ベルリンから所要8時間程度。
(パッケージツアー)
中東系のエアラインを使ったツアーが安く、カタールやエミレーツ利用で5日間の場合6万円台という激安ツアーもある(2名参加の1名価格)。ただしドーハやドバイでの乗り継ぎがあるため現地は実質1~2日と過酷なスケジュール。まともに観光時間がとれるスカンジナビア航空便ツアーなら14万円程度(同)が相場となる。
北欧の人気都市、ヘルシンキやストックホルムを周遊するツアーもある。こちらは日程的にフィンエアー利用が多い。6日間で10万円~。
いずれもコペンハーゲンの高いホテル代を考えると検討価値は高い。
(空港)
コペンハーゲン国際空港(CPH)は市街中心部の南東7kmほどと近い。地名をとって通称カストラップ(Kastrup)空港とも呼ばれる。
1925年開港の歴史ある空港だが、建物はモダンで機能的。スカイトラック社のエアポートランキングでも上位に位置する。
ターミナルは1~3まであり、1は国内線、2と3が国際線。ターミナル3が最も新しい。KLMオランダのアムステルダム便、フィンエアーのヘルシンキ便はターミナル2。スカンジナビア航空の成田直行便は3を利用する。
空港のターミナル3と鉄道が直結しており、コペンハーゲン中央駅まで15分程度。料金はシングルチケットで36デンマーククローネ(660円程度)。
メトロもターミナル3と直結。市街まで15分程度。料金は同じく36デンマーククローネ。
タクシーの場合は300デンマーククローネ程度。
欧州のドイツに接するユラン半島とスカンジナビア半島の間、バルト海には多くの島々がある。デンマークはユラン半島と島々から成っており、コペンハーゲンが位置するのはスカンジナビア半島にほど近い(橋も架かっている)シェラン島の東。
北緯55度とアラスカや樺太の北端にあたる高緯度だが、暖流の影響で緯度からイメージするほど寒くはない。とはいえ冬は昼でも氷点下のこともあるなどそれなりの対策は必要。
ベストシーズンはやはり夏、6月~8月の間。昼間は過ごしやすく白夜で活動時間も長い(昼の長さは17時間ほど)。高緯度で日射しが強いので対策を。
降水量は年間を通して少ないものの、天気は変わりやすい。冬は寒さだけでなく、日照も短い(昼の長さはわずか7~8時間)ためかなり薄暗いイメージ。
デンマークと日本の時差はマイナス8時間。日本の正午が午前4時。サマータイムは3月最終日曜~10月最終日曜で、この間の時差はマイナス7時間。
公用語はデンマーク語。多くのデンマーク人は英語が話せるものの、街の看板やサインはデンマーク語表記が多い。
通貨はユーロではなくデンマーククローネ(DKK)。1デンマーククローネ=18.1円(15年10月時点)。およそ20円と覚えておけばよい。
(画像:Wikipedia)
物価の高さは悩みどころで、何をするにもおおむね東京以上。安いのはビールぐらいというサイフに厳しい街。
ホテルは3つ星で1.5万円~、中級ホテルで2万円代もザラ。タクシーは初乗りで800円程度。特に高いのは外食で、レストランなら25%の税金と15%のサービス料がのるため自動的に4割増しとなる。ランチの目安はレストランなら3千円程度、ディナーでは手ごろな店でも5千円は下らない(それでいて内容は結構しょぼかったり…)。テイクアウトのサンドイッチやファーストフードならなんとか千円以内でおさまる。
高い消費税は手厚い福祉を実現するために必要とされているが旅行者には関係ない話。一応、1店舗につき1日300デンマーククローネ以上の買い物をした場合には19%の税が還付される制度がある。ただしホテルや食事は対象外となってしまう。
日本国内でデンマーククローネが両替出来る場所は限られ、レートも不利。
クレジットカードの通用度が高いのでなるべくカードを使い、現金は現地でクレジットカードからキャッシングするのがよい。再両替レートは悪いので、なるべく使い切ってしまおう。
物価の高さは料金にサービス料が含まれているためでもある。そのためチップの必要はほとんどなく、何か特別な用事を頼んだときのみで十分。
欧州の中では安全とされているが、やはり外国。犯罪の発生率自体は日本を大きく上回る。
旅行者がよく巻き込まれる犯罪としては、スリや置き引きなど。空港やコペンハーゲン中央駅、安ホテルのロビーやレストランでは身辺に注意すること。
ナイトスポットやクラブ近辺では薬物中毒者やギャングなども出歩いている。
特に夜~早朝の中央駅西側ホテル集中地区、線路沿いの西南、長距離バス発着場やハルム広場の南側などが要注意。陽が落ちれば人通りも少なくなり、スリの被害が多くなる。
クリスチャニアではエリアのルールを守り、なるべくツアーでの行動をおすすめしたい。エリア内では大麻をはじめとしたドラッグが公然と流通しているが、くれぐれも好奇心で手を出さないように。日本の大麻取締法には国外犯処罰規定があり、旅先での一服ももちろん違法。
90日以内の観光・出張滞在はビザ不要。
コペンハーゲンの観光名所はかなり集中しているため、徒歩か自転車でなんとかなってしまうかもしれない。公共交通としてはメトロ、バス(水上バス)、鉄道がある。
ミュージアム巡りが目的で子連れなら、72のミュージアムやアトラクションが無料となり、バス、鉄道、メトロに乗り放題となるコペンハーゲン・カードを検討してもいいかも。24時間有効のカードが48ユーロ、48時間で67ユーロ、72時間で79ユーロ。大人1人につき10歳未満の子供2人までがタダとなる。
(タクシー)
メーター制で、安心して利用できる。英語で問題ない。
初乗りは38クローネ(電話で配車した場合)。1kmごとに昼間およそ15クローネ、夜間19クローネ追加。メーター料金は消費税とチップ込み。
(メトロ・バス・鉄道)
すべて料金は共通体系、欧州に多いゾーン制で、市内がかなり細かく区切られている。
市の中心部はゾーン1、周辺はゾーン2か3が割り当てられている。空港はゾーン4に属する。
チケットはシングルチケット、回数券、1日/3日有効のシティパスなどオプションが多く、何が得なのかわかりにくい。自転車を借りるならシングルチケットか回数券、自転車を借りないならばシティパスが便利かもしれない。
シングルチケットと回数券は時間内でのバス・メトロ・近郊鉄道(エスト-)間の相互乗り換えが可能で、1~3ゾーンなら1時間以内、4~6ゾーン以内なら1時間半以内。
改札はなく、チケットは乗車時に黄色いマシンで時刻を記録しなければならない。忘れると無賃乗車扱いで高額の罰金を課せられる。
(鉄道)
鉄道路線は中央駅を中心に拡がっている。
近郊鉄道はエスト-(S-tog)と呼ばれ、赤字に白抜き文字でSのマークが目印。郊外に向かうだけでなく市内にも駅が多く、メトロとチケットも共通。
欧州の諸都市と同じく自転車にやさしい街コペンハーゲン。街のサイズも自転車移動にぴったり。
路面には自転車専用レーンがもうけられており、市内交通の主役といった趣。
旅行者でも使いやすいレンタルサービスが「Bycyklen」。ネットで登録することで街中のレンタルステーションにある自転車を利用できる。GPSナビ付の白い電動サイクルはスタイリッシュ。料金は1時間25デンマーククローネ。月極の場合登録料70クローネで1時間あたり6クローネになる。
個人の自転車貸しサービス、Spinlisterもおすすめ。コペンハーゲンにはかなり多くの登録者がいる。
Scandic Palace Hotel (トリップアドバイザー提供)
北欧の例に漏れず、物価も高いがホテルも高め。ホテル供給は決して少なくないが、人気都市であるためレートは高止まりしている。
3つ星クラスでも1万円以内で探すのはかなり難しく、2万円レベルもザラ。ホステル、ゲストハウスならだいぶ手ごろになるが、それでも個室が5~6千円台、ドミトリーでも3千円を下回るものはほとんどない。
ホテルは中央駅の西~北側に集中している。
個人宅の部屋貸しサービスAirbnbならホテルの半額以下で個室が探せるが、レビューや立地をよく見てからにしよう。
(携帯・モバイル)
デンマークの大手通信事業者はBiBoB、Call me、Fullrate、Telenorなど。プリペイドは3 DK(香港でおなじみ)、OiSTER Mobile、One Mobile、Labaraなどが多い。
3 DKの場合、月間10ギガで99デンマーククローネなど。
OiSTER Mobileの場合、月間1ギガ49クローネ、5ギガ69クローネなど。
One Mobileの場合、月間1ギガ50クローネ、4ギガ100クローネ、20ギガ200クローネなど。
Labaraの場合、2ギガで月間49クローネ、4ギガ79クローネなど。
(WiFi)
レストラン、カフェ、公共交通機関などWiFiの場所は豊富にあり、接続に困ることはない
旅の本屋 のまど
東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/
新刊『日本全国津々うりゃうりゃ 仕事逃亡編』(廣済堂出版)の発売を記念して、作家の宮田珠己さんと珍寺ライターの小嶋独観さんのお二人をお招きして、日本全国の脱力系の面白スポットについてスライドを眺めながら対談トークをしていただきます。今回の新刊は人気シリーズ『日本全国津々うりゃうりゃ』『日本全国もっと津々うりゃうりゃ』に続くシリーズ第3弾で、日本全国の気になる場所をいくつか訪ねて、またまた「宮田ワールド」全開の不思議な旅エッセイになっています。今回のイベントでは、『ヘンな寺社仏閣巡礼』の著者で、「珍寺大道場道場主」として日本全国の不思議で怪しいお寺「珍寺」を探し歩いている小嶋さんを対談相手にお迎えして、お二人がオススメする日本各地に点在する面白スポットを取り上げます。普段あまりトークイベントをしない宮田さんの話を生で聞けるチャンスですよ。宮田さんや小嶋さんのファンの方はもちろん、日本の面白スポットに興味のある方はぜひご参加ください!
※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサイン会も行います。
1964年兵庫県生まれ。大学卒業後、約10年間のサラリーマン生活を経て作家となる。旅エッセイや小説などを執筆。主な著書に『東南アジア四次元日記』、『私の旅に何をする』、『ときどき意味もなくずんずん歩く』、『スットコランド日記』、『だいたい四国八十八ヶ所』、『四次元温泉日記』、『日本全国津々うりゃうりゃ』など。
◆宮田珠己ツイッター
https://twitter.com/John_Mandeville
ウェブサイト「珍寺大道場」道場主。日本やアジアのユニークな神社仏閣、ファンキーな神様、不思議な信仰、巨大すぎる仏像等々を求めて東奔西走の人生を送っている。民俗、美術、宗教、建築、歴史などの視点から現代の信仰シーンを読み解く珍寺ライター。著書に『珍寺大道場』(イースト・プレス)、『ヘンな寺社仏閣巡礼』。
◆小嶋独観HP「珍寺大道場」
http://chindera.com/
【開催日時】 10月22日(木) 19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】 900円 ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】 旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど
協力:廣済堂出版
新刊『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)の発売を記念して、著者でライターの久保田由希さんをゲストにお迎えして、かわいいドイツを巡る旅の楽しみ方ついてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。「歩いてまわる小さなベルリン」、「ベルリンの大人の部屋」など、これまでにドイツやベルリンに関する著作が多数ある久保田さんが今回注目したのは「かわいいドイツ」。ドイツといえば、一般的には質実剛健で真面目で地味、といった印象が強いと思いますが、本書では、おとぎの国のような美しい街並み、伝統が息づくかわいい民芸品や雑貨、おしゃれなカフェなど、定番的なドイツではない見どころ満載の「かわいいドイツ」のおすすめスポットが紹介されています。2002年以降、10年以上ドイツに在住している久保田さんならではの、貴重で最新のドイツのお話が聞けるはずです。久保田さんのファンの方はもちろん、ドイツの文化や歴史に興味のある方はぜひご参加ください!
※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。
東京都出身。日本女子大学卒業後、出版社勤務を経てフリーライターとなる。
ただ単に、住んでみたいという気持ちから、2002年にベルリンへ渡りそのまま在住。
著作やブログを通して、一人でも多くの人にベルリン・ドイツの魅力を伝えるべく情報を発信している。散歩をしながらスナップ写真を撮ることと、ビールが大好き。
著書に『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『ベルリンのカフェスタイル』(河出書房新社)、『ドイツのキッチン・ルール』(誠文堂新光社)、『レトロミックス・ライフ』(グラフィック社)、『歩いてまわる小さなベルリン』(大和書房)など。
◆久保田由希HP「クボタマガジン」
http://www.kubomaga.com/
【開催日時】 11月6日(金) 19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】 900円 ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】 旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
e-mail :info@nomad-books.co.jp
(お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
http://www.nomad-books.co.jp
主催:旅の本屋のまど
協力:清流出版
tabinoteワタベです。
最近私の後記が続いています。田口は今月いっぱいチェンマイに滞在中で・・・、もうすぐ戻ってくるそうです。
さて、前号でもご案内しましたがtabinoteサイトに下川裕治さんの過去メルマガ連載を全編アップしています。
https://tabinote.jp/category/shimokawa/
今後、吉田さん、柳下さん、さるころさんの過去有料連載も公開予定です。
そして、これまでのちょろちょろとほのめかしてきたナゾの新サービスをいよいよ開始します。
安旅情報に飢えた皆様にとってはノドから手が出るようなサービスと自負しています。ご期待下さい。
↓チラ見せ
さてさて、告知はこのあたりで、メルマガ57号をお届けします。
ニュースはやはりエアアジア・ジャパンの復活ですね。セントレア拠点でいよいよ動き出します。台北など独自の国際線も楽しみです。
下川さんのエッセイは禁断のLCC価格について。実際、中長距離ではベトナム航空や中国東方などLCC以上に安いフライトがたくさん出てきますね。短距離線にしても、空港が遠かったり荷物の預け入れフィーを加えると既存の航空会社が安いということもあります。
旅行記はtabinote田口によるやさぐれASEANパス実践記・後編です。なにかにつけて係員に因縁つけられそうなミャンマーにスマホのpdfだけで入国しようとするのはいい度胸ですね。無事通過できてよかったと思います。短い滞在ながらヤンゴン環状線も体験しています。さすがですね。
青木さんの世界一周ノートはいよいよ南米編。さすがの絶景ですね。ゴールが近づくにあたって旅をふりかえり始めたようです。
「あの街」はデンマークのコペンハーゲンをとりあげました。長いです。過去最長のベルリンを超えて歴代トップ。
北欧のどちらかといいうと地味な都市・・・という印象をお持ちの方も印象が変わるかも。
のまどのイベントは10/22の宮田珠己さん×小嶋独観さん、11/6の久保田由希さんです。脱力旅エッセイの宮田さんと珍寺でおなじみ小嶋さんの濃いトークが期待できそうです。久保田さんはベルリンがテーマ、女子率が高そうです。
では、次号もよろしくお願いします。
次回は11月3日(火)の発行予定です。
発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp
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