Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. tabinote旅行記 エミレーツ航空で行く!マルタの旅
4. 世界あの街この街:コロンボ
5. 旅の本屋 のまど イベント情報:11月13日(木)下川裕治さん、11月20日(木)たかのてるこさん
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

セブ・パシフィック航空、成田~セブ便を来年就航

フィリピンのLCC、セブ・パシフィック航空は成田~セブの直行便を2015年3月16日より週4便(火・木・土・日)で開設すると発表した。最安運賃は片道6299円から設定されており、機材はエアバスA320が予定されている。

バニラエア、成田~香港線就航

ANA傘下のLCC、バニラエアは11月2日より成田~香港線(当初は週3便)に就航した。同社の国際線はソウル、台北に続き3路線目。料金は片道8000円より。2015年2月1日より週7便、2月21日より週14便に大幅増便される予定。

JW299 成田 08:20~香港12:20/火
JW299 成田 09:10~香港13:10/日
JW299 成田 09:45~香港13:45/木

JW300 香港 13:20~成田 18:15/火
JW300 香港 14:10~成田 19:05/日
JW300 香港 14:45~成田 19:40/木

成田空港LCC専用ターミナル、来年4月にオープン

成田空港は増加するLCC便に対応するため、LCC専用ターミナル(第3旅客ターミナル)を2015年4月8日よりオープンする。場所は第2旅客ターミナルの北側に位置し、連絡通路経由でアクセスすることができる。なお、オープン時に利用が予定されているのはジェットスター・ジャパン、ピーチ、バニラエア、春秋航空の4キャリアとなっている。
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ジェットスター、熊本から3路線に就航

ジェットスター・ジャパンは、10月26日、成田~熊本、関西~熊本、中部~熊本の3路線に就航した。それぞれ1日2往復ずつ運航する。国内のLCCが熊本空港に就航するのは初となる。機材はエアバスA320。

ボーイング最新鋭ジャンボ、B747-8が羽田に到着

ルフトハンザドイツ航空は10月27日、羽田~フランクフルト線(LH716/717)にボーイングのB747シリーズ最新鋭機B747-8型機を就航させた。ルフトハンザは同機のローンチカスタマーとなり日本に飛来した機材は現在受領した15機の中の1機。もちろん日本への就航は初となり多くの航空ファンが集まった。

DeNAトラベルが海外ホテル最安値保証を改訂。差額の3倍返金

ホテル予約サービスのDeNAトラベルは、海外ホテル予約の最安値保証キャンペーンを改訂。他サイトより高いプランがあれば差額の3倍が返金される。ライバルのExpediaも最安値保証(差額の2倍返金)を行っており、両者を比較すれば金額が同一だった場合をのぞけば、どちらかから返金を受けることができる形だ。
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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
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下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

ウェブチェックインで座席指定が無料

 ウェブチェックインには、これまでも何回か悩んだ。LCC各社や空港によって、その対応がまちまちなのだ。
 たとえばエアアジアのクアラルンプールやバンコク。ウェブチェックインをすませないと追加料金が必要になる。そして搭乗者がプリントした搭乗券を、そのまま搭乗券として利用する。ところがほかの空港では、空港独自の搭乗券に引き換えるところもある。
 10月下旬、マカオからバンコクまでエアアジアに乗った。以前、この空港では、ウェブチェックインをして、搭乗券をプリントしても、チェックインカウンターでマカオ空港の搭乗券に換えなくてはならなかった。ところが今回、プリントした搭乗券をチェックインカウンターに差し出すと、それをふたつに切り、搭乗券として返してくれた。もう、マカオ空港の搭乗券に引き換えることをしなくなったのだ。
 成田空港発のジェットスターの国内線も以前は、ウェブチェックインをした搭乗券をもっていても、空港のカウンターやチェックイン機で搭乗券に換えなくてはならなかった。
 10月初旬、ジェットスターで福岡に向かった。同行するカメラマンに僕の分も一緒に予約してもらった。空港で待ち合わせた。そのとき、カメラマンがこういった。
「下川さん、最近はウェブチェックインをすると、座席の指定が無料になるんですよ」
 座席が決められた搭乗券を渡された。
 たしかにウェブチェックインは経費の節減につながる。カウンターの人員を減らすことができるのだ。それを進めるために、「無料で座席指定ができる」というメリットを加えたようだった。
「でも、やっぱり空港の搭乗券に引き換えなくちゃいけないんだろうね」
 そういいながら、預ける荷物がなかったので、チェックイン機械の前に立った。すると近くにいた職員が、僕らの搭乗券を見ながらこういった。
「ウェブチェックインチェックインが終わってますよね。そのまま搭乗口に進んで結構ですよ」
「そうなんですか。以前は、ウェブチェックインが終わっていても、ここで搭乗券に換えないといけなかったでしょ」
「最近、そのまま搭乗口に進めるようになったんです」
 LCCのチェックインは、国際線、国内線ともに、言葉通りのウェブチェックインに近づいているようだった。
 しかしここで面倒なことは、この方法がすべての空港で通用するわけではないということなのだ。そのあたりの説明は、LCCのホームページも曖昧にしている。
 戸惑うのは利用客である。以前の成田空港の国際線で、ウェブチェックインをし、それをプリントした紙だけを手に、セキュリティチェックに並んでいる人がいた。職員にいわれて、慌ててチェックインカウンターに走っていく姿を目撃したことがある。
 ウェブチェックインは誤解を招きやすい言葉だ。リコンファームのようなもの……という人もいた。いまだはっきりとした線引きがない。しかし、少しずつではあるが、その言葉本来の方法に近づきつつある。

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マカオ発エアアジアの搭乗券。搭乗者がプリントしたものを使うようになった。

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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第33回 吉田友和

か カリボ

 突如思い立って、大がかりな部屋の片付けに挑んだ。モノを捨てられない性分なので、不要なものがあちこち散乱していたが、それらをええいっと捨てることにした。明らかにゴミと言えそうなモノ。いつか使うかも、と取っておいたけど、冷静に考えたら絶対に出番はないだろうと言えるモノなどなど。捨てて捨てて捨てまくったら、計10個以上ものゴミ袋になったのを見て、我ながら脱力した。
「そういえば、こんなの持っていたなあ」
 と、存在自体をいまさら思い出したモノも数多い。忘れていたぐらいなので、それらも基本的にはゴミ袋行きなのだが、ごく稀にお宝も発掘されるから大掃除は侮れない。あっと驚くブツを見つけのだ。そして発見した瞬間、しまった……と後悔の念にかられた。
 それはフィリピン航空のバウチャーだった。手書きで僕の名前などが記載されているだけのペラ一枚だが、これがあれば同社の航空券に無料で引き換えられる。いわば金券のような、貴重な紙きれだ。
 バウチャーには有効期限が書かれている。ところが、とっくに過ぎていた。いつか使おうと取っていたはずが、すっかり失念しているうちに失効してしまったわけだ。
 なぜそんなものを持っていたかというと、話は今年初めに出かけたフィリピン旅行に遡る。年始休暇を利用して、ボラカイ島へ行ったのだ。セブあたりと比べると日本人にはまだ馴染みが薄い島かもしれない。一方で、アメリカの旅行雑誌のランキングで「世界一のビーチ」に輝くなど、欧米の旅行者には人気のリゾート地だ。白砂のビーチに、エメラルドグリーンの海という、絵に描いたような美しい南国の光景に心浮き立ち、リゾート気分を満喫したまでは良かった。事件は、その旅の帰り道で起こったのである。
 ボラカイ島には空港がない。アクセスするには、隣のパナイ島にあるカティクラン空港を起点としつつ、渡し船で海を渡る方法がポピュラーで、僕もこのルートを取った。カティクランは小さな空港なので国際線は発着せず、マニラやセブから国内線に乗り継ぐ必要がある。僕はセブ経由で航空券を手配していた。つまり、帰りはカティクラン発セブ行きの便に乗る予定だった。
 その日は飛行機移動だからと、余裕を持って船着き場へ向かった。20人も乗れば窮屈さを覚えるような小さな船だが、これを利用しない限りボラカイへは来られない。大きなスーツケースを持った外国人がバンバン乗り込んでくる。島と島の間に広がる海は凪いでおり、あまり揺れずにスイスイ進んでいった。
 対岸に到着すると、トライシクルの客引きから声がかかる。パナイ島の船着き場から空港までは少し距離が離れており、荷物を持って歩いていくのは現実的ではない。陸海空を駆使した複雑な移動だが、一連の行程を往路で体験済みだったので、さすがに帰りは戸惑わずに空港まで辿り着いた。
 カティクラン空港の建物は、田舎空港にしては妙に小綺麗ながら、サイズはやはりこぢんまりとしている。中へ入ったらすぐ目の前がもうチェックインカウンターになっていた。違和感に最初に気が付いたのは、列に並び、カバンからパスポートを出しているときだった。周囲がやけにざわざわしていたのだ。
 なんだろうか……と訝ったが、リゾート終わりのゆるゆる気分でいた僕は、このときはまだ暢気なものだった。列が進み、自分の番になって初めて、何が起こっているのかを知らされることになる。カウンターの女性スタッフは言った。
「飛行機がダイバートしたので今日は出発できません」
 えっ……えええっ! 衝撃の事態だった。
 詳しく話を聞くと、こういうことらしい。飛行機はセブとカティクランをピストン運航している。セブから飛んできた機材がそのままセブ行きの便になるのだが、ここへ来る途中でトラブルが生じて、別の空港に緊急着陸したのだという。代替機の用意がないため、フライトがキャンセルされた次第。
 僕は動揺した。セブで乗り継いで、日本へ帰らなければならないのだ。このままボラカイにもう一泊するのは魅力的だが、予定が詰まっていた。飛びませんと言われて、はいそうですかと納得するわけにはいかない。
 フライトボードを確認すると、別の航空会社にもセブ行きの便があるのを見つけた。あれに振り替えてもらえれば、なんとかなりそうだが、スタッフの女性はそれは無理だと首を振った。満席なのだという。本当かどうか疑わしいが、ないものを出せと要求するわけにもいかず、僕は天を仰ぐしかなかった。
 結局、どうしたのか。ダイバート先の空港まで陸路移動して、そこから乗ってくれないかと提案された。移動手段はもちろん航空会社が用意してくれるという。時間的にもぎりぎりセブでの乗り継ぎ便に間に合いそうなので、言われるがままに従った。
 急遽手配したバスがやってくるまで、空港近くにある航空会社のオフィスで待機した。その際、食事が提供されたのだが、近くのファーストフード店からテイクアウトしてきたと思しきランチボックスだったのは、フィリピンらしいなあと思った。フライドチキンとフライドポテトになぜかライス。フィリピンではお馴染みの組み合わせである。ハンバーガー屋のセットメニューに必ずライスがラインナップされているような、我々からすると一風変わった食文化を持つ国なのだ。
 それを食べているときに、スタッフからもらったのが例のバウチャーだった。今回のお詫びとして無料で航空券を差し上げます、というわけだ。国内線限定だが、どの路線でも空きがあれば自由に予約が入れられるという。無料という言葉に滅法弱い旅行者だから、満更ではない気持ちになった。
 さらには、バスで移動した先でも待遇を受けることになる。僕たちは空港ではなく、ホテルに連れて行かれた。飛行機の出発まで時間が空くからと、航空会社が部屋を取ってくれていたのだ。なんとアゴ、アシに加え、マクラ付き。我ながらゲンキンなもので、ここまでしてくれるなら、まあ仕方ないか、とすっかり懐柔されたのであった。
 ダイバート先の空港があるのは、カリボという街だった。予備知識はまったくなかったが、パナイ島北部では比較的大きな街だと到着してから知った。通りはクルマの往来が激しく、のんびりした雰囲気だったカティクランと比べると活気に満ちている。
 部屋があるとはいえ、真っ昼間から寝る気になれなかったので、待ち時間にカリボの街をぶらぶらしてみることにした。僕は外へ出て流しのトライシクルを呼び止め、市場へ連れて行って欲しいと頼んだ。土地勘がない場所では、とりあえずその地の市場を目指すと上手くいくことが多い。
 運転手は目的地が漠然とした客に嫌な顔もせず、アテがあるのか迷いなく走り始めた。そうして乗って五分も走らないうちに市場らしき一画に到着。これなら歩いてでも来られたなあと思いつつ、料金を訊くと8ペソだという。あら、安い。セブやマニラだとふっかけられてばかりだったから、観光地プライスではないことに内心小躍りした。
 カリボの市場にはローカル感が漂っていた。昼下がりの気だるい時間帯だ。売り物の野菜に囲まれながら舟を漕いでいるおばちゃんのすぐ横を、やせっぽちな猫が通り過ぎていく。外国人の姿は珍しいのだろう。僕がパシャパシャ写真を撮りまくっていたら、俺を撮れと何度もアピールされたりもした。変に飾らないこの素朴な感じがどこか懐かしい。
 ボラカイへの滞在は快適で極楽だったが、正直なところ少し物足りなさも覚えていた。見るべきところはないし、地元の人たちも観光客慣れしすぎており、どこか余所余所しかった。マリンアクティビティを楽しみたいなら絶好の遊び場だが、知的好奇心を満たしたい欲求には応えてくれない。リゾートに始まり、リゾートに終わる。そんなところだ。
 翻って、カリボは対照的な場所だった。本来は訪れるはずのなかった土地である。結果オーライと言えるだろうか。今年は精力的にアジア各地を旅したが、カリボは中でもとりわけ印象に残った街のひとつだ。そこへ至るまでの道中のエピソードが強烈だったせいもある。災いを転じて福となす。旅先での偶然の出合いは大切にしたい。
 それにしても、もったいないのはタダチケットだ。いまさらどうにもならないのだが、なんだかとても悔しい。

※カリボ→次回は「ぼ」がつく旅の話です!

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3a. tabinote旅行記 エミレーツ航空で行く!マルタの旅

「羽田→ドバイ→マルタ 約21時間のロングフライト」

今回の旅行記は、tabinoteをサポートしていただいておりメルマガ読者でもあるミムラさんに、5月のエミレーツ航空搭乗レポートを寄せていただきました。
欧州便では安定的にほぼ最安値をたたき出す中東系航空(※)、中でもエミレーツは便数も多くサービスも最高ランクの評価です。今後ますます日本人の利用機会も増えるのではないでしょうか。
(出典なき画像はミムラさんによるものです)

※tabinoteでは、アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空、アブダビのエディハド航空、カタールのカタール航空の3社を「中東系」とくくっています。産油国の利点を活かした低価格、最新機材の積極導入、高品質サービスなどの特徴があり、世界中に路線を拡大しています。

Profile
photo

ミムラ ユカ

長野県松本市生まれ。東京都在住。
たまに旅するただの会社員。
2014年マルタに一瞬留学。最近の旅先の条件は「近くに(ローカルな)島がある事。」
海なし県に生まれた故の、海への憧れは根深い。


はじめに

何度も行ってやろうと画策したものの、その度に計画倒れになって”ご縁”がなかった留学・・・
2014年5月、ようやくそのチャンスが訪れた。

行き先はマルタ共和国
Malta_top

イタリアのシチリア半島の南、地中海に浮かぶ、東京23区の半分サイズの小さな島国。
1964年の独立まではイギリスの占領下にあったため、共通語は英語。でもマルタ人同士はマルタ語で話す。
(そういう訳で、マルタ人の英語はかなりマルタ訛り)

そんなマルタへ、東京から今回利用したのはエミレーツ航空。
羽田/成田共に発着があるが、便の時間帯を考え
 【行き】
  羽田→ドバイ→マルタ
 【帰り】
  マルタ→ドバイ→成田
という選択。
にしても片道21時間て、、、
飛行機大好きな私もちょっとひるむ。
しかしながら、エミレーツの前評判は上々なのでちょっと期待しつつ・・
私の初エミレーツの旅のレポートです。

羽田-ドバイ-マルタ航路

(画像:flightaware.com)


出発~搭乗

00:30の便に乗るため、自宅からリムジンバスで羽田空港へ。
海外に1か月以上もひとりで過ごすなんて初めての経験。しかも他文化の他人と未知の町で暮らすなんて・・・
自分で決めたくせに、実はギリギリまでナーバスになっていた。

海外暮らしの経験のある友人にアドバイスをもらい、食材やお土産は十分買ったつもりだったのだけど、色々と不安になり羽田空港内で更に買い足し。
空港価格でやたら高い「ほんだし」やらカレーのルーやら、「日本の技術を世界に!」なんて思ってフリクションボールを大量買いしたり。
(結果マルタにも売ってるし外人全然驚かないしで誰にも渡せず帰国。)

小心者の私は出発2時間半前には余裕で到着。エミレーツのチェックインカウンターは3時間前からオープンしていた。
プチ留学なので荷物はもちろん大量・・・しかし、エミレーツは預け入れ荷物なんと30kgまでOK!
なんて素晴らしい。

バゲージドロップも余裕でクリアし、出国手続きも無事終了。
羽田は近いし空港内もきれいになってとても快適~。

夜なので、やっているお店は少ないものの、
展望デッキに行って夜景を眺めたりお茶したりでなんだかんだ時間は潰れた。

羽田空港 第一ターミナル 展望デッキ (画像:トリップアドバイザー)

黄昏れてみたり
Haneda_Deck

ボーディングタイムはちょっと早めの45分前。ルールは守るタイプなので50分前には登場口にて待機。
搭乗開始が遅れるのは世の常で、そこそこ待たされながらもようやく搭乗開始となり機内へ。

CAさん達のユニフォームがかわいい~!!
ハットから垂れるベールがユニークかつエキゾチック。
CA

座席は予約時にしっかり確保済み。
基本的に窓際も3列のタイプだけど、私は最後方の2列になっている通路側のシートを確保。
窓からの景色も楽しみつつ、トイレに行くのにも誰にも気を遣わず、さらに通路も広いのだ。

機内(普通)
Inside

座席は狭いと言う口コミも見かけたものの、十分リラックスできるスペースがあって快適かと。
そして前ポケットには充実のアメニティ。
歯ブラシ、アイマスク、スリッパ等簡単なつくりのものですがこれは嬉しい心遣い!

エンターテイメントは、音楽、映画共になかなかの充実ぶりで、邦画も5~6本あったような。
飛行時間が長いので頑張れば映画4~5本は見れます。

エンターテイメントはice
ice

そして肝心の機内食。
肝心なんて言いながら実はあんまり覚えていないけど・・
羽田→ドバイはさすがに日本食っぽいメニューだったような。
普通に美味しいです。可もなく不可もなく・・
ただスイーツ的なものが異様に甘かった気が。
ただカトラリーはすべてきちんとしたシルバー!ちょっと重いけどしっかりしてて使いやすかった。

アラビアンなダイエットコーラ
Cola

あとはCAさん達がやっぱりなんだか親切。
欧米件の航空会社だとやったら感じが悪い人がいたり、雑だったり、うるさかったり・・・ってイメージがあるけれど、今回はみんな笑顔で親切だったな~という印象。

お腹いっぱいになって就寝 → 映画 → 機内食 → 就寝 を何度か繰り返す。

隣の人がトイレに行った隙に。(大した景色ではない)
View

寝ぼけながら今どこだろ~って画面を見ると、、、

ん・・?遅れてる・・?

ドバイの乗継時間がそもそも1時間半しかなくて結構ギリギリだな~とか思っていたのに、、
嫌な予感・・・・・・・

果てしなく広いと噂のドバイ空港。

乗継うまくいかなかったらどうなるんだろう・・・
次の便にしたとしてもマルタでのピックアップの人にも連絡しなきゃいけないけど、、
え、いきなり英語で話せるんだろうか私・・そして国際電話ってどうやってかけるんだっけ?ていうか通話料めっちゃ高そうじゃん!

と悶々としつつ、1分でも早く到着するようにと最後列からコックピットに向けて念と気を送ってみる。。。。。
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(画像:広報たいとう)

なんて私の気合いなど届くはずもなく、結局1時間遅れでドバイに到着。


ドバイ国際空港

ボーディングタイムは既に過ぎ、もう祈りながら走るしかない!
けれども、予想の100倍広いドバイ空港(※)・・・・・・・
あーーーもうどっちに走ればいいかわかんない!

そもそも同じ便から乗継でマルタに行く人なんていそうにないから、誰かに付いて行こう作戦もかなわず、自力で道を切り開くしかない。泣

案内表示を見ながらなんとか進む。
もちろんドバイの空港を楽しむ余裕などかけらもなく、無駄にデカいすべてを恨みつつ、エレベーターを乗継ぎ、電車に乗り、やっとの思いで搭乗口に到着・・!

既に搭乗開始していたものの、どうやらこちらの便も遅れているらしくなんとかセーフ!

バカデカい黒いリュック背負って全力疾走する日本人の女とか滑稽だっただろうな・・・
(90Lのドラムバッグ背負ってました。いろいろあって。)

旅の恥はかき捨て。


※注:エミレーツ航空のハブ空港は当然ドバイ国際空港。3つのターミナルがあり、第3ターミナルをエミレーツが占有している。面積171万平方メートル(羽田第2ターミナルのほぼ10倍)と世界最大級の建物。
ドバイ国際空港


マルタへ

朝のさわやかな空気の中、ドバイからマルタに飛び立つ。
ここから更に8時間のフライト。

ドバイからマルタ行きの機内食メニュー
Menu_Dubai-Malta

ドバイからマルタって結構遠いんだな~なんて思いながら朝食を待っていると、なんだかCAさん達がやたら焦っている。
見たことないスピードでおしぼりを回収し、見たことないスピードで朝食を配りまくっている。
そして食べ終わらないうちにそそくさと回収。

「まだ食べてるんですけど・・・・」なんて言えない勢いで回収してるので、空気を読んで降参。

そうこうしてるうちに、なんと着陸のアナウンスが!!

え、マルタは遠いはずじゃ・・・?
まさかの緊急着陸!?

なんてハラハラしているうちに完全に着陸態勢に・・・!
私一人テンパりながら、機体はどんどん高度を下げ・・・・

どこかへ着陸。
Cypros

ここは、、、どこだろう。
アナウンスがあるものの私の英語力では聞き取れず。
とりあえずマルタに行く人は座ってろってことだけは理解。

しかしながら乗客の8割くらいがいなくなり・・・・・・・・・不安。
Inside@Cypros

仕方なくCAさんを捕まえて「ここどこですか?」と聞いてみる。

“サイプロス”

さいぷろす・・・?

“Cyprus”

さい・・・

・・・おぉ!キプロス

ということで、ここはキプロス。

そんなの聞いてないよ!って思ったけど、チケットをよくよくみると「1ストップ」と書いてある。
そういうことか~!びっくりしたよ~!

すぐに飛び立つかと思いきや、清掃員のお兄ちゃんたちが入ってきて、ゴミの回収やら掃除やらを始める。
Cleaning

結局1時間くらいかかっただろうか。
私が見た限りでは新しい乗客もおらず、残ったわずかな乗客でシートを贅沢使い。

隣の人がキプロスで降りたので、存分に景色を堪能。
View2

またしても
機内食→映画→就寝のセットをこなしようやくマルタに到着。

長かった・・・・!
けどついに着いた!
着いてしまった。

マルタに到着 ~ロスバゲ

マルタの空港は実にこじんまり。
入国審査も数が少ないからそれなりに待たされたものの、特に何も聞かれず無事にスルー。

結構待ったからもう荷物は出てるかもな~とバゲージピックアップに向かったものの・・・

無い。

待てど暮らせど私のスーツケースが出てこない。

ま、まっさか~

と信じて待ってみたものの、やっぱり出てこない。

これは、、、噂のロスバゲってやつだろうか・・・
しかしよりによって今かよ!

仕方なくインフォメーション的なおばさんに聞いてみるものの、すぐに分からず。
便名と名前と連絡先とスーツケースの特徴を告げ、控えのようなものを受け取る。

隣で同じくロスバゲに遭った模様の日本人女性が激しくブチ切れている・・・
まぁ、おばちゃんにキレてもしょうがないよ・・って思いつつ、キレるだけの英語力が無い自分を嘆く。

着いて早々大打撃をくらい、ただでさえ見知らぬ土地での生活にビビッていた私は、もう奈落の底に突き落とされた気分。。
何故、今なんだ・・・。

結構大事なもの入ってるし、、
あ、下着なんて手荷物に入ってないし!
コンタクトとか、化粧品とか・・・あぁどうしよう・・

ロビーに出ると、ピックアップに来てくれていた運転手のおじさんがいた。
だいぶお待たせしてごめんよ・・・荷物がなくなってさ・・

おじさんは生粋の陽気なマルタ人で、
「荷物がなくなった人いっぱい見てるよ!でも大丈夫、絶対に戻ってくるよ!さぁ笑って!」

やたらラテンだ。

でもおじさんのお陰でどん底だった気分も何とか少し上昇。
ありがとうおじさん。

おじさんの車でアパートに向かう(半泣き)。マルタの天気もどんより。
Malta

しかしながらマルタの郵便局がいい加減すぎて、結局荷物が手元に届いたのはなんと5日後・・!
しかも毎日「明日届く」と言われ続けたため、毎日必要なものを買いに行かざるを得なかった。

学校に行きはじめの頃、先生が毎日全員に「昨日何したの?」って聞くのだけど
私はことごとく毎日「ショッピング」だったため、”ロスバゲのショッピング女”がキャラとして定着した。


まとめとして・・・笑

私もそれほど飛行機に乗りまくっている訳でもなく、比較対象が少ないのですが、
エミレーツは何よりホスピタリティのレベルが高いな~という感想です。

離陸前におしぼりが配られたり、アイマスクなどのアメニティが充実していたり、カトラリーがシルバーだったり・・・
ヨーロッパ便の中では値段も比較的安いので、おすすめの航空会社といえるでしょう。

マルタや他のヨーロッパ旅行の記事も、そのうち書けたら・・と思っているので、
また読んでいただけたら嬉しいです。

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第33回 コロンボ


Seema Malaka Temple, Colombo(トリップアドバイザー提供)

スリランカ民主社会主義共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

スリランカは古代から植民地時代にかけての豊富な史跡群や大自然といった豊富でユニークな観光資源を有する他、ビーチやホテルステイ、アーユルヴェーダなどリゾート的な人気も高い。英語の通用度が高いことも好条件で、内戦終結(※)を機会にスリランカ観光の注目度は高まっている。
日本からはスリランカ航空の直行便があり、週末弾丸旅行も可能というのもポイントが高い。
※1983年から26年にわたったシンハラ人(仏教徒;人口の7割強)とタミル人(ヒンドゥー教;人口の約2割)との内戦が2009年に一応の終結を果たした。

スリランカの現在の首都はスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテであるが、かつてはコロンボが首都であり現在でも最大の都市であり続けている。コロンボの人口は75万人で、広域都市圏は200万人規模。

コロンボの街歩きは大きくフォート地区とペター地区に分かれる。
フォートもペターも隣り合っており一日で巡れるが、できればゆったり滞在したい。

Fort  Colombo
(Google;A-フォート地区、B-ダッチ・ホルスピタル、C-ペター地区、D-セントラルマーケット、E-シーマ・マラカヤ寺院、F-ナンバー11)

フォートは鉄道駅を中心に高級ホテルや行政・金融機関などのビルが建ち並ぶ。コロニアルな建築と近代的な建物が共存するエリア。駅前にはワールドバザールという土産物を扱うモールがあり、旅行者で賑わう。

フォートの南側はゴールフェイスグリーン(Galle Face Green)という広大な芝生の広場があり、市民の憩いの場所。
海沿いのゴールロード(Galle Rd.)およびマリンドライブ通りはホテルやレストラン、お土産店が並ぶ目抜き通り。政府観光局やスリランカ紅茶局などもあり、旅行者が訪れる機会が多い。

Galle Face Green (トリップアドバイザー提供)

オールド・ダッチホルピタルはフォートのほど近くにある複合施設。オランダ占領時代に東インド会社によって建造された病院跡をリノベーションしたもので、高級レストランやアーユルヴェーダサロン、センスの良いショップがそろうコロンボの流行発信地。お土産物のセンスはワールドバザールの100倍くらい良いかも…。

Dutch Hospital Complex (トリップアドバイザー提供)

一方で活気あふれる庶民の街がペター地区。行き交う人々や物売り、露店の呼び込みなどの喧噪が絶えないエネルギッシュなエリア。うず高く積まれたスパイスはお土産にもおすすめ。北部の湾沿いにはセントラルマーケットがあり、一階が魚市場になっている。

Colombo E-Tours (トリップアドバイザー提供)

ペターの南に向かうと水に囲まれたスレイブ・アイランド。
植民地時代にアフリカの奴隷が収容されていたことにちなんだ名称であるが、現在はホテルや商業施設が集まる観光エリアとなっている。特に、ベイラ湖から臨むフォート地区の高層ビル街はコロンボを代表する光景。
お寺も多く、コロンボ最大のガンガラーマ寺院(Gangaramaya)や、スリランカの誇る建築家ジェフリー・バワが設計した斬新なシーマ・マラカヤ寺院、極彩色のヒンドゥー寺院などが見物。

Temple of Sri Kailawasanathan Swami Devasthanam Kovil (トリップアドバイザー提供)


Seema Malaka Temple (トリップアドバイザー提供)

スレイブ・アイランドの南には広大なヴィハーラ・マハー・デーウィ公園(Viharamahadevi)がひろがる。一帯はシナモン・ガーデンという高級住宅地となっており、大学や博物館、大使館の集まる瀟洒なエリア。

Colombo National Museum (トリップアドバイザー提供)

このエリアで訪れたいのはジェフリー・バワの邸宅跡であるナンバー11。
見学は要予約。サイトからメールで問い合わせてみよう。なお、宿泊も可能。

また、彼の事務所を改装したパラダイス・ギャラリーも近くにある。建物の居心地とカレーの美味しさで評価が高く、短期滞在でもぜひここは訪れておきたい。

Paradise Road Galleries – The Gallery Cafe (トリップアドバイザー提供)


コロンボの位置するセイロン島南西部はビーチリゾートの本場。
ぜひ郊外観光も予定に組み込んでおきたい。

コロンボから南にバスで1時間以内、マウント・ラヴィニヤは歴代イギリス総督の避暑地として開発された由緒あるリゾート地。ビーチを見ながらのんびりとインド洋に沈む夕陽を眺めたい。

Mount Lavinia Hotel (トリップアドバイザー提供)

セイロン島のほぼ南端、ヒッカドゥワはスリランカ一のビーチリゾート。
沖合に珊瑚礁があることからマリンスポーツを中心としたリゾートとして発展し、サーファーやダイビングを目当てに多くの観光客が訪れる。
高級ホテルが建ち並ぶ一方で安宿が多いことでも知られ、バックパッカーにもやさしいゆるい雰囲気に魅せられ長期滞在する人も多い。
コロンボからクルマで2~3時間程度。

Chaaya Tranz Hikkaduwa (トリップアドバイザー提供)

コロンボの目抜き通り、ゴールロードの終点がゴール(Galle)。
ヒッカドゥワからさらに南におよそ20km。クルマでわずか30分程度。
東インド会社の建造した要塞都市が旧市街となっており、世界文化遺産に登録されている。古い街並みに夕陽があたる光景が見事。

Old Town of Galle and its Fortifications (トリップアドバイザー提供)


コロンボから北西、セイロン島の中央部にあるキャンディは仏教聖地。釈迦(仏陀)の歯を聖遺物として納めた「佛歯寺」の存在で知られ、こちらも世界文化遺産となっている。

Temple of the Tooth (Sri Dalada Maligawa) (トリップアドバイザー提供)

せっかくなのでキャンディに行くなら鉄道を利用したい。
美しい高原を車窓から眺めるコロンボーキャンディ線は風光明媚な景色で評価が高く、快適。
コロンボからの所要は2時間半~3時間程度。
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Colombo-Kandy train (Flickr, Balathasan Sayanthan)

そして、スリランカ随一の名所シギリヤ。
キャンディから直行バスで北上すること更に3時間程度、森林から突如切り立った崖が天にそびえ立つ。
シギリヤは5世紀のシンハラ王朝・カッサパ1世がアヌラーダプラから遷都したかつての首都で、王宮がシギリヤ・ロックの上にあった。
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Sigiriya (Wikipedia)

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7th Century Sigiriya frescoes (Wikipedia)

シギリヤ・ロックの高さは標高約370m。急勾配の階段を登って頂上の王宮跡に到達すると、あたり一面緑のパノラマがひろがる。
北の方に見える白い塔は、シギリヤ王宮陥落後に再び遷都されたアヌラーダプラの大仏塔。
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Ruwanwelisaya Chedi, Anuradhapura (Wikipedia)



The Sizzle, Colombo (トリップアドバイザー提供)

スリランカ料理は野菜や魚介の多用、米食、ココナッツミルクを効かせるなどの特徴がある。わかりやすい特徴としてはほぼ毎食かならずカレー(カリー)を食べることで、その頻度はインド以上とも…。
ヒンドゥー教やイスラム教と共存する多民族国家であるが、全般には仏教徒のシンハラ系が主流なため食のタブーは少ない(仏教徒でも積極的に肉をとらない人もいる)。

上述とおりカレーは国民食ともいえ、朝昼晩ほぼどのような場面でもおおむね数種類のカレーが食卓にのぼる。スリランカのカレーは一般に非常に辛いとされ、世界一ホットと称されることもある。北インドのようにバターや乳製品はほとんど使わず、たっぷりのスパイスを用いる。モルジブ・フィッシュという鰹節そっくりの調味料がカレーを含む様々な料理に使われ、深い味わいを生み出している。

食材のバリエーションは豊富で、熱帯と海に囲まれた地理的環境から、新鮮な野菜やスパイス、豊富な魚介類に恵まれている。特に高級レストランやホテルではシーフードを売りにしており、エビや巨大なカニなどが味わえる。

ストリートフードとしてはカレーコロッケ(辛い)や様々な無発酵パンのロティなど。パン屋では様々な種類のカレーパンを味わえる。レンズ豆や小麦などを揚げて魚介などの具材を乗せた揚げスナック「バデ」も好評。フレッシュなフルーツも評価が高い。

飲み物で有名なのはなんといっても紅茶。
本場のセイロンティーは熱々で砂糖をたっぷり入れる。
創業1881年のライオンビールも有名。アルコール度数が高くカラメルのように濃厚なライオンのスタウトビールは日本でもファンが多い。


Moon River Restaurant, Colombo (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
国営スリランカ航空の直行便なら成田からコロンボまで往路10時間、復路8時間。価格も9万円台と手ごろ。
成田からの往路は月・木・土・日の午後1時。コロンボからの復路は水・金・土・日の深夜0時。

スリランカ航空の場合復路が深夜便のため、週末弾丸旅行にも向いている。木金と休みを取って木曜午後の便で同日夜コロンボに到着、金土と滞在して土曜深夜0時の便に乗れば日曜の昼には東京に戻れる。月曜まで休みをとれたら日曜夜まで滞在してもいい。

コロンボはアジアや中東便も多く経由便の選択肢は広いが、スリランカ航空の直行便よりさほど安くないのが残念。中東系やシンガポール、大韓航空などで所要20時間程度。

徹底的に安く行きたいなら、中華系航空が6万円台まで下げることもある。または、どこかアジアの都市まで飛び、そこからコロンボに飛ぶ方法もある。
たとえばバンコクを起点した場合、安い時期ならエアアジアや中華系を使えばバンコクまで3万円台。バンコクからコロンボまで3万円程度。合わせて6万円でバンコクとコロンボステイを楽しめる。エアアジアも安い。クアラルンプール-コロンボ便があり所要1時間ほど。

(パッケージツアー)
パッケージツアーはコロンボ滞在にシギリヤ・ロック訪問がセットになったものが多く、最短で4日間からという弾丸ツアーも。最安10万円程度。4つ星ホテルやアーユルヴェーダ体験が付いたもので20万近くするものも。

(空港)
コロンボの玄関口はコロンボ国際空港(CMB)、別名バンダラナイケ国際空港。シンハラ語ではバンダーラナーヤカとも。
3つのターミナルがあり、国際線はターミナル1。到着ロビーには家電店や携帯ショップ、フードコートなどが並ぶ。ターミナル3は国内線、ターミナル2は建設中。

コロンボ市街からの距離はおよそ35km。空港と市街とを結ぶ高速道路が2013年に開通し、タクシーで所要20~30分程度。料金は定額制で明示されている。コロンボ市内のフォート地区まで2,600ルピー程度。エアコン付きなら2900ルピー。

空港からコロンボ市内行きのバスターミナルまで無料シャトルバスが運行されている。
バスターミナルでコロンボ市内行きに乗り換える。エアコン付きで所要30分、100ルピー。

国内中心の空港として、コロンボ空港(RML;ラトゥマラナ空港)がある。コロンボ市街から南におよそ13km。

スリランカ第2の国際空港はマッタラ・ラジャパクサ国際空港。
セイロン島の南東端に位置し、コロンボからおよそ200km。スリランカ航空の北京便やバンコク便が就航している。

地理と気候


(Google)

スリランカはインドの南、インド洋に浮かぶセイロン島の全土を占める。インドとは長さ48kmのアダムズ・ブリッジで結ばれている。
基本的には熱帯性気候で高温多湿だが、島の中央部は2,524mのピドゥルタラーガラ山を筆頭に2,000メートル級が連なり、周辺は冷涼な高原地帯もひろがる。
コロンボの位置する南西部は雨の多い湿潤地帯で、平均気温は年間通じて30度程度と暑い。モンスーンの影響で雨が多く、4月~6月、9月から11月は雨が多い。1~2月は比較的雨が少ないので、コロンボ観光やコロンボを拠点としたビーチやトレッキングに快適なベストシーズン。
2月にはガンガラーマ寺院でのナワン・ペラヘラ祭、5月にはウェーサーカ祭(灌仏会=釈迦誕生日)が行われるなどイベントを目当てにするのもよい。

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キャンディのナワン・ペラヘラ祭り(Wikipedia)

北部や東部を中心とした国土の7割程度は乾燥地帯で、雨季は1~3月、6~8月が雨の少ないベストシーズン。

言語と通貨

公用語はシンハラ語およびタミル語となっているが、イギリス統治の伝統から英語も連結語(両民族間をつなぐ言葉)として公用語に準じる地位にある。
したがって、英語の通じる度合いは高く、コロンボなど大都市では英語で生活している人も多い。
・・・しかし、旅行者は南アジア特有のなまりで苦労することが多い。

通貨はスリランカ・ルピー(LKR)。補助単位はセントだがほとんど使われなくなっている。
1スリランカ・ルピー=0.82円(14年10月時点)。概ね1円と見ておけばよい。

物価はホテル代を除けばおおむね安めで旅行者に嬉しい。特に食事・外食は安くておいしい。スナックが20~40ルピー、屋台の食事が50~70ルピー。ローカル食堂で200ルピー~。水500mlボトルが35ルピー。ビール80ルピー。
外国人が行くような高級レストランやシーフード、ワインなどは当然高い。例えばカニや海老料理なら2000ルピー、5つ星ホテルのビュッフェが3000ルピー、ワインが3000ルピー~など。
タクシーは交渉制だが初乗り3kmで100ルピー程度。
ホテルはやや高め。3つ星で70~100ドル程度、安宿の個室で3000ルピー~、ドミトリーなら900~1500ルピー。

日本国内でスリランカ・ルピーをあらかじめ両替する場所はないため、現地での両替もしくはATMでの引き出しとなる。
日本円からの両替でもレートは十分よく、わざわざUSドルを持ち込む必要は無い(ホテルや高級みやげ店ではドル建てのところもある)。
空港でも市内の銀行や両替所でもそれほどレートは変わらない。
ただし再両替はUSドル限定でレートは悪いため、こまめに両替することをおすすめ。再両替に必要なので(スリランカ・ルピーは持ち出し禁止)、レシートを受け取っておく。
ATMによる現地引き出しでも問題ないが、手数料が数百円チャージされる。

クレジットカードの通用度は低く、外国人が行くような高級レストランやショップ、ホテルに限られる。

チップは基本不要とされているが、意外にせびられる場面は多い。タクシーは不要。レストランは1割程度(サービス料が名機されていれば不要)。ポーターやルームサービスには50ルピー程度。


(画像:banknotes.com)

ビザと治安

観光立国だが、ビザが必要。
大使館のサイトにて電子ビザ(Electronic Travel Authority;ETA)の事前申請が可能。2回入国可能な30日間有効のビザが30USドル(カード決済)。アライバルビザも可能だが35ドル。

治安は全般に良好だが、観光地特有のスリや置引き、引ったくりなどは発生している。
また、最近では麻薬中毒者による路上強盗などの凶悪犯罪も増えてきている。
日本人旅行者の被害が報告されているのは、バスなど混みあう公共交通機関の車内や有名な観光地でのぼったくり、押し売り(とくに観光ガイドの押し売り)、詐欺など。親しげに近づいてくるのはたいてい金をふんだくろうとしている輩と考えて間違いない。ペター地区は夜あまり安全ではないので一人歩きを避ける。

2012年には仏像に口づけをして写真を撮ったフランス人旅行者に禁固刑が言い渡されるなど、仏教施設には敬意をもって接すること。寺院参拝は裸足で。短パン姿で施設に入ることや、仏像を背にして一緒に写真を撮ることも避けるべき。

市内交通

地下鉄や軌道電車のないコロンボではタクシーかバスが主な移動手段となる。日程によっては専用車のチャーターも検討していいかも。鉄道は市内交通ではなく都市間移動が中心。
市内の交通状況は悪く、昼夜問わずクラクションがなりまくる。

(三輪バイク・タクシー)
三輪バイク(スリーウィラー)は安くて近距離移動に便利。現地人にとってタクシーといえばこのスリーウィラーをさす。
料金は交渉制だが、おおむね1kmで100ルピー程度。ホテルや観光地にたむろしている運転手はふっかけてくることが多い。メーター付のスリーウィラーもあり、1kmで50ルピー程度が相場。ただし素直にメーターを使ってくれるとは限らない…。

乗用車のタクシーはいわゆるハイヤー的な配車制が主流で、流しのタクシーは一般的ではない。
ホテルのフロントで呼ぶか電話で手配する。
コロンボの場合軽自動のナノキャブという種類のクルマが走っており、これは流しのタクシーとして使える。
バジェット・タクシー社のナノキャブは初乗り2kmで100ルピー程度。
配車制の場合はメーターと交渉制がある。メーターの場合も会社によって異なるが、初乗り最初の3kmで100ルピー程度。
上掲通り、空港からのタクシーは特別価格になっており、2,500ルピー程度かかる。
タクシーの1日チャーター(英語の運転手兼ガイド)は小型車で1日4,000ルピー~。

(バス)
市内交通はおろか全島を通して最も重要な市民の足だが、旅行者が利用できる路線図などはなく、場合によってはバス停もない。バスの正面に行き先を示す番号表記があることはあるので、その辺の人に聞けば教えてくれる(ただし適当な答えがくることもかなりある)。乗車時に行き先を運転手に確認しておくのが最も確実。料金は車掌が回収に来る方式。降りる際はブザーかロープを引くが、車掌に降車場所を知らせておけば声がけしてくれるので安心。
ペターの中央バスステーション(Olcott Mawatha通り)が郊外バスなどのターミナルとなっている。

(レンタサイクル)
レンタサイクルの専門ショップの他、ホテル、ゲストハウスで貸し出していることがある。
街をのんびりと見て歩くには大変便利。

(鉄道)
市内観光では利用の機会がないが、都市間交通の重要な手段としてセイロン島全土に鉄道網が通じている。コロンボ-キャンディ間はドル箱路線(Main Line)で、エアコン付の一等席に軽食も出る特別列車が運行されている。高原や山脈を貫く美しい景色が楽しめることから人気が高い。
他には、空港やニゴンボ方面とをつなぐプッタラムライン(Puttalam Line)、アヌラーダプラなど北部に向かうノーザンライン(Nothern Line)、南部に向かうコーストライン(Coast Line)などがある。

ホテル


Casa Colombo (トリップアドバイザー提供)

旺盛な観光需要を背景にホテルの建設ラッシュが続いている。物価が安めのスリランカだが、供給がおいつかずホテルはやや高止まり状態。
ホテルステイを売りにしたリゾートホテルも多く、3つ星ホテルでも最低6~7千円、5つ星ホテルなら3万円以上ということもザラ。
ホステルならだいぶ価格が抑えられる。安宿の個室で3千円程度、ドミトリーなら900円~。
せっかくならバワの建てたホテルを巡ってみるのも面白い。

ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
スリランカの携帯サービスはDIALOG、Etisalat、Hutch、MOBITEL(Sri Lanka Telecom)、airtel。
コロンボ国際空港内に各社のブースがあり、24時間営業。その場で購入・設定すれば即時つながる。3Gが主流で、LTEはまだ普及途中。

DIALOGはネット上の情報も多く、コロンボ始めスリランカ全土で電波状況良好とされる。
3ヶ月有効、月1.5ギガのデータ通信専用SIM(MaxxaデータSIM)が249ルピー(+SIM代など初期費用)。夜間(深夜0時~8時59分)1ギガ、昼間(9時~23時59分)500メガの上限。
ツーリストプランという通話可能で1ギガ+DIALOGのWiFiエリア6時間接続が付いたプランもある。499ルピー。
一般のプリペイドプランのデータ通信は1,000キロバイトにつき1ルピー(1ギガで1,000ルピー)

Etisalatもコロンボ始めスリランカ全土で電波状況良好とされる。
1ヶ月有効、1ギガのMaxxa Data Planが199ルピー、昼間(DIALOGと同様)はプラス1ギガで月間合計2ギガ。
2.3ギガのPrepaid Data Packagesで299ルピー、ただし夜間は150メガ制限。時間帯制限無しの2ギガプランで450ルピー。

Hutchは1ヶ月有効、1ギガのValue Internetが198ルピー。5ギガのMega Internatが649ルピー。

Mobitelは750メガで通話も可能なツーリストパッケージが500ルピー。1ヶ月有効、1.5ギガのデータSIMが279ルピー。

Airtelは1ヶ月有効、1.5ギガのデータSIMが265ルピー。

(WiFi)
多くのホテルやゲストハウス、カフェでWiFiを提供している。有料がほとんど。
回線が遅くて使い物にならないという情報もちらほら。

空港のWiFiは有料で電波も弱い。ラウンジなら快適にWiFiを利用できる。ラウンジが無料となるプライオリティ・パスなどを準備していきたい。



海外旅行には必携!プライオリティ・パス
世界100カ国300都市、600ヵ所以上の空港にあるVIPラウンジが無料で使える。
年会費10,800円(税込)の楽天プレミアムカードなら年会費399ドルのプライオリティ・パスが付いてきます。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 11月13日(木) 下川裕治さん スライド&トークショー
 11月20日(木)たかのてるこさん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「週末沖縄でちょっとゆるり」発売記念
◆下川裕治さん  スライド&トークショー◆
「週末沖縄の旅の楽しみ方」

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新刊『週末沖縄でちょっとゆるり』(朝日文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、ふらっと行く週末沖縄の旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。前作『週末ベトナムでちょっと一服』では、バイクの波を眺めながらの路上の屋台コーヒー、バゲットやムール貝、ビーフシチューから漂うフランスの香りといった、ゆるくて深い週末のベトナム旅行の楽しみ方を紹介していた下川さん。本作では、アジアが潜む沖縄そば、脊髄反射のようにカチャーシーを踊る人々、マイペースなおばぁ、突っ込みどころ満載の看板など、日本なのになんだか東南アジアのようにゆるい週末の沖縄旅行の楽しみ方をオススメしています。基地問題で揺れ、LCCが離島にも就航し、変貌する沖縄の今を描いた、下川さん独自の沖縄の旅の味わい方が聞けるはずです。下川ファンの方はもちろん、沖縄が大好きな方や週末国内旅行に興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


下川裕治(しもかわゆうじ)

1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『週末アジアでちょっと幸せ』『「生きづらい日本人」を捨てる』 等。

◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/


【開催日時】  11月13日(木)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:朝日新聞出版


新刊「ど・スピリチュアル日本旅」発売記念
◆たかのてるこさん スライド&トークショー◆
「行き当たりバッタリで行く!日本旅の魅力」

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新刊『ど・スピリチュアル日本旅』(幻冬舎)の発売を記念して、著者のたかのてるこさんをお招きし、日本を旅する魅力について、スライドを眺めながらたっぷり語っていただきます。これまで、ガンジス河で泳ぎ、サハラ砂漠を駆け巡り、ダライ・ラマに恋して、キューバでラテンのアミーゴを作り、ジプシー(ロマ民族)の家にホームスティする等、海外の旅ばかりしてきたたかのさん。
今回、行き当たりバッタリで触れ合ったのは、日本各地の超ディープな面白い人たち。
高野山の宿坊で美坊主たちとプチ修行したり、北海道・二風谷のアイヌのシャーマンの家で儀式に参加したり、沖縄の離島で「海人(ウミンチュ)の宿」で魚突きしたりと、愛しきニッポンの愛すべき人たちと交流する中で、日本旅の魅力にハマッてしまった出会いが綴られ、驚きと爆笑の連続!! 本には載せられなかった旅のこぼれ話や、旅の秘蔵写真、抱腹絶倒のエピソードトークを生で聞けるチャンスですよ。たかのさんのファンの方はもちろん、日本各地の文化や風習などに興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、サイン握手会(なんとハグ付き(笑))も行います。


たかのてるこ

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1971年大阪府生まれ。「世界中の人と仲良くなれる!」と信じ、60ヵ国を駆ける旅人。
15万部超のベストセラーとなった代表作『ガンジス河でバタフライ』(幻冬舎文庫)は、旅立つ老若男女の”旅のバイブル”となり、主演・長澤まさみ×脚本・宮藤官九郎で、スペシャルドラマ化もされ話題に。(のちにDVD化)。
著書は他に、イスラムの摩訶不思議なイベント、ラマダーンの体当たり体験記『モロッコで断食』、憧れのダライ・ラマに出会うまでの道中、神秘的なチベット体験を綴った『ダライ・ラマに恋して』を始め、『サハラ砂漠の王子さま』『キューバでアミーゴ!』『ジプシーにようこそ! 旅バカOL、会社卒業を決めた旅』(以上、幻冬舎文庫)『淀川でバタフライ』(講談社文庫)など、多数。

◆たかのてるこさん公式HP
http://takanoteruko.com/


【開催日時】
  11月20日(木)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:幻冬舎

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6. 編集後記

tabinote田口です。年内は日本にいるつもりだったんですが、みなさんの旅行記を読んでいるとどこかに行きたい気持ちがムラムラと、、
いや、本当に旅行記読むの大好きなんですよ。人によって行くところもそこで見える景色も感じ方も千差万別。何時間読んでいても飽きません。読者の皆さんの旅行記も読んでみたいです。読ませろ。

というわけでtabinoteメールマガジンVol.34です。
下川さんの連載はWebチェックインについて。これには僕も何度も悩まされており「そう!そうなの!」と叫んでしまいました。せめて同一航空会社の中では手順を統一してほしいのですが空港によって全然違うんですよね。たまにANAに乗ったりするとあまりのスムーズさに泣けてきます。
吉田さんはフィリピンのカリボという街について。飛行機のトラブルで知らない街に緊急着陸って憧れますね。実際は焦るでしょうが。

「世界あの街この街」はスリランカのコロンボ。インドの東に浮かぶ島国のスリランカ、場所だけを聞くと縁遠く感じてしまいますが、エアアジアを使えばクアラルンプールから10000円強で行けるんですよね。もし行ったら鉄道に乗りまくってみたいです。

そして旅行記は初登場のtabinoteサポートスタッフ、ミムラさんによるエミレーツ航空レポート。ロスバゲは気の毒でしたが快適そうでうらやましい。マルタのレポートも早く読んでみたいです。

旅の本屋 のまどでは本誌連載中の下川さんのイベントが。わたしとワタベは参加する予定です。また、たかのてるこさんの日本旅行も楽しそう。

次回は11月18日(火)の発行予定です。


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。もうご覧いただけましたでしょうか?美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

166031
一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は11月18日(火)の発行予定です。

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tabinoteメールマガジン 2014/11/04号 Vol.034 有料版

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
2b. 連載:「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
3a. tabinote旅行記 エミレーツ航空で行く!マルタの旅
4. 世界あの街この街:コロンボ
5. 旅の本屋 のまど イベント情報:11月13日(木)下川裕治さん、11月20日(木)たかのてるこさん
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

セブ・パシフィック航空、成田~セブ便を来年就航

フィリピンのLCC、セブ・パシフィック航空は成田~セブの直行便を2015年3月16日より週4便(火・木・土・日)で開設すると発表した。最安運賃は片道6299円から設定されており、機材はエアバスA320が予定されている。

バニラエア、成田~香港線就航

ANA傘下のLCC、バニラエアは11月2日より成田~香港線(当初は週3便)に就航した。同社の国際線はソウル、台北に続き3路線目。料金は片道8000円より。2015年2月1日より週7便、2月21日より週14便に大幅増便される予定。

JW299 成田 08:20~香港12:20/火
JW299 成田 09:10~香港13:10/日
JW299 成田 09:45~香港13:45/木

JW300 香港 13:20~成田 18:15/火
JW300 香港 14:10~成田 19:05/日
JW300 香港 14:45~成田 19:40/木

成田空港LCC専用ターミナル、来年4月にオープン

成田空港は増加するLCC便に対応するため、LCC専用ターミナル(第3旅客ターミナル)を2015年4月8日よりオープンする。場所は第2旅客ターミナルの北側に位置し、連絡通路経由でアクセスすることができる。なお、オープン時に利用が予定されているのはジェットスター・ジャパン、ピーチ、バニラエア、春秋航空の4キャリアとなっている。
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ジェットスター、熊本から3路線に就航

ジェットスター・ジャパンは、10月26日、成田~熊本、関西~熊本、中部~熊本の3路線に就航した。それぞれ1日2往復ずつ運航する。国内のLCCが熊本空港に就航するのは初となる。機材はエアバスA320。

ボーイング最新鋭ジャンボ、B747-8が羽田に到着

ルフトハンザドイツ航空は10月27日、羽田~フランクフルト線(LH716/717)にボーイングのB747シリーズ最新鋭機B747-8型機を就航させた。ルフトハンザは同機のローンチカスタマーとなり日本に飛来した機材は現在受領した15機の中の1機。もちろん日本への就航は初となり多くの航空ファンが集まった。

DeNAトラベルが海外ホテル最安値保証を改訂。差額の3倍返金

ホテル予約サービスのDeNAトラベルは、海外ホテル予約の最安値保証キャンペーンを改訂。他サイトより高いプランがあれば差額の3倍が返金される。ライバルのExpediaも最安値保証(差額の2倍返金)を行っており、両者を比較すれば金額が同一だった場合をのぞけば、どちらかから返金を受けることができる形だ。
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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

ウェブチェックインで座席指定が無料

 ウェブチェックインには、これまでも何回か悩んだ。LCC各社や空港によって、その対応がまちまちなのだ。
 たとえばエアアジアのクアラルンプールやバンコク。ウェブチェックインをすませないと追加料金が必要になる。そして搭乗者がプリントした搭乗券を、そのまま搭乗券として利用する。ところがほかの空港では、空港独自の搭乗券に引き換えるところもある。
 10月下旬、マカオからバンコクまでエアアジアに乗った。以前、この空港では、ウェブチェックインをして、搭乗券をプリントしても、チェックインカウンターでマカオ空港の搭乗券に換えなくてはならなかった。ところが今回、プリントした搭乗券をチェックインカウンターに差し出すと、それをふたつに切り、搭乗券として返してくれた。もう、マカオ空港の搭乗券に引き換えることをしなくなったのだ。
 成田空港発のジェットスターの国内線も以前は、ウェブチェックインをした搭乗券をもっていても、空港のカウンターやチェックイン機で搭乗券に換えなくてはならなかった。
 10月初旬、ジェットスターで福岡に向かった。同行するカメラマンに僕の分も一緒に予約してもらった。空港で待ち合わせた。そのとき、カメラマンがこういった。
「下川さん、最近はウェブチェックインをすると、座席の指定が無料になるんですよ」
 座席が決められた搭乗券を渡された。
 たしかにウェブチェックインは経費の節減につながる。カウンターの人員を減らすことができるのだ。それを進めるために、「無料で座席指定ができる」というメリットを加えたようだった。
「でも、やっぱり空港の搭乗券に引き換えなくちゃいけないんだろうね」
 そういいながら、預ける荷物がなかったので、チェックイン機械の前に立った。すると近くにいた職員が、僕らの搭乗券を見ながらこういった。
「ウェブチェックインチェックインが終わってますよね。そのまま搭乗口に進んで結構ですよ」
「そうなんですか。以前は、ウェブチェックインが終わっていても、ここで搭乗券に換えないといけなかったでしょ」
「最近、そのまま搭乗口に進めるようになったんです」
 LCCのチェックインは、国際線、国内線ともに、言葉通りのウェブチェックインに近づいているようだった。
 しかしここで面倒なことは、この方法がすべての空港で通用するわけではないということなのだ。そのあたりの説明は、LCCのホームページも曖昧にしている。
 戸惑うのは利用客である。以前の成田空港の国際線で、ウェブチェックインをし、それをプリントした紙だけを手に、セキュリティチェックに並んでいる人がいた。職員にいわれて、慌ててチェックインカウンターに走っていく姿を目撃したことがある。
 ウェブチェックインは誤解を招きやすい言葉だ。リコンファームのようなもの……という人もいた。いまだはっきりとした線引きがない。しかし、少しずつではあるが、その言葉本来の方法に近づきつつある。

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マカオ発エアアジアの搭乗券。搭乗者がプリントしたものを使うようになった。

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2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和

Profile
プロフィール

吉田友和(よしだともかず)

1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web

しりとりで旅する 第33回 吉田友和

か カリボ

 突如思い立って、大がかりな部屋の片付けに挑んだ。モノを捨てられない性分なので、不要なものがあちこち散乱していたが、それらをええいっと捨てることにした。明らかにゴミと言えそうなモノ。いつか使うかも、と取っておいたけど、冷静に考えたら絶対に出番はないだろうと言えるモノなどなど。捨てて捨てて捨てまくったら、計10個以上ものゴミ袋になったのを見て、我ながら脱力した。
「そういえば、こんなの持っていたなあ」
 と、存在自体をいまさら思い出したモノも数多い。忘れていたぐらいなので、それらも基本的にはゴミ袋行きなのだが、ごく稀にお宝も発掘されるから大掃除は侮れない。あっと驚くブツを見つけのだ。そして発見した瞬間、しまった……と後悔の念にかられた。
 それはフィリピン航空のバウチャーだった。手書きで僕の名前などが記載されているだけのペラ一枚だが、これがあれば同社の航空券に無料で引き換えられる。いわば金券のような、貴重な紙きれだ。
 バウチャーには有効期限が書かれている。ところが、とっくに過ぎていた。いつか使おうと取っていたはずが、すっかり失念しているうちに失効してしまったわけだ。
 なぜそんなものを持っていたかというと、話は今年初めに出かけたフィリピン旅行に遡る。年始休暇を利用して、ボラカイ島へ行ったのだ。セブあたりと比べると日本人にはまだ馴染みが薄い島かもしれない。一方で、アメリカの旅行雑誌のランキングで「世界一のビーチ」に輝くなど、欧米の旅行者には人気のリゾート地だ。白砂のビーチに、エメラルドグリーンの海という、絵に描いたような美しい南国の光景に心浮き立ち、リゾート気分を満喫したまでは良かった。事件は、その旅の帰り道で起こったのである。
 ボラカイ島には空港がない。アクセスするには、隣のパナイ島にあるカティクラン空港を起点としつつ、渡し船で海を渡る方法がポピュラーで、僕もこのルートを取った。カティクランは小さな空港なので国際線は発着せず、マニラやセブから国内線に乗り継ぐ必要がある。僕はセブ経由で航空券を手配していた。つまり、帰りはカティクラン発セブ行きの便に乗る予定だった。
 その日は飛行機移動だからと、余裕を持って船着き場へ向かった。20人も乗れば窮屈さを覚えるような小さな船だが、これを利用しない限りボラカイへは来られない。大きなスーツケースを持った外国人がバンバン乗り込んでくる。島と島の間に広がる海は凪いでおり、あまり揺れずにスイスイ進んでいった。
 対岸に到着すると、トライシクルの客引きから声がかかる。パナイ島の船着き場から空港までは少し距離が離れており、荷物を持って歩いていくのは現実的ではない。陸海空を駆使した複雑な移動だが、一連の行程を往路で体験済みだったので、さすがに帰りは戸惑わずに空港まで辿り着いた。
 カティクラン空港の建物は、田舎空港にしては妙に小綺麗ながら、サイズはやはりこぢんまりとしている。中へ入ったらすぐ目の前がもうチェックインカウンターになっていた。違和感に最初に気が付いたのは、列に並び、カバンからパスポートを出しているときだった。周囲がやけにざわざわしていたのだ。
 なんだろうか……と訝ったが、リゾート終わりのゆるゆる気分でいた僕は、このときはまだ暢気なものだった。列が進み、自分の番になって初めて、何が起こっているのかを知らされることになる。カウンターの女性スタッフは言った。
「飛行機がダイバートしたので今日は出発できません」
 えっ……えええっ! 衝撃の事態だった。
 詳しく話を聞くと、こういうことらしい。飛行機はセブとカティクランをピストン運航している。セブから飛んできた機材がそのままセブ行きの便になるのだが、ここへ来る途中でトラブルが生じて、別の空港に緊急着陸したのだという。代替機の用意がないため、フライトがキャンセルされた次第。
 僕は動揺した。セブで乗り継いで、日本へ帰らなければならないのだ。このままボラカイにもう一泊するのは魅力的だが、予定が詰まっていた。飛びませんと言われて、はいそうですかと納得するわけにはいかない。
 フライトボードを確認すると、別の航空会社にもセブ行きの便があるのを見つけた。あれに振り替えてもらえれば、なんとかなりそうだが、スタッフの女性はそれは無理だと首を振った。満席なのだという。本当かどうか疑わしいが、ないものを出せと要求するわけにもいかず、僕は天を仰ぐしかなかった。
 結局、どうしたのか。ダイバート先の空港まで陸路移動して、そこから乗ってくれないかと提案された。移動手段はもちろん航空会社が用意してくれるという。時間的にもぎりぎりセブでの乗り継ぎ便に間に合いそうなので、言われるがままに従った。
 急遽手配したバスがやってくるまで、空港近くにある航空会社のオフィスで待機した。その際、食事が提供されたのだが、近くのファーストフード店からテイクアウトしてきたと思しきランチボックスだったのは、フィリピンらしいなあと思った。フライドチキンとフライドポテトになぜかライス。フィリピンではお馴染みの組み合わせである。ハンバーガー屋のセットメニューに必ずライスがラインナップされているような、我々からすると一風変わった食文化を持つ国なのだ。
 それを食べているときに、スタッフからもらったのが例のバウチャーだった。今回のお詫びとして無料で航空券を差し上げます、というわけだ。国内線限定だが、どの路線でも空きがあれば自由に予約が入れられるという。無料という言葉に滅法弱い旅行者だから、満更ではない気持ちになった。
 さらには、バスで移動した先でも待遇を受けることになる。僕たちは空港ではなく、ホテルに連れて行かれた。飛行機の出発まで時間が空くからと、航空会社が部屋を取ってくれていたのだ。なんとアゴ、アシに加え、マクラ付き。我ながらゲンキンなもので、ここまでしてくれるなら、まあ仕方ないか、とすっかり懐柔されたのであった。
 ダイバート先の空港があるのは、カリボという街だった。予備知識はまったくなかったが、パナイ島北部では比較的大きな街だと到着してから知った。通りはクルマの往来が激しく、のんびりした雰囲気だったカティクランと比べると活気に満ちている。
 部屋があるとはいえ、真っ昼間から寝る気になれなかったので、待ち時間にカリボの街をぶらぶらしてみることにした。僕は外へ出て流しのトライシクルを呼び止め、市場へ連れて行って欲しいと頼んだ。土地勘がない場所では、とりあえずその地の市場を目指すと上手くいくことが多い。
 運転手は目的地が漠然とした客に嫌な顔もせず、アテがあるのか迷いなく走り始めた。そうして乗って五分も走らないうちに市場らしき一画に到着。これなら歩いてでも来られたなあと思いつつ、料金を訊くと8ペソだという。あら、安い。セブやマニラだとふっかけられてばかりだったから、観光地プライスではないことに内心小躍りした。
 カリボの市場にはローカル感が漂っていた。昼下がりの気だるい時間帯だ。売り物の野菜に囲まれながら舟を漕いでいるおばちゃんのすぐ横を、やせっぽちな猫が通り過ぎていく。外国人の姿は珍しいのだろう。僕がパシャパシャ写真を撮りまくっていたら、俺を撮れと何度もアピールされたりもした。変に飾らないこの素朴な感じがどこか懐かしい。
 ボラカイへの滞在は快適で極楽だったが、正直なところ少し物足りなさも覚えていた。見るべきところはないし、地元の人たちも観光客慣れしすぎており、どこか余所余所しかった。マリンアクティビティを楽しみたいなら絶好の遊び場だが、知的好奇心を満たしたい欲求には応えてくれない。リゾートに始まり、リゾートに終わる。そんなところだ。
 翻って、カリボは対照的な場所だった。本来は訪れるはずのなかった土地である。結果オーライと言えるだろうか。今年は精力的にアジア各地を旅したが、カリボは中でもとりわけ印象に残った街のひとつだ。そこへ至るまでの道中のエピソードが強烈だったせいもある。災いを転じて福となす。旅先での偶然の出合いは大切にしたい。
 それにしても、もったいないのはタダチケットだ。いまさらどうにもならないのだが、なんだかとても悔しい。

※カリボ→次回は「ぼ」がつく旅の話です!

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3a. tabinote旅行記 エミレーツ航空で行く!マルタの旅

「羽田→ドバイ→マルタ 約21時間のロングフライト」

今回の旅行記は、tabinoteをサポートしていただいておりメルマガ読者でもあるミムラさんに、5月のエミレーツ航空搭乗レポートを寄せていただきました。
欧州便では安定的にほぼ最安値をたたき出す中東系航空(※)、中でもエミレーツは便数も多くサービスも最高ランクの評価です。今後ますます日本人の利用機会も増えるのではないでしょうか。
(出典なき画像はミムラさんによるものです)

※tabinoteでは、アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空、アブダビのエディハド航空、カタールのカタール航空の3社を「中東系」とくくっています。産油国の利点を活かした低価格、最新機材の積極導入、高品質サービスなどの特徴があり、世界中に路線を拡大しています。

Profile
photo

ミムラ ユカ

長野県松本市生まれ。東京都在住。
たまに旅するただの会社員。
2014年マルタに一瞬留学。最近の旅先の条件は「近くに(ローカルな)島がある事。」
海なし県に生まれた故の、海への憧れは根深い。


はじめに

何度も行ってやろうと画策したものの、その度に計画倒れになって”ご縁”がなかった留学・・・
2014年5月、ようやくそのチャンスが訪れた。

行き先はマルタ共和国
Malta_top

イタリアのシチリア半島の南、地中海に浮かぶ、東京23区の半分サイズの小さな島国。
1964年の独立まではイギリスの占領下にあったため、共通語は英語。でもマルタ人同士はマルタ語で話す。
(そういう訳で、マルタ人の英語はかなりマルタ訛り)

そんなマルタへ、東京から今回利用したのはエミレーツ航空。
羽田/成田共に発着があるが、便の時間帯を考え
 【行き】
  羽田→ドバイ→マルタ
 【帰り】
  マルタ→ドバイ→成田
という選択。
にしても片道21時間て、、、
飛行機大好きな私もちょっとひるむ。
しかしながら、エミレーツの前評判は上々なのでちょっと期待しつつ・・
私の初エミレーツの旅のレポートです。

羽田-ドバイ-マルタ航路

(画像:flightaware.com)


出発~搭乗

00:30の便に乗るため、自宅からリムジンバスで羽田空港へ。
海外に1か月以上もひとりで過ごすなんて初めての経験。しかも他文化の他人と未知の町で暮らすなんて・・・
自分で決めたくせに、実はギリギリまでナーバスになっていた。

海外暮らしの経験のある友人にアドバイスをもらい、食材やお土産は十分買ったつもりだったのだけど、色々と不安になり羽田空港内で更に買い足し。
空港価格でやたら高い「ほんだし」やらカレーのルーやら、「日本の技術を世界に!」なんて思ってフリクションボールを大量買いしたり。
(結果マルタにも売ってるし外人全然驚かないしで誰にも渡せず帰国。)

小心者の私は出発2時間半前には余裕で到着。エミレーツのチェックインカウンターは3時間前からオープンしていた。
プチ留学なので荷物はもちろん大量・・・しかし、エミレーツは預け入れ荷物なんと30kgまでOK!
なんて素晴らしい。

バゲージドロップも余裕でクリアし、出国手続きも無事終了。
羽田は近いし空港内もきれいになってとても快適~。

夜なので、やっているお店は少ないものの、
展望デッキに行って夜景を眺めたりお茶したりでなんだかんだ時間は潰れた。

羽田空港 第一ターミナル 展望デッキ (画像:トリップアドバイザー)

黄昏れてみたり
Haneda_Deck

ボーディングタイムはちょっと早めの45分前。ルールは守るタイプなので50分前には登場口にて待機。
搭乗開始が遅れるのは世の常で、そこそこ待たされながらもようやく搭乗開始となり機内へ。

CAさん達のユニフォームがかわいい~!!
ハットから垂れるベールがユニークかつエキゾチック。
CA

座席は予約時にしっかり確保済み。
基本的に窓際も3列のタイプだけど、私は最後方の2列になっている通路側のシートを確保。
窓からの景色も楽しみつつ、トイレに行くのにも誰にも気を遣わず、さらに通路も広いのだ。

機内(普通)
Inside

座席は狭いと言う口コミも見かけたものの、十分リラックスできるスペースがあって快適かと。
そして前ポケットには充実のアメニティ。
歯ブラシ、アイマスク、スリッパ等簡単なつくりのものですがこれは嬉しい心遣い!

エンターテイメントは、音楽、映画共になかなかの充実ぶりで、邦画も5~6本あったような。
飛行時間が長いので頑張れば映画4~5本は見れます。

エンターテイメントはice
ice

そして肝心の機内食。
肝心なんて言いながら実はあんまり覚えていないけど・・
羽田→ドバイはさすがに日本食っぽいメニューだったような。
普通に美味しいです。可もなく不可もなく・・
ただスイーツ的なものが異様に甘かった気が。
ただカトラリーはすべてきちんとしたシルバー!ちょっと重いけどしっかりしてて使いやすかった。

アラビアンなダイエットコーラ
Cola

あとはCAさん達がやっぱりなんだか親切。
欧米件の航空会社だとやったら感じが悪い人がいたり、雑だったり、うるさかったり・・・ってイメージがあるけれど、今回はみんな笑顔で親切だったな~という印象。

お腹いっぱいになって就寝 → 映画 → 機内食 → 就寝 を何度か繰り返す。

隣の人がトイレに行った隙に。(大した景色ではない)
View

寝ぼけながら今どこだろ~って画面を見ると、、、

ん・・?遅れてる・・?

ドバイの乗継時間がそもそも1時間半しかなくて結構ギリギリだな~とか思っていたのに、、
嫌な予感・・・・・・・

果てしなく広いと噂のドバイ空港。

乗継うまくいかなかったらどうなるんだろう・・・
次の便にしたとしてもマルタでのピックアップの人にも連絡しなきゃいけないけど、、
え、いきなり英語で話せるんだろうか私・・そして国際電話ってどうやってかけるんだっけ?ていうか通話料めっちゃ高そうじゃん!

と悶々としつつ、1分でも早く到着するようにと最後列からコックピットに向けて念と気を送ってみる。。。。。
kiai
(画像:広報たいとう)

なんて私の気合いなど届くはずもなく、結局1時間遅れでドバイに到着。


ドバイ国際空港

ボーディングタイムは既に過ぎ、もう祈りながら走るしかない!
けれども、予想の100倍広いドバイ空港(※)・・・・・・・
あーーーもうどっちに走ればいいかわかんない!

そもそも同じ便から乗継でマルタに行く人なんていそうにないから、誰かに付いて行こう作戦もかなわず、自力で道を切り開くしかない。泣

案内表示を見ながらなんとか進む。
もちろんドバイの空港を楽しむ余裕などかけらもなく、無駄にデカいすべてを恨みつつ、エレベーターを乗継ぎ、電車に乗り、やっとの思いで搭乗口に到着・・!

既に搭乗開始していたものの、どうやらこちらの便も遅れているらしくなんとかセーフ!

バカデカい黒いリュック背負って全力疾走する日本人の女とか滑稽だっただろうな・・・
(90Lのドラムバッグ背負ってました。いろいろあって。)

旅の恥はかき捨て。


※注:エミレーツ航空のハブ空港は当然ドバイ国際空港。3つのターミナルがあり、第3ターミナルをエミレーツが占有している。面積171万平方メートル(羽田第2ターミナルのほぼ10倍)と世界最大級の建物。
ドバイ国際空港


マルタへ

朝のさわやかな空気の中、ドバイからマルタに飛び立つ。
ここから更に8時間のフライト。

ドバイからマルタ行きの機内食メニュー
Menu_Dubai-Malta

ドバイからマルタって結構遠いんだな~なんて思いながら朝食を待っていると、なんだかCAさん達がやたら焦っている。
見たことないスピードでおしぼりを回収し、見たことないスピードで朝食を配りまくっている。
そして食べ終わらないうちにそそくさと回収。

「まだ食べてるんですけど・・・・」なんて言えない勢いで回収してるので、空気を読んで降参。

そうこうしてるうちに、なんと着陸のアナウンスが!!

え、マルタは遠いはずじゃ・・・?
まさかの緊急着陸!?

なんてハラハラしているうちに完全に着陸態勢に・・・!
私一人テンパりながら、機体はどんどん高度を下げ・・・・

どこかへ着陸。
Cypros

ここは、、、どこだろう。
アナウンスがあるものの私の英語力では聞き取れず。
とりあえずマルタに行く人は座ってろってことだけは理解。

しかしながら乗客の8割くらいがいなくなり・・・・・・・・・不安。
Inside@Cypros

仕方なくCAさんを捕まえて「ここどこですか?」と聞いてみる。

“サイプロス”

さいぷろす・・・?

“Cyprus”

さい・・・

・・・おぉ!キプロス

ということで、ここはキプロス。

そんなの聞いてないよ!って思ったけど、チケットをよくよくみると「1ストップ」と書いてある。
そういうことか~!びっくりしたよ~!

すぐに飛び立つかと思いきや、清掃員のお兄ちゃんたちが入ってきて、ゴミの回収やら掃除やらを始める。
Cleaning

結局1時間くらいかかっただろうか。
私が見た限りでは新しい乗客もおらず、残ったわずかな乗客でシートを贅沢使い。

隣の人がキプロスで降りたので、存分に景色を堪能。
View2

またしても
機内食→映画→就寝のセットをこなしようやくマルタに到着。

長かった・・・・!
けどついに着いた!
着いてしまった。

マルタに到着 ~ロスバゲ

マルタの空港は実にこじんまり。
入国審査も数が少ないからそれなりに待たされたものの、特に何も聞かれず無事にスルー。

結構待ったからもう荷物は出てるかもな~とバゲージピックアップに向かったものの・・・

無い。

待てど暮らせど私のスーツケースが出てこない。

ま、まっさか~

と信じて待ってみたものの、やっぱり出てこない。

これは、、、噂のロスバゲってやつだろうか・・・
しかしよりによって今かよ!

仕方なくインフォメーション的なおばさんに聞いてみるものの、すぐに分からず。
便名と名前と連絡先とスーツケースの特徴を告げ、控えのようなものを受け取る。

隣で同じくロスバゲに遭った模様の日本人女性が激しくブチ切れている・・・
まぁ、おばちゃんにキレてもしょうがないよ・・って思いつつ、キレるだけの英語力が無い自分を嘆く。

着いて早々大打撃をくらい、ただでさえ見知らぬ土地での生活にビビッていた私は、もう奈落の底に突き落とされた気分。。
何故、今なんだ・・・。

結構大事なもの入ってるし、、
あ、下着なんて手荷物に入ってないし!
コンタクトとか、化粧品とか・・・あぁどうしよう・・

ロビーに出ると、ピックアップに来てくれていた運転手のおじさんがいた。
だいぶお待たせしてごめんよ・・・荷物がなくなってさ・・

おじさんは生粋の陽気なマルタ人で、
「荷物がなくなった人いっぱい見てるよ!でも大丈夫、絶対に戻ってくるよ!さぁ笑って!」

やたらラテンだ。

でもおじさんのお陰でどん底だった気分も何とか少し上昇。
ありがとうおじさん。

おじさんの車でアパートに向かう(半泣き)。マルタの天気もどんより。
Malta

しかしながらマルタの郵便局がいい加減すぎて、結局荷物が手元に届いたのはなんと5日後・・!
しかも毎日「明日届く」と言われ続けたため、毎日必要なものを買いに行かざるを得なかった。

学校に行きはじめの頃、先生が毎日全員に「昨日何したの?」って聞くのだけど
私はことごとく毎日「ショッピング」だったため、”ロスバゲのショッピング女”がキャラとして定着した。


まとめとして・・・笑

私もそれほど飛行機に乗りまくっている訳でもなく、比較対象が少ないのですが、
エミレーツは何よりホスピタリティのレベルが高いな~という感想です。

離陸前におしぼりが配られたり、アイマスクなどのアメニティが充実していたり、カトラリーがシルバーだったり・・・
ヨーロッパ便の中では値段も比較的安いので、おすすめの航空会社といえるでしょう。

マルタや他のヨーロッパ旅行の記事も、そのうち書けたら・・と思っているので、
また読んでいただけたら嬉しいです。

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第33回 コロンボ


Seema Malaka Temple, Colombo(トリップアドバイザー提供)

スリランカ民主社会主義共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

スリランカは古代から植民地時代にかけての豊富な史跡群や大自然といった豊富でユニークな観光資源を有する他、ビーチやホテルステイ、アーユルヴェーダなどリゾート的な人気も高い。英語の通用度が高いことも好条件で、内戦終結(※)を機会にスリランカ観光の注目度は高まっている。
日本からはスリランカ航空の直行便があり、週末弾丸旅行も可能というのもポイントが高い。
※1983年から26年にわたったシンハラ人(仏教徒;人口の7割強)とタミル人(ヒンドゥー教;人口の約2割)との内戦が2009年に一応の終結を果たした。

スリランカの現在の首都はスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテであるが、かつてはコロンボが首都であり現在でも最大の都市であり続けている。コロンボの人口は75万人で、広域都市圏は200万人規模。

コロンボの街歩きは大きくフォート地区とペター地区に分かれる。
フォートもペターも隣り合っており一日で巡れるが、できればゆったり滞在したい。

Fort  Colombo
(Google;A-フォート地区、B-ダッチ・ホルスピタル、C-ペター地区、D-セントラルマーケット、E-シーマ・マラカヤ寺院、F-ナンバー11)

フォートは鉄道駅を中心に高級ホテルや行政・金融機関などのビルが建ち並ぶ。コロニアルな建築と近代的な建物が共存するエリア。駅前にはワールドバザールという土産物を扱うモールがあり、旅行者で賑わう。

フォートの南側はゴールフェイスグリーン(Galle Face Green)という広大な芝生の広場があり、市民の憩いの場所。
海沿いのゴールロード(Galle Rd.)およびマリンドライブ通りはホテルやレストラン、お土産店が並ぶ目抜き通り。政府観光局やスリランカ紅茶局などもあり、旅行者が訪れる機会が多い。

Galle Face Green (トリップアドバイザー提供)

オールド・ダッチホルピタルはフォートのほど近くにある複合施設。オランダ占領時代に東インド会社によって建造された病院跡をリノベーションしたもので、高級レストランやアーユルヴェーダサロン、センスの良いショップがそろうコロンボの流行発信地。お土産物のセンスはワールドバザールの100倍くらい良いかも…。

Dutch Hospital Complex (トリップアドバイザー提供)

一方で活気あふれる庶民の街がペター地区。行き交う人々や物売り、露店の呼び込みなどの喧噪が絶えないエネルギッシュなエリア。うず高く積まれたスパイスはお土産にもおすすめ。北部の湾沿いにはセントラルマーケットがあり、一階が魚市場になっている。

Colombo E-Tours (トリップアドバイザー提供)

ペターの南に向かうと水に囲まれたスレイブ・アイランド。
植民地時代にアフリカの奴隷が収容されていたことにちなんだ名称であるが、現在はホテルや商業施設が集まる観光エリアとなっている。特に、ベイラ湖から臨むフォート地区の高層ビル街はコロンボを代表する光景。
お寺も多く、コロンボ最大のガンガラーマ寺院(Gangaramaya)や、スリランカの誇る建築家ジェフリー・バワが設計した斬新なシーマ・マラカヤ寺院、極彩色のヒンドゥー寺院などが見物。

Temple of Sri Kailawasanathan Swami Devasthanam Kovil (トリップアドバイザー提供)


Seema Malaka Temple (トリップアドバイザー提供)

スレイブ・アイランドの南には広大なヴィハーラ・マハー・デーウィ公園(Viharamahadevi)がひろがる。一帯はシナモン・ガーデンという高級住宅地となっており、大学や博物館、大使館の集まる瀟洒なエリア。

Colombo National Museum (トリップアドバイザー提供)

このエリアで訪れたいのはジェフリー・バワの邸宅跡であるナンバー11。
見学は要予約。サイトからメールで問い合わせてみよう。なお、宿泊も可能。

また、彼の事務所を改装したパラダイス・ギャラリーも近くにある。建物の居心地とカレーの美味しさで評価が高く、短期滞在でもぜひここは訪れておきたい。

Paradise Road Galleries – The Gallery Cafe (トリップアドバイザー提供)


コロンボの位置するセイロン島南西部はビーチリゾートの本場。
ぜひ郊外観光も予定に組み込んでおきたい。

コロンボから南にバスで1時間以内、マウント・ラヴィニヤは歴代イギリス総督の避暑地として開発された由緒あるリゾート地。ビーチを見ながらのんびりとインド洋に沈む夕陽を眺めたい。

Mount Lavinia Hotel (トリップアドバイザー提供)

セイロン島のほぼ南端、ヒッカドゥワはスリランカ一のビーチリゾート。
沖合に珊瑚礁があることからマリンスポーツを中心としたリゾートとして発展し、サーファーやダイビングを目当てに多くの観光客が訪れる。
高級ホテルが建ち並ぶ一方で安宿が多いことでも知られ、バックパッカーにもやさしいゆるい雰囲気に魅せられ長期滞在する人も多い。
コロンボからクルマで2~3時間程度。

Chaaya Tranz Hikkaduwa (トリップアドバイザー提供)

コロンボの目抜き通り、ゴールロードの終点がゴール(Galle)。
ヒッカドゥワからさらに南におよそ20km。クルマでわずか30分程度。
東インド会社の建造した要塞都市が旧市街となっており、世界文化遺産に登録されている。古い街並みに夕陽があたる光景が見事。

Old Town of Galle and its Fortifications (トリップアドバイザー提供)


コロンボから北西、セイロン島の中央部にあるキャンディは仏教聖地。釈迦(仏陀)の歯を聖遺物として納めた「佛歯寺」の存在で知られ、こちらも世界文化遺産となっている。

Temple of the Tooth (Sri Dalada Maligawa) (トリップアドバイザー提供)

せっかくなのでキャンディに行くなら鉄道を利用したい。
美しい高原を車窓から眺めるコロンボーキャンディ線は風光明媚な景色で評価が高く、快適。
コロンボからの所要は2時間半~3時間程度。
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Colombo-Kandy train (Flickr, Balathasan Sayanthan)

そして、スリランカ随一の名所シギリヤ。
キャンディから直行バスで北上すること更に3時間程度、森林から突如切り立った崖が天にそびえ立つ。
シギリヤは5世紀のシンハラ王朝・カッサパ1世がアヌラーダプラから遷都したかつての首都で、王宮がシギリヤ・ロックの上にあった。
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Sigiriya (Wikipedia)

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7th Century Sigiriya frescoes (Wikipedia)

シギリヤ・ロックの高さは標高約370m。急勾配の階段を登って頂上の王宮跡に到達すると、あたり一面緑のパノラマがひろがる。
北の方に見える白い塔は、シギリヤ王宮陥落後に再び遷都されたアヌラーダプラの大仏塔。
Lankarama_Dagaba_in_Anuradhapura
Ruwanwelisaya Chedi, Anuradhapura (Wikipedia)



The Sizzle, Colombo (トリップアドバイザー提供)

スリランカ料理は野菜や魚介の多用、米食、ココナッツミルクを効かせるなどの特徴がある。わかりやすい特徴としてはほぼ毎食かならずカレー(カリー)を食べることで、その頻度はインド以上とも…。
ヒンドゥー教やイスラム教と共存する多民族国家であるが、全般には仏教徒のシンハラ系が主流なため食のタブーは少ない(仏教徒でも積極的に肉をとらない人もいる)。

上述とおりカレーは国民食ともいえ、朝昼晩ほぼどのような場面でもおおむね数種類のカレーが食卓にのぼる。スリランカのカレーは一般に非常に辛いとされ、世界一ホットと称されることもある。北インドのようにバターや乳製品はほとんど使わず、たっぷりのスパイスを用いる。モルジブ・フィッシュという鰹節そっくりの調味料がカレーを含む様々な料理に使われ、深い味わいを生み出している。

食材のバリエーションは豊富で、熱帯と海に囲まれた地理的環境から、新鮮な野菜やスパイス、豊富な魚介類に恵まれている。特に高級レストランやホテルではシーフードを売りにしており、エビや巨大なカニなどが味わえる。

ストリートフードとしてはカレーコロッケ(辛い)や様々な無発酵パンのロティなど。パン屋では様々な種類のカレーパンを味わえる。レンズ豆や小麦などを揚げて魚介などの具材を乗せた揚げスナック「バデ」も好評。フレッシュなフルーツも評価が高い。

飲み物で有名なのはなんといっても紅茶。
本場のセイロンティーは熱々で砂糖をたっぷり入れる。
創業1881年のライオンビールも有名。アルコール度数が高くカラメルのように濃厚なライオンのスタウトビールは日本でもファンが多い。


Moon River Restaurant, Colombo (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
国営スリランカ航空の直行便なら成田からコロンボまで往路10時間、復路8時間。価格も9万円台と手ごろ。
成田からの往路は月・木・土・日の午後1時。コロンボからの復路は水・金・土・日の深夜0時。

スリランカ航空の場合復路が深夜便のため、週末弾丸旅行にも向いている。木金と休みを取って木曜午後の便で同日夜コロンボに到着、金土と滞在して土曜深夜0時の便に乗れば日曜の昼には東京に戻れる。月曜まで休みをとれたら日曜夜まで滞在してもいい。

コロンボはアジアや中東便も多く経由便の選択肢は広いが、スリランカ航空の直行便よりさほど安くないのが残念。中東系やシンガポール、大韓航空などで所要20時間程度。

徹底的に安く行きたいなら、中華系航空が6万円台まで下げることもある。または、どこかアジアの都市まで飛び、そこからコロンボに飛ぶ方法もある。
たとえばバンコクを起点した場合、安い時期ならエアアジアや中華系を使えばバンコクまで3万円台。バンコクからコロンボまで3万円程度。合わせて6万円でバンコクとコロンボステイを楽しめる。エアアジアも安い。クアラルンプール-コロンボ便があり所要1時間ほど。

(パッケージツアー)
パッケージツアーはコロンボ滞在にシギリヤ・ロック訪問がセットになったものが多く、最短で4日間からという弾丸ツアーも。最安10万円程度。4つ星ホテルやアーユルヴェーダ体験が付いたもので20万近くするものも。

(空港)
コロンボの玄関口はコロンボ国際空港(CMB)、別名バンダラナイケ国際空港。シンハラ語ではバンダーラナーヤカとも。
3つのターミナルがあり、国際線はターミナル1。到着ロビーには家電店や携帯ショップ、フードコートなどが並ぶ。ターミナル3は国内線、ターミナル2は建設中。

コロンボ市街からの距離はおよそ35km。空港と市街とを結ぶ高速道路が2013年に開通し、タクシーで所要20~30分程度。料金は定額制で明示されている。コロンボ市内のフォート地区まで2,600ルピー程度。エアコン付きなら2900ルピー。

空港からコロンボ市内行きのバスターミナルまで無料シャトルバスが運行されている。
バスターミナルでコロンボ市内行きに乗り換える。エアコン付きで所要30分、100ルピー。

国内中心の空港として、コロンボ空港(RML;ラトゥマラナ空港)がある。コロンボ市街から南におよそ13km。

スリランカ第2の国際空港はマッタラ・ラジャパクサ国際空港。
セイロン島の南東端に位置し、コロンボからおよそ200km。スリランカ航空の北京便やバンコク便が就航している。

地理と気候


(Google)

スリランカはインドの南、インド洋に浮かぶセイロン島の全土を占める。インドとは長さ48kmのアダムズ・ブリッジで結ばれている。
基本的には熱帯性気候で高温多湿だが、島の中央部は2,524mのピドゥルタラーガラ山を筆頭に2,000メートル級が連なり、周辺は冷涼な高原地帯もひろがる。
コロンボの位置する南西部は雨の多い湿潤地帯で、平均気温は年間通じて30度程度と暑い。モンスーンの影響で雨が多く、4月~6月、9月から11月は雨が多い。1~2月は比較的雨が少ないので、コロンボ観光やコロンボを拠点としたビーチやトレッキングに快適なベストシーズン。
2月にはガンガラーマ寺院でのナワン・ペラヘラ祭、5月にはウェーサーカ祭(灌仏会=釈迦誕生日)が行われるなどイベントを目当てにするのもよい。

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キャンディのナワン・ペラヘラ祭り(Wikipedia)

北部や東部を中心とした国土の7割程度は乾燥地帯で、雨季は1~3月、6~8月が雨の少ないベストシーズン。

言語と通貨

公用語はシンハラ語およびタミル語となっているが、イギリス統治の伝統から英語も連結語(両民族間をつなぐ言葉)として公用語に準じる地位にある。
したがって、英語の通じる度合いは高く、コロンボなど大都市では英語で生活している人も多い。
・・・しかし、旅行者は南アジア特有のなまりで苦労することが多い。

通貨はスリランカ・ルピー(LKR)。補助単位はセントだがほとんど使われなくなっている。
1スリランカ・ルピー=0.82円(14年10月時点)。概ね1円と見ておけばよい。

物価はホテル代を除けばおおむね安めで旅行者に嬉しい。特に食事・外食は安くておいしい。スナックが20~40ルピー、屋台の食事が50~70ルピー。ローカル食堂で200ルピー~。水500mlボトルが35ルピー。ビール80ルピー。
外国人が行くような高級レストランやシーフード、ワインなどは当然高い。例えばカニや海老料理なら2000ルピー、5つ星ホテルのビュッフェが3000ルピー、ワインが3000ルピー~など。
タクシーは交渉制だが初乗り3kmで100ルピー程度。
ホテルはやや高め。3つ星で70~100ドル程度、安宿の個室で3000ルピー~、ドミトリーなら900~1500ルピー。

日本国内でスリランカ・ルピーをあらかじめ両替する場所はないため、現地での両替もしくはATMでの引き出しとなる。
日本円からの両替でもレートは十分よく、わざわざUSドルを持ち込む必要は無い(ホテルや高級みやげ店ではドル建てのところもある)。
空港でも市内の銀行や両替所でもそれほどレートは変わらない。
ただし再両替はUSドル限定でレートは悪いため、こまめに両替することをおすすめ。再両替に必要なので(スリランカ・ルピーは持ち出し禁止)、レシートを受け取っておく。
ATMによる現地引き出しでも問題ないが、手数料が数百円チャージされる。

クレジットカードの通用度は低く、外国人が行くような高級レストランやショップ、ホテルに限られる。

チップは基本不要とされているが、意外にせびられる場面は多い。タクシーは不要。レストランは1割程度(サービス料が名機されていれば不要)。ポーターやルームサービスには50ルピー程度。


(画像:banknotes.com)

ビザと治安

観光立国だが、ビザが必要。
大使館のサイトにて電子ビザ(Electronic Travel Authority;ETA)の事前申請が可能。2回入国可能な30日間有効のビザが30USドル(カード決済)。アライバルビザも可能だが35ドル。

治安は全般に良好だが、観光地特有のスリや置引き、引ったくりなどは発生している。
また、最近では麻薬中毒者による路上強盗などの凶悪犯罪も増えてきている。
日本人旅行者の被害が報告されているのは、バスなど混みあう公共交通機関の車内や有名な観光地でのぼったくり、押し売り(とくに観光ガイドの押し売り)、詐欺など。親しげに近づいてくるのはたいてい金をふんだくろうとしている輩と考えて間違いない。ペター地区は夜あまり安全ではないので一人歩きを避ける。

2012年には仏像に口づけをして写真を撮ったフランス人旅行者に禁固刑が言い渡されるなど、仏教施設には敬意をもって接すること。寺院参拝は裸足で。短パン姿で施設に入ることや、仏像を背にして一緒に写真を撮ることも避けるべき。

市内交通

地下鉄や軌道電車のないコロンボではタクシーかバスが主な移動手段となる。日程によっては専用車のチャーターも検討していいかも。鉄道は市内交通ではなく都市間移動が中心。
市内の交通状況は悪く、昼夜問わずクラクションがなりまくる。

(三輪バイク・タクシー)
三輪バイク(スリーウィラー)は安くて近距離移動に便利。現地人にとってタクシーといえばこのスリーウィラーをさす。
料金は交渉制だが、おおむね1kmで100ルピー程度。ホテルや観光地にたむろしている運転手はふっかけてくることが多い。メーター付のスリーウィラーもあり、1kmで50ルピー程度が相場。ただし素直にメーターを使ってくれるとは限らない…。

乗用車のタクシーはいわゆるハイヤー的な配車制が主流で、流しのタクシーは一般的ではない。
ホテルのフロントで呼ぶか電話で手配する。
コロンボの場合軽自動のナノキャブという種類のクルマが走っており、これは流しのタクシーとして使える。
バジェット・タクシー社のナノキャブは初乗り2kmで100ルピー程度。
配車制の場合はメーターと交渉制がある。メーターの場合も会社によって異なるが、初乗り最初の3kmで100ルピー程度。
上掲通り、空港からのタクシーは特別価格になっており、2,500ルピー程度かかる。
タクシーの1日チャーター(英語の運転手兼ガイド)は小型車で1日4,000ルピー~。

(バス)
市内交通はおろか全島を通して最も重要な市民の足だが、旅行者が利用できる路線図などはなく、場合によってはバス停もない。バスの正面に行き先を示す番号表記があることはあるので、その辺の人に聞けば教えてくれる(ただし適当な答えがくることもかなりある)。乗車時に行き先を運転手に確認しておくのが最も確実。料金は車掌が回収に来る方式。降りる際はブザーかロープを引くが、車掌に降車場所を知らせておけば声がけしてくれるので安心。
ペターの中央バスステーション(Olcott Mawatha通り)が郊外バスなどのターミナルとなっている。

(レンタサイクル)
レンタサイクルの専門ショップの他、ホテル、ゲストハウスで貸し出していることがある。
街をのんびりと見て歩くには大変便利。

(鉄道)
市内観光では利用の機会がないが、都市間交通の重要な手段としてセイロン島全土に鉄道網が通じている。コロンボ-キャンディ間はドル箱路線(Main Line)で、エアコン付の一等席に軽食も出る特別列車が運行されている。高原や山脈を貫く美しい景色が楽しめることから人気が高い。
他には、空港やニゴンボ方面とをつなぐプッタラムライン(Puttalam Line)、アヌラーダプラなど北部に向かうノーザンライン(Nothern Line)、南部に向かうコーストライン(Coast Line)などがある。

ホテル


Casa Colombo (トリップアドバイザー提供)

旺盛な観光需要を背景にホテルの建設ラッシュが続いている。物価が安めのスリランカだが、供給がおいつかずホテルはやや高止まり状態。
ホテルステイを売りにしたリゾートホテルも多く、3つ星ホテルでも最低6~7千円、5つ星ホテルなら3万円以上ということもザラ。
ホステルならだいぶ価格が抑えられる。安宿の個室で3千円程度、ドミトリーなら900円~。
せっかくならバワの建てたホテルを巡ってみるのも面白い。

ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
スリランカの携帯サービスはDIALOG、Etisalat、Hutch、MOBITEL(Sri Lanka Telecom)、airtel。
コロンボ国際空港内に各社のブースがあり、24時間営業。その場で購入・設定すれば即時つながる。3Gが主流で、LTEはまだ普及途中。

DIALOGはネット上の情報も多く、コロンボ始めスリランカ全土で電波状況良好とされる。
3ヶ月有効、月1.5ギガのデータ通信専用SIM(MaxxaデータSIM)が249ルピー(+SIM代など初期費用)。夜間(深夜0時~8時59分)1ギガ、昼間(9時~23時59分)500メガの上限。
ツーリストプランという通話可能で1ギガ+DIALOGのWiFiエリア6時間接続が付いたプランもある。499ルピー。
一般のプリペイドプランのデータ通信は1,000キロバイトにつき1ルピー(1ギガで1,000ルピー)

Etisalatもコロンボ始めスリランカ全土で電波状況良好とされる。
1ヶ月有効、1ギガのMaxxa Data Planが199ルピー、昼間(DIALOGと同様)はプラス1ギガで月間合計2ギガ。
2.3ギガのPrepaid Data Packagesで299ルピー、ただし夜間は150メガ制限。時間帯制限無しの2ギガプランで450ルピー。

Hutchは1ヶ月有効、1ギガのValue Internetが198ルピー。5ギガのMega Internatが649ルピー。

Mobitelは750メガで通話も可能なツーリストパッケージが500ルピー。1ヶ月有効、1.5ギガのデータSIMが279ルピー。

Airtelは1ヶ月有効、1.5ギガのデータSIMが265ルピー。

(WiFi)
多くのホテルやゲストハウス、カフェでWiFiを提供している。有料がほとんど。
回線が遅くて使い物にならないという情報もちらほら。

空港のWiFiは有料で電波も弱い。ラウンジなら快適にWiFiを利用できる。ラウンジが無料となるプライオリティ・パスなどを準備していきたい。



海外旅行には必携!プライオリティ・パス
世界100カ国300都市、600ヵ所以上の空港にあるVIPラウンジが無料で使える。
年会費10,800円(税込)の楽天プレミアムカードなら年会費399ドルのプライオリティ・パスが付いてきます。

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 11月13日(木) 下川裕治さん スライド&トークショー
 11月20日(木)たかのてるこさん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「週末沖縄でちょっとゆるり」発売記念
◆下川裕治さん  スライド&トークショー◆
「週末沖縄の旅の楽しみ方」

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新刊『週末沖縄でちょっとゆるり』(朝日文庫)の発売を記念して、旅行作家の下川裕治さんをお招きして、ふらっと行く週末沖縄の旅の魅力についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。前作『週末ベトナムでちょっと一服』では、バイクの波を眺めながらの路上の屋台コーヒー、バゲットやムール貝、ビーフシチューから漂うフランスの香りといった、ゆるくて深い週末のベトナム旅行の楽しみ方を紹介していた下川さん。本作では、アジアが潜む沖縄そば、脊髄反射のようにカチャーシーを踊る人々、マイペースなおばぁ、突っ込みどころ満載の看板など、日本なのになんだか東南アジアのようにゆるい週末の沖縄旅行の楽しみ方をオススメしています。基地問題で揺れ、LCCが離島にも就航し、変貌する沖縄の今を描いた、下川さん独自の沖縄の旅の味わい方が聞けるはずです。下川ファンの方はもちろん、沖縄が大好きな方や週末国内旅行に興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


下川裕治(しもかわゆうじ)

1954年長野県松本市生まれ。旅行作家。『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、主にアジア、沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。著書に、『鈍行列車のアジア旅』『「生き場」を探す日本人』『世界最悪の鉄道旅行ユーラシア横断2万キロ』『週末アジアでちょっと幸せ』『「生きづらい日本人」を捨てる』 等。

◆下川裕治さんブログ「たそがれ色のオデッセイ」
http://odyssey.namjai.cc/


【開催日時】  11月13日(木)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:朝日新聞出版


新刊「ど・スピリチュアル日本旅」発売記念
◆たかのてるこさん スライド&トークショー◆
「行き当たりバッタリで行く!日本旅の魅力」

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新刊『ど・スピリチュアル日本旅』(幻冬舎)の発売を記念して、著者のたかのてるこさんをお招きし、日本を旅する魅力について、スライドを眺めながらたっぷり語っていただきます。これまで、ガンジス河で泳ぎ、サハラ砂漠を駆け巡り、ダライ・ラマに恋して、キューバでラテンのアミーゴを作り、ジプシー(ロマ民族)の家にホームスティする等、海外の旅ばかりしてきたたかのさん。
今回、行き当たりバッタリで触れ合ったのは、日本各地の超ディープな面白い人たち。
高野山の宿坊で美坊主たちとプチ修行したり、北海道・二風谷のアイヌのシャーマンの家で儀式に参加したり、沖縄の離島で「海人(ウミンチュ)の宿」で魚突きしたりと、愛しきニッポンの愛すべき人たちと交流する中で、日本旅の魅力にハマッてしまった出会いが綴られ、驚きと爆笑の連続!! 本には載せられなかった旅のこぼれ話や、旅の秘蔵写真、抱腹絶倒のエピソードトークを生で聞けるチャンスですよ。たかのさんのファンの方はもちろん、日本各地の文化や風習などに興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、サイン握手会(なんとハグ付き(笑))も行います。


たかのてるこ

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1971年大阪府生まれ。「世界中の人と仲良くなれる!」と信じ、60ヵ国を駆ける旅人。
15万部超のベストセラーとなった代表作『ガンジス河でバタフライ』(幻冬舎文庫)は、旅立つ老若男女の”旅のバイブル”となり、主演・長澤まさみ×脚本・宮藤官九郎で、スペシャルドラマ化もされ話題に。(のちにDVD化)。
著書は他に、イスラムの摩訶不思議なイベント、ラマダーンの体当たり体験記『モロッコで断食』、憧れのダライ・ラマに出会うまでの道中、神秘的なチベット体験を綴った『ダライ・ラマに恋して』を始め、『サハラ砂漠の王子さま』『キューバでアミーゴ!』『ジプシーにようこそ! 旅バカOL、会社卒業を決めた旅』(以上、幻冬舎文庫)『淀川でバタフライ』(講談社文庫)など、多数。

◆たかのてるこさん公式HP
http://takanoteruko.com/


【開催日時】
  11月20日(木)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   900円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:幻冬舎

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6. 編集後記

tabinote田口です。年内は日本にいるつもりだったんですが、みなさんの旅行記を読んでいるとどこかに行きたい気持ちがムラムラと、、
いや、本当に旅行記読むの大好きなんですよ。人によって行くところもそこで見える景色も感じ方も千差万別。何時間読んでいても飽きません。読者の皆さんの旅行記も読んでみたいです。読ませろ。

というわけでtabinoteメールマガジンVol.34です。
下川さんの連載はWebチェックインについて。これには僕も何度も悩まされており「そう!そうなの!」と叫んでしまいました。せめて同一航空会社の中では手順を統一してほしいのですが空港によって全然違うんですよね。たまにANAに乗ったりするとあまりのスムーズさに泣けてきます。
吉田さんはフィリピンのカリボという街について。飛行機のトラブルで知らない街に緊急着陸って憧れますね。実際は焦るでしょうが。

「世界あの街この街」はスリランカのコロンボ。インドの東に浮かぶ島国のスリランカ、場所だけを聞くと縁遠く感じてしまいますが、エアアジアを使えばクアラルンプールから10000円強で行けるんですよね。もし行ったら鉄道に乗りまくってみたいです。

そして旅行記は初登場のtabinoteサポートスタッフ、ミムラさんによるエミレーツ航空レポート。ロスバゲは気の毒でしたが快適そうでうらやましい。マルタのレポートも早く読んでみたいです。

旅の本屋 のまどでは本誌連載中の下川さんのイベントが。わたしとワタベは参加する予定です。また、たかのてるこさんの日本旅行も楽しそう。

次回は11月18日(火)の発行予定です。


tabinoteが旅程調査を担当した「一度行ってみたい 世界の絶景」(洋泉社ムック)。もうご覧いただけましたでしょうか?美しい写真と旅の達人インタビュー、実用的な行き方ガイドで構成された情報量満載の一冊です。ぜひ店頭で手にとってみて下さいね。

166031
一度は行ってみたい世界の絶景(洋泉社)

★特設ページ★


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従い行っていただきますようお願いいたします。

次回は11月18日(火)の発行予定です。

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