2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。
下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。
薄氷の定刻出発
「これが最後かもしれない」
そんなことを考えながら、5時31分に東京駅を出発する成田行きのバスに乗った。エアアジア・ジャパンは10月26日で運航を終え、12月からバニラエアになる。
エアアジア・ジャパンの国際線は早朝便が多い。台北行き873便は朝の7時50分発である。10月20日。ひんやりとした空気のなかを、バスは成田空港に向かう。
エアアジアの国際線のチェックイン締め切りは…