4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第67回 シカゴ


シカゴ (トリップアドバイザー提供)

アメリカ合衆国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

そびえ立つ摩天楼、分厚いピザやステーキ、野球観戦、ジャズ、ブルース、ロックンロール…、シカゴはまさにアメリカのイメージを凝縮したような街。日本からの来訪者は展示会などの商用や野球観戦が多いが、魅力あふれる全米有数の観光地である。

ジョン・ハンコック・センター から The Field Museum   Google マップ
(画像:Google)


シカゴ観光の表の顔といえば、なんといっても摩天楼。
かつてシアーズ・タワーとして世界最高の高さを誇った現ウイリス・タワー、ジョン・ハンコック・センター、トランプ・タワーなどなど300m、400m級の超高層ビルがずらり。19世紀後半の大火事による市街の消失が再開発・高層化のきっかけとなり、現在のような景観がかたちづくられた。

いくつかの高層ビルは展望台を公開しており、360度の景観やガラス張りの床など趣向を凝らしている。晴天の日は文字通りのパノラマビューが楽しめ、夜景も美しい。

360 Chicago Observation Deck (トリップアドバイザー提供)


Willis Tower – Skydeck Chicago (トリップアドバイザー提供)


Marina City (トリップアドバイザー提供)

特徴的な市街の様子を堪能するならなんといってもリバークルーズが便利。シカゴ川やミシガン湖から岸のビル群を眺めるツアーはシカゴ観光の定番。フォトジェニックな夜景も堪能できる。

Wendella Sightseeing Boats (トリップアドバイザー提供)

ジョン・ハンコック・センターの向かいに位置するシカゴ・ウォータータワーは大火事を経て生き残った数少ない建物。シカゴ復興のシンボルとなり、歴史の浅いアメリカにおいて貴重な歴史的建築となった。現在はショッピングモールが併設されている。

Water Tower Place (トリップアドバイザー提供)


摩天楼と並ぶシカゴの目玉はミュージアム。
シカゴ美術館(シカゴ・アート・インスティテュート)は1893年のシカゴ万博時に建てられたもので、全米でも有数の権威とコレクションをほこる。収蔵範囲はアメリカ・欧州のみならずアジアやメキシコなど広範囲におよぶ。中でもゴッホの自画像やモネの「睡蓮」、膨大な浮世絵コレクションなどは必見。


Art Institute of Chicago (トリップアドバイザー提供)

シカゴには同じく万博をきっかけとして建てられた2つの博物館があり、いずれも劣らぬ人気スポットとなっている。
その1つがフィールド博物館。恐竜のコレクションやエジプト墳墓、古代アメリカ展示など歴史と自然をとりあげた展示が見もので、子連れ旅行にもおすすめ。

The Field Museum (トリップアドバイザー提供)

もう1つは科学産業博物館。こちらは鉄道や飛行機、宇宙船など科学技術や産業史に焦点をあてている。こちらも子連れ旅行におすすめだが、実物展示の迫力に大人の方がむしろテンション上がってしまうかも。

Museum of Science and Industry (トリップアドバイザー提供)

フィールド博物館に隣接する格調高いエントランスが印象的な建物はシェッド水族館。世界でも最大級の規模と入場者数をほこり、水族館好きの日本人にも評価が高い。アマゾン川やカリブ海などの美しい海をそのままに再現した常設展示に圧倒される。


Shedd Aquarium (トリップアドバイザー提供)

シカゴは巨大建築だけではなく、水と緑のおりなす自然豊かな街でもある。
特にミシガン湖沿いには広大な公園が整備されており、北のリンカーンパークからミレニアムパーク、グラントパークと続いている。
散策やランニングなどはもちろん、動物園や植物園、アート鑑賞、スケート場など様々なアクティビティもあり、旅行者にとっても楽しめる憩いの場となっている。

Lincoln Park (トリップアドバイザー提供)


Grant Park (トリップアドバイザー提供)


光あるところ影あり。シカゴは巨大建築や美しい公園だけの都市ではない。
猥雑なダウンタウンの街歩きは魅力にあふれており、パブやストリートフードなどの宿り木も豊富にある。
シカゴはジャズやブルースの本場としてあまりに有名。一方ジャンルレスのロックやダンス・ミュージックなど最先端の表現も数多く産み出されている。その手のジャンルや夜遊びが好きな人なら滞在時間がいくらあっても足りないだろう。

The Map Room (トリップアドバイザー提供)


Joyce Walks Chicago (トリップアドバイザー提供)


Chicago Opera Theater (トリップアドバイザー提供)


そしてシカゴといえばシカゴ・カブス、シカゴ・ホワイトソックスといったメジャーリーグ球団のお膝元でもある。

カブスの本拠地は全米で最も美しい球場とも呼ばれるリグリーフィールド。野球ファンならここでホットドック片手に観戦するのがシカゴ観光のハイライトとなるだろう。

Wrigley Field (トリップアドバイザー提供)

一方ホワイトソックスの本拠地はセルラー・フィールド。
花火やホットドッグの安売りなどイベントも多く、ホームチームが勝った日は多いにもりあがる。市の南にあり周辺の治安はよくないが、メトロの駅にも近いため試合のある日ならそれほど気にする必要はないだろう。

ユナイテッドセンターはプロバスケットボールNBA・シカゴブルズやアイスホッケー・ブラックホークスの本拠地。
正面に建つマイケル・ジョーダンの銅像は観光名所化しており、試合のある日はおおいに盛り上がる。周辺には何もなく西側の治安はよくないのでタクシーを利用するといいだろう。

Wrigley Field (トリップアドバイザー提供)



RPM Steak

シカゴの名物フードといえば、ステーキ!ピザ!ホットドッグ!と、やはりなんともアメリカン。

シカゴは全米でも有数のステーキ都市。赤身がしっとりとした香り高い最高級プライム・ビーフは間違いのないおいしさ。
シカゴのステーキハウスは重厚で歴史を感じる雰囲気、滞在中に一度くらいは行ってみたい。

シカゴの特徴的なピザはディープ・ディッシュといい、フライパンや型に生地を流し込み具材を中に入れたスタイル。どちらかというとパイやキッシュに近い。
厚さ5センチはあろうかというボリュームは圧巻で、1人ならギブアップすること必至。

ホットドッグも日本人の想像を超えるもの。ピクルスや野菜をはさみ、ケチャップの代わりにマスタードをつかう具沢山で硬派な味わい。ストリートフードからレストランまで様々な場所で提供されているシカゴ市民のソウルフード。

Giordano’s

他にシカゴの楽しみといえるのはビール。最近では個性豊かなクラフトビールの人気が高く、醸造所直営のパブは昼からにぎわっている。スポーツバーや球場でもピザやホットドッグと一緒に味わいたい。

いかにもアメリカという豪快な食が名物なのは確かだが、一方で洗練された大都市としての顔を持つシカゴ。ミシュランの星付きなど先進的な高級店が多いことでも知られている。

Alinea

一号店ファン、本店ファンなら見逃せないのがマクドナルドの1号店。残念ながら1号店そのものは現存していないが、当時の店舗にインスパイアされたという巨大店がダウンタウンで観光地化している。

Rock N’ Roll Mc Donald’s


日本からの行き方

(空路)
日本からシカゴまではJAL、ANA、アメリカン、ユナイテッド航空が成田から毎日直行便を飛ばしている。値段的にも時間的にも直行便がダンゼン有利。フライト時間は11時間半程度。
JALは毎日11時頃発、同日9時頃着。アメリカン航空とのコードシェア。
ANAの場合、毎日11時頃発(同日9時頃着)、17時頃発(同日14時頃着)の1日2便。ユナイテッドとのコードシェア。
アメリカンおよびユナイテッドは毎日17~18時頃発で同日16時頃着。
運賃は各社おおむね横並びで10万円程度、JALがやや高め。

乗り継ぎ便はアシアナやエアカナダなど無数にあるものの、時間と手間がかかる割に直行便とほとんど変わらないので検討余地は小さい。
デルタ航空(スカイチーム)のフリークエントフライヤーならばデルタのデトロイト直行便を利用するのがよい。

(パッケージツアー)
直行便を利用した成田発5日間のツアーが12万円~(2名1室の場合)。ホテル代が高いシカゴでツアーのお得度は高く、一考の余地あり。

(陸路)
ダウンタウンのユニオン駅に長距離鉄道アムトラックが乗り入れている。
グレイハウンドの場合は地下鉄Clinton駅近くにステーションがある。現地到着時間が遅い場合には注意しよう。

(空港)
シカゴの玄関はオヘア国際空港(ORD)。市街地から北西に30km弱。
アメリカでも最大級の空港で、ターミナル1~3に加えて国際線専用のターミナル5がある。
日本からの便はすべてターミナル5へ到着するが、出発時はANAとユナイテッドなどスターアライアンス勢がターミナル1、デルタ航空などスカイチーム勢がターミナル2、JALとアメリカン航空などワンワールド勢がターミナル3を利用する。

空港からはCTA(後述)やメトラ(後述)で市街へ。
いずれも所要1時間・5ドル程度。
タクシーはダウンタウンまで50ドル程度、乗り合いタクシーもあり、片道24ドル/人。

シカゴのもう1つの空港はミッドウェイ空港(MDW)。市街の南西16km程度の場所にあり、サウスウエスト航空が主に利用している。
オヘア国際空港とミッドウェイ国際空港の連絡バスは片道16ドル(Coach USAなど)、所要1時間程度。




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地理と気候

シカゴはイリノイ州の州都。五大湖のミシガン湖に面する。巨大な北米大陸のほぼ中央にあることから想像がつくように大陸性の気候で、夏は暑く冬は昼でも氷点下というなかなか厳しい環境。
天候が安定する5月~10月頃がベストシーズン。
日本との時差はマイナス15時間、日本の正午が前日の21時。サマータイム中(3月第2日曜日~11月第1日曜日)はマイナス14時間、日本の正午が前日の22時。

イリノイ州 シカゴ   Google マップ
(画像:Google)


言語と通貨

英語が基本。
ヨーロッパ系が半数弱、アフリカ系が3割となっており、アフリカ系の比率が高いことが特徴。アジア系は5%程度。
通貨は米国ドル。1ドル=106円程度(16年6月時点)。

物価は大都市だけあって高めだが、ニューヨークやロサンゼルスに比べてやや安い目。消費税率は10.25%と高め。

クレジットカードは必須で、ホテルからスーパーまでカードがないと生活が成り立たない。現金の両替は最小限でOK。ドルの調達は日本でしておくのが鉄則。

チップの習慣がある。タクシーは1~2割程度(最低1ドル)、ホテルのベルボーイやベッドメイクには1ドル程度、ルームサービスやレストランは代金の1~2割。サービス料が含まれていれば不要。

クレカの場合、チップは伝票のチップ欄に任意の額を書き込んで会計してもらう。チップのみ現金をテーブルに置いてきてもよい。


(画像:Wikipedia提供)




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ビザと治安

神経質になりすぎる必要はないものの、そもそも日本とは犯罪件数が段違いのアメリカ。中でもシカゴの一部地域はお世辞にも治安が良いとはいえず、常時警戒レベルをあげておく必要がある。
ガイドにもさんざん書かれているが、ダウンタウンおよび北部は比較的安全で、南部・西部は治安がよくない。具体的には、ユナイテッドセンターから西、チャイナタウンから南は発砲など荒っぽい事件が多発しており、用がなければ立ち入らない方がよいエリア。
ダウンタウンは銃を利用した凶悪犯罪こそ少ないものの、観光客ねらいのスリや置き引き、ひったくりなどは多発している。人通りの多いエリアや駅周辺では身辺に注意すること。

観光目的の場合、90日以内の滞在はビザ免除。商用や第三国を経由しての入国などではビザが必要。
ビザ免除のためにはESTA(電子渡航認証システム)による事前申請が必要。ESTAは2年間有効で渡航72時間前までに申請が推奨されている。ESTAを取得していないと入国できないため早めの準備がお勧め。


市内交通

(高架鉄道・メトロ・バス)
シカゴ交通局(CTA)が高架鉄道(Elevated Train;通称L)とメトロ(Subway)を運営しており、市街地はもちろん空港移動から郊外まで網羅している。
現在Lとメトロを合わせて8路線。

料金は現金の場合2.25ドル。2時間以内2回までOKな乗り換え料金(Transfer)が0.25ドル。
SuicaやPasmoにあたる非接触式のプリペイドカード、Ventra Cardがあり(カード代5ドル)、こちらを利用すると一回2ドル。10ドルのワンデイパス、20ドルの3デイパスなどもあり、Ventra Cardにチャージしてデイパスとして使うこともできる。また、Ventra Cardにはモバイルアプリもあるので、手元でチケット購入が完結して便利だ。

バスもCTAの運営。140もの路線があり、一部の線は24時間運行。バス利用はハードルが高いと思うなかれ、Googleマップのルート案内を使えば、目的地までどの番号のバスに乗ればいいかもナビしてくれる。
料金は片道2ドル、車内で運賃箱に払う場合は2.25ドル。
Lおよびメトロとバスの乗り換えは0.25ドル(2時間以内2回までOK)。

(メトラ)
メトラはイリノイ州の公共鉄道。
シカゴ・ユニオン駅をはじめとした4つの主要ターミナル駅と郊外を結んでおり、11路線・240駅のネットワークを誇る。
料金はゾーン制で、3.5ドル~。土・日曜は8ドルのウィークエンドパスがあり乗り放題。
Ventraアプリも使うことができる。

(タクシー)
よほどの思想的な理由がない限りUberがおすすめ。一般のタクシーよりも安く、カード払い・チップなしの明朗会計。台数も多いのですぐに手配可能。

流しのタクシーも走っており、メーター制で安心して利用できる。最初の1/9マイルまでは3.25ドル、その後1/9マイルごとに0.2ドルずつ加算。乗車2人目は1ドルの割増料金、その後1人につき0.5ドル加算。この他に燃油やチップ(料金の1~2割)がかかる。

(レンタサイクル)
Divvy   Your bike sharing system in Chicago
(画像:divvybikes.com/)

シカゴにはDIVVYという公共自転車システムがある。年間パスの場合(9.95ドル/月)、30分以内の利用は無料。以降30分は1.5ドル/30分(つまり30~60分利用で1.5ドル)、以降30分は3ドル/30分(つまり60~90分利用で4.5ドル)、それ以降は6ドル/30分とどんどん高くなっていく。
24時間パスが同じく9.95ドル。こちらも30分以内の利用は無料。以降30分は2ドル/30分(つまり30~60分利用で2ドル)、以降30分は4ドル/30分(つまり60~90分利用で6ドル)、それ以降は8ドル/30分とやはり加算されていく。
30分以内にステーションに返してまた借りるか、1時間以内の利用にとどめておいた方がリーズナブルに済むだろう。

個人の自転車貸しサービス、Spinlisterもおすすめ。シカゴの登録者は多く、貸し自転車屋よりも低い予算で高機能なロードバイクやハイブリッドを借りることができる。
(Spinlisterについてはこちらの記事をご参考)

(レンタカー)
やはりアメリカでの移動はレンタカーが便利。
なお、25歳未満は借りることができないか、割増料金が必要となる場合が殆ど。

ダウンタウンでは一方通行が多いので注意。また、シカゴでは市の財源確保という名目もあり、監視カメラを利用した交通違反の摘発がさかん。特に右折時の一時停止違反には十分注意したい。


ホテルとシーズン

Van Gogh s Bedroom   借りられるアパート   シカゴ
ファン・ゴッホの寝室 (画像:Airbnb)

アメリカの大都市はホテル代が高めであるが、もちろんシカゴも例外ではない。ダウンタウンの相場はもともと高いが、さらに展示会なども多いため高止まりしがち。
3つ星のホテルでも2万円、4つ星ランクで3万円といったところが相場だが、繁忙期ではこの値段でもそれほど選択肢は多くない。

市街にこだわらず、郊外や隣の市まで視野にいれればかなりリーズナブルとなる。たとえばシカゴの北、ノースウェスタン大学のあるエバンストン(Evanston)ならダウンタウンまでわずか1時間程度で治安もよい。

クルマの運転に支障がなければいわゆるモーターホテル(モーテル)がリーズナブルだが、アメリカ初心者にはややハードルが高い。

Airbnbも重要な選択肢。ホテルの半額程度の予算で便利な場所に沢山の快適そうな物件を探すことができる。もちろん不安になるような激安物件も…。人気物件はすぐ埋まるので、レビュー内容とキャンセルポリシーに気をつけつつ早めに予約を。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
かつては高い、買いにくいなどあまりプリペイドSIMが入手しやすいとはいえなかった。
近年は多くのMVNO業者(プリペイド携帯会社)による競争が進んでおり、利用者にとって状況は改善されている。契約者数最大手でカバレッジも広いVerizonもiPhone6など一部の最新機に限り自分が日本で使っている端末を持ち込んでプリペイド契約できるようになった。
各社おおむね月額40ドル~で通話無制限+2G程度というプランが多い。

アメリカの携帯周波数はVerizonやSprintがCDMA方式だったこともありやや特殊。手持ちの携帯との対応よく調べてから購入したい。最新のiPhoneやNEXUSのグローバルモデルなら使える可能性が高い。いっそ現地でSIMフリーのスマホを買ってしまうという手もある。

まずは4大キャリアの概要。
T-MobileはGSM方式であったことからプリペイドにも積極的。
短期滞在なら「Pay As You Go」プランがおすすめ。月3ドルで30分の音声通話か30回のSMSが利用でき、データ通信は1日5ドルで500MBまたは1週間10ドルで1GBを別途追加する。

AT&TもT-Mobile同様にGSM方式。プランは月間45ドルでデータ2ギガ+通話SMS無制限、60ドルでデータ5ギガなど。

VerizonはiPhone6や6プラス、NEXUS6など一部の端末に対してプリペイド契約ができるようになった。プランは月間45ドルでデータ2ギガ+通話SMS無制限、60ドルで5ギガなど。カバレッジの広さが魅力。

Sprintは現在自社で購入・契約した以外の端末を持ち込んでプリペイド契約できない模様。
なお、ソフトバンクのiPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad Pro、iPad Air 2、iPad mini 4を使っている場合、「アメリカ放題」プランにてSprintネットワークを利用できる。980円/日で通話もデータ通信も無制限。2014年9月からキャンペーンが続いており、申し込み不要で利用できる。

続いてMVNO。
Ready SIMはT-Mobile回線のMVNO。設定不要の使い切り(実際には簡易な設定を要する、期間延長(Top Up)も可能)がウリ。データ専用プランが1ギガ25ドル、2ギガ40ドル。通話がついたプランは利用日数により分かれており、7日間のデータ+通話SMS無制限プランが25ドル、14日間で35ドルなど。各国に配送してくれる他、日本でも通販で購入できるため現地に行ってすぐに利用できる。

HanacellはT-Mobile回線の日本人向けMVNO。
プランは月間29ドルでデータ1ギガ(超過後は速度制限)+通話0.27円/分、月49ドルでデータ1ギガ(同)+通話SMS無制限など。本来は在米邦人向けのサービスだが、日本語でのサポートがあり契約&解約も無料など旅行者にも検討価値は高い。

他にも、StraightTalk、Net10、H2OなどのMVNO会社がある。

面倒なことが嫌いな方はWiFiルーターを借りていくか海外の数カ国で使えるSIMを買っていくのも手。ルーターレンタル代は一週間で4000円~。



(WiFi)
WiFiの接続に不自由することはない。
マクドナルドやスターバックスなどのチェーンはもちろんのこと、個店のバーやレストランなどでもWiFiが提供されている。

4. 世界あの街この街: シカゴ


4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第67回 シカゴ


シカゴ (トリップアドバイザー提供)

アメリカ合衆国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

そびえ立つ摩天楼、分厚いピザやステーキ、野球観戦、ジャズ、ブルース、ロックンロール…、シカゴはまさにアメリカのイメージを凝縮したような街。日本からの来訪者は展示会などの商用や野球観戦が多いが、魅力あふれる全米有数の観光地である。

ジョン・ハンコック・センター から The Field Museum   Google マップ
(画像:Google)


シカゴ観光の表の顔といえば、なんといっても摩天楼。
かつてシアーズ・タワーとして世界最高の高さを誇った現ウイリス・タワー、ジョン・ハンコック・センター、トランプ・タワーなどなど300m、400m級の超高層ビルがずらり。19世紀後半の大火事による市街の消失が再開発・高層化のきっかけとなり、現在のような景観がかたちづくられた。

いくつかの高層ビルは展望台を公開しており、360度の景観やガラス張りの床など趣向を凝らしている。晴天の日は文字通りのパノラマビューが楽しめ、夜景も美しい。

360 Chicago Observation Deck (トリップアドバイザー提供)


Willis Tower – Skydeck Chicago (トリップアドバイザー提供)


Marina City (トリップアドバイザー提供)

特徴的な市街の様子を堪能するならなんといってもリバークルーズが便利。シカゴ川やミシガン湖から岸のビル群を眺めるツアーはシカゴ観光の定番。フォトジェニックな夜景も堪能できる。

Wendella Sightseeing Boats (トリップアドバイザー提供)

ジョン・ハンコック・センターの向かいに位置するシカゴ・ウォータータワーは大火事を経て生き残った数少ない建物。シカゴ復興のシンボルとなり、歴史の浅いアメリカにおいて貴重な歴史的建築となった。現在はショッピングモールが併設されている。

Water Tower Place (トリップアドバイザー提供)


摩天楼と並ぶシカゴの目玉はミュージアム。
シカゴ美術館(シカゴ・アート・インスティテュート)は1893年のシカゴ万博時に建てられたもので、全米でも有数の権威とコレクションをほこる。収蔵範囲はアメリカ・欧州のみならずアジアやメキシコなど広範囲におよぶ。中でもゴッホの自画像やモネの「睡蓮」、膨大な浮世絵コレクションなどは必見。


Art Institute of Chicago (トリップアドバイザー提供)

シカゴには同じく万博をきっかけとして建てられた2つの博物館があり、いずれも劣らぬ人気スポットとなっている。
その1つがフィールド博物館。恐竜のコレクションやエジプト墳墓、古代アメリカ展示など歴史と自然をとりあげた展示が見もので、子連れ旅行にもおすすめ。

The Field Museum (トリップアドバイザー提供)

もう1つは科学産業博物館。こちらは鉄道や飛行機、宇宙船など科学技術や産業史に焦点をあてている。こちらも子連れ旅行におすすめだが、実物展示の迫力に大人の方がむしろテンション上がってしまうかも。

Museum of Science and Industry (トリップアドバイザー提供)

フィールド博物館に隣接する格調高いエントランスが印象的な建物はシェッド水族館。世界でも最大級の規模と入場者数をほこり、水族館好きの日本人にも評価が高い。アマゾン川やカリブ海などの美しい海をそのままに再現した常設展示に圧倒される。


Shedd Aquarium (トリップアドバイザー提供)

シカゴは巨大建築だけではなく、水と緑のおりなす自然豊かな街でもある。
特にミシガン湖沿いには広大な公園が整備されており、北のリンカーンパークからミレニアムパーク、グラントパークと続いている。
散策やランニングなどはもちろん、動物園や植物園、アート鑑賞、スケート場など様々なアクティビティもあり、旅行者にとっても楽しめる憩いの場となっている。

Lincoln Park (トリップアドバイザー提供)


Grant Park (トリップアドバイザー提供)


光あるところ影あり。シカゴは巨大建築や美しい公園だけの都市ではない。
猥雑なダウンタウンの街歩きは魅力にあふれており、パブやストリートフードなどの宿り木も豊富にある。
シカゴはジャズやブルースの本場としてあまりに有名。一方ジャンルレスのロックやダンス・ミュージックなど最先端の表現も数多く産み出されている。その手のジャンルや夜遊びが好きな人なら滞在時間がいくらあっても足りないだろう。

The Map Room (トリップアドバイザー提供)


Joyce Walks Chicago (トリップアドバイザー提供)


Chicago Opera Theater (トリップアドバイザー提供)


そしてシカゴといえばシカゴ・カブス、シカゴ・ホワイトソックスといったメジャーリーグ球団のお膝元でもある。

カブスの本拠地は全米で最も美しい球場とも呼ばれるリグリーフィールド。野球ファンならここでホットドック片手に観戦するのがシカゴ観光のハイライトとなるだろう。

Wrigley Field (トリップアドバイザー提供)

一方ホワイトソックスの本拠地はセルラー・フィールド。
花火やホットドッグの安売りなどイベントも多く、ホームチームが勝った日は多いにもりあがる。市の南にあり周辺の治安はよくないが、メトロの駅にも近いため試合のある日ならそれほど気にする必要はないだろう。

ユナイテッドセンターはプロバスケットボールNBA・シカゴブルズやアイスホッケー・ブラックホークスの本拠地。
正面に建つマイケル・ジョーダンの銅像は観光名所化しており、試合のある日はおおいに盛り上がる。周辺には何もなく西側の治安はよくないのでタクシーを利用するといいだろう。

Wrigley Field (トリップアドバイザー提供)



RPM Steak

シカゴの名物フードといえば、ステーキ!ピザ!ホットドッグ!と、やはりなんともアメリカン。

シカゴは全米でも有数のステーキ都市。赤身がしっとりとした香り高い最高級プライム・ビーフは間違いのないおいしさ。
シカゴのステーキハウスは重厚で歴史を感じる雰囲気、滞在中に一度くらいは行ってみたい。

シカゴの特徴的なピザはディープ・ディッシュといい、フライパンや型に生地を流し込み具材を中に入れたスタイル。どちらかというとパイやキッシュに近い。
厚さ5センチはあろうかというボリュームは圧巻で、1人ならギブアップすること必至。

ホットドッグも日本人の想像を超えるもの。ピクルスや野菜をはさみ、ケチャップの代わりにマスタードをつかう具沢山で硬派な味わい。ストリートフードからレストランまで様々な場所で提供されているシカゴ市民のソウルフード。

Giordano’s

他にシカゴの楽しみといえるのはビール。最近では個性豊かなクラフトビールの人気が高く、醸造所直営のパブは昼からにぎわっている。スポーツバーや球場でもピザやホットドッグと一緒に味わいたい。

いかにもアメリカという豪快な食が名物なのは確かだが、一方で洗練された大都市としての顔を持つシカゴ。ミシュランの星付きなど先進的な高級店が多いことでも知られている。

Alinea

一号店ファン、本店ファンなら見逃せないのがマクドナルドの1号店。残念ながら1号店そのものは現存していないが、当時の店舗にインスパイアされたという巨大店がダウンタウンで観光地化している。

Rock N’ Roll Mc Donald’s


日本からの行き方

(空路)
日本からシカゴまではJAL、ANA、アメリカン、ユナイテッド航空が成田から毎日直行便を飛ばしている。値段的にも時間的にも直行便がダンゼン有利。フライト時間は11時間半程度。
JALは毎日11時頃発、同日9時頃着。アメリカン航空とのコードシェア。
ANAの場合、毎日11時頃発(同日9時頃着)、17時頃発(同日14時頃着)の1日2便。ユナイテッドとのコードシェア。
アメリカンおよびユナイテッドは毎日17~18時頃発で同日16時頃着。
運賃は各社おおむね横並びで10万円程度、JALがやや高め。

乗り継ぎ便はアシアナやエアカナダなど無数にあるものの、時間と手間がかかる割に直行便とほとんど変わらないので検討余地は小さい。
デルタ航空(スカイチーム)のフリークエントフライヤーならばデルタのデトロイト直行便を利用するのがよい。

(パッケージツアー)
直行便を利用した成田発5日間のツアーが12万円~(2名1室の場合)。ホテル代が高いシカゴでツアーのお得度は高く、一考の余地あり。

(陸路)
ダウンタウンのユニオン駅に長距離鉄道アムトラックが乗り入れている。
グレイハウンドの場合は地下鉄Clinton駅近くにステーションがある。現地到着時間が遅い場合には注意しよう。

(空港)
シカゴの玄関はオヘア国際空港(ORD)。市街地から北西に30km弱。
アメリカでも最大級の空港で、ターミナル1~3に加えて国際線専用のターミナル5がある。
日本からの便はすべてターミナル5へ到着するが、出発時はANAとユナイテッドなどスターアライアンス勢がターミナル1、デルタ航空などスカイチーム勢がターミナル2、JALとアメリカン航空などワンワールド勢がターミナル3を利用する。

空港からはCTA(後述)やメトラ(後述)で市街へ。
いずれも所要1時間・5ドル程度。
タクシーはダウンタウンまで50ドル程度、乗り合いタクシーもあり、片道24ドル/人。

シカゴのもう1つの空港はミッドウェイ空港(MDW)。市街の南西16km程度の場所にあり、サウスウエスト航空が主に利用している。
オヘア国際空港とミッドウェイ国際空港の連絡バスは片道16ドル(Coach USAなど)、所要1時間程度。




tabinoteメンバーも愛用!空港滞在時間が長くなりがちな節約旅行でこそ、ラウンジのありがたさが身にしみます。海外旅行には必携の「プライオリティ・パス」
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JAL会員ならこちらも魅力!プラチナならもちろん年会費399ドルのプライオリティ・パスが付いてきます。


地理と気候

シカゴはイリノイ州の州都。五大湖のミシガン湖に面する。巨大な北米大陸のほぼ中央にあることから想像がつくように大陸性の気候で、夏は暑く冬は昼でも氷点下というなかなか厳しい環境。
天候が安定する5月~10月頃がベストシーズン。
日本との時差はマイナス15時間、日本の正午が前日の21時。サマータイム中(3月第2日曜日~11月第1日曜日)はマイナス14時間、日本の正午が前日の22時。

イリノイ州 シカゴ   Google マップ
(画像:Google)


言語と通貨

英語が基本。
ヨーロッパ系が半数弱、アフリカ系が3割となっており、アフリカ系の比率が高いことが特徴。アジア系は5%程度。
通貨は米国ドル。1ドル=106円程度(16年6月時点)。

物価は大都市だけあって高めだが、ニューヨークやロサンゼルスに比べてやや安い目。消費税率は10.25%と高め。

クレジットカードは必須で、ホテルからスーパーまでカードがないと生活が成り立たない。現金の両替は最小限でOK。ドルの調達は日本でしておくのが鉄則。

チップの習慣がある。タクシーは1~2割程度(最低1ドル)、ホテルのベルボーイやベッドメイクには1ドル程度、ルームサービスやレストランは代金の1~2割。サービス料が含まれていれば不要。

クレカの場合、チップは伝票のチップ欄に任意の額を書き込んで会計してもらう。チップのみ現金をテーブルに置いてきてもよい。


(画像:Wikipedia提供)




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ビザと治安

神経質になりすぎる必要はないものの、そもそも日本とは犯罪件数が段違いのアメリカ。中でもシカゴの一部地域はお世辞にも治安が良いとはいえず、常時警戒レベルをあげておく必要がある。
ガイドにもさんざん書かれているが、ダウンタウンおよび北部は比較的安全で、南部・西部は治安がよくない。具体的には、ユナイテッドセンターから西、チャイナタウンから南は発砲など荒っぽい事件が多発しており、用がなければ立ち入らない方がよいエリア。
ダウンタウンは銃を利用した凶悪犯罪こそ少ないものの、観光客ねらいのスリや置き引き、ひったくりなどは多発している。人通りの多いエリアや駅周辺では身辺に注意すること。

観光目的の場合、90日以内の滞在はビザ免除。商用や第三国を経由しての入国などではビザが必要。
ビザ免除のためにはESTA(電子渡航認証システム)による事前申請が必要。ESTAは2年間有効で渡航72時間前までに申請が推奨されている。ESTAを取得していないと入国できないため早めの準備がお勧め。


市内交通

(高架鉄道・メトロ・バス)
シカゴ交通局(CTA)が高架鉄道(Elevated Train;通称L)とメトロ(Subway)を運営しており、市街地はもちろん空港移動から郊外まで網羅している。
現在Lとメトロを合わせて8路線。

料金は現金の場合2.25ドル。2時間以内2回までOKな乗り換え料金(Transfer)が0.25ドル。
SuicaやPasmoにあたる非接触式のプリペイドカード、Ventra Cardがあり(カード代5ドル)、こちらを利用すると一回2ドル。10ドルのワンデイパス、20ドルの3デイパスなどもあり、Ventra Cardにチャージしてデイパスとして使うこともできる。また、Ventra Cardにはモバイルアプリもあるので、手元でチケット購入が完結して便利だ。

バスもCTAの運営。140もの路線があり、一部の線は24時間運行。バス利用はハードルが高いと思うなかれ、Googleマップのルート案内を使えば、目的地までどの番号のバスに乗ればいいかもナビしてくれる。
料金は片道2ドル、車内で運賃箱に払う場合は2.25ドル。
Lおよびメトロとバスの乗り換えは0.25ドル(2時間以内2回までOK)。

(メトラ)
メトラはイリノイ州の公共鉄道。
シカゴ・ユニオン駅をはじめとした4つの主要ターミナル駅と郊外を結んでおり、11路線・240駅のネットワークを誇る。
料金はゾーン制で、3.5ドル~。土・日曜は8ドルのウィークエンドパスがあり乗り放題。
Ventraアプリも使うことができる。

(タクシー)
よほどの思想的な理由がない限りUberがおすすめ。一般のタクシーよりも安く、カード払い・チップなしの明朗会計。台数も多いのですぐに手配可能。

流しのタクシーも走っており、メーター制で安心して利用できる。最初の1/9マイルまでは3.25ドル、その後1/9マイルごとに0.2ドルずつ加算。乗車2人目は1ドルの割増料金、その後1人につき0.5ドル加算。この他に燃油やチップ(料金の1~2割)がかかる。

(レンタサイクル)
Divvy   Your bike sharing system in Chicago
(画像:divvybikes.com/)

シカゴにはDIVVYという公共自転車システムがある。年間パスの場合(9.95ドル/月)、30分以内の利用は無料。以降30分は1.5ドル/30分(つまり30~60分利用で1.5ドル)、以降30分は3ドル/30分(つまり60~90分利用で4.5ドル)、それ以降は6ドル/30分とどんどん高くなっていく。
24時間パスが同じく9.95ドル。こちらも30分以内の利用は無料。以降30分は2ドル/30分(つまり30~60分利用で2ドル)、以降30分は4ドル/30分(つまり60~90分利用で6ドル)、それ以降は8ドル/30分とやはり加算されていく。
30分以内にステーションに返してまた借りるか、1時間以内の利用にとどめておいた方がリーズナブルに済むだろう。

個人の自転車貸しサービス、Spinlisterもおすすめ。シカゴの登録者は多く、貸し自転車屋よりも低い予算で高機能なロードバイクやハイブリッドを借りることができる。
(Spinlisterについてはこちらの記事をご参考)

(レンタカー)
やはりアメリカでの移動はレンタカーが便利。
なお、25歳未満は借りることができないか、割増料金が必要となる場合が殆ど。

ダウンタウンでは一方通行が多いので注意。また、シカゴでは市の財源確保という名目もあり、監視カメラを利用した交通違反の摘発がさかん。特に右折時の一時停止違反には十分注意したい。


ホテルとシーズン

Van Gogh s Bedroom   借りられるアパート   シカゴ
ファン・ゴッホの寝室 (画像:Airbnb)

アメリカの大都市はホテル代が高めであるが、もちろんシカゴも例外ではない。ダウンタウンの相場はもともと高いが、さらに展示会なども多いため高止まりしがち。
3つ星のホテルでも2万円、4つ星ランクで3万円といったところが相場だが、繁忙期ではこの値段でもそれほど選択肢は多くない。

市街にこだわらず、郊外や隣の市まで視野にいれればかなりリーズナブルとなる。たとえばシカゴの北、ノースウェスタン大学のあるエバンストン(Evanston)ならダウンタウンまでわずか1時間程度で治安もよい。

クルマの運転に支障がなければいわゆるモーターホテル(モーテル)がリーズナブルだが、アメリカ初心者にはややハードルが高い。

Airbnbも重要な選択肢。ホテルの半額程度の予算で便利な場所に沢山の快適そうな物件を探すことができる。もちろん不安になるような激安物件も…。人気物件はすぐ埋まるので、レビュー内容とキャンセルポリシーに気をつけつつ早めに予約を。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
かつては高い、買いにくいなどあまりプリペイドSIMが入手しやすいとはいえなかった。
近年は多くのMVNO業者(プリペイド携帯会社)による競争が進んでおり、利用者にとって状況は改善されている。契約者数最大手でカバレッジも広いVerizonもiPhone6など一部の最新機に限り自分が日本で使っている端末を持ち込んでプリペイド契約できるようになった。
各社おおむね月額40ドル~で通話無制限+2G程度というプランが多い。

アメリカの携帯周波数はVerizonやSprintがCDMA方式だったこともありやや特殊。手持ちの携帯との対応よく調べてから購入したい。最新のiPhoneやNEXUSのグローバルモデルなら使える可能性が高い。いっそ現地でSIMフリーのスマホを買ってしまうという手もある。

まずは4大キャリアの概要。
T-MobileはGSM方式であったことからプリペイドにも積極的。
短期滞在なら「Pay As You Go」プランがおすすめ。月3ドルで30分の音声通話か30回のSMSが利用でき、データ通信は1日5ドルで500MBまたは1週間10ドルで1GBを別途追加する。

AT&TもT-Mobile同様にGSM方式。プランは月間45ドルでデータ2ギガ+通話SMS無制限、60ドルでデータ5ギガなど。

VerizonはiPhone6や6プラス、NEXUS6など一部の端末に対してプリペイド契約ができるようになった。プランは月間45ドルでデータ2ギガ+通話SMS無制限、60ドルで5ギガなど。カバレッジの広さが魅力。

Sprintは現在自社で購入・契約した以外の端末を持ち込んでプリペイド契約できない模様。
なお、ソフトバンクのiPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad Pro、iPad Air 2、iPad mini 4を使っている場合、「アメリカ放題」プランにてSprintネットワークを利用できる。980円/日で通話もデータ通信も無制限。2014年9月からキャンペーンが続いており、申し込み不要で利用できる。

続いてMVNO。
Ready SIMはT-Mobile回線のMVNO。設定不要の使い切り(実際には簡易な設定を要する、期間延長(Top Up)も可能)がウリ。データ専用プランが1ギガ25ドル、2ギガ40ドル。通話がついたプランは利用日数により分かれており、7日間のデータ+通話SMS無制限プランが25ドル、14日間で35ドルなど。各国に配送してくれる他、日本でも通販で購入できるため現地に行ってすぐに利用できる。

HanacellはT-Mobile回線の日本人向けMVNO。
プランは月間29ドルでデータ1ギガ(超過後は速度制限)+通話0.27円/分、月49ドルでデータ1ギガ(同)+通話SMS無制限など。本来は在米邦人向けのサービスだが、日本語でのサポートがあり契約&解約も無料など旅行者にも検討価値は高い。

他にも、StraightTalk、Net10、H2OなどのMVNO会社がある。

面倒なことが嫌いな方はWiFiルーターを借りていくか海外の数カ国で使えるSIMを買っていくのも手。ルーターレンタル代は一週間で4000円~。



(WiFi)
WiFiの接続に不自由することはない。
マクドナルドやスターバックスなどのチェーンはもちろんのこと、個店のバーやレストランなどでもWiFiが提供されている。