3a. tabinote旅行記 ジェットスターで沖縄危機一髪編 その1


3a. tabinote旅行記 ジェットスターで沖縄危機一髪編 その1

はじめに

tabinoteスタッフのワタベです。
このコーナーでは毎号スタッフの旅行記を掲載していきますが、今後は読者の方の旅行記も掲載していくつもりです。われこそはという方がいらしたら、ぜひこちらまでお寄せください。採用の方には薄謝を差し上げます。
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8月11日 18時15分 那覇

走り回った那覇空港構内

走り回った那覇空港構内

午後6時をまわった那覇空港。
もうフライトも残り少なく、構内は一日が終わっていく雰囲気。
そんなまったりした沖縄の空港で、私はでかいスーツケースを引き倒すように、全力で走っていた。
エスカレーターを駆け降り、宅配便の配送カウンターへ行って都内の自宅宛に発送。たしか寸法も大きいので4,000円近くした。

伝票とおつりをひったくり、その足で国内線搭乗口へ再度全力で走る。心臓はバクバクとフル回転。
検査口で係員に伝える。
「すいません。10分後のフライトに乗らないといけないんです!」

長い列をかき分け、検査を終え搭乗口に走ると、ジェットスター成田行きのカウンターは撤収準備状態だった。
家族は…居ない!良かった、乗れたらしい。
ホッとしつつも、係員に告げる。
「すいません(ぜえぜえ)、GK182便(ぜえぜえ)、乗れますか…」
「GK182便ですか。いえ、残念ですがもう締め切っております」
「そうですか…」
LCCはタラップの代わりにバスで搭乗機に向かう。まさに、そのGK182と書いてあるオレンジの搭乗バスがゆっくりと遠ざかるのが見えた。もう少しだった…。

こうして私は、沖縄から東京に帰る飛行機を逃した。

仕方ない。LCCとはこういうものだ。
安い運賃を享受している分、自分も到着時間の遅れを甘受しなければ…。
諦めと疲労でどっと力が抜けるが、しかし不幸中の幸いというか、家族だけでも一足先に帰れて良かったと思い直す。

明朝の便を探す方向に気持を切り替え初めた頃、
「ワタベ様」
さっきの係員に呼ばれる。
「ご家族がチェックインカウンターでお待ちのようです」

え?
意味をすぐに理解できなかった。
慶良間・渡嘉敷行きのフェリー乗り場「とまりん」でタクシーを捕まえたのはもう搭乗時間も間際。タクシー運転手に事情を伝え、車内で善後策を話し合った。
搭乗券はWEBチェックインして手元に印刷したものがあるので、まっすぐ搭乗ゲートに向かえば間に合う可能性がある。問題は機内に持ち込めない大きなスーツケース1つ。もう手荷物の〆切は閉じているので、私が別行動して宅配便カウンターを見つけスーツケースを送るしかない。それから搭乗口に向かって間に合えばOK、間に合わなくてもまっすぐ搭乗口に向かった他の家族は間に合うだろう、という算段だった。
タクシーは素晴らしいスピードで走ってくれたが、宅配便のカウンターを探して手続きするまで結構かかった。

家族はまっすぐ搭乗口に向かったはずだし、何よりバスはさっき出たばかり。まだ遠くに見えるあのバスに間に合ったのでは?
「いや、家族は間に合った筈ですけど。あのバスに乗ってます(ぜえぜえ)」

係員がトランシーバーのようなものでやりとりしている。
「いえ、ワタベ様。やはりご家族が3Fのジェットスターカウンターでお待ちのようです」

「…マジすか」
何が起こったかわからないが、どうやら6名全員、フライトを逃したらしい。
1名分でもキツい航空券チケットの当日手配を6名分…。
1人5万として30万くらいか…。こりゃ来年分の旅費までふっとぶかも…。
事態を飲み込んだ瞬間、冷や汗が背中を1筋流れた。

携帯を見ると、着信が数件入っている。とりあえずカウンターに行かなければ。

ひきずるような身体で、検査口を逆に通る。
係員に「さっきはすいません、間に合いませんでした」と伝える。
無言で通してくれた。

宅急便のカウンターを再訪し、同じ事を告げてスーツケースを引き取る。
「きっと戻ってくると思ってたよ」と顔に書いてあるような表情で、無言で渡してくれた。
きっと、こういう人多いんだろうな…。

閉店間際の構内

閉店間際の構内


(続く)