Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. tabinote旅行記
3a2. 特別レポート
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

トニー・フェルナンデス、スカイマーク支援を断念

経営危機のスカイマークに出資の可能性を示唆していたエアアジアCEOトニー・フェルナンデス氏は、ジャカルタで開催された世界経済フォーラム会場で、報道陣に対して出資を断念したと明かした。2日前に発表されたANAホールディングスが出資するとのニュースを受けての判断と予想される。なお、国内線再参入の時期に関しては、2016年度中というスケジュールを再度表明した。

エアアジア、成田~バンコク線が9900円~、のセール開始

エアアジアXとタイ・エアアジアXは、4月20日~26日、東京・大阪~バンコクが9900円(片道)~を始めとするセールを開始した。搭乗期間は5月1日から7月1日まで。ただし、記者が確認したところすでに東京~バンコク便の9900円チケットはほぼすべてソールドアウトとなっていた。とは言え1万円代のチケットはまだ豊富にありそうなのでチェックしてみよう。
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http://www.airasia.com/jp/ja/promotion/rx0620507.page?icid=iae484hpmba

ユナイテッド、エコノミーの機内食を刷新。アルコールを無料化

ユナイテッド航空は、6月1日よりホノルル線を含む太平洋・大西洋横断路線および、南米線のエコノミークラスで機内食の内容を刷新すると発表した。目玉は現在有料で提供されているビール・ワインの無料化だ。タダだと行って飲みすぎて気分が悪くならないように。

春秋航空、成田~広島線を片道3737円のセール

春秋航空日本は、成田~広島線を対象に片道3737円(諸経費別)のセールを26日まで開催中。対象となる搭乗期間は、5月12日から7月16日まで。座席には限りがあるが日程によってはまだ残っているようだ。

ANA、R2-D2ジェットを発表

ANAは、スターウォーズ特別塗装機「R2-D2」ジェット(B787-9)を今秋にも国際線で運行すると発表した。これは2020年3月までの5年間に渡ってウォルト・ディズニー社と結ばれたプロモーションライセンス契約に基づく『STAR WARSプロジェクト』の一環で、内外に様々なプロモーションを行っていく予定だ。
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https://www.ana.co.jp/pr/15_0406/15-003.html

バニラエアはスポンジボブとコラボ

一方ANA傘下のLCCバニラエアは、米国バイアコム・インターナショナル・メディア・ネットワークスと提携を結び、人気アニメーションシリーズ『スポンジ・ボブ』と今後2年間に渡るスペシャルコラボレーションをスタートする。
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http://www.vanilla-air.com/jp/news/867

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
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下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

滞在型トランジットという航空券

既存の航空会社にできてLCCにはできないこと──。そのひとつにトランジットがある。トランジットというのは、途中降機と訳される。
たとえば、成田空港からバンコクまで行くとする。運賃やスケジュールの関係から台湾のチャイナエアーを選んだとしよう。チャイナエアーは台湾の航空会社だから、台北で必ず乗り換えになる。そして飛行機の便名も変わる。台北の空港に降りるわけで、これをトランジットという。


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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第44回 吉田友和

う うたた寝

 うららかな季節のせいなのか、最近眠くて仕方がない。とくにお昼ご飯を食べて、さあ仕事に取りかかろうかなとすると決まって眠くなる。PCの画面に向かっているうちにウトウトしてきて……気がついたら意識が飛んでいたりする。あまり大きな声で言えないが、実はこれを書いているいまも、うたた寝から目覚めたばかりだ。
 旅行中もよく睡魔に襲われる。たとえば飛行機に乗り込むと、離陸を待たずして眠りに落ちてしまう。自分の場合、長い機内時間は読書タイムとしている。


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3a. tabinote旅行記 はじめてのフィリピン(おまけ)

はじめに

tabinote田口です。このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
また、tabinoteは自分だけのユニークな旅行プラン作成のお手伝いをするサービスです。このメルマガを読んでどこかへ行きたくなったら、ぜひtabinoteまでご相談ください。


(本事例は2015年3月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいており、実際にtabinoteスタッフが体験した旅程と写真を使用しています。)


2週にわたってフィリピンの報告をさせていただいたわけだが、最後にこの旅行でいちばん印象に残った事を付け加えさせていただきたい。

渡航初日、ニノイ・アキノ国際空港第3ターミナルをSIMカードを求めてうろついていた時のことだ。

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な、なんだお前は!!

赤いタキシードを着てとびっきりの笑顔でポーズを取るこいつに目を奪われ、思わず駆け寄ってしまった。
これがオレと「Jollibee」の出会いであった。

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「Jollibee」とは、フィリピン全土に1200店、中国や香港など国外にも160店を構える巨大ファーストフードチェーン。
世界各国でファーストフードのシェアトップを奪うマクドナルドだが、フィリピンには「Jollibee」があるためトップになれないという、まさに国民的チェーン店だ。
とにかくどこに行ってもある。タクシーに乗っていると2,3ブロックに1つはあるという印象。もちろんマニラだけではなくセブ島にも、おそらくほかの島でも同様だろう。
そしてどの店舗も例外なく現地の人で大繁盛しているのだ。
俄然興味が出たオレは、その後「Jollibee」を見かけるたびに入店してしまうため、同行した妻に呆れられたものだ。

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とにかく「Jollibee」はかわいい!!
40代のおっさんが言うのもなんだがかわいい!!

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ポーズがかわいい!!

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ポコっと出たお腹がかわいい!!

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見かけるたびに記念写真を撮らないわけにはいかないくらいかわいいのだ!!

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もちろんかわいいだけじゃなくて肝心の料理もうまい。
ハンバーガーは肉とチーズがたっぷり。マックよりも野趣あふれる感じだ。

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そしてこの太くて柔らかいスパゲッティー。ナポリタンではなくなんだか甘いタレが絶妙だ。
新潟名物みかづきの「イタリアン」に少し似ているといえばわかる人にはわかるだろうか。
付け合せの春巻きもたまらない。

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ビーフにペッパーソースとガーリックチップをふりかけたもの。これをごはんと一緒にかっ込む。うまくないわけがない。

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そしてこのハンバーグ。かかっているのはグレイビーソースにマッシュポテト。完璧すぎる。

他にもフライドチキン(もちろんグレイビーソースがかかっている)や、フィリピン料理のパラボックやバッチョイといったメニューも揃っている。
もう一週間滞在して全メニューを制覇したかった。

最近東京・渋谷にアメリカのメキシカンファーストフード「タコ・ベル」が出店したようだが、誘致すべきは「Jollibee」だ!「Jollibee」しかない!!
本気で禁断症状が出始めている……。

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3a2. 特別レポート!成田第3ターミナル徹底紹介

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成田は既に国内線の2/3がLCC、ついに専用ターミナルオープン

成田空港第3ターミナルはこの4/8にオープンしたばかり。

第3ターミナルはLCC専用となる。
成田空港はLCC需要が急増しており、14年冬ダイヤで国際線の7%、国内線の67%がLCCとなっている。実に国内線は2/3がLCCだ。
ちなみに、LCC利用が多いイメージのある関西空港の場合でも国際線22%、国内線60%であり、国内線に限っては成田が上回っている状態。

このような利用者の動きと、LCC側からのより使用料が安いターミナルを望む声があわさって、成田空港がLCC専用新ターミナルの開設を発表したのは2014年の秋。その新ターミナルがいよいよ開業した。

今回はtabinoteならではの実測調査をもとに新ターミナルの概要をお届けする。

(参考:成田国際空港株式会社ニュースリリース国土交通省

新第3ターミナルの概要

成田国際空港第3ターミナル
(画像:成田国際空港株式会社)

新第3ターミナルに乗り入れるLCCは以下の通り。すべてのLCCが乗り入れているわけではないことに注意したい。特に、ピーチおよび多くの国際線LCCは第1、第2を引き続き使用する。
一覧表
(画像:tabinote)

第3ターミナルの旅客取り扱い能力は年間750万人で、延べ床面積は約6.6万m2となっている。第1は45.5万m2、第2が40.6万m2となっており、第3は旅客運送という機能性に軸足を置いたコンパクトな設計となっている(建設費用も通常のおよそ半分で済んだという)。

コンセプトは「気軽に」「機能的」「わくわく」の3つとなっており、低コスト設計ながらわかりやすい導線や巨大なフードコートなど、利便性と快適性を追求しているのが特徴。
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(画像:tabinote)

場所は第2ターミナルの北側をすこし延長したような形で建設されており、第2ターミナルからの距離は500m、専用アクセス通路を経由して徒歩で公称15分程度かかる。第2ターミナルからの連絡バスが運行しており、第2ターミナル1階の24番バス乗場から第3ターミナル1階のターミナル連絡バス乗場まで公称約5分。逆に第3から第2までは同10~15分かかる模様。
第1からは東成田駅を経由する無料連絡バスがあり、やはり15分程度とされている。

第3ターミナルの本館は1~3階の3層からなり、1階は手荷物引き渡し、2階がロビー&チェックイン&国内線出発エリア、3階が免税&国際線出発エリアとなっている。特徴的なのは出発ロビーと到着ロビーの機能が統合された2階部分で、こちらは24時間オープン。450席の巨大なフードコートには開業時点で「宮武讃岐うどん」「リンガーハット」「フレッシュネスバーガー」「洋丼屋ONE BOWL」「ぼてぢゅう屋台」「TATSU SUSHI」「カフェベネ」の7店が入る。いずれも営業時間は4時~21時ラストオーダーとなっている。21時~翌4時までの食事は唯一の24時間営業店であるローソンを利用する。

第3タミへのアクセス

さて、第3ターミナルへのアクセスは断然バスがおすすめだ。
東京駅から片道900~1,000円と格安の京成バス(東京シャトル)やJRバス(THEアクセス成田)は本数も充実、早朝(3:30~)や深夜(~23:15)でも運行している。
他にも都内や近郊都市とを結ぶ高速バスがある。
バスなら第3ターミナルまで直接行ってくれるのも便利だ(ただし、バスの乗降場と第3ターミナルは徒歩で約2分程度必要)。

電車の場合は最寄りが「空港第2ビル駅」となり、第2ターミナルから15分ほどかかるとされている(徒歩15分、バスは所要5分だがバス乗り場までの移動や待ち時間でほとんど同じくらい必要とか)。
クルマの場合、最寄りの駐車場は第2ターミナル直結のP2駐車場となり、やはり20分程度の移動が必要とされている。

(参考:成田空港第3ターミナル:アクセス


第3タミ・現地実測レポート

アクセス:バスで東京駅から直行する場合

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(画像:tabinote)

4月某平日の早朝、東京駅八重洲口からJRのTHEアクセス成田に乗車。
乗車口が駅直結で京成バスよりも近く、事前予約も不要、トイレ付きでシートも広いといいことづくめ。正直言って同じような値段なら京成バスに乗る理由は無いと感じた。
さて、6時10分発のバスが到着したのは7時22分。所要72分。東京駅から第2ターミナルまでおおむね所要60分というイメージがあったが、朝ということもありやや時間がかかったようだ。第2から第3までは公称5分となっているが、もう少し余裕を見ておいた方がよさそうだ。
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バス発着場からターミナル建物まで60m。ここから陸上トラックを模した導線が続いている。ターミナル構内までは徒歩1~2分程度。
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(画像:tabinote)

アクセス:第2ターミナルから連絡バスを使う場合
早朝の場合連絡バスは頻繁に運行している。所要時間は実測で5分。
ただし、昼間は本数も少ない。バス待ちの時間などを考えると10分程度見ておいた方がいいだろう。
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(画像:tabinote)

アクセス:第2ターミナルから徒歩の場合
第2ターミナルの端から案内板に従って歩くと例の陸上導線が続いている。
第3ターミナルまではおよそ500m。長いので途中に休憩所が設けられるなど、やけに遠いのでは?という印象があるが実は近かった。
ややスタスタ歩きであったが、途中写真も撮りつつ成人男性が歩いて実測7分。ほとんどバスと変わらない結果となった。バスを待つくらいなら歩いてしまった方が早いかもしれない。
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(画像:tabinote)

アクセス:第1ターミナルから連絡バスを使う場合
第1ターミナルは離れており、徒歩移動は現実的でない。
第1→第2→第3を周遊するバスに乗るか、第2まで徒歩もしくはバスで移動し、第2で第2までの連絡バスに乗る。IMGP2977_R
周遊バスは本数が少ないのでかなり待つことになる。第2に移動して第1までの連絡バスを探すのがよい。

第1ターミナル⇔第2ターミナル間は実測で所要9分。第1と第3の移動は乗り継ぎがうまくいったとして15分程度かかる。実際にはもう少し余裕をみておいた方がいいだろう。

設備
バスであれ徒歩であれ、連絡通路がターミナル3の2階に到着する。
1階は荷物受け取りの他は両替商があるだけ。出発時に訪れる必要は無いと思われる。

入り口からは各社のチェックインカウンターが並んでいる。
チェジュ、春秋航空、ジェットスター、バニラの順。
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(画像:tabinote)

カウンターの側面に各種ショップ。唯一の24時間営業店ローソンが好位置に陣取っている。
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(画像:tabinote)

カウンターを抜けるとフードコートとショップ。
フードコートは450席のスケール。ダクトむき出しの天井に木のテーブルが並ぶモダンなつくり。
空港初出店のフレッシュネスバーガー、リンガーハット、カフェベネなど人気店がそろう。
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(画像:tabinote)

ベッド状の椅子もあり、空港夜明かしにも対応。
柱には携帯の充電口があるが、すでに満杯だった。
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(画像:tabinote)

フードコートを抜けると検査口。
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(画像:tabinote)

全般に、必要な機能を凝縮したつくりという印象。導線もさることながら、構内自体がコンパクトなつくりになっており、迷うことはないと思われる。フードコートや書店など待ち時間が長くても快適に滞在できるし、よほど待ち時間が長ければ隣の第2ターミナルに移動してもいい。
一方、寝ることができるベッド状のベンチは限られた数しかなく、夜明かし客が多い場合には居場所を探すのに困るかもしれないと感じた。また、24時間営業のレストランがもっと増えるとよいかもしれない。


【おまけ】
最後に、同様にLCC専用(実質ピーチ専用)となっている関空第2ターミナルとの比較を。
関空第2ターミナルといえば英国スカイトラックス社が「ベスト・ローコスト・ターミナル 2015」と評価したLCCターミナルのお手本。

関空第2ターミナルの延べ床面積はおよそ3万m2、なので成田第3の1/2未満。ショップやフードコートなど設備の充実度は成田に軍配があがる。アクセスも、第2から徒歩で行ける成田の方が有利(関空第2は第1ターミナルからバス移動で時間がかかる)。正直成田の方が上です。来年の「ベスト・ローコスト・ターミナル」は成田と関空で独占か?
とはいえ、成田の機能性やシンプルで明るい設計は関空を手本にしたように見えるフシもあり、日本のLCC利用拡大のために今度ともそれぞれがんばって欲しいと思う次第でありました。

(この後取材班は第1ターミナルに移動しピーチの搭乗手続きに向かいました…)

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3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
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青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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3b. 世界一周ノート 第29回:モロッコ

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ジブラルタル海峡をフェリーで渡ると、何だか少し太陽に近づいたような錯覚があった。それは海が近いからでも、港が近いからでもなくて、本当に南へと向かったからだった。

スペイン南部から既に顔を覗かせていたアラブ系の人々の表情が、より柔和に、白く立ち並ぶ家々の間に、表通りを埋め尽くすカフェの間に現れていた。僕は港町タンジェの中心地でバスを降り、タバコを買ってカフェに入った。
モロッコの物価は安かったし、ローカルのカフェの居心地も抜群だった。それは冷た過ぎず、温か過ぎず、程よい好奇の視線を受けるという、旅人独自のわがままな価値観に沿った居心地ではあったけれど、その親しみやすさは紛れもなく本当だった。
僕は平日の昼間からカフェテラスでチェスに興じる人たちを横目に、次の目的地を案じた。何となく、急ぎたいような気がして、僕はモロッコで許された時間を使って目一杯移動してみることにした。
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タンジェの町にはとどまらず、僕はその日のバスでフェズという旧市街が有名な街を目指した。
モロッコで旧市街はメディナと呼ばれ、石造りの家々が並ぶ迷路のような構造が特徴的な、モロッコを象徴する場所だった。メディナはモロッコのどの都市にもあって、それは何れも人間の生活感が剥き出しになった混沌とした雰囲気を醸し出していた。同時に観光地としての役割も大きく、安宿や客引きもそこに集まっていた
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メディナを歩いて、屋台で食事を買って、モスクを眺めて散歩をすると、僕にアフリカ大陸に居る感覚は微塵もなかった。ただただ、アラブ圏という大陸を跨いで分散する人々の力強さに圧倒されていた。
メディナで迷うと道案内をすると言ってたくさんの客引きが群がってきた。断ると「迷うぞ、帰れなくなるぞ」なんて脅されたりした。
炎天下の中、丘の上から見下ろしたメディナは人間の営みを生々しく具現化した怪物のようで少し怖かった。
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泥の集落、アイット・ベン・ハドゥは気になっていた場所で、強行スケジュールの中で僕は訪れた。
ローカルバスと乗り合いタクシーを乗り継いで辿り着いたその場所は、荒涼とした乾燥地帯の中に突如現れる異質な建造物だった。何がどうしてこんなことになったか判らないけれど、その迫力に僕は立ち尽くした。そこに居た日本語の喋れる客引きは親切で、お茶を飲ませてくれたり僕のバックパックを無料で預かってくれたりした。お決まりの「奥さんが日本人」という台詞は万国共通なのかもしれないけれど、気にもしなかった。
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その後もマラケシュ・カサブランカと歩いて僕のモロッコは終わってしまったけれど、そこで過ごした時間は穏やかに流れていた気がする。ふいに香る水タバコの甘さや、モロカンサラダ、いつまでもカフェに居座る人々、深夜まで老若男女の姿が絶えない公園。モロッコのそんな風景がヨーロッパを駆け抜けた僕を安堵させた。旅慣れた人にとって、怪しいようで怪しくないアラブを満喫するにはモロッコはうってつけの場所なのかもしれない。
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ただ、乗り合いタクシーは8人乗りだった。そういういい加減さが、やっぱり僕は好きなのかもしれない。
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次回はエジプト編を記します。


世界一周ノート
上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→イスタンブール→カッパドキア→パムッカレ→ボドラム→ギアテネ→メテオラ→ソフィア→ブタペスト→ザコパネ→クラクフ→サラエヴォ→ザグレブ→ヴェネチア→ローマ→ミラノ→バルセロナ→タンジェ→フェズ→マラケシュ→カサブランカ・・・以降、アフリカ、アメリカ、南米と巡りました

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第44回 ホイアン


Hoi An Ancient Town (トリップアドバイザー提供)

ベトナム社会主義共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

美しく保存された伝統的な街並みが欧米のツーリストに人気。歴史的に日本とのつながりも深い。街歩きの他、郊外のミーソン遺跡やフエなど中部の観光地にも近い。リゾートとしても充実しており、ビーチやスパ、洗練された食の評価も高い。

ホイアンはベトナム中部の古い港町。かつてはオランダや中国などとの交易拠点として栄え、ピーク時の17世紀頃には1,000人以上の日本人が暮らしていた。交易拠点が他の都市に移るに従って街は衰退したが、近代化やベトナム戦争の影響を受けずに往時の街並みが保存されることとなった。
1999年には古都フエと共にユネスコ世界文化遺産に登録されたが、フエの人気をしのぎつつある。

ベトナムの交通と言えばクラクションの鳴り止むことがないカオス…というイメージはホイアンには当てはまらない。
旧市街地区は車およびバイクの乗り入れが禁止されており、街歩きをゆったりと楽しめる。

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(画像:Google、A-日本橋(来遠橋)、B-貿易陶磁博物館、C-福建会館、D-潮州会館、E-ホイアン市場、F-ハンディクラフトワークショップ)

ホイアンの旧市街は東西に長い。
南の川沿い、東西に延びるのがバクダン通り(Bach Dang)、その北に並行するのがグエンタイホック通り(Nguyen Thai Hoc)、さらにその北が目抜き通りとなるチャンフー通り(Tran phu)。
南北をつなぐのが来遠橋(日本橋)あたりから北に延びるハイバーチュン通り(Hai Ba Trung)、その東がレロイ通り(Le Loi)、更に東に向かいマーケットあたりから伸びるのがホアンジェウ通り(Hoang Dieu)。これらの通りに囲まれたエリアがいわゆる旧市街となる。

ホイアンの街歩きはどこからでもOK。通りの名前もすぐ覚えてしまうだろう。
どの通りもお土産屋やカフェが連なり活気がある。
まずは、通り沿いに沢山あるチケット売場で観光チケットを買っておこう。橋や古民家、博物館など各所に入場する際に必要となる。

日本橋(来遠橋)は旧市街の西側の起点。1593年、秀吉の時代にこの地で活躍した日本人が建てたとされる橋で、「有朋自遠方来、不亦楽乎」の論語から「来遠橋」と名づけられた。
ベトナム滞在中最もよく使う紙幣といっても過言ではない20,000ドン紙幣に描かれているのもこの橋。夜にはライトアップされ幻想的な光景が見られる。

Japanese Covered Bridge (トリップアドバイザー提供)

日本橋の西には築200年以上になる古民家、馮興家がある。ホイアンに多く残る古民家の中でも最も人気のある建物。黒い建物と赤い提灯の対比が美しい。現在でも子孫が暮らしており、内部にはお土産屋も。

The Old House of Phun Hung (トリップアドバイザー提供)

日本橋から東に続くのがチャンフー通り。ショップや寺院、華人会館(中国の同郷出身者による集会所)などの見どころがならんでおり、夜でも観光客が尽きない。
通り沿いにあるのが貿易陶磁博物館。沈没船から引き上げた品物や発掘された陶磁器などを展示しているが、往年の日本人街や朱印船の様子など日本に関する展示も多い。

ホイアンには五大華人会館(広肇・福建・中華・瓊府・潮州)と呼ばれる古い中華様式の建築があるが、福建会館はその中の1つ。銅鑼の音が聞こえてきそうな「ザ・中華」というべき建物で、内部には天井からいくつもの巨大渦巻き線香がつるされており、異国情緒たっぷり。

Fukian Assembly Hall (Phuc Kien) (トリップアドバイザー提供)

さらに進むと潮州会館が現れる。
透かし彫りの彫刻が見事で、当時流行(?)したのか、日本髪を結った中国人女性をモチーフとしたものも。

Chaozhou Hall (Trieu Chau) (トリップアドバイザー提供)

ここからホアンジェウ通りを南に向かうと、川沿いでバクダン通りにぶつかる。
交差点付近にあるのはホイアン市場。現地の住民も使用しているホイアン最大の市場で、鮮魚や野菜などの生鮮食品から雑貨まで多くの品物がそろう。観光客向けにオーダーメイドで服を仕立てる店も多い。
早朝は魚市場となっているが、10時頃には撤収されてしまう。魚市場の賑わいが見たければ早起きを。


Central Market (トリップアドバイザー提供)

川沿いのバクダン通りもやはり観光客で賑やか。レストランやカフェが並ぶ通りをビール片手にゆったり散策するもよし、小舟に乗ってみるのもいい。夜には屋台の明かりとランタンで幻想的な光景となる。

Hoi An Ancient Town (トリップアドバイザー提供)

バクダン通り沿いにあるハンディクラフトワークショップは伝統工芸品の制作風景を公開している実演販売施設で、お土産探しに最適。伝統舞踊のショーも行っている。
リーチング・アウトは障害者による手工業品店。こちらもセンスのいいお土産が探せると評判。

Hoi An Handicraft Workshop (トリップアドバイザー提供)

Reaching Out Arts and Crafts (トリップアドバイザー提供)

チャンフー通りとバクダン通りに挟まれたグエンタイホック通り、北に向かうレロイ通り沿いにも多くのもショップやカフェが並んでいる。ベトナム雑貨というといわゆるチープでかわいいものが連想されるが、このエリアにはかなり洗練されたアイテムがそろっている。

Tohe Hoi An (トリップアドバイザー提供)

日本橋に戻ったらアンホイ橋を渡って南のアンホイ島に渡ってみよう。
こちらでは毎夜ナイトマーケットが行われており、所せましと屋台が並んでいる。ビールやカクテルを片手に夜市の賑わいを楽しみたい。

Hoi An Ancient Town (トリップアドバイザー提供)


郊外の方に行ってみよう。
旧市街の北にあるのは1647年にここで没した日本人、谷弥次郎兵衛の墓。彼は幕府の外国貿易禁止令によって帰国したもののこの地の恋人に会うために戻ったとされる。時代を感じさせる朽ちた亀甲墓。線香をもったチップをねだるおっさんが高確率で出現するので注意。
場所がわかりにくいのでバイタクがよいかもしれない。

市街から東へ4km、クアダイ・ビーチにはリゾートホテルが集まる。
白い砂浜には欧米人が多く、どこの国かと思うほど。カフェやシーフードの店も多い。

Cua Dai Beach (トリップアドバイザー提供)

クアダイ・ビーチの沖合に浮かぶチャム島まではスピードボートで20分程度。
大部分が軍の管理下におかれているため、美しい海や原生林など手つかずの自然が残されている。
ヤシガニなどのシーフードも名物。海産物の島外持ち出しが禁止されているため、ここでしか味わえないという。

Cham Island (Cu Lao Cham) (トリップアドバイザー提供)

ミーソン遺跡は市街から南西およそ40km。四方を山に囲まれた盆地にあるヒンドゥー寺院跡。
ベトナム中部のヒンドゥー文化は、漢(後漢)の時代におきた林邑国がヒンドゥー教を受け入れたことからはじまっている。遺跡は長い歴史や米軍による対ベトコン砲撃を受けて崩壊が進んでいるが、逆に神秘的な雰囲気を漂わせている。
カンボジアのアンコール・ワットと同じくフランス人により発見され、ユネスコ世界文化遺産に登録された。

My Son Sanctuary (トリップアドバイザー提供)

VELTRA


ホイアンの食といえば、ガイドブックでも必ず触れられている三大名物料理がある。
それは「カオラウ(Cao lau)」、「ホワイトローズ」、「揚げワンタン」。
「カオラウ」は伊勢うどんがルーツとも言われる太めの和え麺で、軟らかく茹でがちなベトナムの他の麺料理とは異なるもちもちした食感が特徴。炒めカオラウというものもある。
「ホワイトローズ」はエビのすり身入りワンタン(米粉の皮)で。同名の料理店が市内の飲食店で饗されるすべてのすり身ワンタンをつくっている。
他にも、幅広面を使った和え麺の「ミークアン」や、チキンライスの「コム・ガー」なども名物。

カオラウ

Duck Cafe (トリップアドバイザー提供)

ホワイトローズ

White Rose (トリップアドバイザー提供)

ホイアンは欧米のツーリストが多く、伝統的なベトナム料理を洗練させたフュージョン系のレストランやシーフードの店、西洋料理のカフェも多い。


日本からの行き方

(空路)
ホイアンに空港はなく、ダナン国際空港(DAD)が最寄りとなる。
日本からの直行便はベトナム航空の成田-ダナン便のみ。月曜以外の毎日運航している。

ハノイもしくはホー・チ・ミンを経由する場合、ベトナム航空、JAL便、ANA(羽田便)などの直行便が便利。経由便と比べても十分に安い。
ホー・チ・ミンまたはハノイからダナンまでの便は豊富にあり、所要1時間程度。LCCのベトジェットなら数千円。

第三国を経由するのも面白い。LCCの香港エクスプレスが香港-ダナン線を就航している他、エアアジアのクアラルンプール/広州-ダナン線というのもある。

(陸路)
ホー・チ・ミンまたはハノイから長距離バスが運航している。エアコン付きで快適。ホー・チ・ミンからは20時間以上、ハノイからはフエを経由してホイアンまで16時間程度。

(パッケージツアー)
ソウルやバンコクと並んで格安ツアーの目玉になりやすいベトナム。ホイアンの場合はハノイやホー・チ・ミンのような激安ツアーはやや少なく、5日間で5万円程度。ダナンやホー・チ・ミン滞在を組み合わせたものが多い。

(空港)
ダナン国際空港(DAD)は市街から3kmと近い。
規模は小さいがガラスを多用したモダンな造り。
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(画像:Wikipedia)

バスなどの公共交通機関はなく、ダナン市街地まではタクシーを利用することになる。

ダナンからホイアンまでの移動は、タクシー、路線バスの2種類。
ダナン市街に用事が無ければそのままダナン空港からタクシーに乗ってホイアンに向かってもいい。ダナン-ホイアン間は30km程度、ほぼ一本道で所要時間も1時間かからない。メーターでおよそ35万ドン~程度。

ダナン市街からホイアン行きの巡回路線バスや旅行代理店の企画するツアーバスが出ている。費用は2~3USドルと格安。
路線バスの場合旧市街から北西にやや離れたバスターミナル、ツアーバスはやはり旧市街外側北東側の発着場に停まる。旧市街の車両乗り入れ禁止区域に泊まる場合は歩いて行くしかない。

ホイアンからダナン空港へはエアポートバスがある。メルセデスの16人乗りミニバンで、クアダイ・ビーチからホイアン市街を経由してダナン国際空港に向かう。事前予約でホテルへのピックアップもしてくれ便利。費用は11万ドン。




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地理と気候

ベトナムは東南アジア、インドシナ半島の東側海側を占め、国土は南北1,700km、東西600kmにおよぶ。
ホイアン観光では季節が非常に重要。
というのも、ホイアンの属する中部はベトナムでも最大の多雨地域で、9~10月の降水量は月間500ミリにも達する。この時期には洪水に見舞われ旧市街が水浸しとなることも。移動がボートになることもあり、旅行はおすすめできない(馮興家などの古民家は、みな1階の荷物や家財をすばやく2階に上げられるような構造となっている)。
予約は乾季のベストシーズン、1月から8月に入れるようにしたい。そして、できれば提灯祭りが開かれる毎月の旧暦14日(以下リンク参照)に予定を入れたい。

日本との時差はマイナス2時間。日本の正午が午前10時。サマータイムはない。


(画像:Google)


言語と通貨

ホイアンは欧米人のツーリストが多く、ホテルや旅行代理店の人間は流ちょうな英語を話す。カフェやレストラン、街の店舗でもかなり英語で用が足りる。おそらくベトナムでも最も言葉に困らないエリア。

もちろんローカルの住民が話すのは公用語であるベトナム語。
漢字文化圏であったが公的な使用は廃止され、現在は声調(声の上がり下がりで語を示すルール)を表記できるクオック・グーというアルファベットが用いられる。ベトナム語の声調は6種類あり、語順によって意味が変わる文法の独特さもあって日本人が習得するハードルは高い。さらに中部のベトナム語は学校で習う正調ベトナム語とは発音が異なる。

物価は安い。タクシーを使う機会は少なく(後述)、移動は徒歩かレンタサイクル。食事も麺が一食100円~、ストリートフードやビールは数十円と小躍りしたくなる安さ。
もっとも何事もピンキリで、1泊2万以上のリゾートホテルに泊まれば食費もそれなりにかかる。

通貨はベトナム・ドン(VND)。1ベトナム・ドン=0.0055円(15年4月時点)。
2万ドン≒110円≒1USドルと覚えておくと便利。
物品には10%の消費税(VAT:Value Added tax)がかかる。
ちなみに1人あたりGDPの比較では、ベトナムは日本のおよそ1/20未満。日本の100円はベトナムの2,000円程度の価値がある、と考えておくと使いすぎないかもしれない。

両替は万国共通でATMによる国際キャッシングが手軽。ATM故障も多いので必ず現金も携帯しておきたい。

日本国内でも成田、羽田、関空でベトナム・ドンに両替することができる。ただしレートは悪いので、現地に飛んでから両替するか現地のATMで調達するようにしたい。
ベトナムは両替商のレート差縮小に動いており、空港の両替所も市中と遜色ない。ダナン空港ならHSBC、Eximbankといった銀行がある。
ホイアン市内でも日本円から両替が可能。レロイ通りとチャンフンダオ通りの角地にあるATMが国際キャッシュカードに対応している。

ベトナム・ドンは再両替のレートが悪いため、あまり一度に多く両替しない方がよい。
以前はベトナム・ドンに両替せず、USドルとクレカでなんとかしてしまうという手もあったが、政府通達により高級ホテルを除いてベトナム・ドン払いが増えている。
一般にドンの方がレートは良く、両替もUSドルからより日本円からの方がレートが良い。

クレジットカードは中級以上のホテル、少し高めのレストランやお土産屋では通じる。

チップの習慣は無いが、たかってくる事例は多い。頼んでもいないサービスを押し売りされUSドルのチップを請求されたら、1USドルのチップはおよそ2万ドンの価値であることを思い起こしたい。彼/彼女のそのサービスに2万ドンの価値があるか…?
市中で2万ドンあったら何が買えるか把握しておくとよいかも。


(画像:Vietnam Navi)


治安とビザ

ベトナムにおいてホイアンはかなり治安のよい方。
旧市街は遅くまで人通りがあり、女性が夜歩いても不安を覚えることはないだろう(旧市街から離れた場所に泊まっている場合は帰路に注意)。

ボッタクリはベトナムだけに多い。何かにつけてローカル客と値段が違うのは当たり前。勘定の二重計上や改造メーターを使った高額タクシーなども報告されている。
とはいえ、ハノイやホー・チ・ミンを経由してきた旅行者ならたやすくあしらえるだろう。


市内交通

「見どころ」で触れた通り、ホイアンの旧市街地区では車およびバイクの乗り入れ規制があり、8:00~11:00、14:00~16:30、18:30~21:00は歩行者天国となる。
また、市街もコンパクトなため、徒歩かレンタサイクルで用が足りてしまう。

(タクシー/バイタク)
旧市街の外側には、遠い場所に泊まっている客をねらったタクシーも多い。タクシーはメーターをそなえており、評判もまずます。15分程度の距離でおよそ6万ドンが相場。

自転車リヤカーのシクロは完全に観光客向け。
1時間で5USドル~。

(レンタサイクル)
ホテルやレンタバイク屋で貸し出している。
1日1ドル程度で借りることができ、どこに行くにも便利。

(レンタバイク)
オートバイのレンタルも多い。郊外のミーソン遺跡やビーチに行くにも便利。
店によっては電動バイクを備えている場合もある。ガソリン代があまり安くないので(3万ドン程度/リットルと)、検討の余地あり。


ホテル

高級リゾートホテルからゲストハウスまで宿の選択肢は広いものの、部屋の供給数はあまり多くない。
リゾートホテルはクアダイ・ビーチ付近、ハイバーチュン通りには安宿が固まっている。
旧市街にもコロニアル様式や中国の伝統様式で建てられた趣あるホテルがある。

宿代はおおむね安めで、4つ星リゾートでも1万円を切る。5千円出せば3つ星の広大なツインルームに泊まれる。
安宿の場合はエアコン、ホットシャワー、WiFi完備で12USドル~程度。安宿は人気ですぐに埋まってしまうので、早めに予約したい。

支払いは政府よりベトナム・ドンで支払うよう通達が出ているが、USドル表記のところもまだ多い模様。
一般に15%の税金がかかるが、含まれている場合も。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
ベトナムはプリペイドが主流で、旅行者も問題無くSIMを購入できる。
ベトナムの携帯会社は最大手のMobiFone、VinaPhone、Viettel Mobile、ロシアとの合弁Gmobile (Beeline)など。
後述の通りホイアンではフリーWiFiが通じているので、他都市滞在予定との兼ね合いで選ぶとよい。

SIMは市中の携帯ショップや個人経営の店まで多くの場所で取り扱っている。通話がいらないのであればデータ通信のみのプランを選択。

通信料は全般に安い。
MobiFoneの場合、「Happy Tourist」SIMがお得。「Happy Tourist Data」プランの場合、20万ドンで容量3G、30日有効。
MobifoneのSIMが挿さっていれば、携帯から「9393」で24時間の日本語サポートを受けることが出来る。

VinaPhoneの場合、
・M50パッケージ:500M:5万ドン/月
・M120パッケージ:1.5G:12万ドン/月
・MAX200パッケージ:無制限:20万ドン/月(ただし3G以上は32kb/s制限)
など。

Viettel Mobileの場合、
・MiMaxパッケージ:600M:7万ドン/月
・Dmaxパッケージ:1.5G:12万ドン/月
・Dmax200パッケージ:3G:20万ドン/月
など。

中国の金盾システムと同様、インターネット接続は政府によって監視されており、FacebookやLineなど、SNSの接続に制限がでる場合がある。

レンタルルーターは1日あたり590円。SIMを買うよりは高いが携帯会社の海外パケット使い放題よりもはるかに安い。

(WiFi)
ホイアン市街にはフリーWiFiが通じており、登録無しで使うことができる。
速度も十分。
街なかのカフェ、レストランでもWiFi探しに苦労することはない。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 4月28日(火)水野仁輔さん&ナイル善己さん トーク&カレーイベント 特製カレー付!
 5月15日(金)下川裕治さん スライド&トークイベント

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「インドよ!」発売記念
◆東京スパイス番長 水野仁輔さん&ナイル善己さん  トーク&カレーイベント◆
「インドのディープな楽しみ方」

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新刊『インドよ!』(マイルスタッフ)の発売を記念して、カレーユニット「東京スパイス番長」の水野仁輔さん、ナイル善己さんの2人をお招きして、インドのディープな魅力についてスライドを眺めながら対談トークをしていただきます。「東京カリ~番長」という出張料理ユニットを立ち上げ全国各地を行脚し、毎年インドに旅して現地でインド料理を習得している水野仁輔さんと、銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」の3代目でインド・ゴア州で1年間料理修業をした経験のあるナイル善己さん。インドに魅了され何度も現地に滞在した経験があり、その楽しみ方を熟知した2人だけに、一般の方が知らないインドの不思議な魅力についてのお話が聞けるはず。東京スパイス番長の水野さん&ナイルさんのファンの方はもちろん、インドの文化や料理に興味のある方はぜひご参加ください!
当日は水野さんとナイルさん2人の特製カレーも食べれますよ!

◆ナイル善己&水野仁輔・合作オリジナルターリー◆
パンジャーブ州(北)、ウエストベンガル州(東)、グジャラート州(西)、ケーララ州(南)から1品ずつ、東西南北のインド料理を盛り合わせた今宵限りの一品です。

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


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水野仁輔(みずのじんすけ)

1974年静岡生まれ。小学校入学前から地元浜松のインドカレー専門店へ通う。上京して都内のインド料理店で基礎を学ぶ。大学卒業後、1999年に出張料理ユニット「東京カリ~番長」を立ち上げ、調理師免許を取得して全国各地を行脚。2008年、自宅にタンドールを導入したせいか「日本人初のインド人」と呼ばれるようになった。書籍を偏愛し、自ら立ち上げた自主制作レーベル「イートミー出版」からマニアックなインド料理本を出し続けている。
◆イートミー出版
http://www.curry-book.com/

ナイル善己(ないるよしみ)

1976年東京生まれ。銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」3代目。南インド・トリヴァンドラム出身のインド独立運動家で、初代創業者のAMナイルを祖父に持ち、2代目の父は各メディアでおなじみのGMナイル。都内イタリア料理店を経てインドのゴア州に渡り、料理学校及び最高級ホテル「シダ・デ・ゴア」にて修行。著書に「ナイル善己のやさしいインド料理」(世界文化社)他。
◆ナイルレストラン
http://www.ginza-nair.co.jp/


【開催日時】  4月28日(火)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   1,500円(「東京スパイス番長」特製カレー付)
                   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:マイルスタッフ


新刊「『裏国境』突破 東南アジア一周大作戦」発売記念
◆下川裕治さん  スライド&トークショー◆
「東南アジアの裏国境越え紀行」

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新刊『「裏国境」突破 東南アジア一周大作戦』(新潮文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、東南アジアの裏国境越えの旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。超過酷なユーラシア大陸を横断する鉄道旅や格安エアラインで世界一周した下川さんが今回挑戦したのは東南アジアの「マイナー国境」をひたすら越える旅。自他共に認める「国境好き」ならではの嗅覚でタイのバンコクからカンボジア、ベトナムを経てラオス、そして最大の難関ミャンマーへ、手に汗握るインドシナ裏道紀行になっています。旅の途中でおんぼろバスがブレーキ不能で転倒するなど、様々な困難や試練を味わった下川さんの貴重な東南アジア裏国境情報が聞けるはずです。下川ファンの方はもちろん、国境フェチの方や東南アジア周遊旅に興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


下川裕治(しもかわゆうじ)

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1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『週末アジアでちょっと幸せ』『「行きづらい日本人」を捨てる』 等。

◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/


【開催日時】  5月15日(金)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
  ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:新潮社

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6. 編集後記

みなさまこんにちは、tabinote田口です。とある事情により、先週は仙台、今週は新潟を訪れました。どちらもバスで行ったのですが、最近のバスはシートも広く快適ですね。
いま国内の長距離移動は、早くて安いLCC、遅くてとても安いバスの争いになっているように感じます。そこそこ速くて高い電車はかなり分が悪いですね。

というわけでtabinoteメールマガジンVol.046をお届けします。
下川さん連載は、24時間以内なら経由地に無料で滞在できるトランジットについてです。うまく使うと1都市余分に訪れることができるすばらしい仕組みです。
吉田さん連載は、うたた寝について。旅先でぼんやりうたた寝してすごすって、なんて贅沢なんでしょう。
青木さんの世界一周ノートは、つらそうだったヨーロッパを出てついにアフリカ大陸突入です。モロッコは僕も行ったことがありますが、本当にいごこちいいところです。
tabinote旅行記はわたくし田口のフィリピン最終回。すみません、グルメじゃないんです。
特別レポートとして、先日オープンした成田第3ターミナルの徹底紹介記事も作成しました。今後もこのような取材はどんどん行きたいと思っています。
世界あの街この街は、ベトナムのホイアンとなります。ホーチミン、ハノイと訪れた方、今度はこちらに行ってみるのはいかがでしょうか。
旅の本屋のまどでは、本メルマガに記載して頂いている下川さんの新刊「『裏国境』突破 東南アジア一周大作戦」発売記念のスライド&トークショーがあります。

さて、次回5/5(火)は、連休でお休みをいただきます。
第47号は5月19日(火)の発行予定です。


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

166031
一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は5月19日(火)の発行予定です。

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tabinoteメールマガジン 2015/04/21号 Vol.046 無料版

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. tabinote旅行記
3a2. 特別レポート
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

トニー・フェルナンデス、スカイマーク支援を断念

経営危機のスカイマークに出資の可能性を示唆していたエアアジアCEOトニー・フェルナンデス氏は、ジャカルタで開催された世界経済フォーラム会場で、報道陣に対して出資を断念したと明かした。2日前に発表されたANAホールディングスが出資するとのニュースを受けての判断と予想される。なお、国内線再参入の時期に関しては、2016年度中というスケジュールを再度表明した。

エアアジア、成田~バンコク線が9900円~、のセール開始

エアアジアXとタイ・エアアジアXは、4月20日~26日、東京・大阪~バンコクが9900円(片道)~を始めとするセールを開始した。搭乗期間は5月1日から7月1日まで。ただし、記者が確認したところすでに東京~バンコク便の9900円チケットはほぼすべてソールドアウトとなっていた。とは言え1万円代のチケットはまだ豊富にありそうなのでチェックしてみよう。
mb-150420-thailand-jpja
http://www.airasia.com/jp/ja/promotion/rx0620507.page?icid=iae484hpmba

ユナイテッド、エコノミーの機内食を刷新。アルコールを無料化

ユナイテッド航空は、6月1日よりホノルル線を含む太平洋・大西洋横断路線および、南米線のエコノミークラスで機内食の内容を刷新すると発表した。目玉は現在有料で提供されているビール・ワインの無料化だ。タダだと行って飲みすぎて気分が悪くならないように。

春秋航空、成田~広島線を片道3737円のセール

春秋航空日本は、成田~広島線を対象に片道3737円(諸経費別)のセールを26日まで開催中。対象となる搭乗期間は、5月12日から7月16日まで。座席には限りがあるが日程によってはまだ残っているようだ。

ANA、R2-D2ジェットを発表

ANAは、スターウォーズ特別塗装機「R2-D2」ジェット(B787-9)を今秋にも国際線で運行すると発表した。これは2020年3月までの5年間に渡ってウォルト・ディズニー社と結ばれたプロモーションライセンス契約に基づく『STAR WARSプロジェクト』の一環で、内外に様々なプロモーションを行っていく予定だ。
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https://www.ana.co.jp/pr/15_0406/15-003.html

バニラエアはスポンジボブとコラボ

一方ANA傘下のLCCバニラエアは、米国バイアコム・インターナショナル・メディア・ネットワークスと提携を結び、人気アニメーションシリーズ『スポンジ・ボブ』と今後2年間に渡るスペシャルコラボレーションをスタートする。
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http://www.vanilla-air.com/jp/news/867

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

滞在型トランジットという航空券

既存の航空会社にできてLCCにはできないこと──。そのひとつにトランジットがある。トランジットというのは、途中降機と訳される。
たとえば、成田空港からバンコクまで行くとする。運賃やスケジュールの関係から台湾のチャイナエアーを選んだとしよう。チャイナエアーは台湾の航空会社だから、台北で必ず乗り換えになる。そして飛行機の便名も変わる。台北の空港に降りるわけで、これをトランジットという。


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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第44回 吉田友和

う うたた寝

 うららかな季節のせいなのか、最近眠くて仕方がない。とくにお昼ご飯を食べて、さあ仕事に取りかかろうかなとすると決まって眠くなる。PCの画面に向かっているうちにウトウトしてきて……気がついたら意識が飛んでいたりする。あまり大きな声で言えないが、実はこれを書いているいまも、うたた寝から目覚めたばかりだ。
 旅行中もよく睡魔に襲われる。たとえば飛行機に乗り込むと、離陸を待たずして眠りに落ちてしまう。自分の場合、長い機内時間は読書タイムとしている。


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3a. tabinote旅行記 はじめてのフィリピン(おまけ)

はじめに

tabinote田口です。このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
また、tabinoteは自分だけのユニークな旅行プラン作成のお手伝いをするサービスです。このメルマガを読んでどこかへ行きたくなったら、ぜひtabinoteまでご相談ください。


(本事例は2015年3月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいており、実際にtabinoteスタッフが体験した旅程と写真を使用しています。)


2週にわたってフィリピンの報告をさせていただいたわけだが、最後にこの旅行でいちばん印象に残った事を付け加えさせていただきたい。

渡航初日、ニノイ・アキノ国際空港第3ターミナルをSIMカードを求めてうろついていた時のことだ。

03

な、なんだお前は!!

赤いタキシードを着てとびっきりの笑顔でポーズを取るこいつに目を奪われ、思わず駆け寄ってしまった。
これがオレと「Jollibee」の出会いであった。

04

「Jollibee」とは、フィリピン全土に1200店、中国や香港など国外にも160店を構える巨大ファーストフードチェーン。
世界各国でファーストフードのシェアトップを奪うマクドナルドだが、フィリピンには「Jollibee」があるためトップになれないという、まさに国民的チェーン店だ。
とにかくどこに行ってもある。タクシーに乗っていると2,3ブロックに1つはあるという印象。もちろんマニラだけではなくセブ島にも、おそらくほかの島でも同様だろう。
そしてどの店舗も例外なく現地の人で大繁盛しているのだ。
俄然興味が出たオレは、その後「Jollibee」を見かけるたびに入店してしまうため、同行した妻に呆れられたものだ。

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とにかく「Jollibee」はかわいい!!
40代のおっさんが言うのもなんだがかわいい!!

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ポーズがかわいい!!

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ポコっと出たお腹がかわいい!!

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見かけるたびに記念写真を撮らないわけにはいかないくらいかわいいのだ!!

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もちろんかわいいだけじゃなくて肝心の料理もうまい。
ハンバーガーは肉とチーズがたっぷり。マックよりも野趣あふれる感じだ。

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そしてこの太くて柔らかいスパゲッティー。ナポリタンではなくなんだか甘いタレが絶妙だ。
新潟名物みかづきの「イタリアン」に少し似ているといえばわかる人にはわかるだろうか。
付け合せの春巻きもたまらない。

09

ビーフにペッパーソースとガーリックチップをふりかけたもの。これをごはんと一緒にかっ込む。うまくないわけがない。

10

そしてこのハンバーグ。かかっているのはグレイビーソースにマッシュポテト。完璧すぎる。

他にもフライドチキン(もちろんグレイビーソースがかかっている)や、フィリピン料理のパラボックやバッチョイといったメニューも揃っている。
もう一週間滞在して全メニューを制覇したかった。

最近東京・渋谷にアメリカのメキシカンファーストフード「タコ・ベル」が出店したようだが、誘致すべきは「Jollibee」だ!「Jollibee」しかない!!
本気で禁断症状が出始めている……。

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3a2. 特別レポート!成田第3ターミナル徹底紹介

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成田は既に国内線の2/3がLCC、ついに専用ターミナルオープン

成田空港第3ターミナルはこの4/8にオープンしたばかり。

第3ターミナルはLCC専用となる。
成田空港はLCC需要が急増しており、14年冬ダイヤで国際線の7%、国内線の67%がLCCとなっている。実に国内線は2/3がLCCだ。
ちなみに、LCC利用が多いイメージのある関西空港の場合でも国際線22%、国内線60%であり、国内線に限っては成田が上回っている状態。

このような利用者の動きと、LCC側からのより使用料が安いターミナルを望む声があわさって、成田空港がLCC専用新ターミナルの開設を発表したのは2014年の秋。その新ターミナルがいよいよ開業した。

今回はtabinoteならではの実測調査をもとに新ターミナルの概要をお届けする。

(参考:成田国際空港株式会社ニュースリリース国土交通省

新第3ターミナルの概要

成田国際空港第3ターミナル
(画像:成田国際空港株式会社)

新第3ターミナルに乗り入れるLCCは以下の通り。すべてのLCCが乗り入れているわけではないことに注意したい。特に、ピーチおよび多くの国際線LCCは第1、第2を引き続き使用する。
一覧表
(画像:tabinote)

第3ターミナルの旅客取り扱い能力は年間750万人で、延べ床面積は約6.6万m2となっている。第1は45.5万m2、第2が40.6万m2となっており、第3は旅客運送という機能性に軸足を置いたコンパクトな設計となっている(建設費用も通常のおよそ半分で済んだという)。

コンセプトは「気軽に」「機能的」「わくわく」の3つとなっており、低コスト設計ながらわかりやすい導線や巨大なフードコートなど、利便性と快適性を追求しているのが特徴。
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(画像:tabinote)

場所は第2ターミナルの北側をすこし延長したような形で建設されており、第2ターミナルからの距離は500m、専用アクセス通路を経由して徒歩で公称15分程度かかる。第2ターミナルからの連絡バスが運行しており、第2ターミナル1階の24番バス乗場から第3ターミナル1階のターミナル連絡バス乗場まで公称約5分。逆に第3から第2までは同10~15分かかる模様。
第1からは東成田駅を経由する無料連絡バスがあり、やはり15分程度とされている。

第3ターミナルの本館は1~3階の3層からなり、1階は手荷物引き渡し、2階がロビー&チェックイン&国内線出発エリア、3階が免税&国際線出発エリアとなっている。特徴的なのは出発ロビーと到着ロビーの機能が統合された2階部分で、こちらは24時間オープン。450席の巨大なフードコートには開業時点で「宮武讃岐うどん」「リンガーハット」「フレッシュネスバーガー」「洋丼屋ONE BOWL」「ぼてぢゅう屋台」「TATSU SUSHI」「カフェベネ」の7店が入る。いずれも営業時間は4時~21時ラストオーダーとなっている。21時~翌4時までの食事は唯一の24時間営業店であるローソンを利用する。

第3タミへのアクセス

さて、第3ターミナルへのアクセスは断然バスがおすすめだ。
東京駅から片道900~1,000円と格安の京成バス(東京シャトル)やJRバス(THEアクセス成田)は本数も充実、早朝(3:30~)や深夜(~23:15)でも運行している。
他にも都内や近郊都市とを結ぶ高速バスがある。
バスなら第3ターミナルまで直接行ってくれるのも便利だ(ただし、バスの乗降場と第3ターミナルは徒歩で約2分程度必要)。

電車の場合は最寄りが「空港第2ビル駅」となり、第2ターミナルから15分ほどかかるとされている(徒歩15分、バスは所要5分だがバス乗り場までの移動や待ち時間でほとんど同じくらい必要とか)。
クルマの場合、最寄りの駐車場は第2ターミナル直結のP2駐車場となり、やはり20分程度の移動が必要とされている。

(参考:成田空港第3ターミナル:アクセス


第3タミ・現地実測レポート

アクセス:バスで東京駅から直行する場合

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(画像:tabinote)

4月某平日の早朝、東京駅八重洲口からJRのTHEアクセス成田に乗車。
乗車口が駅直結で京成バスよりも近く、事前予約も不要、トイレ付きでシートも広いといいことづくめ。正直言って同じような値段なら京成バスに乗る理由は無いと感じた。
さて、6時10分発のバスが到着したのは7時22分。所要72分。東京駅から第2ターミナルまでおおむね所要60分というイメージがあったが、朝ということもありやや時間がかかったようだ。第2から第3までは公称5分となっているが、もう少し余裕を見ておいた方がよさそうだ。
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バス発着場からターミナル建物まで60m。ここから陸上トラックを模した導線が続いている。ターミナル構内までは徒歩1~2分程度。
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(画像:tabinote)

アクセス:第2ターミナルから連絡バスを使う場合
早朝の場合連絡バスは頻繁に運行している。所要時間は実測で5分。
ただし、昼間は本数も少ない。バス待ちの時間などを考えると10分程度見ておいた方がいいだろう。
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(画像:tabinote)

アクセス:第2ターミナルから徒歩の場合
第2ターミナルの端から案内板に従って歩くと例の陸上導線が続いている。
第3ターミナルまではおよそ500m。長いので途中に休憩所が設けられるなど、やけに遠いのでは?という印象があるが実は近かった。
ややスタスタ歩きであったが、途中写真も撮りつつ成人男性が歩いて実測7分。ほとんどバスと変わらない結果となった。バスを待つくらいなら歩いてしまった方が早いかもしれない。
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(画像:tabinote)

アクセス:第1ターミナルから連絡バスを使う場合
第1ターミナルは離れており、徒歩移動は現実的でない。
第1→第2→第3を周遊するバスに乗るか、第2まで徒歩もしくはバスで移動し、第2で第2までの連絡バスに乗る。IMGP2977_R
周遊バスは本数が少ないのでかなり待つことになる。第2に移動して第1までの連絡バスを探すのがよい。

第1ターミナル⇔第2ターミナル間は実測で所要9分。第1と第3の移動は乗り継ぎがうまくいったとして15分程度かかる。実際にはもう少し余裕をみておいた方がいいだろう。

設備
バスであれ徒歩であれ、連絡通路がターミナル3の2階に到着する。
1階は荷物受け取りの他は両替商があるだけ。出発時に訪れる必要は無いと思われる。

入り口からは各社のチェックインカウンターが並んでいる。
チェジュ、春秋航空、ジェットスター、バニラの順。
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(画像:tabinote)

カウンターの側面に各種ショップ。唯一の24時間営業店ローソンが好位置に陣取っている。
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(画像:tabinote)

カウンターを抜けるとフードコートとショップ。
フードコートは450席のスケール。ダクトむき出しの天井に木のテーブルが並ぶモダンなつくり。
空港初出店のフレッシュネスバーガー、リンガーハット、カフェベネなど人気店がそろう。
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(画像:tabinote)

ベッド状の椅子もあり、空港夜明かしにも対応。
柱には携帯の充電口があるが、すでに満杯だった。
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(画像:tabinote)

フードコートを抜けると検査口。
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(画像:tabinote)

全般に、必要な機能を凝縮したつくりという印象。導線もさることながら、構内自体がコンパクトなつくりになっており、迷うことはないと思われる。フードコートや書店など待ち時間が長くても快適に滞在できるし、よほど待ち時間が長ければ隣の第2ターミナルに移動してもいい。
一方、寝ることができるベッド状のベンチは限られた数しかなく、夜明かし客が多い場合には居場所を探すのに困るかもしれないと感じた。また、24時間営業のレストランがもっと増えるとよいかもしれない。


【おまけ】
最後に、同様にLCC専用(実質ピーチ専用)となっている関空第2ターミナルとの比較を。
関空第2ターミナルといえば英国スカイトラックス社が「ベスト・ローコスト・ターミナル 2015」と評価したLCCターミナルのお手本。

関空第2ターミナルの延べ床面積はおよそ3万m2、なので成田第3の1/2未満。ショップやフードコートなど設備の充実度は成田に軍配があがる。アクセスも、第2から徒歩で行ける成田の方が有利(関空第2は第1ターミナルからバス移動で時間がかかる)。正直成田の方が上です。来年の「ベスト・ローコスト・ターミナル」は成田と関空で独占か?
とはいえ、成田の機能性やシンプルで明るい設計は関空を手本にしたように見えるフシもあり、日本のLCC利用拡大のために今度ともそれぞれがんばって欲しいと思う次第でありました。

(この後取材班は第1ターミナルに移動しピーチの搭乗手続きに向かいました…)

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3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
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青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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3b. 世界一周ノート 第29回:モロッコ

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ジブラルタル海峡をフェリーで渡ると、何だか少し太陽に近づいたような錯覚があった。それは海が近いからでも、港が近いからでもなくて、本当に南へと向かったからだった。

スペイン南部から既に顔を覗かせていたアラブ系の人々の表情が、より柔和に、白く立ち並ぶ家々の間に、表通りを埋め尽くすカフェの間に現れていた。僕は港町タンジェの中心地でバスを降り、タバコを買ってカフェに入った。
モロッコの物価は安かったし、ローカルのカフェの居心地も抜群だった。それは冷た過ぎず、温か過ぎず、程よい好奇の視線を受けるという、旅人独自のわがままな価値観に沿った居心地ではあったけれど、その親しみやすさは紛れもなく本当だった。
僕は平日の昼間からカフェテラスでチェスに興じる人たちを横目に、次の目的地を案じた。何となく、急ぎたいような気がして、僕はモロッコで許された時間を使って目一杯移動してみることにした。
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タンジェの町にはとどまらず、僕はその日のバスでフェズという旧市街が有名な街を目指した。
モロッコで旧市街はメディナと呼ばれ、石造りの家々が並ぶ迷路のような構造が特徴的な、モロッコを象徴する場所だった。メディナはモロッコのどの都市にもあって、それは何れも人間の生活感が剥き出しになった混沌とした雰囲気を醸し出していた。同時に観光地としての役割も大きく、安宿や客引きもそこに集まっていた
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メディナを歩いて、屋台で食事を買って、モスクを眺めて散歩をすると、僕にアフリカ大陸に居る感覚は微塵もなかった。ただただ、アラブ圏という大陸を跨いで分散する人々の力強さに圧倒されていた。
メディナで迷うと道案内をすると言ってたくさんの客引きが群がってきた。断ると「迷うぞ、帰れなくなるぞ」なんて脅されたりした。
炎天下の中、丘の上から見下ろしたメディナは人間の営みを生々しく具現化した怪物のようで少し怖かった。
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泥の集落、アイット・ベン・ハドゥは気になっていた場所で、強行スケジュールの中で僕は訪れた。
ローカルバスと乗り合いタクシーを乗り継いで辿り着いたその場所は、荒涼とした乾燥地帯の中に突如現れる異質な建造物だった。何がどうしてこんなことになったか判らないけれど、その迫力に僕は立ち尽くした。そこに居た日本語の喋れる客引きは親切で、お茶を飲ませてくれたり僕のバックパックを無料で預かってくれたりした。お決まりの「奥さんが日本人」という台詞は万国共通なのかもしれないけれど、気にもしなかった。
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その後もマラケシュ・カサブランカと歩いて僕のモロッコは終わってしまったけれど、そこで過ごした時間は穏やかに流れていた気がする。ふいに香る水タバコの甘さや、モロカンサラダ、いつまでもカフェに居座る人々、深夜まで老若男女の姿が絶えない公園。モロッコのそんな風景がヨーロッパを駆け抜けた僕を安堵させた。旅慣れた人にとって、怪しいようで怪しくないアラブを満喫するにはモロッコはうってつけの場所なのかもしれない。
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ただ、乗り合いタクシーは8人乗りだった。そういういい加減さが、やっぱり僕は好きなのかもしれない。
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次回はエジプト編を記します。


世界一周ノート
上海→杭州→南寧→ハノイ→ホーチミン→シェムリアプ→チェンマイ→ルアンパバーン→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー→チェンナイ→ムンバイ→アグラ→デリー→バラナシ→ブッダガヤ→コルカタ→ダージリン→ポカラ→ルンビニ→ガヤ→カトマンズ→ポカラ→イスタンブール→カッパドキア→パムッカレ→ボドラム→ギアテネ→メテオラ→ソフィア→ブタペスト→ザコパネ→クラクフ→サラエヴォ→ザグレブ→ヴェネチア→ローマ→ミラノ→バルセロナ→タンジェ→フェズ→マラケシュ→カサブランカ・・・以降、アフリカ、アメリカ、南米と巡りました

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第44回 ホイアン


Hoi An Ancient Town (トリップアドバイザー提供)

ベトナム社会主義共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

美しく保存された伝統的な街並みが欧米のツーリストに人気。歴史的に日本とのつながりも深い。街歩きの他、郊外のミーソン遺跡やフエなど中部の観光地にも近い。リゾートとしても充実しており、ビーチやスパ、洗練された食の評価も高い。

ホイアンはベトナム中部の古い港町。かつてはオランダや中国などとの交易拠点として栄え、ピーク時の17世紀頃には1,000人以上の日本人が暮らしていた。交易拠点が他の都市に移るに従って街は衰退したが、近代化やベトナム戦争の影響を受けずに往時の街並みが保存されることとなった。
1999年には古都フエと共にユネスコ世界文化遺産に登録されたが、フエの人気をしのぎつつある。

ベトナムの交通と言えばクラクションの鳴り止むことがないカオス…というイメージはホイアンには当てはまらない。
旧市街地区は車およびバイクの乗り入れが禁止されており、街歩きをゆったりと楽しめる。

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(画像:Google、A-日本橋(来遠橋)、B-貿易陶磁博物館、C-福建会館、D-潮州会館、E-ホイアン市場、F-ハンディクラフトワークショップ)

ホイアンの旧市街は東西に長い。
南の川沿い、東西に延びるのがバクダン通り(Bach Dang)、その北に並行するのがグエンタイホック通り(Nguyen Thai Hoc)、さらにその北が目抜き通りとなるチャンフー通り(Tran phu)。
南北をつなぐのが来遠橋(日本橋)あたりから北に延びるハイバーチュン通り(Hai Ba Trung)、その東がレロイ通り(Le Loi)、更に東に向かいマーケットあたりから伸びるのがホアンジェウ通り(Hoang Dieu)。これらの通りに囲まれたエリアがいわゆる旧市街となる。

ホイアンの街歩きはどこからでもOK。通りの名前もすぐ覚えてしまうだろう。
どの通りもお土産屋やカフェが連なり活気がある。
まずは、通り沿いに沢山あるチケット売場で観光チケットを買っておこう。橋や古民家、博物館など各所に入場する際に必要となる。

日本橋(来遠橋)は旧市街の西側の起点。1593年、秀吉の時代にこの地で活躍した日本人が建てたとされる橋で、「有朋自遠方来、不亦楽乎」の論語から「来遠橋」と名づけられた。
ベトナム滞在中最もよく使う紙幣といっても過言ではない20,000ドン紙幣に描かれているのもこの橋。夜にはライトアップされ幻想的な光景が見られる。

Japanese Covered Bridge (トリップアドバイザー提供)

日本橋の西には築200年以上になる古民家、馮興家がある。ホイアンに多く残る古民家の中でも最も人気のある建物。黒い建物と赤い提灯の対比が美しい。現在でも子孫が暮らしており、内部にはお土産屋も。

The Old House of Phun Hung (トリップアドバイザー提供)

日本橋から東に続くのがチャンフー通り。ショップや寺院、華人会館(中国の同郷出身者による集会所)などの見どころがならんでおり、夜でも観光客が尽きない。
通り沿いにあるのが貿易陶磁博物館。沈没船から引き上げた品物や発掘された陶磁器などを展示しているが、往年の日本人街や朱印船の様子など日本に関する展示も多い。

ホイアンには五大華人会館(広肇・福建・中華・瓊府・潮州)と呼ばれる古い中華様式の建築があるが、福建会館はその中の1つ。銅鑼の音が聞こえてきそうな「ザ・中華」というべき建物で、内部には天井からいくつもの巨大渦巻き線香がつるされており、異国情緒たっぷり。

Fukian Assembly Hall (Phuc Kien) (トリップアドバイザー提供)

さらに進むと潮州会館が現れる。
透かし彫りの彫刻が見事で、当時流行(?)したのか、日本髪を結った中国人女性をモチーフとしたものも。

Chaozhou Hall (Trieu Chau) (トリップアドバイザー提供)

ここからホアンジェウ通りを南に向かうと、川沿いでバクダン通りにぶつかる。
交差点付近にあるのはホイアン市場。現地の住民も使用しているホイアン最大の市場で、鮮魚や野菜などの生鮮食品から雑貨まで多くの品物がそろう。観光客向けにオーダーメイドで服を仕立てる店も多い。
早朝は魚市場となっているが、10時頃には撤収されてしまう。魚市場の賑わいが見たければ早起きを。


Central Market (トリップアドバイザー提供)

川沿いのバクダン通りもやはり観光客で賑やか。レストランやカフェが並ぶ通りをビール片手にゆったり散策するもよし、小舟に乗ってみるのもいい。夜には屋台の明かりとランタンで幻想的な光景となる。

Hoi An Ancient Town (トリップアドバイザー提供)

バクダン通り沿いにあるハンディクラフトワークショップは伝統工芸品の制作風景を公開している実演販売施設で、お土産探しに最適。伝統舞踊のショーも行っている。
リーチング・アウトは障害者による手工業品店。こちらもセンスのいいお土産が探せると評判。

Hoi An Handicraft Workshop (トリップアドバイザー提供)

Reaching Out Arts and Crafts (トリップアドバイザー提供)

チャンフー通りとバクダン通りに挟まれたグエンタイホック通り、北に向かうレロイ通り沿いにも多くのもショップやカフェが並んでいる。ベトナム雑貨というといわゆるチープでかわいいものが連想されるが、このエリアにはかなり洗練されたアイテムがそろっている。

Tohe Hoi An (トリップアドバイザー提供)

日本橋に戻ったらアンホイ橋を渡って南のアンホイ島に渡ってみよう。
こちらでは毎夜ナイトマーケットが行われており、所せましと屋台が並んでいる。ビールやカクテルを片手に夜市の賑わいを楽しみたい。

Hoi An Ancient Town (トリップアドバイザー提供)


郊外の方に行ってみよう。
旧市街の北にあるのは1647年にここで没した日本人、谷弥次郎兵衛の墓。彼は幕府の外国貿易禁止令によって帰国したもののこの地の恋人に会うために戻ったとされる。時代を感じさせる朽ちた亀甲墓。線香をもったチップをねだるおっさんが高確率で出現するので注意。
場所がわかりにくいのでバイタクがよいかもしれない。

市街から東へ4km、クアダイ・ビーチにはリゾートホテルが集まる。
白い砂浜には欧米人が多く、どこの国かと思うほど。カフェやシーフードの店も多い。

Cua Dai Beach (トリップアドバイザー提供)

クアダイ・ビーチの沖合に浮かぶチャム島まではスピードボートで20分程度。
大部分が軍の管理下におかれているため、美しい海や原生林など手つかずの自然が残されている。
ヤシガニなどのシーフードも名物。海産物の島外持ち出しが禁止されているため、ここでしか味わえないという。

Cham Island (Cu Lao Cham) (トリップアドバイザー提供)

ミーソン遺跡は市街から南西およそ40km。四方を山に囲まれた盆地にあるヒンドゥー寺院跡。
ベトナム中部のヒンドゥー文化は、漢(後漢)の時代におきた林邑国がヒンドゥー教を受け入れたことからはじまっている。遺跡は長い歴史や米軍による対ベトコン砲撃を受けて崩壊が進んでいるが、逆に神秘的な雰囲気を漂わせている。
カンボジアのアンコール・ワットと同じくフランス人により発見され、ユネスコ世界文化遺産に登録された。

My Son Sanctuary (トリップアドバイザー提供)

VELTRA


ホイアンの食といえば、ガイドブックでも必ず触れられている三大名物料理がある。
それは「カオラウ(Cao lau)」、「ホワイトローズ」、「揚げワンタン」。
「カオラウ」は伊勢うどんがルーツとも言われる太めの和え麺で、軟らかく茹でがちなベトナムの他の麺料理とは異なるもちもちした食感が特徴。炒めカオラウというものもある。
「ホワイトローズ」はエビのすり身入りワンタン(米粉の皮)で。同名の料理店が市内の飲食店で饗されるすべてのすり身ワンタンをつくっている。
他にも、幅広面を使った和え麺の「ミークアン」や、チキンライスの「コム・ガー」なども名物。

カオラウ

Duck Cafe (トリップアドバイザー提供)

ホワイトローズ

White Rose (トリップアドバイザー提供)

ホイアンは欧米のツーリストが多く、伝統的なベトナム料理を洗練させたフュージョン系のレストランやシーフードの店、西洋料理のカフェも多い。


日本からの行き方

(空路)
ホイアンに空港はなく、ダナン国際空港(DAD)が最寄りとなる。
日本からの直行便はベトナム航空の成田-ダナン便のみ。月曜以外の毎日運航している。

ハノイもしくはホー・チ・ミンを経由する場合、ベトナム航空、JAL便、ANA(羽田便)などの直行便が便利。経由便と比べても十分に安い。
ホー・チ・ミンまたはハノイからダナンまでの便は豊富にあり、所要1時間程度。LCCのベトジェットなら数千円。

第三国を経由するのも面白い。LCCの香港エクスプレスが香港-ダナン線を就航している他、エアアジアのクアラルンプール/広州-ダナン線というのもある。

(陸路)
ホー・チ・ミンまたはハノイから長距離バスが運航している。エアコン付きで快適。ホー・チ・ミンからは20時間以上、ハノイからはフエを経由してホイアンまで16時間程度。

(パッケージツアー)
ソウルやバンコクと並んで格安ツアーの目玉になりやすいベトナム。ホイアンの場合はハノイやホー・チ・ミンのような激安ツアーはやや少なく、5日間で5万円程度。ダナンやホー・チ・ミン滞在を組み合わせたものが多い。

(空港)
ダナン国際空港(DAD)は市街から3kmと近い。
規模は小さいがガラスを多用したモダンな造り。
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(画像:Wikipedia)

バスなどの公共交通機関はなく、ダナン市街地まではタクシーを利用することになる。

ダナンからホイアンまでの移動は、タクシー、路線バスの2種類。
ダナン市街に用事が無ければそのままダナン空港からタクシーに乗ってホイアンに向かってもいい。ダナン-ホイアン間は30km程度、ほぼ一本道で所要時間も1時間かからない。メーターでおよそ35万ドン~程度。

ダナン市街からホイアン行きの巡回路線バスや旅行代理店の企画するツアーバスが出ている。費用は2~3USドルと格安。
路線バスの場合旧市街から北西にやや離れたバスターミナル、ツアーバスはやはり旧市街外側北東側の発着場に停まる。旧市街の車両乗り入れ禁止区域に泊まる場合は歩いて行くしかない。

ホイアンからダナン空港へはエアポートバスがある。メルセデスの16人乗りミニバンで、クアダイ・ビーチからホイアン市街を経由してダナン国際空港に向かう。事前予約でホテルへのピックアップもしてくれ便利。費用は11万ドン。




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地理と気候

ベトナムは東南アジア、インドシナ半島の東側海側を占め、国土は南北1,700km、東西600kmにおよぶ。
ホイアン観光では季節が非常に重要。
というのも、ホイアンの属する中部はベトナムでも最大の多雨地域で、9~10月の降水量は月間500ミリにも達する。この時期には洪水に見舞われ旧市街が水浸しとなることも。移動がボートになることもあり、旅行はおすすめできない(馮興家などの古民家は、みな1階の荷物や家財をすばやく2階に上げられるような構造となっている)。
予約は乾季のベストシーズン、1月から8月に入れるようにしたい。そして、できれば提灯祭りが開かれる毎月の旧暦14日(以下リンク参照)に予定を入れたい。

日本との時差はマイナス2時間。日本の正午が午前10時。サマータイムはない。


(画像:Google)


言語と通貨

ホイアンは欧米人のツーリストが多く、ホテルや旅行代理店の人間は流ちょうな英語を話す。カフェやレストラン、街の店舗でもかなり英語で用が足りる。おそらくベトナムでも最も言葉に困らないエリア。

もちろんローカルの住民が話すのは公用語であるベトナム語。
漢字文化圏であったが公的な使用は廃止され、現在は声調(声の上がり下がりで語を示すルール)を表記できるクオック・グーというアルファベットが用いられる。ベトナム語の声調は6種類あり、語順によって意味が変わる文法の独特さもあって日本人が習得するハードルは高い。さらに中部のベトナム語は学校で習う正調ベトナム語とは発音が異なる。

物価は安い。タクシーを使う機会は少なく(後述)、移動は徒歩かレンタサイクル。食事も麺が一食100円~、ストリートフードやビールは数十円と小躍りしたくなる安さ。
もっとも何事もピンキリで、1泊2万以上のリゾートホテルに泊まれば食費もそれなりにかかる。

通貨はベトナム・ドン(VND)。1ベトナム・ドン=0.0055円(15年4月時点)。
2万ドン≒110円≒1USドルと覚えておくと便利。
物品には10%の消費税(VAT:Value Added tax)がかかる。
ちなみに1人あたりGDPの比較では、ベトナムは日本のおよそ1/20未満。日本の100円はベトナムの2,000円程度の価値がある、と考えておくと使いすぎないかもしれない。

両替は万国共通でATMによる国際キャッシングが手軽。ATM故障も多いので必ず現金も携帯しておきたい。

日本国内でも成田、羽田、関空でベトナム・ドンに両替することができる。ただしレートは悪いので、現地に飛んでから両替するか現地のATMで調達するようにしたい。
ベトナムは両替商のレート差縮小に動いており、空港の両替所も市中と遜色ない。ダナン空港ならHSBC、Eximbankといった銀行がある。
ホイアン市内でも日本円から両替が可能。レロイ通りとチャンフンダオ通りの角地にあるATMが国際キャッシュカードに対応している。

ベトナム・ドンは再両替のレートが悪いため、あまり一度に多く両替しない方がよい。
以前はベトナム・ドンに両替せず、USドルとクレカでなんとかしてしまうという手もあったが、政府通達により高級ホテルを除いてベトナム・ドン払いが増えている。
一般にドンの方がレートは良く、両替もUSドルからより日本円からの方がレートが良い。

クレジットカードは中級以上のホテル、少し高めのレストランやお土産屋では通じる。

チップの習慣は無いが、たかってくる事例は多い。頼んでもいないサービスを押し売りされUSドルのチップを請求されたら、1USドルのチップはおよそ2万ドンの価値であることを思い起こしたい。彼/彼女のそのサービスに2万ドンの価値があるか…?
市中で2万ドンあったら何が買えるか把握しておくとよいかも。


(画像:Vietnam Navi)


治安とビザ

ベトナムにおいてホイアンはかなり治安のよい方。
旧市街は遅くまで人通りがあり、女性が夜歩いても不安を覚えることはないだろう(旧市街から離れた場所に泊まっている場合は帰路に注意)。

ボッタクリはベトナムだけに多い。何かにつけてローカル客と値段が違うのは当たり前。勘定の二重計上や改造メーターを使った高額タクシーなども報告されている。
とはいえ、ハノイやホー・チ・ミンを経由してきた旅行者ならたやすくあしらえるだろう。


市内交通

「見どころ」で触れた通り、ホイアンの旧市街地区では車およびバイクの乗り入れ規制があり、8:00~11:00、14:00~16:30、18:30~21:00は歩行者天国となる。
また、市街もコンパクトなため、徒歩かレンタサイクルで用が足りてしまう。

(タクシー/バイタク)
旧市街の外側には、遠い場所に泊まっている客をねらったタクシーも多い。タクシーはメーターをそなえており、評判もまずます。15分程度の距離でおよそ6万ドンが相場。

自転車リヤカーのシクロは完全に観光客向け。
1時間で5USドル~。

(レンタサイクル)
ホテルやレンタバイク屋で貸し出している。
1日1ドル程度で借りることができ、どこに行くにも便利。

(レンタバイク)
オートバイのレンタルも多い。郊外のミーソン遺跡やビーチに行くにも便利。
店によっては電動バイクを備えている場合もある。ガソリン代があまり安くないので(3万ドン程度/リットルと)、検討の余地あり。


ホテル

高級リゾートホテルからゲストハウスまで宿の選択肢は広いものの、部屋の供給数はあまり多くない。
リゾートホテルはクアダイ・ビーチ付近、ハイバーチュン通りには安宿が固まっている。
旧市街にもコロニアル様式や中国の伝統様式で建てられた趣あるホテルがある。

宿代はおおむね安めで、4つ星リゾートでも1万円を切る。5千円出せば3つ星の広大なツインルームに泊まれる。
安宿の場合はエアコン、ホットシャワー、WiFi完備で12USドル~程度。安宿は人気ですぐに埋まってしまうので、早めに予約したい。

支払いは政府よりベトナム・ドンで支払うよう通達が出ているが、USドル表記のところもまだ多い模様。
一般に15%の税金がかかるが、含まれている場合も。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
ベトナムはプリペイドが主流で、旅行者も問題無くSIMを購入できる。
ベトナムの携帯会社は最大手のMobiFone、VinaPhone、Viettel Mobile、ロシアとの合弁Gmobile (Beeline)など。
後述の通りホイアンではフリーWiFiが通じているので、他都市滞在予定との兼ね合いで選ぶとよい。

SIMは市中の携帯ショップや個人経営の店まで多くの場所で取り扱っている。通話がいらないのであればデータ通信のみのプランを選択。

通信料は全般に安い。
MobiFoneの場合、「Happy Tourist」SIMがお得。「Happy Tourist Data」プランの場合、20万ドンで容量3G、30日有効。
MobifoneのSIMが挿さっていれば、携帯から「9393」で24時間の日本語サポートを受けることが出来る。

VinaPhoneの場合、
・M50パッケージ:500M:5万ドン/月
・M120パッケージ:1.5G:12万ドン/月
・MAX200パッケージ:無制限:20万ドン/月(ただし3G以上は32kb/s制限)
など。

Viettel Mobileの場合、
・MiMaxパッケージ:600M:7万ドン/月
・Dmaxパッケージ:1.5G:12万ドン/月
・Dmax200パッケージ:3G:20万ドン/月
など。

中国の金盾システムと同様、インターネット接続は政府によって監視されており、FacebookやLineなど、SNSの接続に制限がでる場合がある。

レンタルルーターは1日あたり590円。SIMを買うよりは高いが携帯会社の海外パケット使い放題よりもはるかに安い。

(WiFi)
ホイアン市街にはフリーWiFiが通じており、登録無しで使うことができる。
速度も十分。
街なかのカフェ、レストランでもWiFi探しに苦労することはない。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 4月28日(火)水野仁輔さん&ナイル善己さん トーク&カレーイベント 特製カレー付!
 5月15日(金)下川裕治さん スライド&トークイベント

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「インドよ!」発売記念
◆東京スパイス番長 水野仁輔さん&ナイル善己さん  トーク&カレーイベント◆
「インドのディープな楽しみ方」

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新刊『インドよ!』(マイルスタッフ)の発売を記念して、カレーユニット「東京スパイス番長」の水野仁輔さん、ナイル善己さんの2人をお招きして、インドのディープな魅力についてスライドを眺めながら対談トークをしていただきます。「東京カリ~番長」という出張料理ユニットを立ち上げ全国各地を行脚し、毎年インドに旅して現地でインド料理を習得している水野仁輔さんと、銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」の3代目でインド・ゴア州で1年間料理修業をした経験のあるナイル善己さん。インドに魅了され何度も現地に滞在した経験があり、その楽しみ方を熟知した2人だけに、一般の方が知らないインドの不思議な魅力についてのお話が聞けるはず。東京スパイス番長の水野さん&ナイルさんのファンの方はもちろん、インドの文化や料理に興味のある方はぜひご参加ください!
当日は水野さんとナイルさん2人の特製カレーも食べれますよ!

◆ナイル善己&水野仁輔・合作オリジナルターリー◆
パンジャーブ州(北)、ウエストベンガル州(東)、グジャラート州(西)、ケーララ州(南)から1品ずつ、東西南北のインド料理を盛り合わせた今宵限りの一品です。

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


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水野仁輔(みずのじんすけ)

1974年静岡生まれ。小学校入学前から地元浜松のインドカレー専門店へ通う。上京して都内のインド料理店で基礎を学ぶ。大学卒業後、1999年に出張料理ユニット「東京カリ~番長」を立ち上げ、調理師免許を取得して全国各地を行脚。2008年、自宅にタンドールを導入したせいか「日本人初のインド人」と呼ばれるようになった。書籍を偏愛し、自ら立ち上げた自主制作レーベル「イートミー出版」からマニアックなインド料理本を出し続けている。
◆イートミー出版
http://www.curry-book.com/

ナイル善己(ないるよしみ)

1976年東京生まれ。銀座の老舗インド料理店「ナイルレストラン」3代目。南インド・トリヴァンドラム出身のインド独立運動家で、初代創業者のAMナイルを祖父に持ち、2代目の父は各メディアでおなじみのGMナイル。都内イタリア料理店を経てインドのゴア州に渡り、料理学校及び最高級ホテル「シダ・デ・ゴア」にて修行。著書に「ナイル善己のやさしいインド料理」(世界文化社)他。
◆ナイルレストラン
http://www.ginza-nair.co.jp/


【開催日時】  4月28日(火)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   1,500円(「東京スパイス番長」特製カレー付)
                   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:マイルスタッフ


新刊「『裏国境』突破 東南アジア一周大作戦」発売記念
◆下川裕治さん  スライド&トークショー◆
「東南アジアの裏国境越え紀行」

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新刊『「裏国境」突破 東南アジア一周大作戦』(新潮文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、東南アジアの裏国境越えの旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。超過酷なユーラシア大陸を横断する鉄道旅や格安エアラインで世界一周した下川さんが今回挑戦したのは東南アジアの「マイナー国境」をひたすら越える旅。自他共に認める「国境好き」ならではの嗅覚でタイのバンコクからカンボジア、ベトナムを経てラオス、そして最大の難関ミャンマーへ、手に汗握るインドシナ裏道紀行になっています。旅の途中でおんぼろバスがブレーキ不能で転倒するなど、様々な困難や試練を味わった下川さんの貴重な東南アジア裏国境情報が聞けるはずです。下川ファンの方はもちろん、国境フェチの方や東南アジア周遊旅に興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


下川裕治(しもかわゆうじ)

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1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『週末アジアでちょっと幸せ』『「行きづらい日本人」を捨てる』 等。

◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/


【開催日時】  5月15日(金)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
  ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:新潮社

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6. 編集後記

みなさまこんにちは、tabinote田口です。とある事情により、先週は仙台、今週は新潟を訪れました。どちらもバスで行ったのですが、最近のバスはシートも広く快適ですね。
いま国内の長距離移動は、早くて安いLCC、遅くてとても安いバスの争いになっているように感じます。そこそこ速くて高い電車はかなり分が悪いですね。

というわけでtabinoteメールマガジンVol.046をお届けします。
下川さん連載は、24時間以内なら経由地に無料で滞在できるトランジットについてです。うまく使うと1都市余分に訪れることができるすばらしい仕組みです。
吉田さん連載は、うたた寝について。旅先でぼんやりうたた寝してすごすって、なんて贅沢なんでしょう。
青木さんの世界一周ノートは、つらそうだったヨーロッパを出てついにアフリカ大陸突入です。モロッコは僕も行ったことがありますが、本当にいごこちいいところです。
tabinote旅行記はわたくし田口のフィリピン最終回。すみません、グルメじゃないんです。
特別レポートとして、先日オープンした成田第3ターミナルの徹底紹介記事も作成しました。今後もこのような取材はどんどん行きたいと思っています。
世界あの街この街は、ベトナムのホイアンとなります。ホーチミン、ハノイと訪れた方、今度はこちらに行ってみるのはいかがでしょうか。
旅の本屋のまどでは、本メルマガに記載して頂いている下川さんの新刊「『裏国境』突破 東南アジア一周大作戦」発売記念のスライド&トークショーがあります。

さて、次回5/5(火)は、連休でお休みをいただきます。
第47号は5月19日(火)の発行予定です。


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

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一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は5月19日(火)の発行予定です。

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