2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。
下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。
30分ずつ計4回待って搭乗する辛さ
乗りたくはないバスだった。これまで成田空港から早朝に出発する便には何回か乗った。しかし朝の5時30分に東京駅を出るバスで、なんとか間に合っていた。このバスなら、最寄駅を出る始発電車に乗れば間に合った。
しかしジェットスターの沖縄行きの早朝便は、そういうわけにはいかなかった。
出発が6時10分なのだ。