2b.「旅のしりとりエッセイ」 吉田友和
吉田友和(よしだともかず)
1976年千葉県生まれ。出版社勤務を経て、2002年、初海外旅行にして夫婦で世界一周旅行を敢行。旅の過程を一冊にまとめた『世界一周デート』で、2005年に旅行作家としてデビュー。「週末海外」というライフスタイルを提唱。国内外を旅しながら、執筆活動を続けている。その他、『スマートフォン時代のインテリジェント旅行術』(講談社)、『自分を探さない旅』(平凡社)、『LCCで行く! アジア新自由旅行』(幻冬舎)、『めざせプチ秘境!』(角川書店)、『3日もあれば海外旅行』(光文社)など著書多数。
旅行作家★吉田友和 Official Web
しりとりで旅する 第11回 吉田友和
ず ズーム
いよいよ出発の日が近づいてきて、真っ先に準備するのは撮影機材である。スーツケースやパスポートよりもまずはカメラをチェックする。バッテリーを充電機にセットし、メモリーカードを確認する。防湿庫から愛用のレンズたちを取り出し、「さて、今回はどれを持っていこうかな」と思案するのは至福の時間だ。
ここ最近のレギュラー的存在になっているのは2本。17mmの単焦点と、12〜50mmの標準ズームだ。マイクロフォーサーズなので、35mmフィルムに換算すると焦点距離は2倍。それぞれ34mm、24〜100mmとなる。カメラに興味のない人には意味が分からないかもしれないが、イメージを具体化するためにあえて記載してみた。……