3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

Profile
aoki_s

青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

Facebook

第18回:オーストラリア・ワーキングホリデー -2

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ワーキングホリデーに来ている日本人の傾向として、男性は若く、女性は30歳前後という印象を受けた。だから27歳の僕は少し半端な存在だった気がする。
大学を休学したり、就職をせずにふらふらしている20代前半の未成熟な男性と、日本での社会人生活や結婚生活を経て海外生活を選択した30歳前後の女性たち。そんな不思議な相関図が成り立っていた。
特に若い男性はそんな女性たちをギリホリやヤリホリ(外国人目的のワーホリ)と言って笑っていたりした。
社会人を経験している僕はやっぱり仕事においても女性の方が価値観が合っていて、何となく同じ苦しみを持っていることがわかった。
そんな中にはかぶれてしまい、「日本に戻れない」発言をする若者や、実際に35歳くらいで学生ビザを伸ばし伸ばし留まる人もいた。因みに、前回記した日本食レストラン等ではビザの種類無視で無制限で働けるので生活は成り立つ。

日本人のコミュニティは狭く、何か困ったことがあれば日系の代理店が全てを請け負ってくれる。そんな環境で語学修得が捗ることはなく、海外生活は旅行感覚で過ぎていく。それが現実だった。
それでも、僕はワーキングホリデーに価値があると断言したい。英語が上達しなくても、ずっと日本人と一緒に居ても、その生活は刺激的で、旅行のようだ。だから、ワーキングホリデーに何か成長を期待して裏切られるのではなく、ただ楽しんだという既成事実を後でゆっくり咀爵すればよい思う。本人も、周りも。
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そんな中でも未だに僕が許せないワーホリ人種が一つある。それは知り合った外国人をブラザーと呼び、オーストラリアを第2の故郷と呼び、ヒッピースタイルを気取る若者だ。
そんな彼らの大好きな大麻について記したいと思う。
ずばり簡単に手に入るかというと、答えは運次第だ。日本人は大麻を買うルートがなく、ルームメイトや職場の環境に左右される。相場は小さなパッケージ1つで50$と安くはないけれど、半合法的に流通している点から言えば日本よりも遥かに安全と言える。

僕は何度かその買い物に出掛けたけれど、プッシャーは毎回場所を変えてその受け渡しが行われた。それはアパートの1室だったり、公園だったり、バックパッカーと呼ばれる安宿だったりした。
ドイツ人やフランス人の間での流通が盛んで、そこに近付ければ簡単に手に入ると思う。
僕のルームメイトだった韓国人は最終的にLSDに手を出して、生活がままならなくなって帰国していたので、やはりその点は自己責任ではあるのだけれど。
けれど、そんな中でも確実に手に入れられる場所が存在する。「ニンビン」だ。ゴールドコーストから近い聖地と呼ばれるその場所は、呼び名の通りメッカだった。
IMG_4801

500m程のメインストリートしかないその小さな町は、ハーブショップやヒッピー雑貨の店で溢れ、一目でジャンキーとわかる人々が怪しく彷徨いている。そこを歩けばどこからともなく声がかかり、裏路地へ案内される。そこで質を確かめて価格交渉をする。本当にそれだけで買えてしまう。
相場もシドニーと比べると安く、10oz(28g)で400$といったところだろうか。年齢不詳の顔がシワシワの老婆の様なジャンキーが1番安かった。
それでも私服警官の巡回があるということと、実際に帰り道で前の車がパトカーに停められていたのを目撃したことから、やはり自己責任と言える。
そこで買った大麻をシドニーでつてのない日本人に売れば、それだけでビジネスが成り立つように感じた。
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大麻に溺れ、価値観を失い、外国に墜ちて行かない限り、ワーキングホリデーは素晴らしく、生きていく糧になると僕は思う。夢と希望と挫折と絶望を抱えた日本人たちが、今日もそうしてシドニーを歩いている。

次回はレンタカーで巡るオーストラリア半周観光を記します。


世界一周ノート
とりあえずの予定コース:上海→杭州→南寧→ベトナム→ハノイ→ホーチミン→カンボジア→チェンマイ→ラオス→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー…、以降インド、トルコ、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、南米と巡る予定

3b. 世界一周ノート 第18回:オーストラリア・ワーキングホリデー -2


3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。

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aoki_s

青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社。
念願のフリーライターとしてとりあえず1年は過ごせそうです。
同名義のFacebookもよければ見てください。

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第18回:オーストラリア・ワーキングホリデー -2

IMG_4581
ワーキングホリデーに来ている日本人の傾向として、男性は若く、女性は30歳前後という印象を受けた。だから27歳の僕は少し半端な存在だった気がする。
大学を休学したり、就職をせずにふらふらしている20代前半の未成熟な男性と、日本での社会人生活や結婚生活を経て海外生活を選択した30歳前後の女性たち。そんな不思議な相関図が成り立っていた。
特に若い男性はそんな女性たちをギリホリやヤリホリ(外国人目的のワーホリ)と言って笑っていたりした。
社会人を経験している僕はやっぱり仕事においても女性の方が価値観が合っていて、何となく同じ苦しみを持っていることがわかった。
そんな中にはかぶれてしまい、「日本に戻れない」発言をする若者や、実際に35歳くらいで学生ビザを伸ばし伸ばし留まる人もいた。因みに、前回記した日本食レストラン等ではビザの種類無視で無制限で働けるので生活は成り立つ。

日本人のコミュニティは狭く、何か困ったことがあれば日系の代理店が全てを請け負ってくれる。そんな環境で語学修得が捗ることはなく、海外生活は旅行感覚で過ぎていく。それが現実だった。
それでも、僕はワーキングホリデーに価値があると断言したい。英語が上達しなくても、ずっと日本人と一緒に居ても、その生活は刺激的で、旅行のようだ。だから、ワーキングホリデーに何か成長を期待して裏切られるのではなく、ただ楽しんだという既成事実を後でゆっくり咀爵すればよい思う。本人も、周りも。
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そんな中でも未だに僕が許せないワーホリ人種が一つある。それは知り合った外国人をブラザーと呼び、オーストラリアを第2の故郷と呼び、ヒッピースタイルを気取る若者だ。
そんな彼らの大好きな大麻について記したいと思う。
ずばり簡単に手に入るかというと、答えは運次第だ。日本人は大麻を買うルートがなく、ルームメイトや職場の環境に左右される。相場は小さなパッケージ1つで50$と安くはないけれど、半合法的に流通している点から言えば日本よりも遥かに安全と言える。

僕は何度かその買い物に出掛けたけれど、プッシャーは毎回場所を変えてその受け渡しが行われた。それはアパートの1室だったり、公園だったり、バックパッカーと呼ばれる安宿だったりした。
ドイツ人やフランス人の間での流通が盛んで、そこに近付ければ簡単に手に入ると思う。
僕のルームメイトだった韓国人は最終的にLSDに手を出して、生活がままならなくなって帰国していたので、やはりその点は自己責任ではあるのだけれど。
けれど、そんな中でも確実に手に入れられる場所が存在する。「ニンビン」だ。ゴールドコーストから近い聖地と呼ばれるその場所は、呼び名の通りメッカだった。
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500m程のメインストリートしかないその小さな町は、ハーブショップやヒッピー雑貨の店で溢れ、一目でジャンキーとわかる人々が怪しく彷徨いている。そこを歩けばどこからともなく声がかかり、裏路地へ案内される。そこで質を確かめて価格交渉をする。本当にそれだけで買えてしまう。
相場もシドニーと比べると安く、10oz(28g)で400$といったところだろうか。年齢不詳の顔がシワシワの老婆の様なジャンキーが1番安かった。
それでも私服警官の巡回があるということと、実際に帰り道で前の車がパトカーに停められていたのを目撃したことから、やはり自己責任と言える。
そこで買った大麻をシドニーでつてのない日本人に売れば、それだけでビジネスが成り立つように感じた。
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大麻に溺れ、価値観を失い、外国に墜ちて行かない限り、ワーキングホリデーは素晴らしく、生きていく糧になると僕は思う。夢と希望と挫折と絶望を抱えた日本人たちが、今日もそうしてシドニーを歩いている。

次回はレンタカーで巡るオーストラリア半周観光を記します。


世界一周ノート
とりあえずの予定コース:上海→杭州→南寧→ベトナム→ハノイ→ホーチミン→カンボジア→チェンマイ→ラオス→バンコク→パンガン島→ペナン島→マラッカ→スマトラ島→ジャワ島→マニラ→シンガポール→ジョホールバル→シドニー…、以降インド、トルコ、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、南米と巡る予定