2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
吉田友和(よしだともかず)
1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web
しりとりで旅する 第29回 吉田友和
ぶ ブリッジ
「橋を見に行きたいのですが……」
マンダレーのホテルに到着するなり、僕はこう切り出した。初めての街では、チェックインがてらリサーチするのが手っ取り早い。
レセプションの女性は、慣れた口調で説明してくれた。ホテルでクルマを手配できるという。橋までは45分ぐらい。行って帰ってきて15ドル。ローカルのバスもあるが、時間がかかるのでオススメしないとのこと。
空港からホテルまでも同じぐらいの距離を走ったが、乗合タクシーで1人4ドルだった。15ドルは正直高いと思ったが、あまり時間もなかった。マンダレーにはわずかに1泊しかしない。訪れるならば、チャンスはこの日のみと言えた。