DSCN2358

tabinoteメールマガジン 2016/05/31号 Vol.072

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」下川裕治
3a. tabinote旅行記
3b. 世界一周ノート
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

ANA、ベトナム航空に出資

ANAを傘下に持つ持株会社ANAホールディングスは5月28日、今年1月の合意に基づきベトナム航空と資本・業務提携を結ぶことを発表。7月を目処にベトナム航空株の約8.8%を2兆4310億ドン(約117億円)で取得する。これにあわせベトナム航空はJALとのコードシェアを解消、2016年冬ダイヤより日本・ベトナム双方の国内線30路線、日本~ベトナム間の国際線10路線でコードシェアを実施、顧客の利便性向上を図り、マイルも提携する。

エアアジアX、アフリカ大陸へ就航

エアアジアXは、10月4日よりクアラルンプール~モーリシャス線に週3便を運行すると発表した。機材はエアバスA330。モーリシャスはアフリカ大陸の西側に位置する島国でリゾート地として有名。5月26日より就航記念運賃として片道299マレーシア・リンギット(約8,010円)で販売を行っている。

タイガーエア台湾が函館~台北線に就航

台湾のLCC、タイガーエア台湾は8月12日より函館~台北(桃園)線に週5便就航することを発表した。機材はエアバスA320、函館航空へのLCCの乗り入れははじめてとなる。タイガーエア台湾はすでに東京(成田・羽田)、名古屋(中部)、大阪(関西)、福岡、那覇の5都市6空港に就航しており、6月29日より仙台への就航も発表している。函館は8空港目となる。

成田空港第1ターミナル南ウィングの出発カウンターが配置変更

ANA、ユナイテッド航空、シンガポール航空、ルフトハンザ航空などが加盟するスターアライアンスのチェックインを行う成田空港第1ターミナル南ウィングの出発カウンターが6月2日より配置変更を行う。従来は搭乗クラスごとにエリアを分けて搭乗手続きを行っていたが、変更後は航空会社ごとに搭乗手続きを行う形になる。
http://www.naa.jp/jp/press/pdf/20160526-swrenewal.pdf

羽田空港で大韓航空機が出火

5月27日午後0時半ごろ、羽田空港のC滑走路上で大韓航空のソウル(金浦)行きB777-300型機の左エンジンから出火し煙が出た。乗客302人と乗員17人の319人全員は無事脱出、けが人はいなった。この影響でANAでは、国内線131便が欠航し約2万8800人に影響。1JALでは、国内線95便が欠航し約1万7115人に影響が及んだ。成田や伊丹などに着陸空港を変更(ダイバード)した便も出た。

エア・ドゥ、特別塗装機「ベア・ドゥ北海道 JET」就航

AIRDO(エア・ドゥ)は、機体に北海道の四季を、尾翼に熊が描かれた特別塗装機「ベア・ドゥ北海道 JET(機材はB767−300)」を7月29日から就航。東京/羽田~札幌/千歳・旭川・函館・女満別・帯広線で運航を行う予定。また、就航開始日には記念イベントを実施するほか、機内においても様々なサービスを計画中とのこと。
http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2016/1209_160530.pdf

日本人海外旅行者、平均17,000円の外貨を余らす

大和ネクスト銀行は、海外渡航経験のある全国の20歳から79歳までの男女1,000名を対象に「海外渡航に関する調査」を実施した。サイトで公表された結果によると、「外貨は金銭感覚がわからずお金を使い過ぎる」に過半数が同意、「外貨両替は面倒」が6割半、「外貨両替の手数料がもったいない」が9割など、使い慣れない外貨の扱いに戸惑う旅行者の姿が見られた。また、4人に3人が「帰国時に外貨が余った」とし、余った外貨の平均額は17,000円と結構な高額。米ドルやユーロなど世界中で使える通貨ならまだいいが、マイナーな通貨の場合は処理に困りそうだ。
大和ネクスト銀行

↑目次に戻る


2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
shimokawa

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

航空会社が次々に変わっていく2

前回はこちら

ロシアの北極圏にあるムルマンスクにいた。ここから日本に帰国することになった。ムルマンスクには空港があった。そこから飛行機でモスクワに出ることにした。
 検索サイトを見ると、アエロフロートがいちばん安かった。2時間40分ほどのフライトで1万円ほどだった。予約を進めていくと、なぜかノルダヴィア航空になってしまった。
 フライト当日、空港に出向くと、S7航空のチェックインカウンターに行けといわれた。
「あの……ノルダヴィア航空で予約したんですけど」
 遡ればアエロフロートで予約したのだが、そのあたりをいうと、さらに面倒なことになる気がして黙っていた。
S 7航空のカウンターに、ノルダヴィア航空の予約記録を差し出した。スタッフはなんの疑問も挟まずに、チェックインを進める。
「あの……ノルダヴィア航空で予約したんですけど」
「大丈夫です。コードシェアをしてますから」
 そんな言葉が返ってきた。
 コードシェアの場合でも、予約を入れた航空会社でチェックインをするのが普通だ。しかし、ノルダヴィア航空のカウンターがないのだから、どうすることもできない。
 無事、搭乗券を受けとった。それはノルダヴィア航空の搭乗券だった。
 ウィキペディアで見ると、ノルダヴィア航空は、流浪の航空会社だった。もともとアエロフロートだったが、ソ連崩壊後に独立した。しかしその後、再びアエロフロートの子会社に。社名は、アエロフロート・ノルド航空だった。しかし墜落事故を起こし、ノルダヴィア航空になった。そして2011年には、ノリリスク・ニッケルという会社に買収された。ノリリスク・ニッケルは、非鉄金属を生産する大手企業である。
 危うい綱渡り航空会社は、経費を節減するために、S7とコードシェアし、チェックイン業務を委託したのだろう。
 こういうことを平気で行うのが、ロシアの航空業界というものらしい。ロシア人たちは当たり前のような顔でチェックインをしていたから、珍しいことではないらしい。
 吹雪が激しくなり、どうなるかと思ったが、ノルダヴィア航空はよろよろと30分遅れで離陸した。機材はボーイング737だった。シートピッチはそれほど狭くなかった。モスクワに着くまでの間に、ハムサンドイッチ、ジュースにコーヒーという機内食も配られた。どこにもLCCの気配はなかった。
 しかし運賃と競争論理だけがLCC化している。それがロシアの国内線のようだった。

DSCN2358
気温はマイナス15度? 風吹のなかの搭乗だった

↑目次に戻る


3a. tabinote旅行記 春節中の台北で魂の洗濯をしてきた

今回は、tabinote読者、ペンネーム:ジャスミンさんの投稿です。
内容は2016年2月時点の情報、および5月現時点での情報にもとづいています。

Profile
jasmine

ジャスミン

197*年、試される大地の獄中で出生
ビデオ安売王を皮切りにコンパイル、ウィンキーソフトなど入った会社が軒並み消滅する会社クラッシャー。
最近は朝ヨガと自家製スムージーにHamaってます。

そうだ、台湾行こう

試される大地から上京してはや20年、大東京ですりこぎ棒のように摩耗し気付けばアラフォー・・・・
旅行でも行かないとどうにかなってしまう・・・・
いいじゃないか・・・・!三流で・・・・!熱い三流なら、上等よ・・・・!
一生迷ってろ・・・・!そして失い続けるんだ・・・・貴重な機会(チャンス)をっ!

日々に疲れ、そんな思いが飽和点に達した2015年11月
だが悲しき社畜の身…行くにしてもアジア弾丸かつ極力休みは取らない、そう決めていた・・・・

少し先だが2月の祝日を利用し1日休みを取れば、3泊4日の旅程を組めると判断
日程優先でtabinote…ではなく「某最安値比較/検索サイト」で探してみたところ、信じられない金額が浮上

台北 4日間(ホテル・朝食バイキング込み) 20800円

うそ・・・だろ?この安さは・・・もう騙されない・・・
今日日当たり前なのか・・・?バカがっ!そんな甘い話がっ・・・・!
近場の温泉行くより安い・・・空港使用料が+4000円かかったところで安い・・・
無謀な時間の発着でもないし、ホテルもほぼ中心街だ・・・
ククク・・・・閑散期のキャンペーン程美味しいものはない・・・・人のスキをつけ・・・・!

これを幸い、旦那(以下「連れ」と呼ぶ)に話すと乗ってきた為、今回は2人旅にした


11月から2月まで、とにかく気持ちだけは保つ事に専念しながらタコ部屋での日々を過ごした
(途中で高熱を出すも休まず乗り切ったが、連れに風邪が移ったまま渡航と相成った)

そして渡航当日

成田からの夜便だった為、何食わぬ顔で午後から半休をもらい、東京駅から「東京シャトル」で成田へ

予約してから知ったのだが「春節」期とバッティングしていた為(←調べろや)、チェックインカウンターが異常に並んでいた
日本に来ていた台湾からの観光客が行商なみに大荷物を抱えて並ぶ姿に愕然
干しイカやチョコレートをそんなに食べるかね…など横目にみつつ大渋滞をやり過ごす
当然出発は遅れたが、搭乗したトランスアジアはレガシー・キャリアなので機内食が出た

豚肉の煮込みみたいな。美味し
トランスアジアの機内食

春節なので福チョコをもらった
春節チョコ

現地に着いたのが夜中の1時近く。そしてホテルに着いたのが夜中3時…
もはや口をきくのもダルい状況だったが、当方アル中の為、飲酒をしないと眠れない
ホテルの近くにあったコンビニで、茶葉蛋(お茶で煮込まれた卵。コンビニおでんのように煮込まれているものをセルフで買う。美味し)とビールを買い込み、むさぼって就寝

2日目10:00

もともと体調が悪いまま参加していた連れは完全にグロッキー状態である
バイキングの朝食を食べたあと、寝に行った連れを放置し近所を散歩してみる

ホテルの近くに市場があったので行ってみた

ほぼ開いてない市場の中で、とある一角に威圧感が
占いの館

完全に日本人をどうにかしようとしてるうさんくささ
占い内容

ああなるほど
某有名人

市場と逆の方向にしばらく歩くと「行天宮」というお寺があるようなので行ってみた。
三国志で有名な「関羽」が商業の神という事で奉られており、熱心にお祈りを捧げる人々に混じって、さまざまな感情を関羽神にぶつけてみるなど
参拝の様子

お寺の近くの地下道に占いストリートがあったので通ってみたが、浅草駅の地下道よりすさんでいたので素通りする(写真なし)

お昼になりやっと連れが動けるようになったので、建物として興味があった「松山文創園区」へ。さすが日本びいきの国…アニメの展示が大賑わいだった
松山文創園区
松山文創園区

町中はたまに春節を感じる程度。しまっている店も多かったけど観光的には問題なし
春節中のSOGO

有名な「阿宗麺線」のだしの味がきいたアッツアツのそうめんはプラのれんげで食べるにはなかなかのハードルであった。美味し
阿宗麺線

そして春節ならではの観光地「龍山寺」。寺の門に電光掲示板が埋め込まれていてSO COOL。赤い服着てる人多し
龍山寺

欲にまみれた張りぼてがあった印象。参拝客が大混雑の中、歌のような念仏を唱えながらぐるぐる廻っていたのが興味深い
龍山寺

やっとありつけた小籠包を、持ち込んだビールと共に流し込む。ほんとにどこでも酒持ち込んでいいんだねえ…
小籠包

マッサージ(600台湾ドルだから2000円弱くらい?)
マッサージ

最初の台湾なんでもうちょい頑張ろうかと、有名な「寧夏夜市」へ。ハマグリの酒蒸しで一杯
夜中のおやつにエッグタルトを購入して終了
寧夏夜市

3日目

早く起きられれば新幹線で台中まで移動し、「彩虹眷村」「宮原眼科」など行ってこようと思っていたのだが、「小麦粉の神様」やら「一針一線」というお店が素敵という情報を入手していた為、朝食を食べた後、MRTに乗り東門へ。小麦粉の神様こと葱餅はシンプルなものを買ってみたがトッピング付きの方が良かったかもしれぬ。だが美味し
小麦粉の神様

連れと合流しバスで九份へ。九份へはバスで1時間強

着いたら唖然…まさかの車も人も大渋滞
春節で観光地はこんなに混み合うのか…と絶句しながら、人がぎっしりで前に進めない道を芋洗い状態で進む
九份

あまりの人に酔い、途中の茶店で休憩
えぐい入り口(写真少し小さくしました)に期待した店は普通の小籠包屋であった。すでに目的を果たしたような気持ちでだらける
九份の食堂
九份の食堂

来ました湯婆婆の屋敷。完全なる日本人対応。そしてくだんの映画を観ていない為、なるほど納得以外の言葉を持たない我々
湯婆婆の屋敷

まあ観光地なんてこんなもんすかね…と歩いていると、ひっそりとたたずむお茶屋さんが
水心月茶坊というところだった

とにかく景観が最高。空と海と山、そして猫。それをただ優雅に眺めながらお茶をすする…
日本では今、皆が仕事に追われているというのにここは桃源郷かな…
水心月茶坊
水心月茶坊
水心月茶坊

あまりの非日常感に、日が暮れるまでただぼーっとそこに佇みながら、来し方行く末を考えていた、かもしれない

当然帰りも行列に並んだりしながら3時間近くはかかった。
それでも、日が暮れれば町並みは美しかったし、とにかく魂の洗濯としか言い様のない時間を過ごせた事で、何かを得る事が出来たように思う
九份の夕暮れ

台北駅の地下街が洋服雑貨が立ち並んでいるとの事だったので行ってみた。韓国っぽいな〜という印象(疲れて写真ない)

もう疲れてご飯はともかくホテルに帰りたい我々は、とりあえずホテルそばの食堂へ。あてずっぽうで粉もんを注文し、買ってきたビールで流し込んで1日が終わった
食堂
粉もんの夕食

4日目

最終日。昼にピックアップが来るので、午前中から近くの市場で朝食をたべたりスーパーでお土産を買うなどのんびり過ごすなど
戦利品
台湾のお土産

そして、日常へ

あの桃源郷での魂の洗濯から3ヶ月。
忙しい東京で削られながら、私はまた次の旅行の為に頑張っている。
次はどこへ弾丸に行こうかな、とtabinoteのメルマガを読みながら・・・・(冒頭に一部カイジが憑依し、乱文大変失礼致しました)

↑目次に戻る


3b. 世界一周ノート 青木大地

仕事をやめ、2013年10月から1年間の予定で世界一周の旅に出ました。2014年11月帰国。

Profile
aoki_s

青木大地(あおき・だいち)

1986年生まれ。日本大学 芸術学部 卒業。
卒業後、大手レンタルビデオメーカーに勤務。店舗、営業を経て世界旅行のため退社→帰国→セカシュー。

Facebook

3b. 世界一周ノート 第47回:セカシュー紀行-その1

世の中は空前の旅ブーム。学生旅行から社会人の休日まで、本当に多くの情報が出回っている。今ではベトナムのダナンが人気を呼ぶなど、ニーズは拡散し、日本人の触手も多様さを増して伸びつつあるように思う。

そんな中で「セカシュー」という言葉をよく耳にするようになった。旅先での出会いやコネを通じて、世界のどこかで就職することを指すこの言葉は、旅ブームのひとつのムーブメントとしての役割に加えて、少し海外ダークサイド的な要素を含んでいる気がした。本メルマガでも連載のある下川祐治さんの著書「日本を降りる若者たち」で描かれているような、日本での生活をドロップアウトした人たちの世界がそこには広がっているのかもしれない。
今回はそんなセカシューについて、「シドニー」「ニューヨーク」そして実際にセカシューに成功!?した自分自身を例にして書いてみようと思う。

シドニーでのセカシュー

言わずも知れたワーホリの聖地、オーストラリアで僕は飲食店でのアルバイトをしていた。そこには数多くのドロップアウターたちが生息していた。
街並み

[case01 Hさん]
彼は30代前半の日本人で、オーストラリアでの生活も5年越えのベテラン選手だった。ワーホリの期限は2年、しかも30歳までという期限つきなのに対して、彼はその全てをオーバーした状態での滞在をしていた。もちろん勤務時間も法定オーバーだった。彼は観光ビザと学生ビザをやりくりしながらなんとかシドニーに踏みとどまっていた。レストランのシェフとして生活し、永住権を持ったアジア人の恋人が居た。ワーホリをきっかけに滞在し、レストラン内のアルバイトリーダーとして無敵の権力を振るっていたHさんは気難しく、仕事にも厳しいため、あまり和気藹々とした雰囲気の飲み会なんかにもあまり顔を出さないタイプの人だった。何度か閉店作業で2人きりになって話をする機会があって、僕は色々と聞いてみた。Hさんは日本での税金関係の支払いなどはしておらず、オーストラリアでも割とギリギリの生活をしていた。「もう日本に帰っても自分の価値はない」と口癖のように言っていて、人生の選択肢はシドニーでの就職、彼女との結婚で永住権を得る、違法ギリギリの状態を続けるかに絞られてきていた。それでもHさんは無為に時を過ごすことを選択しているように思えた。ここで重要なのは、シドニーでの就職(永住権を取得すること)は割と簡単だということだ。3か月しか働いていない僕でさえ社長さんから就職を勧められた。海外での人材はそれほどまでに不足している場合があるのだ。
それでもHさんは頑なに現状維持にこだわっていた。実は、似たような状況に陥っている人は他に何人も居た。日本人に関わらず、韓国人にもその傾向は見られた。彼らに共通して安定志向はなく、旅をしないバックパッカーのような、中二病患者のように見えた。
法を犯しての滞在ではなく、ギリギリのラインを保ち続ける彼らはきっとそれなりの常識もあるはずだった。海外経験を活かし、それなりの生活も日本で手に入れることのできるスペックを持っている彼らは何故シドニーでの生活にこだわるのだろうか?果てしない自意識のがんじがらめ状態の日本人が、シドニーには腐るほど溢れていた。
キッチン

[case02 Yさん]
韓国人のYさんは、本格的にセカシューを目論んでいた。彼もまたシェフとしてシドニーで働いていた。レストランでもビザ修得を前提に雇われていて、準社員のような形で少し給料もよく、労働時間も多かった。ただ、彼は迷っていた。Yさんは妻帯者で、韓国には娘も居た。シェアハウスで暮らし、本国へは仕送りもしていた。それなのに・・・Yさんは遅刻欠勤の常習者で、女癖も悪かった。バイトの日本人の女の子に手を出して問題になったり、シェアハウスでも同様の問題を起こすなどして、社員登用への道が頓挫しかけていた。Yさんは帰国をほのめかすようなことも時々口にしていた。セカシューへの道は時に険しいのかもしれない。
店内

聞こえはいいセカシューも、ビザや税金、生活保障の面では常に危険と隣り合わせとなる。将来への不安は常に付き纏うという点では、日本での就活よりもハードルは高いのかもしれない。レストランの社長のように一軒家と自家用車を持って家族を養う世間一般の勝者への道は、やはりシドニーでも遠いように思えた。

次回は完全に不法滞在・不法就労をしてでも滞在にこだわる底辺のニューヨーカーについて記します。

↑目次に戻る


4.世界あの街この街 第66回 特別編・北欧(フィンランド、デンマーク)SIM事情

 
DSC03995_550
(画像:tabinote)

連載「世界あの街この街」でも特に好評な海外SIM情報を集中特集しています。
今回は北欧編として日本からの直行便が就航するフィンランドとデンマークをご紹介します。
どちらの国でも通信代は安めで、4G網も快適。ルーターを借りていくよりもSIMを入手した方がダンゼンお得。

なお、SIMって何?SIMフリーって何?状態の方は吉田友和さんのコラムをご参照下さい。

SIMの料金プランは日進月歩。あくまで以下の情報は本メルマガ配信時点のものなのでご参考程度に。


フィンランド編

 

(画像:Wikipedia)

代表的なキャリアとプラン

フィンランドのプリペイド業者はSonera、Elisa(Saunalahtiブランド)、DNAなど。
以下の費用にはSIM代を含まないが、おおよそ6~7ユーロ程度。

Sonera

欧州を中心に世界で展開するTelia社、フィンランドではSoneraという。紫のコーポレートカラーがおなじみで、街中に支店がある。
「Easy Prepaid」という音声重視プランが5.9ユーロ、20ユーロ追加すれば7日間データ使い放題。
https://www.sonera.fi/kauppa/liittymat/puhelinliittymat/prepaid-liittyma

Saunalahti (Elisa)

「Saunalahti Prepaid」はデータ利用が0.99ユーロ/24時間。つまり1週間利用なら0.99×7日=6.93ユーロと格安。
https://kauppa.saunalahti.fi/#!/puheliittymat/prepaid

DNA

ピンクのパッケージ。Kioski(後述)でSIMを注文すると黙って差し出されることが多い。
一週間データ使い放題プランが「Unlimited (7 days)」が7.9ユーロ。
https://www.dna.fi/en/dna-prepaid
IMG_20160530_120318_550
(画像:tabinote)

TeleFinland

Soneraのネットワークを使用している。
データは100メガ1ユーロ、一日最大1ユーロ。最大21Mbit/秒で、積極的に選ぶ理由はないかも…。
https://www.tele.fi/ostoksille/liittymat/prepaid


レンタルWiFiルーター

めんどうなことが嫌いな方やSIMフリー端末がない方はレンタルWiFiルーターが便利。
以下の価格はいずれも「価格.com©」経由で7日間レンタルした場合。
クレジットカード会社などがキャンペーンをやっているのでより安いルートでレンタルできる場合もある。

グローバルWiFi

750M/3日間の3Gプランが6510円。750M/3日間のLTEプランが8890円。1G/日の3Gプランが10290円。

グローバルデータ

使い放題の3Gプランが8960円。


SIMの購入場所

R-Kioskiというコンビニ的な店舗で購入可能。
空港のKioskiがもっとも慣れているが、市中のKioskiでも仏頂面の店員が設定してくれる(かもしれない)。
自分で設定することになってもマニュアルは英語なので安心だ。
DSC03115_550
(画像:tabinote)


デンマーク編

 

(画像:Wikipedia)

代表的なキャリアとプラン

デンマークのプリペイド業者はTelia、OiSTER Mobile、香港系の3 DKなど。
以下の費用にはSIM代を含まない。1デンマーククローネは17円程度(16年6月現在)。

Telia

フィンランドではSoneraのブランド名で展開、紫のコーポレートカラーがおなじみで、街中に支店がある。
2ギガに10時間の話し放題がついて129デンマーククローネ。
短期滞在でデータのみならSIMにデータを1ギガ(49クローネ;期間7日)つけるのが安上がり。
https://www.telia.dk/privat/abonnementer/mobiltelefoni/taletid/telia-talk/
IMG_20160530_120417_550
(画像:tabinote)

OiSTER Mobile

データプランが1ギガ29クローネ、5ギガ49クローネと安い。
https://www.oister.dk/mobilt-bredband/?isp=oister-1gb&tilvalg=sim-kort

3 DK

大容量パッケージが多い。月間6ギガ99クローネ~。
https://www.3.dk/abonnementer/mobil/


レンタルWiFiルーター

以下の価格はいずれも「価格.com©」経由で7日間レンタルした場合。
クレジットカード会社などがキャンペーンをやっているのでより安いルートでレンタルできる場合もある。

グローバルWiFi

750M/3日間の3Gプランが6510円。750M/3日間のLTEプランが8890円。500M/日の3Gプランが10290円。

グローバルデータ

使い放題の3Gプランが8960円。


SIMの購入場所

日本でもおなじみの7-Elevenが至る所にある。
携帯キャリアショップなら設定もお願いできるので安心。コペンハーゲンなら中央駅構内にTeliaのカウンターがある。
DSC03584_550
(画像:tabinote)


なお、SIMを輸入している店やamazonなどで事前に購入していくという手もある。少し割高ではあるが、機内でSIMを挿しておけば空港着後すぐに使えてラクだ。


READY SIM データ通信+SMS(1GB、14日間) 3in1で全てのSIMサイズに対応


アメリカSIM 格安 KDDIxh2o アメリカ国内はもちろん、日本を始め 中国,韓国,香港,UK他50カ国各国に24時間かけ放題(固定)SIM代×開通手数料込!標準SIM+MicroSIM+ナノSIM全対応!回線は全米最大AT&T通信網 安心!

↑目次に戻る


5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 6月24日(金)吉田友和さん スライド&トークショー
 7月1日(金)カルロス矢吹さん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/


新刊「ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン」発売記念
◆旅行作家 吉田友和さん  スライド&トークショー◆
「ベトナム南北1800キロ縦断旅の魅力」

0624hanoi

新刊『ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン』(幻冬舎文庫)の発売を記念して、旅行作家の吉田友和さんをお招きして南北に長いベトナム縦断旅の魅力についてスライドを交えながらたっぷりと語っていただきます。この時期、毎年恒例となっている吉田さんの旅行記シリーズの最新刊の舞台はベトナム。新刊では、少数民族の市場を訪れたり、フエやホイアンでは世界遺産やランタン祭りを見学したり、ビーチやワインの産地で高原野菜に舌鼓を打つなど、北はハノイから南のホーチミン、さらにはサパなど北部の山岳地帯を陸路でぐるっと縦断した旅の記録が綴られています。今回のイベントでは、ベトナムで実際に痛い目にも遭ったエピソードや最新の観光情報など吉田さんならではの貴重なベトナム話が聞けるはずです。吉田さんのファンの方はもちろん、ベトナム料理やベトナム文化に興味のある方はぜひご参加くださいませ!
062403

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。

吉田友和(よしだともかず)

0624yoshidasan
1976年千葉県生まれ。旅行作家・編集者。初海外にして新婚旅行の模様を綴った『世界一周デート』(幻冬舎)や、『自分を探さない旅』(平凡社)など旅の著書多数。国内外を精力的に旅してまわり、エッセイを発表している。近著に『10日もあれば世界一周』(光文社)、『週末台北のち台湾一周、ときどき小籠包』(幻冬舎)、など。

◆旅行作家★吉田友和 Official Web
http://www.tomotrip.net/


【開催日時】 6月24日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】  1000円   ※当日、会場にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
 ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど 
 協力:幻冬舎


新刊「NEW LONDON  イーストロンドンガイドブック」発売記念
◆ライター カルロス矢吹さん  スライド&トークイベント◆
「注目の街 イーストロンドンの楽しみ方」

81FnZLusBqL

新刊『NEW LONDON  イーストロンドンガイドブック』(DUブックス)の発売を記念して、著者でライターのカルロス矢吹さんをゲストにお迎えして、今、注目の街、イーストロンドンの楽しみ方についてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。「のんびりイビサ」、「アムステルダム~芸術の街を歩く」など、ご自身も旅好きで海外カルチャーに関する著作が多数あるカルロスさんが今回注目したのはイーストロンドン。本書では、ロンドンでいちばんエキサイティングでヒップに生まれ変わったイーストエリア、Shoreditch、Brick Lane、Bethnal Green、Dalston、Hackney Cetntral、Stoke Newingtonの6つの地域のカフェ、多国籍料理、ギャラリー、セレクトショップ、ミュージアム、雑貨、マーケットなど、最先端グルメやショッピング、お散歩スポットなど135軒が紹介されています。今回のイベントでは、現地ロンドンに足を運び、取材をしてきた旅好きなカルロスさんならではの貴重なロンドンのお話が聞けるはずです。カルロスさんのファンの方はもちろん、ロンドンのカルチャーや音楽に興味のある方はぜひご参加ください!

※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。

カルロス矢吹(かるろすやぶき)

0701karurosusan
1985年宮崎県生まれ。ライター、構成作家、(株)フードコマ代表。大学在学中より、グラストンベリーなど海外音楽フェスティバルでスタッフとして働き始める。以降、日本と海外を往復しながら、ライター業やラジオ・TVの構成を開始。コンサート運営、コンピレーション編集、美術展プロデュースなど、アーティストのサポートも行う。2012年より、日本ボクシングコミッション試合役員に就任。山中慎介や内山高志ら、日本人世界チャンピオンのタイトルマッチを数多く担当。

◆カルロス矢吹さん公式HP
http://foodcoma.jp

【開催日時】  7月1日(金)   19:30 ~ (開場19:00)  
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内  
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど 
 協力:DUブックス

↑目次に戻る


6. 編集後記

tabinoteワタベです。
すっかり暑くなってきました。夏の旅行の予定はお済みでしょうか。やはり早めの予約がお得です。
大人気の台北はじめ、バンコク、ホーチミン、シェムリアップ、バリなどは7月以降のオンシーズンもまだまだ安いですよ(tabinote調べ)。
tabinoteのFacebookページでもお得情報をどんどんシェアしていますので、お見逃しなく!

さて、またまた日をまたいでしまいましたが、メルマガ第72号をお届けします。
ニュースですが、ANAとベトナム航空の提携、エアアジアのアフリカ便などが大きいですね。特にアフリカ便は、就航記念とはいえ激安ですね。クアラルンプールからモーリシャスまで何時間くらいかかるんだろう…。
下川さんはロシア紀行第2弾。前回をご覧になった方なら、検索時:アエロフロート→予約時:ノルダヴィア航空→空港掲示板:S7航空と次々に航空会社が変わっていくというロシア不条理劇のような展開の続きが気になっていたはず。社名も親会社も提携先もとっかえひっかえというすごい現実がありました。
旅行記は初登場・ジャスミンさんの台湾旅行記。すさみきった気持で訪れたようですが、旅の最後には憑き物が落ちたように浄化されたようで…。
そして、久々の青木さん連載は「セカシュー」。もはや旅行記というよりもルポルタージュ。甘い響きとその裏のツライ現実を、体験者の視点で濃厚に描いていただきました。次回は底辺ニューヨーカー編だそうです。
「世界あの街」はSIM特集の最後、北欧のフィンランドとデンマークをとりあげました。
西荻のまどさんのイベントは、本メルマガでもおなじみ吉田友和さんのベトナム縦断(6月24日)、カルロス矢吹さんのヒップなイーストロンドン(7月1日)です。


さて、先日「世界ダークツーリズム」が洋泉社より刊行されました。

世界ダークツーリズム

ダークツーリズムとは戦災や災害跡地、虐殺現場や収容所、強制労働など死や悲劇の生じた現場をめぐる観光のこと。
角田光代さん、古市憲寿さん、森達也さん、蔵前仁一さんなど硬軟とりまぜた豪華な執筆陣で、写真も豊富。我らが下川裕治さんは南京、ハルビン、ハノイと3ヶ所寄稿されています。
この本にはなんと現地までの行き方ガイドがついています。リサーチはこの手の調査が大好物なtabinoteが担当しました。
発売を記念して、tabinoteでもいくつか「負の遺産」に関する旅行記を掲載していますので、ぜひご覧下さい。
南京大虐殺記念館
キリングフィールド
サラエボ
ザクセンハウゼン強制収容所


tabinoteサイトでは過去の有料メルマガ連載を全編アップしており、無料でご覧いただけます
連載:下川裕治さん
連載:吉田友和さん
連載:柳下毅一郎さん
連載:水谷さるころさん

次回第73号は6月7日(火)の発行予定です。


発行:有限責任事業組合tabinote
http://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従っていただきますようお願いいたします。

↑目次に戻る