2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
吉田友和(よしだともかず)
1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web
しりとりで旅する 第38回 吉田友和
め メモ
「旅行中はメモは取りますか?」
何かのインタビューでそんな質問を受けたことがある。旅に関する雑文を書き散らかすのを生業としているから、いわゆる取材メモをどうしているのかという意味だ。
結論から言えば、僕もメモは取る。本稿のような短いものなら、それらを見直すことはほとんどないが、旅行記などストーリー性のある原稿に取りかかる際にはメモがあるとやはり助かる。もっとも、メモを元にしながら書くようなやり方はしない。記憶を繙きながら書き進めていく中で、不明瞭なことがあった場合に確認するためのメモである。