4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第10回 バルセロナ

Barcelona
((c)Depositphotos)

スペイン王国・国旗

【画像:Wikipedia提供】

カタルーニャ州・州旗

【画像:Wikipedia提供】


見どころと特徴

バルセロナは世界有数の観光都市。都市圏人口約500万人に対し観光客数は740万人(2012年;バルセロナ観光局)。バルセロナの魅力はサグラダ・ファミリアをはじめとするアートやゴシック地区の美しい街並みだけではない。ワインやタパス、快適な都市インフラ、地中海の過ごしやすい気候、そして何よりも旅行者と外国人を受け入れる開放的な雰囲気がリピーターを惹きつけて離さない。
海岸沿いには美しいビーチが広がり、マヨルカやイビザといったリゾート観光の拠点でもある。

観光地巡りもいいが、食のレベルの高さや文化の薫り高い街並み、暖かい気候は特に目的の無いのんびりとした長期滞在にも向いている。

バルセロナ観光の中心はゴシック地区と呼ばれる旧市街。港にそびえ立つコロンブスの塔を背景に、並木道のランブラス通り沿いからカタルーニャ広場まではカフェが立ち並び、人通りの絶えることはない。東のライエタナ通りからは雰囲気のある旧市街が続き、壮麗なカテドラルや音楽堂、ガウディのグエル邸がランドマーク。
ピカソ美術館、バルセロナ現代美術館、ダリ美術館といったミュージアムも集中している他、ビーチや動物園などの自然も至近。

 ゴシック地区の写真
 ゴシック地区 (トリップアドバイザー提供)

しかし、何と言ってもこの地区のハイライトはカタルーニャ語でボケリア(Boqueria)と呼ばれるサン・ジュセップ市場。
欧州でも最も賑わっている市場の1つで、地元の野菜や果物、魚介やウサギ肉といった珍しい色とりどりの食材が並び、春夏秋冬いつ訪れても楽しい。山盛りのシーフードが名物の食堂も楽しみ。

ボケリア市場 (サン ジョセップ市場)の写真
ボケリア市場 (サン ジョセップ市場) (トリップアドバイザー提供)

El Cochinillo Locoの写真
Boqueria; El Cochinillo Loco (トリップアドバイザー提供)

ゴシック地区の北に位置するのはアシャンプラ地区。カタルーニャ広場からグラシア通りに沿って進むとカサ・バトリョ、カサ・ミラといったガウディの世界遺産建築が点在し、東にサグラダ・ファミリア聖堂がそびえ立つ。


カサ・ミラ (トリップアドバイザー提供)

街の南西部には標高173mのモンジュイックの丘があり、市街を一望できる。カタルーニャ美術館、ミロ美術館、万博の際に作られたスペイン村やオリンピック博物館などミュージアムも多い。
一方北の山の手には同じく市街を一望できるガウディの田園都市、グエル公園があり、こちらも多くの人で賑わう。

 グエル公園の写真
 グエル公園 (トリップアドバイザー提供)

バルセロナはFCバルセロナ、エスパニョールという名門フットボールチームの拠点でもある。それぞれのホームグラウンド(Camp Nouスタジアム、Cornella El Pratスタジアム)やカタルーニャ広場の観光インフォメーションカウンターで購入可能。

バルセロナ郊外、登山鉄道に乗って北西50km先には奇岩に抱かれたキリスト教の聖地、モンセラットがあり、山頂から地中海を一望できる。
更に北のフランス国境沿い、ピレネー山中にはトレッキングやスパリゾートが有名な小国、アンドラ公国がある。
アンドラ ラ ベリャの写真
アンドラ ラ ベリャ (トリップアドバイザー提供)

海側には、地中海沿い南にローマ遺跡の残るタラゴナ、バレンシアといった魅力ある都市が点在する他、高速船で3~4時間乗ればイビザ、マヨルカといった離島にも渡ることができる。
もちろんマドリードやグラナダなど、スペインの魅力的な都市を巡ってみてもいい。
イビザの写真
イビザ (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
2013年11月現在、日本からスペインへの直行便は無いため、ヨーロッパの都市を経由することになる。日本からロンドン、ローマ、モスクワといった欧州の都市を経由するルートが代表的。
費用は安い時期で10万円程度。往路・復路共に短い場合は所要15~19時間程度。
時間に余裕があれば、本場欧州のLCCを活用したい。パリやモスクワなどの比較的日本からのチケットが安い都市に移動・滞在してその地の観光も楽しみつつ、LCCでバルセロナ移動というルートがお勧め。
(LCCでパリからバルセロナまで5千円以内で飛ぶことができる)

他には中東系の航空会社がドーハやドバイを経由してバルセロナに就航している。所要時間は比較的長めで20時間超えもザラ。

アジアに移動してスペイン行きの直行便に乗るという手もある。ソウルから大韓航空が、北京から中国国際航空がマドリード行きの直行便を飛ばしているが、日本からバルセロナまでの経由便以上に高く、現地まで/バルセロナまでの移動費用や時間を含めるとお勧めはしにくい。


(陸路)
パリ、ミラノといった日本からの直行便がある都市から鉄道や国際バスで向かうことが出来る。パリからバルセロナまでは所要7時間で毎日2便。夜行のホテル列車なら12時間。ミラノからはホテル列車(エリプソス)サルバドール・ダリ号で13時間。チューリヒからパブロ・カザルス号で13時間半。いずれも豪華・快適ではあるが、一般に飛行機よりも高くつく。

国際バスEurolinesが欧州各都市を結んでいる。安さで有名だがLCCの方が安いことも多く、特にバスの旅をしたいということでなければよく比較検討が必要。15日乗り放題のパスなら215ユーロ。

(パッケージツアー)
シーズンにもよるが、3泊5日(機中2泊)の成田発・エコノミーホテル利用のフリープランがサーチャージ込みで12万円程度。2名催行なら10万円台も見つかる。
安いツアーはカタール航空利用で、往路23時のフライトとなるため実質4日間程度の旅程となる。
往復の航空運賃とあまり変わらない場合もあり、パッケージツアーを賢く使うのも手。

(空港)
バルセロナ・プラット空港は2つのターミナルを持ち、国際線は2009年に完成したばかりのターミナル1を利用する。設計は東京銀座資生堂ビルやユナイテッドアローズ原宿本店なども手がけたカタルーニャの建築家、リカルド・ボフィル。

空港は中心街から13kmと近い。市内への足は、水色の空港バス(AeroBus)がカタルーニャ広場まで30分、片道5.75ユーロ・往復9.95ユーロ(9日間有効)で結んでいる。
タクシーなら市内まで20~30分、料金はカタルーニャ広場まで30ユーロ程度(+チップ)。
ターミナル2からは鉄道(近郊線RENFE)が乗り入れている。ターミナル3に無料シャトルバスで移動、サンツ(Sants)駅まで25分。

LCCで近隣国から入る場合にはターミナル2の他、北東75km離れたジローナ(へローナ)空港(GRO)もしくは南西115kmのレウス空港(REU)を利用する場合も。レウスはガウディの出生地として有名で、生家など多くの観光史跡がありリゾートにも近く、素通りするのはもったいない。


地理と気候

日本との時差は8時間、日本の方が早い。サマータイム中(3月の最終日曜日AM2:00~10月の最終日曜AM3:00)は時差7時間。
時間の感覚は日本に比べると相当ゆったりしている。午後1時~4時までは昼食(シエスタ)で商店は閉まっており、交通機関の遅延も多い。余裕を持ったスケジューリングが必要。

バルセロナはスペインのカタルーニャ地方、地中海側・フランス側に位置する。一年中降水が少なく温暖な地中海性気候。料理にもフランス風の影響がある。
一年を通して旅行に向いているが、夏はリゾート地を中心に混み合う。春か夏がベスト。9月はメルセ祭りや収穫祭などイベントも多い。


【画像:Google提供】


言語と通貨

公用語はカタルーニャ語(カタラン)、スペイン語。英語は若者や外国人向けのお店をのぞけばあまり通じない。

通貨はユーロ(EU)。1ユーロ=133円(13年11月時点)。概ね1ユーロ=130円と見ておけば良い。

スペインの物価は安めであるが、バルセロナは例外的。
ホテルの選択肢は比較的多く、4つ星ホテルで最低100ユーロから。オスタルと呼ばれる民宿形式の宿(食事は付かないことが多い)で40ユーロ程度。外食は最低でも10ユーロ程度、テイクアウトのサンドイッチが4ユーロ程度。地下鉄1回券、タクシー初乗りは共に2ユーロ。
テイクアウトの食事やワイン、タクシーはリーズナブル。

両替は、万国共通だがATMによる国際キャッシングが手軽。
銀行(Banco)が最もレートが良く、両替所(Cambio)はやや劣る。
ただし、そもそもクレジットカードも通じる場合が多いので、あまり多くの現金は必要無い。

チップ文化はホテルのベルボーイやポーターに1ユーロ、タクシーではおつりを渡す程度。高級レストランでは10%のサービスフィーが既に上乗せされている場合もある。カフェやバルでは基本的に不要。

消費税率は一般21%、食料品は10%。

バルセロナの観光施設を巡るなら、公共交通機関が無料になりミュージアムの割引もセットになったバルセロナカードを入手しておくとお得。

ユーロ紙幣・硬貨(画像:Wikipedia)


ビザと治安

バルセロナは欧州の中でもスリ、ひったくりなどの犯罪が多い都市。ニセ警官による所持品検査を偽った詐欺や強盗も発生している。2013年2月には日本人女性が被害に遭うひったくりが起きている。
注意すべき地域は地下鉄の駅・車内、ホテルのロビーの他、プラット空港・サンツ駅、サグラダファミリア、ゴシック地区、ランブラス通り、カタルーニャ広場などの観光地。

90日以内の観光滞在ではビザ不要。


市内交通

(タクシー)
初乗り2.05ユーロと安い。以降1kmあたり1ユーロ程度(夜間・土日と平日昼で若干料金異なる)。
市内に262箇所のタクシー乗り場がある他、通りを流している。

(地下鉄/鉄道)
地下鉄は8路線。
市内は2ユーロ均一。バス・トラム・鉄道にも有効な2日間乗り放題のトラベルカード13.4ユーロ、5日なら29ユーロ。

この他、モダンなデザインのトラムが6路線ある。

(画像:www.tram.cat)

バルセロナから郊外にはRENFEというスペイン鉄道が伸びている。空港への足としても便利。

(バス)
110もの路線があり、市内を縦横無尽に網羅している。バス停には路線毎にルート図が掲示されているので旅行者にもわかりやすい。バスが来たら手を上げて合図し乗車する。


ホテルとシーズン

ホテルの選択肢は比較的多いが、観光客も相応に多いため価格がこなれているとは言えない。ハイシーズン(夏)は混み合うため予約が必須。4つ星ホテルで最低100ユーロ、通常150~200ユーロ程度。
これ以下となると、3つ星・2つ星クラスで50~100ユーロ。中心地からも離れる場合があるが、地下鉄を使えば経済的な料金で滞在できる。
オスタルと呼ばれる民宿形式(大抵食事は付かない)の宿で40ユーロ程度。

個人部屋の間借りサービスAirBnbを利用するのも良いかも。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
旅行者でも問題無くプリペイドSIM(PREPAGO)を購入することができる。
Vodafone、Yoigo、Mobistar、Orangeなどが大手事業者。3GのSIMフリー端末を用意していくか現地で購入する。
SIM自体は無料で、チャージ時(Recarga)課金という場合が多い。通話付の1G定額プランが12~20ユーロ程度。

バルセロナ・プラット空港のターミナル1、Crystal Media ShopでOrangeのカードが購入可能。街中には携帯ショップや通信会社のカウンターも多い。

(Wifi)
ホテルはもちろん、スターバックスやバル、カフェでWifiを開放していることが多い。
また、美術館や公園など440ヶ所で公衆無線LAN(Barcelona WiFi)。接続はパスワードも不要で、ネットワークから「Barcelona WiFi」を選ぶだけと簡単。

4. 世界あの街この街:#10バルセロナ


4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第10回 バルセロナ

Barcelona
((c)Depositphotos)

スペイン王国・国旗

【画像:Wikipedia提供】

カタルーニャ州・州旗

【画像:Wikipedia提供】


見どころと特徴

バルセロナは世界有数の観光都市。都市圏人口約500万人に対し観光客数は740万人(2012年;バルセロナ観光局)。バルセロナの魅力はサグラダ・ファミリアをはじめとするアートやゴシック地区の美しい街並みだけではない。ワインやタパス、快適な都市インフラ、地中海の過ごしやすい気候、そして何よりも旅行者と外国人を受け入れる開放的な雰囲気がリピーターを惹きつけて離さない。
海岸沿いには美しいビーチが広がり、マヨルカやイビザといったリゾート観光の拠点でもある。

観光地巡りもいいが、食のレベルの高さや文化の薫り高い街並み、暖かい気候は特に目的の無いのんびりとした長期滞在にも向いている。

バルセロナ観光の中心はゴシック地区と呼ばれる旧市街。港にそびえ立つコロンブスの塔を背景に、並木道のランブラス通り沿いからカタルーニャ広場まではカフェが立ち並び、人通りの絶えることはない。東のライエタナ通りからは雰囲気のある旧市街が続き、壮麗なカテドラルや音楽堂、ガウディのグエル邸がランドマーク。
ピカソ美術館、バルセロナ現代美術館、ダリ美術館といったミュージアムも集中している他、ビーチや動物園などの自然も至近。

 ゴシック地区の写真
 ゴシック地区 (トリップアドバイザー提供)

しかし、何と言ってもこの地区のハイライトはカタルーニャ語でボケリア(Boqueria)と呼ばれるサン・ジュセップ市場。
欧州でも最も賑わっている市場の1つで、地元の野菜や果物、魚介やウサギ肉といった珍しい色とりどりの食材が並び、春夏秋冬いつ訪れても楽しい。山盛りのシーフードが名物の食堂も楽しみ。

ボケリア市場 (サン ジョセップ市場)の写真
ボケリア市場 (サン ジョセップ市場) (トリップアドバイザー提供)

El Cochinillo Locoの写真
Boqueria; El Cochinillo Loco (トリップアドバイザー提供)

ゴシック地区の北に位置するのはアシャンプラ地区。カタルーニャ広場からグラシア通りに沿って進むとカサ・バトリョ、カサ・ミラといったガウディの世界遺産建築が点在し、東にサグラダ・ファミリア聖堂がそびえ立つ。


カサ・ミラ (トリップアドバイザー提供)

街の南西部には標高173mのモンジュイックの丘があり、市街を一望できる。カタルーニャ美術館、ミロ美術館、万博の際に作られたスペイン村やオリンピック博物館などミュージアムも多い。
一方北の山の手には同じく市街を一望できるガウディの田園都市、グエル公園があり、こちらも多くの人で賑わう。

 グエル公園の写真
 グエル公園 (トリップアドバイザー提供)

バルセロナはFCバルセロナ、エスパニョールという名門フットボールチームの拠点でもある。それぞれのホームグラウンド(Camp Nouスタジアム、Cornella El Pratスタジアム)やカタルーニャ広場の観光インフォメーションカウンターで購入可能。

バルセロナ郊外、登山鉄道に乗って北西50km先には奇岩に抱かれたキリスト教の聖地、モンセラットがあり、山頂から地中海を一望できる。
更に北のフランス国境沿い、ピレネー山中にはトレッキングやスパリゾートが有名な小国、アンドラ公国がある。
アンドラ ラ ベリャの写真
アンドラ ラ ベリャ (トリップアドバイザー提供)

海側には、地中海沿い南にローマ遺跡の残るタラゴナ、バレンシアといった魅力ある都市が点在する他、高速船で3~4時間乗ればイビザ、マヨルカといった離島にも渡ることができる。
もちろんマドリードやグラナダなど、スペインの魅力的な都市を巡ってみてもいい。
イビザの写真
イビザ (トリップアドバイザー提供)


日本からの行き方

(空路)
2013年11月現在、日本からスペインへの直行便は無いため、ヨーロッパの都市を経由することになる。日本からロンドン、ローマ、モスクワといった欧州の都市を経由するルートが代表的。
費用は安い時期で10万円程度。往路・復路共に短い場合は所要15~19時間程度。
時間に余裕があれば、本場欧州のLCCを活用したい。パリやモスクワなどの比較的日本からのチケットが安い都市に移動・滞在してその地の観光も楽しみつつ、LCCでバルセロナ移動というルートがお勧め。
(LCCでパリからバルセロナまで5千円以内で飛ぶことができる)

他には中東系の航空会社がドーハやドバイを経由してバルセロナに就航している。所要時間は比較的長めで20時間超えもザラ。

アジアに移動してスペイン行きの直行便に乗るという手もある。ソウルから大韓航空が、北京から中国国際航空がマドリード行きの直行便を飛ばしているが、日本からバルセロナまでの経由便以上に高く、現地まで/バルセロナまでの移動費用や時間を含めるとお勧めはしにくい。


(陸路)
パリ、ミラノといった日本からの直行便がある都市から鉄道や国際バスで向かうことが出来る。パリからバルセロナまでは所要7時間で毎日2便。夜行のホテル列車なら12時間。ミラノからはホテル列車(エリプソス)サルバドール・ダリ号で13時間。チューリヒからパブロ・カザルス号で13時間半。いずれも豪華・快適ではあるが、一般に飛行機よりも高くつく。

国際バスEurolinesが欧州各都市を結んでいる。安さで有名だがLCCの方が安いことも多く、特にバスの旅をしたいということでなければよく比較検討が必要。15日乗り放題のパスなら215ユーロ。

(パッケージツアー)
シーズンにもよるが、3泊5日(機中2泊)の成田発・エコノミーホテル利用のフリープランがサーチャージ込みで12万円程度。2名催行なら10万円台も見つかる。
安いツアーはカタール航空利用で、往路23時のフライトとなるため実質4日間程度の旅程となる。
往復の航空運賃とあまり変わらない場合もあり、パッケージツアーを賢く使うのも手。

(空港)
バルセロナ・プラット空港は2つのターミナルを持ち、国際線は2009年に完成したばかりのターミナル1を利用する。設計は東京銀座資生堂ビルやユナイテッドアローズ原宿本店なども手がけたカタルーニャの建築家、リカルド・ボフィル。

空港は中心街から13kmと近い。市内への足は、水色の空港バス(AeroBus)がカタルーニャ広場まで30分、片道5.75ユーロ・往復9.95ユーロ(9日間有効)で結んでいる。
タクシーなら市内まで20~30分、料金はカタルーニャ広場まで30ユーロ程度(+チップ)。
ターミナル2からは鉄道(近郊線RENFE)が乗り入れている。ターミナル3に無料シャトルバスで移動、サンツ(Sants)駅まで25分。

LCCで近隣国から入る場合にはターミナル2の他、北東75km離れたジローナ(へローナ)空港(GRO)もしくは南西115kmのレウス空港(REU)を利用する場合も。レウスはガウディの出生地として有名で、生家など多くの観光史跡がありリゾートにも近く、素通りするのはもったいない。


地理と気候

日本との時差は8時間、日本の方が早い。サマータイム中(3月の最終日曜日AM2:00~10月の最終日曜AM3:00)は時差7時間。
時間の感覚は日本に比べると相当ゆったりしている。午後1時~4時までは昼食(シエスタ)で商店は閉まっており、交通機関の遅延も多い。余裕を持ったスケジューリングが必要。

バルセロナはスペインのカタルーニャ地方、地中海側・フランス側に位置する。一年中降水が少なく温暖な地中海性気候。料理にもフランス風の影響がある。
一年を通して旅行に向いているが、夏はリゾート地を中心に混み合う。春か夏がベスト。9月はメルセ祭りや収穫祭などイベントも多い。


【画像:Google提供】


言語と通貨

公用語はカタルーニャ語(カタラン)、スペイン語。英語は若者や外国人向けのお店をのぞけばあまり通じない。

通貨はユーロ(EU)。1ユーロ=133円(13年11月時点)。概ね1ユーロ=130円と見ておけば良い。

スペインの物価は安めであるが、バルセロナは例外的。
ホテルの選択肢は比較的多く、4つ星ホテルで最低100ユーロから。オスタルと呼ばれる民宿形式の宿(食事は付かないことが多い)で40ユーロ程度。外食は最低でも10ユーロ程度、テイクアウトのサンドイッチが4ユーロ程度。地下鉄1回券、タクシー初乗りは共に2ユーロ。
テイクアウトの食事やワイン、タクシーはリーズナブル。

両替は、万国共通だがATMによる国際キャッシングが手軽。
銀行(Banco)が最もレートが良く、両替所(Cambio)はやや劣る。
ただし、そもそもクレジットカードも通じる場合が多いので、あまり多くの現金は必要無い。

チップ文化はホテルのベルボーイやポーターに1ユーロ、タクシーではおつりを渡す程度。高級レストランでは10%のサービスフィーが既に上乗せされている場合もある。カフェやバルでは基本的に不要。

消費税率は一般21%、食料品は10%。

バルセロナの観光施設を巡るなら、公共交通機関が無料になりミュージアムの割引もセットになったバルセロナカードを入手しておくとお得。

ユーロ紙幣・硬貨(画像:Wikipedia)


ビザと治安

バルセロナは欧州の中でもスリ、ひったくりなどの犯罪が多い都市。ニセ警官による所持品検査を偽った詐欺や強盗も発生している。2013年2月には日本人女性が被害に遭うひったくりが起きている。
注意すべき地域は地下鉄の駅・車内、ホテルのロビーの他、プラット空港・サンツ駅、サグラダファミリア、ゴシック地区、ランブラス通り、カタルーニャ広場などの観光地。

90日以内の観光滞在ではビザ不要。


市内交通

(タクシー)
初乗り2.05ユーロと安い。以降1kmあたり1ユーロ程度(夜間・土日と平日昼で若干料金異なる)。
市内に262箇所のタクシー乗り場がある他、通りを流している。

(地下鉄/鉄道)
地下鉄は8路線。
市内は2ユーロ均一。バス・トラム・鉄道にも有効な2日間乗り放題のトラベルカード13.4ユーロ、5日なら29ユーロ。

この他、モダンなデザインのトラムが6路線ある。

(画像:www.tram.cat)

バルセロナから郊外にはRENFEというスペイン鉄道が伸びている。空港への足としても便利。

(バス)
110もの路線があり、市内を縦横無尽に網羅している。バス停には路線毎にルート図が掲示されているので旅行者にもわかりやすい。バスが来たら手を上げて合図し乗車する。


ホテルとシーズン

ホテルの選択肢は比較的多いが、観光客も相応に多いため価格がこなれているとは言えない。ハイシーズン(夏)は混み合うため予約が必須。4つ星ホテルで最低100ユーロ、通常150~200ユーロ程度。
これ以下となると、3つ星・2つ星クラスで50~100ユーロ。中心地からも離れる場合があるが、地下鉄を使えば経済的な料金で滞在できる。
オスタルと呼ばれる民宿形式(大抵食事は付かない)の宿で40ユーロ程度。

個人部屋の間借りサービスAirBnbを利用するのも良いかも。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
旅行者でも問題無くプリペイドSIM(PREPAGO)を購入することができる。
Vodafone、Yoigo、Mobistar、Orangeなどが大手事業者。3GのSIMフリー端末を用意していくか現地で購入する。
SIM自体は無料で、チャージ時(Recarga)課金という場合が多い。通話付の1G定額プランが12~20ユーロ程度。

バルセロナ・プラット空港のターミナル1、Crystal Media ShopでOrangeのカードが購入可能。街中には携帯ショップや通信会社のカウンターも多い。

(Wifi)
ホテルはもちろん、スターバックスやバル、カフェでWifiを開放していることが多い。
また、美術館や公園など440ヶ所で公衆無線LAN(Barcelona WiFi)。接続はパスワードも不要で、ネットワークから「Barcelona WiFi」を選ぶだけと簡単。