4. 世界あの街この街:#13 パリ


4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第十三回 パリ

パリの写真
パリ (トリップアドバイザー提供)

フランス共和国・国旗

【画像:Wikipedia提供】

見どころと特徴

芸術の都パリは世界トップの観光都市。美術館巡りや凱旋門などの観光名所には事欠かないが、カフェをはしごしながらの街歩きが楽しい。ファッション、雑貨、本場のバケットやコーヒーも人気

パリは東西11km、南北8kmからなり、面積は山手線の内側程度で、20区が配置されている。中央をセーヌ川が分断しており、北側が右岸(Rive Droite)、南側が左岸(Rive Gauche)と称される。
右岸はにぎやかな地域が多く、凱旋門、ルーヴル、モンマルトルの丘、オペラ地区など。南側にはエッフェル塔、サンジェルマン、カルチェ・ラタンなど。

パリの街歩きは凱旋門から。凱旋門からコンコルド広場を結ぶのは世界で最も有名な通りの1つであるシャンゼリゼ大通り。その先にはモネの睡蓮で有名なオランジュリー美術館、その先にはルーヴル美術館がそびえている。
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(写真:tabinote)

通り沿いにはブランドショップやカフェが建ち並ぶ。フランス革命、ナポレオンから第二次大戦後のパリ解放まで、パリの歴史上のハイライトに思いをよせるのもよし。
ルーヴルと並ぶ人気のオルセー美術館はセーヌ川の対岸にある。
シャンゼリゼ通りの写真
シャンゼリゼ通り (トリップアドバイザー提供)

凱旋門~コンコルド広場の北側はオペラ地区。賑やかな繁華街であり、老舗ブランドが軒をつらねる。かつて三越があった名残もあり日本レストランや日本の書店などが多く、在留邦人をよく見かけるエリア。
ガルニエ宮 - パリ国立オペラの写真
ガルニエ宮 – パリ国立オペラ (トリップアドバイザー提供)

さらにそのセーヌ沿い、東側はマレ地区。ファッションの中心地であり、ユダヤ人街・ゲイタウンという顔も。古い街並みが残り歩くだけでも楽しいが、見どころはポンピドゥーセンターとバスティーユ広場、ピカソ美術館、ヨーロッパ写真美術館など。広場には斬新な新オペラ座がそびえる。
 マレ地区の写真
 マレ地区 (トリップアドバイザー提供)

ポンピドゥー センターの写真
ポンピドゥー センター (トリップアドバイザー提供)

マレからポン・ヌフまたはノートルダム橋を渡ってセーヌ川の中州島がシテ島・サンルイ島。ここはなんといってもノートルダム大聖堂。コンシェルジュリーにはマリーアントワネットの独房跡が残る。
 ノートルダム大聖堂の写真
 ノートルダム大聖堂 (トリップアドバイザー提供)

島の南はサンジェルマン・デプレ~カルチェ・ラタンと続くパリ5区~6区。パリ大学の伝統から若者が多い落ち着いた文教地区。サンジェルマン市場やサンジェルマン・デプレ教会が有名。カフェ・ドゥ・マゴやカフェ・ド・フロールといった日本でもおなじみのカフェもこのあたりで、街歩きが楽しい。
ひそかな穴場はアラブ世界研究所。ガラス張りのインパクトの強い建築で、テラスから市街を一望できる。
地区の南にはセルジュ・ゲンスブールやサミュエル・ベケットといった著名人眠るモンパルナス墓地があり、その手前には巨大な地下納骨堂、カタコンブがある。

サン=ジェルマン=デ=プレ駅の写真
サン=ジェルマン=デ=プレ駅 (トリップアドバイザー提供)

アラブ世界研究所の写真
アラブ世界研究所 (トリップアドバイザー提供)

セーヌ川の南・左岸の西側はエッフェル塔に代表される7区・15区あたり。荘厳な軍事博物館にはナポレオンの棺が。パッシーは高級住宅街で、ハイソな雰囲気が漂う。
エッフェル塔の写真
エッフェル塔 (トリップアドバイザー提供)

見どころをたぐってみるとやはり美術館が圧倒的に充実している。パリ・ミュージアムパスを入手しておくとお得。

郊外ではヴェルサイユ宮殿や、近年非常に有名になったモン・サンミシェルが見逃せない。
他にも、壮麗な宮殿のフォンテーヌブロー、中世の街並みが残るプロヴァン、シャルトルのノートルダム大聖堂などいずれもパリから日帰りで楽しめる。ワイン好きならブルゴーニュ地方もおすすめ。
モン・サン=ミシェル修道院の写真
モン・サン=ミシェル修道院 (トリップアドバイザー提供)


Bistrottersの写真
Bistrotters (トリップアドバイザー提供)

食はフランス旅行の楽しみの1つ。特にパリはフランス全土の幸が味わえるのはもちろん、世界の美食が集う。
業態としては、レストラン、カジュアルなビストロ、いわゆる居酒屋的なブラッスリー、カフェがある。レストランは一般に予約が必要でテーブルマナーを要求されるようなクラスをさすが、実際にはカジュアルな場所も多く区分は曖昧。
ガイドブックに載っているような高級店であれば、ディナーは予約が必要なことが多い。もちろん予約はフランス語か英語となり、旅行者にはやや敷居が高い。英語のWEBサイトがあればインターネット予約も可能。日本人ガイドが付く現地ツアーでまわるという手もある。ドレスコードがあったり、メニューの確認が必要な場合もある。一食最低100ユーロ以上、ワインとコースなら200ユーロは必要と考えておいた方が良い。ランチならば気軽な値段で楽しむことができる。

カジュアルなビストロであれば予約は概ね不要。15ユーロ程度で日本人の感覚からするとかなりボリュームのあるランチがとれる。
朝は空いているお店も少なく、朝食はホテルで取るかカフェの利用を。

植民地の移民食も豊富で、レベルも高い。カルチェラタンの植物園前、モスク付近はアジアや南米など多国籍の料理店が立ち並ぶ。マレ地区にはユダヤ人街があり、ピタパンや豆のサンドなど日本でもおなじみの食が豊富。2区オペラ座付近には日本人街も。10区の北駅付近にはインド・アフリカ系の店が建ち並ぶ(10区を夜歩くのは避けた方が無難)。
日曜日は閉まっている店も多いが、カフェの他、市場の食堂や移民の食堂が頼りになる。マレやシャンゼリゼ通りなどの観光地であれば空いている店を探すのも容易。

パリの外食は概ね高めだが、テイクアウトは安い。ボリュームたっぷりのサンドイッチが5ユーロ程度から。エスプレッソを追加すると7~8ユーロ。食材自体は東京より安いものも多く、自炊ならだいぶ費用を節約できる。
頭痛のタネは外食費。カジュアルなレストランでもランチ15ユーロ、ディナー30~40ユーロ程度。ワインが30ユーロから。格式あるレストランならディナーで200ユーロ以上。
テイクアウトなら安く済む。サンドイッチが5ユーロ、クレープが10ユーロ未満。エスプレッソは2ユーロ。また、食材自体は東京より安いものも多く、アパルトマンでの自炊ならだいぶ費用を節約できる。

アルコールはワイン、シードル、ビールなど。
カフェでも生ビール(Pression;プレッション)が置いてある。


日本からの行き方

(空路)
パリ行きの選択肢は多い。
羽田(HND)もしくは成田(NRT)からエールフランス、JAL、ANAがパリのシャルル・ドゴール空港(CDG)まで直行便を運航している。所要12時間、費用も12万円台と比較的手頃。
乗り継ぎ便の選択肢は広く、中国東方や中国国際航空、トルコ航空などが安く10万円を切る。乗り継ぎ便でも所要16時間程度でお得感高い。
キャセイパシフィック、大韓航空などのアジア系の他フィンエアー、スカンジナビアなども11万円程度だが、直行便が安いため優先度は低くなる。

エールフランスは関空からも直行便を飛ばしている。乗り継ぎ便ではやはり中華系が安い。

(陸路)
パリ、ミラノといった近郊の都市から鉄道や国際バスで向かうことが出来る。ただし、費用面ではLCCが安いことが多い。

国際バスEurolinesが欧州各都市を結んでいる。安さで有名だがLCCの方が安いことも多く、特にバスの旅をしたいということでなければよく比較検討が必要。15日乗り放題のパスなら215ユーロ。

(パッケージツアー)
便の豊富さを反映してか、欧州の中でも比較的安め。トルコ航空や中東系利用の5日~6日間のツアー(多くは機中2泊)で8万~9万円程度から。
2泊4日という超弾丸ツアーもあるが、11万前後と安くは無い。

(空港)
日本からの便は多くの場合シャルル・ドゴール空港に到着する。フランスのみならず欧州を代表する巨大空港で、パリ市街から北東におよそ25km。
ターミナルは3つあり、ターミナル1はANA、トルコ、ルフトハンザ、シンガポール航空など。スターアライアンス系が多い。ターミナル2はエールフランスやキャセイ、フィンエアー、JAL、中国東方など。スカイチーム系が多い。ターミナル3はLCCやチャーター便など。各ターミナルは無人電車(CDGVAL)でつながっている。

空港から市内まで、鉄道の場合はRER(Reseau Express Regional:高速郊外鉄道)のB線。北駅(Gare du Nurd)まで所要25分、9.5ユーロ。

バスの場合は、エールフランスバスとロワシーバス(Roissybus)の2系統。エールフランスバスは市の西部ポルト・マイヨから凱旋門に至る2線(Ligne 2)と市の東部からリヨンを経てモンパルナスに向かう4線(Ligne 4)があり、それぞれ片道17ユーロ・往復29ユーロ。
ロワシーはパレ・ガルニエ(Opera)まで直行し、所要50分程度、片道10ユーロ。

タクシーの場合は市街地まで55~60ユーロ程度。夜間・休日追加料金有り。

オルリー空港はパリの南15kmに位置する。イベリア、ポルトガル航空といった南欧便やアフリカ方面のフライトが中心。

エールフランスバス1線なら、市内まで片道12ユーロ、往復20ユーロ。エールフランス3線はオルリーとシャルル・ドゴール空港をつないでおり、片道20ユーロ、所要75分。

パリから70kmと郊外にあるボーヴェ空港はライアンエアーやウィズエアーなどのLCC拠点になっている。パリ市街から90分程度と東京-成田程度の感覚。

地理と気候

日本との時差は8時間、日本の方が早い。サマータイム中(3月の最終日曜日AM2:00~10月の最終日曜AM3:00)は時差7時間。

年間通じて最高気温は東京に近いが、最低気温は低め。朝晩の寒暖差は大きい。
四季があり、春か秋が過ごしやすい。夏も日差しが強いものの梅雨が無いのでカラっとしている。11月を過ぎると最高気温も10度を切りだいぶ冷えこむ。


(画像:Google提供)

言語と通貨

公用語はフランス語。
外国人の行くようなホテルやレストラン、公共交通機関以外ではあまり英語が通じないと思った方が良い。
通貨はユーロ。1ユーロ=132円程度(13年10月時点)。

物価はフランスで最も高く、ホテル、交通機関はほぼ東京並み。
タクシーは平日昼間の初乗り2.4ユーロ、最低料金6.4ユーロ。ここに手荷物追加やチップが加算される。メトロは1.7ユーロ。交通機関の料金は毎年値上げほぼ毎年値上げされている。
頭痛のタネは外食費。カジュアルなレストランでもランチ15ユーロ、ディナー30~40ユーロ程度。ワインが30ユーロから。格式あるレストランならディナーで200ユーロ以上。
テイクアウトなら安く済む。サンドイッチが5ユーロ、クレープが10ユーロ未満。エスプレッソは2ユーロ。また、食材自体は東京より安いものも多く、アパルトマンでの自炊ならだいぶ費用を節約できる。

ホテルは3星ホテルで100ユーロ程度から。

両替は最低限のユーロを日本で両替していけば十分。
ホテル、レストランでは基本的にチップ不要だが、特別なサービスを受けた場合に小銭を渡す(高級レストランなら5%程度)。タクシーは料金の1割程度、ポーターは1ユーロ程度が相場。
ホテルやレストラン、スーパーなどほとんどの場所でクレジットカードが使える。現金が必要であれば都度現地からATMで引き出すのが効率的。

ユーロ紙幣(画像:Wikipedia)

ビザと治安

観光都市だけあり、スリ、ひったくりなどの被害は多く、一部に治安の良くない地域もある。
注意すべきスポットは、メトロ、空港、繁華街や観光名所。睡眠薬強盗やニセ警官による詐欺事件も発生している。
また、ピガールやストラスブール・サンドニ地区、凱旋門などでぼったくり店の被害も報告されている。
北部(9、10、18、19、20区)のあたりは夜間の1人歩きなど注意が必要。

観光目的の場合、90日以内の滞在はビザ免除。

市内交通

(タクシー)
流しのタクシーは無く、ホテルで呼ぶかタクシー乗り場で待つことになる。
平日昼間の初乗り2.4ユーロ、最低料金6.4ユーロ。パリ近郊、空港周辺、夜間などでそれぞれ料金体系異なる。定員は3名で、助手席には座れない。大きな荷物がある場合2個目から1ユーロ。

チップは必要無いが、良いサービスを受けたと感じた場合は5%~10%が目安。
ドライバーには英語は通じないと思った方が良い。現地語で表記された地図やメモ、ショップカードを見せた方が確実。

(地下鉄・鉄道)
メトロは全14線。距離に関係無く全線均一料金で、1.7ユーロ。10回券なら13.3ユーロ。
パリの地下鉄は中心のゾーン1から郊外のゾーン5まで5つの円で区切られている。パリ中心部(ゾーン1~3)の1日券(Navigo)は10.55ユーロ。5日券で33.7ユーロ。空港や郊外を含む場合(ゾーン1~5)、1日券22.2ユーロ。5日で57.75ユーロ。
Metro
(写真:tabinote)

郊外にはRER(高速郊外鉄道)がA~Eの5線伸びており、B線のシャルル・ドゴール空港他、ディズニーランドや。ヴェルサイユなどにも向かうことができる。

メトロ、RER、バスのチケットは共通。

(バス)
バスを乗りこなせれば非常に便利。
バス停で手を上げて乗車し、手元のチケットを刻印するか(Navigoの場合カードリーダーを通す)、運転手から直接買う。
降車時は車内の赤いボタンを押す。

4~9月の日祝には、観光地を効率良く巡るBalabusが運行する。外観もバス停も路線バスと同じ。

ホテルとシーズン

フランスのホテルは星無しから5つ星、さらにその上のPalaceまで7段階に格付けされている。小規模なデザインホテル、現地資本の大型ホテル、グローバル・ホテルチェーン、フランスならではのシャトーホテル、ホステル、民宿(Tables d’Hotes)など、選択肢は非常に広い。
パリの場合は立地が重要。シャンゼリゼ、オペラ、モンパルナス、エッフェル塔、モンマルトルのあたりは交通も便利で手頃な価格のホテルがそろっている。
5つ星の豪華なホテルは300ユーロ程度。3つ星ホテルでも清潔・快適で雰囲気のある宿が厚くそろっており、100ユーロ程度。3月、9~10月はイベントなどで繁忙期。一方7~8月は安い。
ホステルは、ドミトリー15ユーロ、個室20ユーロくらいから。
個人宅の部屋貸しサービスAirbnbの利用もお勧め。

ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
“forfaits Let’s go”というプリペイドのデータSIMをOrangeが提供している。4G(LTE)にも対応。
1G、速度14.4Mbit/sのパッケージが12.9ユーロ。5GのLTE対応が32.9ユーロ。

(Wifi)
多くの国と同じく、スターバックス、マクドナルドでWifiを提供している。また、ホテルやカフェなどWifiスポットは多い。
公衆無線LANが公園・美術館など260箇所以上で整備されている。
また、シャルル・ドゴール空港では15分間無料でWifiに接続できる。