4. 世界あの街この街: プラハ


4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第26回 プラハ

プラハ: 写真
プラハ (トリップアドバイザー提供)

チェコ共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

ヨーロッパの心臓、魔法の都、百塔の街など様々な異名を持ち、欧州を代表する観光都市。千年の歴史を誇る街並みは欧州建築の博物館と言われる程で、1992年に都市全体がユネスコ文化遺産に指定された。現在でも欧州の文化的中心の1つで、クラブやアートシーンも充実。ワインバーやカフェ、そしてビールを楽しみにおとずれる観光客も多い。中世の薫りただよう市中をセグウェイで巡るツアーも人気とか。

プラハはコンパクトな都市で、主な観光地は市を東西に分けるヴルタヴァ川の東に集中している。
プラハ--Google-マップ
(地図:A-旧市街、B-カレル橋、C-プラハ城、D-ユダヤ人居住区跡、E-新市街・ヴァーツラフ広場、F-プラハ本駅)


プラハの街歩きは旧市街から…、と言いたいところだが、あえてプラハ一の目抜き通り、新市街のヴァーツラフ広場から散策を始めたい。新市街といっても14世紀にさかのぼるエリアで、ヴァーツラフは中世の様式を残した建物に囲まれた巨大な通り。高級デパートやレストランがずらりと並び、夜遅くまで人通りが絶えない。
Wenceslas Square: 写真
Wenceslas Square (トリップアドバイザー提供)

広場の南には国立博物館があるが2015年6月まで改装工事のため閉館中。代わりに広場の北側にある「共産主義博物館」に立ち寄ってみたい。ヴァーツラフ広場は、旧ソ連がチェコの民主化運動をT55戦車で踏みにじった「プラハの春」の象徴的な場所でもあり、それにちなんだ展示もある。
Wenceslas Square: 写真
共産主義博物館 (トリップアドバイザー提供)


ヴァーツラフ広場を背に、北に向かうと旧市街。
旧市街広場とそれを取り巻くクラシックな建築群は歴史の重厚さたっぷり。一方でこの広場は依然としてプラハの中心であり、賑やかな人通りが現代の空気を伝えている。ひときわ高い尖塔を持つティーン教会の真正面は旧市庁舎、凝ったゴシック様式の塔と1410年につくられた天文時計が名物。
プラハ: 写真
天文時計 (トリップアドバイザー提供)

広場から東にはショップが連なるツェレトナー通り。通りの端には65mの火薬塔がそびえる。
広場を取り巻くこの一帯は、中世に築かれた宮殿、役場、教会、礼拝堂、学校などが点在し、どこを切り取っても絵になる。
プラハ: 写真
火薬塔 (トリップアドバイザー提供)

旧市街の北はユダヤ人居住区跡。ヨーロッパ最古のユダヤ教会・新旧シナゴーグや壮麗なスペイン・シナゴーグがある。崩れかけた墓石が折り重なるユダヤ人墓地跡は一種異様な雰囲気。ユダヤ人迫害関連の史跡も多い。

Spanish Synagogue: 写真
Spanish Synagogue (トリップアドバイザー提供)

Old Jewish Cemetery: 写真
Old Jewish Cemetery (トリップアドバイザー提供)


旧市街を背にカレル橋を渡るとヴルタヴァ川の西に出る。
橋は全長520m、ゴシック様式の見事な石橋で、観光客や物売りでいつも賑わっている。
Charles Bridge (Karluv Most): 写真
Charles Bridge (Karluv Most) (トリップアドバイザー提供)

橋を渡ると瀟洒な建物が並ぶ城下町、マラー・ストラナ地区。旧市街とは違った趣があり、落ち着いてのんびり散策したいエリア。
ここから城まで続く登城道、高低差80mのネルドヴァ通りを上りきると、プラハ市街を見下ろす壮麗なプラハ城に到着。

プラハ城は世界有数の規模を誇る城で、歴史は9世紀に遡り、神聖ローマ帝国皇帝の居城ともなった欧州屈指の名跡。広大な敷地内には、97mの尖塔を誇る聖ヴォート大聖堂、教会、宮殿、ミュージアムが集結している。夜はライトアップされ美しい。

St. Vitus Cathedral by night: 写真
St. Vitus Cathedral by night (トリップアドバイザー提供)

St. Vitus Cathedral by night: 写真
St. Vitus Cathedral (トリップアドバイザー提供)

城の南には小高い丘があり、ケーブルカーで登ることができる。
ここからの市街の眺めも素晴らしく、レストランやカフェは窓際の良席を求めて観光客や地元っ子が集う。
Petrin Tower (Rozhledna): 写真
Petrin Tower (Rozhledna) (トリップアドバイザー提供)

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U Parlamentuの写真
U Parlamentu (トリップアドバイザー提供)

伝統的なチェコ料理からイタリア・フランスといった欧州料理、アラブやインド、日本食まで、プラハには世界中の食が集まる。ミシュランの星付きレストランもあり食のレベルは高い。中でもビールはチェコ訪問の大きな楽しみ。

チェコは内陸国であり、豚肉や牛肉の煮込み、サワークリームなど乳製品を使った料理、衣を付けて揚げたカツレツやフライ類など、山や森の恵みを活かした料理が多い。
豊富な野菜、キノコ類、果実を活かしたジャムや保存食もバリエーションが多く、朝食の彩りやディナーの前菜にも欠かせない。
ドイツ料理やロシア料理との類似性があり、ザワークラウト、ボルシチ、ピロシキ、肉の黒ビール煮、ソーセージのジャガイモ添えなど、やはりビールが楽しみになるメニューも揃っている。

Prague Beer Museum
Prague Beer Museum (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
チェコへの直行便は無いが、欧州の諸都市を経由して乗り継ぎは豊富。
欧州全般に言えるが、最安をたたき出すのはアエロフロート・ロシアのモスクワ経由便。時期にも寄るが12万円程度で、所要時間も往路・復路共に15時間と最もバランスが良い。

ドバイ経由のエミレーツも安いが、14万円程度が多い。
他、チェコ航空やKLMオランダなどは17万程度が平均的。

時期によっては大韓航空が最安となることもある。
大韓航空は仁川とプラハ間にチェコ航空とのコードシェアを含め週8便の直行便(金曜2便)をとばしている。仁川経由のため日本の地方空港からでも容易にアクセスすることができ、大阪、福岡、名古屋の他、札幌や新潟からも往路15時間程度で到着する。大韓航空やチェコ航空のサイトから直接札幌や新潟発のチケットを購入できる。

(陸路・海路)
チェコは四方を陸に囲まれた内陸国。ドイツ、ポーランド、スロバキア、オーストリアと接している。
メジャーなのはドイツ・ベルリンやオーストリア・ウィーンとの国際列車。ベルリンは所要5時間・800CZK(チェコ・コルナ;約4,000円)程度、ウィーンなら4時間・500CZK程度。チェックインや空港移動の時間などを考えると、隣国からの移動なら飛行機よりも早い場合も。
ユーレイルパスを使えば複数の国をまたいで乗り放題となる。ドイツとチェコの2カ国パスは10日間1等車で480ユーロ。

(パッケージツアー)
大韓航空やエミレーツ、トルコ航空などの5泊6日ツアーが燃油込みで最安13~14万円程度。
航空チケット代とそれほど変わらないことも多く、短期滞在ならツアーのお得度は高い。

(空港)
プラハの入り口はヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港(PRG)。
市街地から北西17kmと近く、バスやタクシーなら中心部まで30分程度で出ることができる。
地下鉄は空港に乗り入れていない。

市バスの場合、チケットは40CZK(約200円)。最終バスは午後11:40頃まで。
119番線は地下鉄A線のディヴィツカー駅(Dejvicka)に、179番は地下鉄B線のノヴェー・ブトヴィツェ駅(Nove Butovice)に、100番はB線終点のズリチン(Zlicin)にそれぞれ向かう。
シャトルバス(エアポート・バス)は最終22時、60CZK。
タクシーなら市街地まで600CZK(3,000円)程度。


地理と気候

プラハとの時差はマイナス8時間。日本の正午が午前4時。
3月末から10月末まではサマータイムが導入されており、この間の時差は7時間。日本の正午が午前5時。

春から秋にかけてが過ごしやすく、5月~9月ごろがベストシーズン。街のライトアップを楽しむには、日が落ちるのが早い秋がおすすめ。欧州の冬は厳しく、12~3月は朝晩氷点下となる。ただしクリスマスシーズンは多くの人で賑わう。


(画像:Google提供)


言語と通貨

公用語はチェコ語だが、英語の通用度は高い。ドイツ語もよく使われている。
観光客が訪れるようなホテル、レストラン、ショップでは問題無く英語で用が足りる。

通貨はチェコ・コルナ(CZK)。1チェコ・コルナ=5.1円(14年7月時点)。およそ5円と覚えておけばよい。

(Wikipedia提供)

東欧圏というと物価が安めな期待を持つが、プラハの物価は西欧の諸都市に近づいている。
それでも、ミネラルウォーター500mlが15CZK、生ビールが20~40CZK、一般的なレストランでの食事が100~300CZK、高級レストランなら1000CZK、タクシー初乗りが40CZKなど、食と交通関連は比較的安め。
ホテル代は中級ホテルで1,000CZK程度から。

商品価格には15~21%の消費税(VAT:Value Added Tax)が上乗せされている。旅行者向けの還付制度がある。1日1店舗あたり2001CZK以上購入し、購入月の末日から3ヶ月以内にEU最終出国地の税関で申告する。

両替は万国共通でATMによる国際キャッシングが有利。
日本国内では成田や関空、現地の空港でも日本円からダイレクトにチェコ・コルナへの両替が可能。

クレジットカードの普及率は高く、旅行者が訪れるようなホテル、レストラン、カフェ、ショップではカード払いが便利。

チップはポーターに10CZK、高級レストランで代金の10%程度。サービス料が加算されていれば不要。公衆トイレは有料制が多い。


治安とビザ

夜中でも多くの人通りがあり、治安は比較良い方。
観光地特有のスリ、ひったくりなどは多い。旧市街のプラハ城、カレル橋、天文時計、ヴァーツラフ広場といった観光地ではスリに注意。
また、観光地の最寄り駅でもスリや置き引きが多く、プラハ本駅(Hlavni Nadrazi)、ホレショビツェ駅(Nadrazi Holesovice)、カレル広場(Karlovo Namesti)駅、地下鉄フローレンツ(Florenc)駅、ムーステク(Mustek)駅、ムゼウム(Muzeum)駅などで被害が報告されている。トラムは9番線、22番線、23番線に注意。

タクシーのぼったくり、歓楽街での客ひきも多い。
また、ニセ警官による詐欺も報告されている。平服の警官を装い、紙幣や財布をチェックすると言って近づいてくるパターンの場合、チェック後にお金が減っているという仕組み。親しげに話しかけてきた旅人の相手をしているとニセ警官がやって来て、違法両替だろうと難癖を付けて金をせびり取られた例も報告されている(もちろんその旅人はグルで、あなたにだまされたとか麻薬を買わされたなどと一方的に被害を申告する)。


シェンゲン協定加盟国のため、90日以内の滞在はビザ不要。
パスポート残存期間6ヶ月以上。


市内交通

(タクシー)
タクシーはメーター制。
初乗り40CZK、1kmあたり28CZK、乗車中の待時間料金1分あたり6CZK。
ホテルのタクシーは独自の料金システムとなっている場合がある。
観光地で客待ちしているタクシーの中にはぼったくりドライバーもいるので、電話で無線タクシーを呼ぶと安心。代表的な無線タクシーは黄色い車体のAAA-Radiotaxi(電話14014)。
交通事情はあまり良くなく、一般ドライバーのマナーも悪い。

(地下鉄)
プラハのメトロはA線、B線、C線の3路線。それぞれ緑、黄、赤で色分けされており、路線図や駅の出入口にまで適用されているのでわかりやすい。朝5時から夜12時まで運行。

地下鉄のチケットはトラム、バスとも共通。
30分有効の一回券(ショート)が24CZK、90分有効の一回券(ベーシック)が32CZK。乗り換え自由。大型荷物(24×45×75cm以上)1個につき16CZKの追加チケットが必要。チケットは券売機の他、インフォメーションセンター、キオスク(TABAK)、ニューススタンド、ホテルのフロントでも買うことが出来る。
旅行者に便利な1日フリーパスもあり、110CZK。3日間フリーパスなら310CZK。1日フリーパスは券売機で購入可能。3日フリーパスは券売機で購入できないため、インフォメーションセンターへ。

チェコのメトロは検札が厳しく、検札官が抜き打ちでチェックする。無効なチケットの場合は800CZK、有料荷物のチケットが無い場合は200CZKの罰金が科せられる。
改札では自分で検札機に通す必要があり、反対方向に通すと無効になる。これも検札官に見つかると罰金対象となる。

Metro station
Metro station “Jinonice” – platform (トリップアドバイザー提供)

(バス・トラム)
バスは交通・環境規制により市内に乗り入れていない。

トラム(Tranvaj)は路面電車。車窓から市街地を見ながら移動できるので旅行者に人気。
チケットは上記「地下鉄」参照。

(鉄道・長距離バス)
国際鉄道も乗り入れる拠点駅がプラハ本駅。プラハ本駅のすぐ北にはプラハ・マサリク駅があり、メトロB線のフローレンツ駅に隣接している。フローレンツ駅前には長距離バスのターミナルがある。


ホテル

プラハは世界的な観光都市のため、オンシーズンは特に混雑しがちで、レートも高め。
旧市街など便利なエリアにある宿は高くてもすぐに埋まってしまう。
中級ホテルで5,000円~8,000円程度、4つ星以上の高級ホテルなら1万円を超える。一方で郊外の宿は安めで、ホステルやペンションなどの安宿も多い。

夏休み、年末年始やクリスマス、復活祭などは特に予約が取りにくいので、早めの手配を。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
チェコの大手携帯会社は、旧国営のO2、Vodafone、T-mobileなど。
プリペイドSIMの購入は簡単で、市中の携帯ショップやショッピングセンターで購入できる。
チェコは3Gが中心だが、プラハの都心部ではLTEも使える。

O2の場合、プリペイドSIMの価格は200CZK(1,000円)程度、初期残高が200CZK含まれる。
375M/週の「Internet on Your Mobile+ M」が90CZKなので、SIMの初期残高でまかなうことが可能。3G/月の月間プラン「Internet on Your Mobile+ L」は550CZK。

Vodafoneの場合、500M使い切りが200CZK、699CZKで1GプラスUSBスティックなど様々。
英語のサイトとチェコ語のサイトで情報が合わないが、200CZKで音声通話可能かつ150M/週のデータ通信がついたプランもある模様。詳しくは以下の「『シニア旅人』の旅情報」ブログに詳しい。

T-mobileの場合、300Mのプランが240.99CZKなど。なお、タブレット向けに1M=0.4CZKというプランもある。日本の携帯会社のように1パケットではなく、1Mバイトで0.4CZKなので、1ギガで400CZK(2,000円)となる。

(WiFi)
多くのカフェ、バー、鉄道駅、公共設備などでWiFiを提供している。
他の多くの国と同様、マクドナルド、スターバックス、KFCに行けば無料WiFiを利用することができる。