Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
3a. tabinote旅行記 ミャンマー
3b. tabinote旅行記 台北
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

FDA、10号機の機体カラーを予想するキャンペーン実施

フジドリームエアラインズ(FDA)は、同社が3月に受領予定の10号機の機体塗装色を予想するキャンペーンを行っている。同社が現在保持している9機はすべて異なった色(赤、青、ピンク、緑、オレンジ、紫、黄、ティーグリーン、金)で塗装されており、前回の9号機を導入する際に同様のキャンペーンを行った。

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10号機は何色? カラーマッチング・キャンペーン

ユナイテッド、キューバへの定期便就航の意向

ユナイテッド航空は2015年12月に発表された、アメリカとキューバの国交回復に基づく両国間を結ぶ定期便の再開を可能とする合意を受け、同社のハブ空港であるシカゴ、デンバー、ヒューストン、ロサンゼルス、ニューヨークなどからキューバのハバナを結ぶ定期便を就航させる意向であることを発表した。なお、アメリカン航空はすでに参入を表明している。

羽田空港、昼間のアメリカ便発着可能に

2月16~18日に行われた日米航空当局間協議で、両国は羽田空港の昼間便発着枠の割り当てに合意。現在の1日8往復から12往復に増やし、うち10往復を昼間、2往復を夜間に設定した。12往復の枠は日米の航空会社が半分ずつ使用するとされ、詳細が注目される。この結果についてアメリカン航空、ユナイテッド航空、ハワイアン航空は歓迎のコメントを出したが、成田をアジアのハブとし、日本の航空会社とアライアンスを組んでいないデルタ航空は遺憾の意を表明している。

エアアジア・ジャパン、ハワイ就航か?

中部国際空港を拠点にA320を使用して本年中の就航開始を目指すエアアジア・ジャパンの井手隆司会長は、2018年の成田就航とA330の投入、2019年のホノルル就航、2020年のシアトル就航というロードマップを発表した。

バニラ、台北を第二の拠点にしアジア進出か

日本経済新聞の記事によると、バニラエアは、台北/桃園空港を成田に次ぐ拠点とし、2016年下期を目処に以遠権を活用して東南アジアに進出するとのこと。就航地はシンガポール、タイ、ベトナムなどが検討されているという。実現すると海外の都市間を運行する最初の国内LCCとなる。

ユナイテッド、4月よりサーチャージ撤廃

原油安による燃油サーチャージ撤廃のニュースが続いているが、今度はユナイテッド空港が4月1日から5月31日まで発券分の燃油サーチャージを徴収しないことが発表された。日本~アメリカ本土・中南米線は片道7,000円のサーチャージが加算されているため、単純計算で14,000円の値引きとなる。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
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下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

フィリピン航空が運賃を決める?

 マニラにいってきた。飛行機はフィリピン航空になった。別にこの航空会社が気に入っているというわけではない。運賃を検索していくとフィリピン航空になってしまった。いちばん安かったのだ。往復で4万円強である。
 最近、こんなことが多い。アジアの国際線の予約を入れようと検索していくと、LCCがモニターに出てこないのだ。運賃の安い順に並べると、レガシーキャリア、つまり既存の航空会社の名前が上位に挙がってくる。
 マニラを例にとれば、フィリピンのLCCセブパシフィックより、フィリピン航空のほうが安い運賃を出している。
 これはマニラに限ったことではない。東京発のバンコク、シンガポール、ホーチミンシティといった目的地への運賃検索の世界では、LCCの存在感が薄い。最近は台湾のチャイナエアラインが最安値をつけていることが多い。
 仮に同じ運賃なら、多くの人が既存の航空会社を選ぶ。預ける荷物は無料で、機内食も無料だ。実質的な運賃が安いことになる。ところが運賃そのものが、既存の航空会社のほうが安いとなると……。
 最近、中長距離路線のLCCの旗色がよくないのだ。以前はどこか意地になって最安値をつけていたようなところがあったが、息切れ傾向なのだろうか。
 エアアジアやスクートの長距離路線などを見ると、ビジネスクラス的な席や、食事つき、変更可能といった、少しグレードの高いLCCのクラスに力を入れているような気がする。既存航空会社のエコノミーとビジネスクラスの中間を狙う作戦だろうか。
 3、4年前のことだ。バンコクに住む知人が、フィリピン航空が安い……と教えてくれた。バンコクからマニラまで行かなくてはならなかった。航空券をどうしようかと思っているときだった。当時はLCCが全盛で、安い運賃といったらLCCという時代だった。
 実際、そうだった。その後、中国の東方航空や南方航空が、LCCを下まわる運賃を出しはじめた。そこにチャイナエアラインも加わってきた。その運賃に引きずられるように、タイ国際航空やシンガポール航空、日本航空、全日空も値段をさげてきた。
 LCCいじめのようになってしまった。これは結果なのか、意図的なものなのか。欧米でLCCが台頭してきたとき、既存の航空会社が連携を組んで、LCC潰しにかかったという。その話を聞いたとき、カルテルとも談合ともいえるにおいを感じたものだが、実際は、既存の航空会社間の競争だったような気がしないでもない。
 既存の航空会社として、LCCより安い運賃を打ちだすさきがけはフィリピン航空だった気がする。そういえば、アジアで最初のLCCはセブパシフィックだ。フィリピンのLCCである。
 アジアの航空運賃を動かしているのはフィリピンかもしれない。こんなことをいうと、航空業界の専門家たちは言下に否定するのだろうが。

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3a. ミャンマー・ヤンゴン旅行記 ~あの歌のふるさとを訪ねて~ その2

ミュージシャン村上巨樹さんのミャンマー旅行記、後編です。
(注:本事例は2015年12月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいています。)

Profile
村上巨樹

村上巨樹

1982年岩手県生まれ。ギター奏者/作曲家。te_ri/デストリオ/石割桜などのバンドで活動。放浪芸や職業芸の研究も行っている。自主レーベル「CADISC」主宰。
Twitter:@MurakamiKyoju
Facebook:https://www.facebook.com/murakamikyoju

3日目(1月20日)


 朝7時頃起床。朝食を早々に済ませ、宿を出る。今日の目的の場所は音楽専門学校。昨日見たイエローページに、その学校の広告が載っていた。場所を調べると、電車で行くのが良さそう。ヤンゴン中央駅を発つ時間を確認し、それまでの間、シュエダゴォン・パヤーを観光することにした。

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 シュエダゴォン・パヤー南側入口。ここで裸足になる。靴下もNG。

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 デカい、広い、眩しいの三拍子。朝から参拝客が後を絶えない。観光客も多い。地元の人々に混じって参拝する。敷地内をぐるっと回った後、タクシーに乗って一路駅へ。

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 ヤンゴン中央駅。切符売り場はなんとホーム。ホームに行くと、パソコンを操作してる女性2人を発見。行き先を伝えると発券してくれた。運賃は200チャット(約20円)。ちょうど電車が来たので慌てて飛び乗る。

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電車はJRの払い下げ。日本語の案内板などがそのまま残っている。電車はのんびりと北上する。そうこうしてる間に最寄り駅に到着。

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いかにも「アジアの駅」と言った趣き。駅員もおらず、そのままメインストリートへと向かう。

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 こんな所に本当に音楽専門学校があるのか?少々不安になりつつも道を進む。イエローページに書かれた住所を見ると、この通り沿いのはずなんだが…おかしいな。困ったのでその辺のおばちゃんに聞いて見る。すると一気に人だかりが。その中の一人が「俺が案内するよ」と連れて行ってくれた。ありがたい。彼の後を付いていくと、遠くから歌声やギターの音が聞こえてきた。

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 ようやく音楽専門学校に到着。受付の女性に「私は日本から来て、ミャンマーの音楽を探している。ここで生演奏は聞けないか?」と尋ねる。しかしここはポップスやロックの学校で、民族音楽や歌謡曲はやってないと言う。残念。しかし「ヤンゴンの芸大に行ったら民族音楽が聞けるよ」と教えてくれた。ただ、ここから距離が離れているらしく、今から行くのは厳しい。残念だけど再訪した際に行きたいと思う。

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 帰りは別の駅からヤンゴン中央駅へ。そこから一旦宿へ戻る。

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 夕食は近所のインド料理屋でカレー。8000チャット(約800円)。ミャンマーの相場で言ったら高い。けど美味い。けど高いな。この日はこれで終了。

4日目(1月21日)

 この日も朝から行動。おすすめのカセットテープ屋を2軒、ミャンマーに詳しい方から教えていただいたので、そこを回る。

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 1軒目。カセットテープ、CD、ビデオCD、DVDがどっさりある。でも狙いはカセットのみ。店主のおばちゃんに「民族音楽か歌謡曲を探している」と伝えると、おすすめをどっさり並べてくれた。

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 ここは宝の山だ。どのカセットもジャケットのデザインが鮮やかで、想像力をかきたてる。10本ほど購入。おばちゃんありがとう。

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 2軒目は残念ながらカセットは無かった。CDのみ。このお店が面白く、CD販売/カセットダビングサービス/衣料品販売/コピーサービスと多角経営。お店の女性にこちらが探しているジャンルを伝えると、「日本語が話せる知人がいるから呼んでみる。昼過ぎにもう一度来て」とのこと。お礼を言い、一旦店を出る。

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 たまたま入った麺料理屋で食べたチャイニーズヌードル。これが絶品だった。1500チャット(約150円)。

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 さっきのお店に戻ると、日本語の喋れる男性がいた。パソコンでmp3を視聴しながら、あれこれ探す。ミャンマー音楽に関する結構専門的な質問もした。アポ無しで面倒かけてすみません。でも勉強になりました。男性が「これ、僕のメールアドレス。次ヤンゴンに来る時は事前に質問事項ちょうだい。アテ、つけておくから」と温かい言葉。感謝。お店の皆さんにコーラをプレゼントして宿へと戻る。
 荷物をまとめてヤンゴン国際空港へ。渋滞が怖かったので結構早めに出発したら、早く着きすぎてしまった。ロビーでだらだらと搭乗時間を待つ。

5日目(1月22日)


 深夜1時10分、ヤンゴン国際空港を出発。機内では速攻爆睡。5時25分、香港国際空港に到着。フードコートでマックを食べながら乗り継ぎ便を待つ。9時5分、香港国際空港を出発。再び爆睡。14時5分、成田空港に到着。
 入国審査と税関を抜け、ようやく帰国。お世話になった高田馬場のミャンマー雑貨店へ「ヤンゴンに行ってきました」と挨拶に伺う。レコードを見せたら、全員が「初めて見た」と驚き。今回の旅で「ミャンマーでレコードが作られていた」というのを知っていたのは2人だけ。しかも2人とも年配。レコード文化はかなり昔の話のようだ。

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 買ったカセットの一部。
 今回、多くの人々に助けられ、探していた音楽が無事見つかった。発見と新たな疑問に溢れた日々。いつの日かまた行きたいものです。とりあえずSP盤聞くために蓄音機買わなくちゃ!

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3b. tabinote旅行記 ジェットスターで行く!台北26時間超弾丸ツアー(その3)

「家族旅行の下見だからさ」

ジェットスターの台湾就航記念セール、片道990円で台北への弾丸ツアーをキメてきた。(前回、前々回よりの続き)

14:00

台湾に着いてから12時間で二度湯船に浸かり、水分補給はビールばかりとそこそこ充実感が得られたので、そろそろ家族へのお土産を考えるなどプレッシャーを感じはじめたのでここからは駆け足で。北投からMRTで台北市内に戻る。

15:00

まずは定番パイナップルケーキ。あらかじめチェックしておいた台北ナビで評価の高かった「一番屋」。店内に入るとまずお茶を出してくれる。

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日本からのお客さんが多いようで、なによりそれはおばちゃんの来ているTシャツでわかるだろう(長崎から来たお客さんのおみやげだそう)。訪れる際は面白い日本語のTシャツを持っていくと喜ばれるかもしれない。

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お茶と試食のおやつをつまみながら、日本語の達者なおばちゃんとの会話を楽しみ、出来たてのパイナップルケーキとお茶を買って店を後にした。

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そのまま同じ道を戻るのももったいないので、雙連駅(あとで朝ご飯食べた場所だと気づく)から中山駅へは地下街を歩いてみた。ここは書店街らしく、いくつかの大きめ書店が細長く並ぶ。結構距離があるので途中所々にあるベンチでぼちぼち休みながら歩く。

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16:30

お土産探しの旅は続く。次は西門へ。原宿とか渋谷とかそういった印象の街。

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駅近くのファッションビルを上から下まで散策。ちょうどセール時期だったようでいたるところに「6折」などと書いてある。これは6掛け(4割引)という意味だろうか。その時はおみやげ買わなければという使命感でいっぱいだったので、自分のものを買う発想が無かったのだけど、いま考えると良いものあったし、結構安かった気がする。

18:00

Facebookで友達に東門によさげな雑貨屋さんがあると聞き早速移動。乗換案内もGoogleマップで一発である。で、教えてもらった 「一針一線&來好」がとてもステキだった。

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気の利いた小物や雑貨がずらり。ばらまきでは無い心のこもったお土産を迷いがちなおとうさんはここ覚えておくとよいだろう。このあたり永康街はこういった雑貨屋が多いらしい。

東門駅から、ここに行く途中に見かけた行列。友達が「小麦粉の神様」と呼んでいる葱餅のお店だった。

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ちょうど小腹も空いたところだったので躊躇無く並ぶ。おばちゃんが注文を取りに来るもメニューが解らず、とりあえず一番上(プレーン)のを頼んだ。餅とはいうものの食感はふわっとしていてナンのよう。熱々をその場で食べるのがまたうまいこと!

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コンビニでビールを買い、再度並んで卵+チーズ入りも食べてしまった。

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これでもはや晩ご飯いらずである。

19:30

お土産もおさえ、心と時間に余裕があったので、台北101方面にいってみる。少し天気が崩れて小雨が風に舞う中、台北101がユニコーンガンダムのサイコフレームのように妖しく光る。

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で、歩いて向かうは誠品信義店。

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もはや書店だけではなく無くいってみればヒカリエのような複合施設。台北101のショッピングモールと合わせて見て回るには丸一日欲しいところ。

21:00

空港方面に向かう時間を考えてぼちぼち台北駅に戻る。いくつか買い忘れたものを思い出したので、再び自転車を借りて、最寄りのスーパーWelcome往復。道すがら「Taipei Bus Station」の文字を見かけたので、自転車を返してそのバスターミナルに向かった。が、桃園空港行きはここからじゃなく「Taipei “West” Bus Station」=「台北西站」、台北駅はさんで反対側のターミナルだった。この後同じ罠にはまったと思われる人たちから3回ほど空港行きのバス停を尋ねられることに(お役に立てて光栄である)。

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地下街を経由して、途中台北駅に寄りつつ、

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無事台北西站のA棟に(B棟もあるので注意)。

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23:00

とはいえ順調に桃園空港に到着。コンビニで夜食を買い悠遊カードを使い切った。

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NFCを使わずともアプリで残高がチェックできるのは便利(ただし脱獄、root化しているとアプリが起動できない)。

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そうそうこのコンビニで買った乾燥エビのスナックがめちゃめちゃうまいのでお取り寄せしたい。

地下のフードコートは営業時間外だが、柱にコンセントとUSBの充電ポートがあるので、携帯を充電する。自宅でフル充電したモバイルバッテリー(7000mA)も虫の息である。

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1:00
チェックインしたら速攻で出国して、搭乗ゲート横で搭乗券を片手に眠る。寝過ごし防止である。

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もうここからは殆ど記憶が無い。搭乗して目覚めたらもう朝である。

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7:30
成田から一旦自宅に戻って普通に出社。台湾に居たことがまるで今朝見た夢のように錯覚していたが、それはきっと雰囲気が日本に近く、既視感が強いからだろう。曖昧な記憶を確固たるものとすべく、早々に家族旅行を検討せねばなるまい。

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第60回 ダブリン


ダブリン (©4Corners, トリップアドバイザー提供)

アイルランド共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

歴史ある美しい街並みの散策が人気で、郊外に足をのばせば巨石文化に代表されるケルト史跡や雄大な自然を堪能できる。しかし最も観光客を惹きつけるのはパブ巡りかもしれない。本場のギネスや濃厚なパブフードに舌鼓が鳴りやまない。

ダブリンの中心街はコンパクトで、観光スポットの集まるコノリー(Connolly)駅からヒューストン駅(Heuston)まで3kmあまり。ただし、通りは意外に入り組んでいるので迷うことも。街を東西につらぬくリフィ川(River Liffey)と現在地の位置関係を把握しておこう。

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(画像:Google)


街歩きはダブリンの目抜き通り、オコンネル・ストリートから。リフィ川の北側を南北につらぬく広い道路で、ホテルやショップがつらなり空港バスも発着するなど、旅行者がなにかと訪れる機会が多い。神殿のように壮麗な中央郵便局が歴史を感じさせる。

O’Connell Street (トリップアドバイザー提供)


General Post Office (トリップアドバイザー提供)

オコンネル・ストリートからリフィ川を渡って南側、テンプル・バーはダブリン観光最大の楽しみだ。歴史あるパブ、オリエンタル系のヒュージョンレストラン、カフェ、雑貨屋などさまざまな店がつらなり、お土産探しにも最適。青空市や大道芸人が通りににぎわいを添え、生演奏の音色が絶えることはない。ビールを片手にフィッシュアンドチップスをつまめばしみじみ旅気分がもりあがる。

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(画像:富澤直之氏)


Temple Bar (トリップアドバイザー提供)

テンプル・バーから南の繁華街がグラフトン・ストリート。石畳とレンガの街並みは、一見高級デパートやジュエリーショップが目立ちセレブな雰囲気。実は気軽な雑貨店やカフェも多く親しみやすい。

Grafton Street (トリップアドバイザー提供)

ジーニー・ジョンストン博物館 、またの名は「飢饉博物館」。
19世紀ジャガイモの疫病に端を発した食料危機はイギリスによる食料禁輸反対措置により、飢饉にもかかわらず国内に食料が出回らないという悲劇を生み、5年間もの間続いた。この飢饉による死者は100万人、国外に逃れた者は200万人とも言われる。この事件は伝統文化の消失や人口の激減などアイルランドのみならず世界史に大きな影響をあたえた。現在でもアイルランド人口は19世紀の水準に回復していない。また、アメリカでアイルランド移民の存在感が強いのはこの事件に由来している。
ジーニー・ジョンストン号は当時アメリカに逃れる避難民を乗せた帆船を復元したもので、当時の様子を伝えている。

Jeanie Johnston Tall Ship and Famine Museum (トリップアドバイザー提供)

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(画像:Wikipedia)

トリニティカレッジは1592年創設という由緒ある大学。
とくに有名なのは図書館。壮麗な建物に膨大な書物がおさめられたロングルームは圧巻で、まるでファンタジーの世界。実際にジェダイ図書館のモデルともなったという。現在でも日本の国会図書館と同様にアイルランドおよびイギリスで刊行されたすべての本が納本される現役の法廷図書館でもある。芸術的な装丁の「ケルズの書」は必見だ。

Trinity College Library Dublin (トリップアドバイザー提供)

テンプル・バーの西側は史跡があつまる歴史地区。
ダブリン城は1204年にイングランドのジョン王によって建てられ、以降20世紀初頭までイギリスによる植民地支配の拠点となった。もともとはバイキングの拠点であり、現在もその地下遺構が見学できる。現在まで刑務所、法廷、病院とさまざまに利用され、現在ではアイルランドの迎賓館的な位置づけとなっている。豪華なチャペルや応接間が有名だ。

Dublin Castle (トリップアドバイザー提供)

敬虔なカトリック国、アイルランドの象徴的存在がクライストチャーチ大聖堂。
11世紀創建とされるダブリン最古の教会で、内部は荘厳な雰囲気。見物は全長65mという巨大な地下聖堂で、実際に使われていたさらし台など歴史の迫力を感じる宝物や展示が多い。

Christ Church Cathedral (トリップアドバイザー提供)

聖パトリック大聖堂はアイルランド最大の教会で、クライストチャーチがダブリン教区の大聖堂、聖パトリックはアイルランドの国立大聖堂というすみ分けがなされている。
歴代司祭には「ガリバー旅行記」で知られるジョナサン・スウィフトがおり、彼の胸像もある。子供向け童話版のガリバーしかご存じない方は、ここに立ち寄る前になかなかエグい原作版を手に取ってみてほしい。

Saint Patrick’s Cathedral (トリップアドバイザー提供)

アイルランドといえばやはりギネス。ギネス・ストアハウスはギネスビールの工場に併設されたミュージアムで、ギネスの歴史や製造工程を紹介している。もちろん見学後は試飲だ。最上階にはバーがあり、高い建物の少ないダブリンでは貴重な市街を見下ろす眺望を楽しめる。

Guinness Storehouse (トリップアドバイザー提供)

これまでのスポットでもたびたび出てきた通り、アイルランドの歴史は過酷なイングランドとの関係をぬきにして語れない。
キルメイナム刑務所は18世紀に建造され、イギリスへの抵抗運動を指揮した政治犯やアイルランド独立戦争の英雄が多数投獄された。現在ではミュージアムとして公開されている。

Kilmainham Gaol (トリップアドバイザー提供)


郊外観光でおとずれるべきは、ケルト文明の聖地、タラの丘。
墳墓などの遺跡は5000年前にもさかのぼるとされ、トライバルな文様や巨石など、原始的で力強い古代文明の跡が残されている。

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(画像:富澤直之氏)


Boyne Valley Day Tours (トリップアドバイザー提供)

グレンダーロッホは7世紀にさかのぼるという原始キリスト教の聖地。石造りの教会や鐘楼など、現在キリスト教会にみられるような様式が伝来する以前の無骨で力強い建物群は物語の世界のよう。一体は国立公園になっており、トレッキングも楽しめる。

Glendalough Monastic Settlement (トリップアドバイザー提供)


Wicklow Mountains National Park (トリップアドバイザー提供)

アスローンはアイルランド島のほぼ中央。巨大な城壁を擁する戦城と初期のキリスト教修道院跡(クロンマクノイズ)が有名だ。川と城のコントラストや緑の丘にならぶ石造りの史跡など、まさにアイルランドならではという光景が眺められる。

Clonmacnoise (トリップアドバイザー提供)



The Vintage Kitchen (トリップアドバイザー提供)

アイルランドは古くからの牧畜の歴史に加え海産物が豊富にとれるなど素材に恵まれている。
伝統的なアイルランド料理には肉の素朴な煮込みや、乳製品やじゃがいもを使ったもの、カキやタラなどシーフードをシンプルに味付けしたものが多い。
代表的な料理はアイリッシュシチューや牛肉の黒ビール煮、ブラックプディングと呼ばれる血のソーセージ、ボイルしたカニ爪や生ガキ、巨大なスコーンやソーダブレッドなど。言うまでもないがどれもビールとの相性はばつぐん。英国同様にフィッシュアンドチップスや羊のパイ、ローストビーフも人気メニュー。
アイルランドは朝食も名物で、卵料理にベーコン、ソーセージなどをたっぷりと盛り付けており午後までお腹が減らずに困るほど。

最近では外国料理の素材や手法を取り入れ洗練されたメニューも登場しており、モダン・アイリッシュとして高い評価を受けている。

アイルランドといえばパブ巡りが楽しみ。重厚で歴史を感じさせるパブから本格的な料理を提供するガストロ・パブまで選択肢は非常に広く、朝昼晩とパブの食事ですますことも可能。
ギネスに代表されるコクのある黒ビールや華やかな香りのキルケニーなど世界的なブランドも多いが、ぜひ地元でしか味わえないような珍しいブランドも体験してみよう。飲みやすくまろやかなアイリッシュ・ウイスキーも人気がある。


Ryan’s and F.X.BUCKLEY. Steakhouse (トリップアドバイザー提供)

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(画像:富澤直之氏)

日本からの行き方

(空路)
日本からアイルランドへの直行便はない。ロンドン、アムステルダム、パリ、フランクフルトなどを経由していくのが一般的で、KLMオランダ航空やフィンエアー、エールフランス、ブリティッシュエアウェイズあたりが価格と所要時間のバランスがよい。
季節にもよるが現在は原油安の恩恵もあり欧州便は全体に値下がりしており、おおむね10万円を切る。日本から経由地までの飛行時間が約10~12時間、さらにダブリンまで1時間半~2時間程度。

価格だけでいえば中東便がさらに安いが、経由地での宿泊が発生するなどあまり実用的ではない。

(パッケージツアー)
5日間のツアーもあるがおおむね6日~7日のゆったりしたものが多い。
中東系の航空会社を使う6日間のツアー(現地3泊)で11万円程度が相場。
ダブリンはホテル代も嵩むので、ツアーは検討価値がある。

(空港)
ダブリンの窓口はダブリン国際空港(DUB)。市街から北におよそ12kmと近い。

かつての国営エア・リンガス(Aer Lingus)およびライアンエアーのハブ空港となっている。欧州各地およびロシア、北米便はあるもののアジアから直接飛ぶ便はない。
ターミナルは2つで、70年代に建てられた古いターミナル1を主にライアンエアーが、2010年にオープンしたばかりの近代的なターミナル2を主にエア・リンガスや北米便などが使っている。各ターミナルに1つずつプライオリティ・パスが使えるラウンジがある。

空港から市街地までのバスはエアー・コーチ(Aircoach;バス番号700番)とエアー・リンク(Airlink;バス番号747番)があり、いずれも所要30分、運賃7ユーロ程度。市バス(ダブリンバス)の16番なら所要40分、3.3ユーロ。後述のようにプリペイドカードやエアー・リンクにも使える乗り放題パスがある。空港のカウンターで買ってしまってもいい。
空港からタクシーの場合、市街までおおよそ25~30ユーロ。




tabinoteメンバーも愛用!空港滞在時間が長くなりがちな節約旅行でこそ、ラウンジのありがたさが身にしみます。海外旅行には必携の「プライオリティ・パス」
世界100カ国300都市、600ヵ所以上の空港にあるVIPラウンジが無料で使えます。年会費10,800円(税込)の楽天プレミアムカードなら年会費399ドルのプライオリティ・パスが付いてきます。




JAL会員ならこちらも魅力!プラチナならもちろん年会費399ドルのプライオリティ・パスが付いてきます。


地理と気候

アイルランドは北大西洋、グレートブリテン島の西側に浮かぶアイルランド島の南側大部分を占める国。アイルランド島の北東1/6ほどは北アイルランドとしてイギリスに属する。
ダブリンはアイルランド島の東端、アイリッシュ海に面する都市。

緯度は樺太と同程度だがメキシコ暖流の影響で暖かい。年間を通じて寒暖差も穏やかで、夏でも昼間20度台、冬でも0度を下回ることはなく過ごしやすい。
一方イギリス同様に雨や曇りの日が多く、傘や雨具は必須。
高緯度のため、夏は夜9時過ぎまで明るい一方、冬場は夕方4時半頃に早くも暗くなる。

ベストシーズンは比較的暖かい春~夏。特に昼間の長い6月~8月が過ごしやすい。

敬虔なカトリック国のアイルランドはイベントが多く、3月17日のセントパトリックデー、4月中旬のイースター、10月のハロウィンなどなどは街もはなやぐ。9月のオイスター祭りも有名だ。
11月後半から街の飾り付けや夜景などクリスマスムードが高まるものの、クリスマス当日(12月25日)は店もすべて閉まり空港も動かなくなる。

日本との時差はマイナス9時間。日本の正午がアイルランドの3時。3月最終日曜から10月最終日曜までがサマータイムで時差はマイナス8時間となる。この間日本の正午がアイルランドの4時。

ダブリン   Google マップ
(画像:Google提供)


言語と通貨

公用語はゲール語、英語。実際には英語でなんら問題ない。
通貨はユーロ。1ユーロ=約127円(16年2月時点)。おおむね130円と覚えておけばよい。

ユーロはできるだけ日本国内で両替していくのが鉄則。
ただしクレジットカードの通用度が高いので現金はそれほど必要ない。現地でユーロを使い切ってしまったら現地でクレジットカードからキャッシングするのがよい。空港、市中の両替屋や銀行でも両替可能だが、空港は市中に比べレートがよくない。

島国の宿命で物価は高め。特に外国人向けのレストランや観光施設の入場料などはヨーロッパの他都市に比べても安くはない。お土産など物品によっては消費税が20%以上ものるため余計に高く感じるかも。税金の還付制度があるので出国時には忘れずに利用しよう。
外食の相場として、レストランのランチが15ユーロ~、パブの食事が10ユーロ~、パブでギネス1パイントが5ユーロ~、ファーストフードなら5ユーロ~といったところ。
他にはミネラルウォーターが1ユーロ、ギネスが1缶2ユーロ、タクシーが初乗り4ユーロ、3つ星ホテルが100ユーロ~など。

チップはレストランの場合10~15%程度。会計にサービス料が含まれている場合は必要なし。また、パブなどカウンターで払う場合も必要ない。




ヘビーな旅行者の常識!業界最安の手数料でおなじみマネーパートナーズの外貨サービスがカードになりました。手数料は0.8円/1ドル、1円/ユーロと激安です。




tabinoteメンバーも愛用!日本で入金した円を渡航先の現地通貨で引き出し可能なプリペイドカード。手数料も実質2.8%(3%-0.2%キャッシュバック)と格安です。


ビザと治安

6ヶ月以内の観光・商用滞在ならビザ不要。

アイルランドは欧州の中でも治安がよいとされているが、ダブリンは観光客をねらったスリやひったくりが多い。
特に、移民が少なくアジア系の大きなコミュニティもないダブリンで日本人は目立つ。地図をひろげてのこのこ歩いていたらロックオンされるのも無理はない。

オコンネル・ストリートや混雑したパブの多いテンプル・バーなどのエリアでは身の回り品や貴重品の管理に十分な注意が必要だ。現金は小分けにしてポケットに入れておくのがよい。スマートフォンを尻ポケットや口の開いたバックに入れるのは厳禁。
クレジットカードや海外旅行保険の条件、特に盗難遭遇時の携行品保険を確認しておこう。

意外にドラッグの流通が多く、クラブなどで簡単に手に入る。一見して酩酊中とわかるような人や集団には近づかないことが重要。


市内交通

ダブリンの公共交通はバスとトラム(路面電車)が主役。
ただし市街を巡るだけなら徒歩でもなんとかなってしまう。自転車があれば最高だ。

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(画像:富澤直之氏)

(バス・トラム他)
ダブリンの公共交通の筆頭ともいえるのがダブリンバス。2階建ての車両が多く、市内を縦横に網羅している。
支払いは乗車時にぴったりの金額を料金箱に入れる仕組みだが、市内交通で共通に使える緑のプリペイドカード「Leap Card」が便利。Leap Cardの場合運賃上限制度があり、バスなら一日に何度乗っても6.9ユーロ。
旅行者なら19.5ユーロで72時間乗り放題のLeap Visitor Cardというものがある。また、30ユーロでエアー・リンクやダブリンバスのツアーバス(※)も3日間乗り放題となる「3 Day Freedom」というパスもある。
※ツアーバスにはダブリンバスのものとシティ・サイトシーイング社の2種類あるので注意。

バス路線や時刻表のデータは膨大で、運賃の把握もたいへん。カードを調達し、GoogleマップやDublin Busアプリを利用して賢く動こう(そのためにも後述の通りSIMを入手しておこう)。

LUASはいわゆるトラムレッド、グリーンの2線からなるトラム。旅行者がおせわになるのはセントラルバスステーションやコノリーを結ぶレッドラインだろう。
運賃はゾーン制でややこしいので、こちらもカードを利用したい。こちらも運賃上限制度がありLUASのみなら一日何度乗っても6.4ユーロ。ただしバスとLUASの両方を使うと10ユーロ上限となる。

近郊鉄道のDART ( Dublin Area Rapid Transit ) は海岸沿いに南北をつないでおり、郊外観光に便利。LUASレッドラインのコノリー駅に乗り入れている。

(タクシー)
メーター制。流しのタクシーもみつかるが多くはない。ホテル前や駅前のタクシー乗り場に向かうと効率がいい。
料金は初乗り4.1ユーロ、1kmごとに1.03ユーロ追加(15km以上で1.35ユーロ/km)。夜中や日祝は加算。

Uberを利用できればそちらの方が便利。ドライバーの評判までばっちりわかりクレカ決済なので簡単だ。

(レンタサイクル)
コンパクトなダブリン市街は自転車移動にぴったり。
公共のレンタルサイクル、ダブリンバイクスは観光客も気軽に利用できる。現在はコカコーラがスポンサードしている。
3日間有効のパスが5ユーロ、年間パスが20ユーロ。さらに利用時間ごとに料金が発生するが30分以内なら無料だ。

スポーツサイクルが借りたければ個人の自転車貸しサービス、Spinlisterもおすすめ。


ホテル


Wynn’s Hotel(トリップアドバイザー提供)
ホテル代の相場は欧州の他都市と比べてもやや高め。経済的なホテルでも一泊1万円程度にはなる。
3つ星ホテルで1.3万円~、4つ星が1.8万円~、5つ星なら3万円台。
ゲストハウスの個室など経済的なホテルでも5千円はする。コノリー駅周辺には安宿が多く集まっている。

3月17日のセントパトリックデーは3つ星ホテルでも相場の倍以上と高騰する。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
アイルランドの主な携帯事業者はおなじみVodafone、Meteor、香港系のThree。なお、かつて存在したO2はThree傘下となった。

Vodafoneプリペイド(Top up offer rates)の場合5Gで20ユーロ、追加チャージは100MBにつき1.99ユーロ、3GBで15ユーロなど。他のキャリアに比べてとくに有利な点はないが、欧州で広くローミングできる「RED roaming」プランが使える。
Meteorの「simplicity」プランは10ユーロで7.5G、20ユーロで15Gものデータつきお得感つよい。
Threeも安く、20ユーロでデータ無制限となる。

日本からWiFiルーターを借りていくか、海外の数カ国で使えるSIMを買っておくという手もある。



(WiFi)
公共交通機関やカフェ、ショッピングモールなど多くの場所でWiFiが提供されており、接続場所に困ることはない。また、スペイン系Gowex社による公衆無線LANサービスもあり、主要スポットで接続できる。

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(公衆無線LANのマーク;出典broadsheet.ie)

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 2月25日 島本美由紀さん スライド&トークイベント
 3月11日 サラーム海上さん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/

新刊「旅するホイアン・ダナン案内+さくっとホーチミン」発売記念
◆料理研究家 島本美由紀さん スライド&トークイベント◆
「魅惑のベトナム旅の楽しみ方」

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新刊『旅するホイアン・ダナン案内+さくっとホーチミン』(パイインターナショナル)の発売を記念して、著者で料理研究家の島本美由紀さんをゲストにお迎えして、ベトナム旅行の魅力と楽しみ方ついてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。
「かわいいバンコク案内」、「かわいいチェンマイ案内」など、ご自身も旅好きで旅に関する著作も多数ある島本さんが今回注目したのはベトナム。 アジアの旅行先の中でも台湾とともに最近人気が急上昇中で、若い女性を中心にベトナム独特の世界遺産の街並みや美しいビーチリゾートに注目が集まっています。本書では、ノスタルジックでおしゃれな街、ホイアンのレストランやカフェ、雑貨店をはじめ、シーフードやリゾートを堪能できるダナン、さらにさくっと立ち寄れるホーチミンといった街の面白い観光スポットが多数紹介されています。今回のイベントでは、現地ベトナムで取材をしてきた旅好きな島本さんならではの貴重なベトナムのお話が聞けるはずです。島本さんのファンの方はもちろん、ベトナム料理や文化に興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


島本美由紀(しまもとみゆき)

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世界50カ国、170回を超える海外旅行を経験。旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに活かし、手軽に作れるおいしい料理レシピを考案。「旅する料理研究家」として旅のガイド本や女ひとり旅のエッセイなども手掛け、料理教室「アジアのおいしい台所」を主宰。また、その活動は料理だけにとどまらず、冷蔵庫とキッチンのスペシャリストとして調理の時短テクニックをはじめ、食品の長持ち保存や整理収納アドバイザーの資格も活かしたお片づけ方法を紹介するなど、家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」としても活動。実用的なアイデアが好評を得て、テレビや雑誌、講演会を中心に多方面で活動中。著者本は30冊を超える。

◆島本美由紀さん公式HP
http://www.shimamotomiyuki.com/


【開催日時】  2月25日(木)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
  ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:パイインターナショナル

新刊「イスタンブルで朝食を オリエントグルメ旅」発売記念
◆サラーム海上さん スライド&トークショー◆
「サラーム海上の中東料理を巡る旅」

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新刊『イスタンブルで朝食を オリエントグルメ旅』(双葉社)の発売を記念して、“よろずエキゾ風物ライター”のサラーム海上さんをお招きして中東料理の魅力についてスライドを交えながらたっぷりと語っていただきます。前作『おいしい中東 オリエントグルメ旅』では、モロッコの民宿で教わるクスクス、エジプトの名物コシャリ、イエメンの屋台食堂、世界三大料理の地・トルコでの居酒屋放浪、イスラエルで出合った天才シェフを紹介していたサラームさん。続編にあたる新刊では、イスタンブルのメネメン、カッパドキアのマントゥ、ベイルートのタッブーレ、フェズのタジン、エルサレムのホモスなど、サラームさんが中東各地の旅で出会った絶品グルメや現地の達人たちに教わった家庭料理が、豊富な写真やレシピとともに紹介されています。最近は、出張メイハネが毎回大人気になるなど中東の音楽以上に中東の多彩な料理にも情熱を傾けているサラームさんの中東での取材旅行の貴重なエピソードが聞けるはずです。サラームさんのファンの方はもちろん、中東の料理や音楽・文化に興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


サラーム海上(さらーむうながみ)

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1967年生まれ、群馬県高崎市出身。音楽評論家、DJ、講師、料理研究家。明治大学政経学部卒業。中東やインドを定期的に旅し、現地の音楽シーンや周辺カルチャーのフィールドワークをし続けている。著書に『おいしい中東 オリエントグルメ旅』『プラネット・インディアインド・エキゾ音楽紀行』『エキゾ音楽超特急 完全版』『21世紀中東音楽ジャーナル』、共著に『アラブ・ミュージック その深遠なる魅力に迫る』他。

◆サラーム海上HP「サラームの家」
http://www.chez-salam.com/


【開催日時】 3月11日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
  ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:双葉社

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6. 編集後記

tabinoteワタベです。
暖冬と言われていた今年ですが…2月に入ってふつうに寒くないですか?
1月に上海、先週はベルリンとヘルシンキにいましたが、それら大陸や北の都市より東京の方がよほど寒く感じます。南の島が恋しいですね。tabinote価格情報を参考に、そろそろ春夏の旅行予定をたてましょう。

さて、tabinoteメルマガ66号をおとどけます。
ニュースはもりだくさんですね。中でも羽田の北米便はエポックといいますが、成田どーなるの的な感じがますます濃厚になってきました。エアアジアも目が離せませんね。ハワイ便や一部上場構想など、一昔前のプロレス団体のようにぶちあげています。
下川さんはLCCと底辺レガシーによる低価格競争の話。今回はフィリピン航空ですが、中国東方やベトナム航空もかつてLCC真っ青の安値をたたき出していました。今後はLCCもさらに安い底辺LCCとレガシーを食うハイエンドLCCに分かれていくのでしょうか…。
旅行記は今号も豪華2本立て。ミャンマーはエアも宿も高めで躊躇していましたが、村上さんの旅行記読んで行きたくなってきました。tabinote児玉の台北弾丸旅行記もはや3回目。さすが単身旅行だけあってすごい行動力です。実際の旅行期間よりも執筆時間の方が長いのでは?
あの街はアイルランドのダブリンです。とにかく行ったことある人でアイルランドを悪く言う人はいないですね。メシが美味くて見どころだらけだそうで、私も行ってみたい。なお、富澤直之さんより貴重な写真をたくさんご提供をいただきました。ありがとうございました。
西荻のまどさんのイベントは島本美由紀さん、そして最近すっかり中東料理専門家としてご活躍のサラーム海上さんです。こちらもお好きな方はぜひ!
青木さんの世界一周ノートはお休みをいただきます。実はすばらしい原稿をいただいているのですが、編集上の都合で次週に掲載することにしました。


tabinoteサイトでは過去の有料メルマガ連載を全編アップしており、無料でご覧いただけます
連載:下川裕治さん
連載:吉田友和さん
連載:柳下毅一郎さん
連載:水谷さるころさん

次回は3月8日(火)の発行予定です。


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従っていただきますようお願いいたします。

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tabinoteメールマガジン 2016/02/23号 Vol.066

Contents

1. 旅行業界最新ニュース
2a. 連載:「タビノート」 下川裕治
3a. tabinote旅行記 ミャンマー
3b. tabinote旅行記 台北
4. 世界あの街この街
5. 旅の本屋 のまど イベント情報
6. 編集後記


1. 旅行業界最新ニュース

FDA、10号機の機体カラーを予想するキャンペーン実施

フジドリームエアラインズ(FDA)は、同社が3月に受領予定の10号機の機体塗装色を予想するキャンペーンを行っている。同社が現在保持している9機はすべて異なった色(赤、青、ピンク、緑、オレンジ、紫、黄、ティーグリーン、金)で塗装されており、前回の9号機を導入する際に同様のキャンペーンを行った。

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10号機は何色? カラーマッチング・キャンペーン

ユナイテッド、キューバへの定期便就航の意向

ユナイテッド航空は2015年12月に発表された、アメリカとキューバの国交回復に基づく両国間を結ぶ定期便の再開を可能とする合意を受け、同社のハブ空港であるシカゴ、デンバー、ヒューストン、ロサンゼルス、ニューヨークなどからキューバのハバナを結ぶ定期便を就航させる意向であることを発表した。なお、アメリカン航空はすでに参入を表明している。

羽田空港、昼間のアメリカ便発着可能に

2月16~18日に行われた日米航空当局間協議で、両国は羽田空港の昼間便発着枠の割り当てに合意。現在の1日8往復から12往復に増やし、うち10往復を昼間、2往復を夜間に設定した。12往復の枠は日米の航空会社が半分ずつ使用するとされ、詳細が注目される。この結果についてアメリカン航空、ユナイテッド航空、ハワイアン航空は歓迎のコメントを出したが、成田をアジアのハブとし、日本の航空会社とアライアンスを組んでいないデルタ航空は遺憾の意を表明している。

エアアジア・ジャパン、ハワイ就航か?

中部国際空港を拠点にA320を使用して本年中の就航開始を目指すエアアジア・ジャパンの井手隆司会長は、2018年の成田就航とA330の投入、2019年のホノルル就航、2020年のシアトル就航というロードマップを発表した。

バニラ、台北を第二の拠点にしアジア進出か

日本経済新聞の記事によると、バニラエアは、台北/桃園空港を成田に次ぐ拠点とし、2016年下期を目処に以遠権を活用して東南アジアに進出するとのこと。就航地はシンガポール、タイ、ベトナムなどが検討されているという。実現すると海外の都市間を運行する最初の国内LCCとなる。

ユナイテッド、4月よりサーチャージ撤廃

原油安による燃油サーチャージ撤廃のニュースが続いているが、今度はユナイテッド空港が4月1日から5月31日まで発券分の燃油サーチャージを徴収しないことが発表された。日本~アメリカ本土・中南米線は片道7,000円のサーチャージが加算されているため、単純計算で14,000円の値引きとなる。

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2a. 連載:「タビノート」 下川裕治

月に何回か飛行機に乗る。最近はLCCの割合が増えている。そんな体験をメールマガジンの形でお届けする。

Profile
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下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年、長野県松本市生まれ。旅行作家。新聞社勤務を経てフリーランスに。『12万円で世界を歩く』(朝日文庫)でデビュー。アジアと沖縄、旅に関する著書、編著多数。『南の島の甲子園 八重山商工の夏』(双葉社)で2006年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。近著に『沖縄にとろける』『バンコク迷走』(ともに双葉文庫)、『沖縄通い婚』(編著・徳間文庫)、『香田証生さんはなぜ殺されたか』(新潮社)、『5万4千円でアジア大横断』(新潮文庫)、『週末アジアに行ってきます』(講談社文庫)、『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書)がある。

たそがれ色のオデッセイ BY 下川裕治

フィリピン航空が運賃を決める?

 マニラにいってきた。飛行機はフィリピン航空になった。別にこの航空会社が気に入っているというわけではない。運賃を検索していくとフィリピン航空になってしまった。いちばん安かったのだ。往復で4万円強である。
 最近、こんなことが多い。アジアの国際線の予約を入れようと検索していくと、LCCがモニターに出てこないのだ。運賃の安い順に並べると、レガシーキャリア、つまり既存の航空会社の名前が上位に挙がってくる。
 マニラを例にとれば、フィリピンのLCCセブパシフィックより、フィリピン航空のほうが安い運賃を出している。
 これはマニラに限ったことではない。東京発のバンコク、シンガポール、ホーチミンシティといった目的地への運賃検索の世界では、LCCの存在感が薄い。最近は台湾のチャイナエアラインが最安値をつけていることが多い。
 仮に同じ運賃なら、多くの人が既存の航空会社を選ぶ。預ける荷物は無料で、機内食も無料だ。実質的な運賃が安いことになる。ところが運賃そのものが、既存の航空会社のほうが安いとなると……。
 最近、中長距離路線のLCCの旗色がよくないのだ。以前はどこか意地になって最安値をつけていたようなところがあったが、息切れ傾向なのだろうか。
 エアアジアやスクートの長距離路線などを見ると、ビジネスクラス的な席や、食事つき、変更可能といった、少しグレードの高いLCCのクラスに力を入れているような気がする。既存航空会社のエコノミーとビジネスクラスの中間を狙う作戦だろうか。
 3、4年前のことだ。バンコクに住む知人が、フィリピン航空が安い……と教えてくれた。バンコクからマニラまで行かなくてはならなかった。航空券をどうしようかと思っているときだった。当時はLCCが全盛で、安い運賃といったらLCCという時代だった。
 実際、そうだった。その後、中国の東方航空や南方航空が、LCCを下まわる運賃を出しはじめた。そこにチャイナエアラインも加わってきた。その運賃に引きずられるように、タイ国際航空やシンガポール航空、日本航空、全日空も値段をさげてきた。
 LCCいじめのようになってしまった。これは結果なのか、意図的なものなのか。欧米でLCCが台頭してきたとき、既存の航空会社が連携を組んで、LCC潰しにかかったという。その話を聞いたとき、カルテルとも談合ともいえるにおいを感じたものだが、実際は、既存の航空会社間の競争だったような気がしないでもない。
 既存の航空会社として、LCCより安い運賃を打ちだすさきがけはフィリピン航空だった気がする。そういえば、アジアで最初のLCCはセブパシフィックだ。フィリピンのLCCである。
 アジアの航空運賃を動かしているのはフィリピンかもしれない。こんなことをいうと、航空業界の専門家たちは言下に否定するのだろうが。

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3a. ミャンマー・ヤンゴン旅行記 ~あの歌のふるさとを訪ねて~ その2

ミュージシャン村上巨樹さんのミャンマー旅行記、後編です。
(注:本事例は2015年12月時点の予約可能なプランおよび費用にもとづいています。)

Profile
村上巨樹

村上巨樹

1982年岩手県生まれ。ギター奏者/作曲家。te_ri/デストリオ/石割桜などのバンドで活動。放浪芸や職業芸の研究も行っている。自主レーベル「CADISC」主宰。
Twitter:@MurakamiKyoju
Facebook:https://www.facebook.com/murakamikyoju

3日目(1月20日)


 朝7時頃起床。朝食を早々に済ませ、宿を出る。今日の目的の場所は音楽専門学校。昨日見たイエローページに、その学校の広告が載っていた。場所を調べると、電車で行くのが良さそう。ヤンゴン中央駅を発つ時間を確認し、それまでの間、シュエダゴォン・パヤーを観光することにした。

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 シュエダゴォン・パヤー南側入口。ここで裸足になる。靴下もNG。

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 デカい、広い、眩しいの三拍子。朝から参拝客が後を絶えない。観光客も多い。地元の人々に混じって参拝する。敷地内をぐるっと回った後、タクシーに乗って一路駅へ。

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 ヤンゴン中央駅。切符売り場はなんとホーム。ホームに行くと、パソコンを操作してる女性2人を発見。行き先を伝えると発券してくれた。運賃は200チャット(約20円)。ちょうど電車が来たので慌てて飛び乗る。

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電車はJRの払い下げ。日本語の案内板などがそのまま残っている。電車はのんびりと北上する。そうこうしてる間に最寄り駅に到着。

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いかにも「アジアの駅」と言った趣き。駅員もおらず、そのままメインストリートへと向かう。

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 こんな所に本当に音楽専門学校があるのか?少々不安になりつつも道を進む。イエローページに書かれた住所を見ると、この通り沿いのはずなんだが…おかしいな。困ったのでその辺のおばちゃんに聞いて見る。すると一気に人だかりが。その中の一人が「俺が案内するよ」と連れて行ってくれた。ありがたい。彼の後を付いていくと、遠くから歌声やギターの音が聞こえてきた。

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 ようやく音楽専門学校に到着。受付の女性に「私は日本から来て、ミャンマーの音楽を探している。ここで生演奏は聞けないか?」と尋ねる。しかしここはポップスやロックの学校で、民族音楽や歌謡曲はやってないと言う。残念。しかし「ヤンゴンの芸大に行ったら民族音楽が聞けるよ」と教えてくれた。ただ、ここから距離が離れているらしく、今から行くのは厳しい。残念だけど再訪した際に行きたいと思う。

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 帰りは別の駅からヤンゴン中央駅へ。そこから一旦宿へ戻る。

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 夕食は近所のインド料理屋でカレー。8000チャット(約800円)。ミャンマーの相場で言ったら高い。けど美味い。けど高いな。この日はこれで終了。

4日目(1月21日)

 この日も朝から行動。おすすめのカセットテープ屋を2軒、ミャンマーに詳しい方から教えていただいたので、そこを回る。

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 1軒目。カセットテープ、CD、ビデオCD、DVDがどっさりある。でも狙いはカセットのみ。店主のおばちゃんに「民族音楽か歌謡曲を探している」と伝えると、おすすめをどっさり並べてくれた。

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 ここは宝の山だ。どのカセットもジャケットのデザインが鮮やかで、想像力をかきたてる。10本ほど購入。おばちゃんありがとう。

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 2軒目は残念ながらカセットは無かった。CDのみ。このお店が面白く、CD販売/カセットダビングサービス/衣料品販売/コピーサービスと多角経営。お店の女性にこちらが探しているジャンルを伝えると、「日本語が話せる知人がいるから呼んでみる。昼過ぎにもう一度来て」とのこと。お礼を言い、一旦店を出る。

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 たまたま入った麺料理屋で食べたチャイニーズヌードル。これが絶品だった。1500チャット(約150円)。

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 さっきのお店に戻ると、日本語の喋れる男性がいた。パソコンでmp3を視聴しながら、あれこれ探す。ミャンマー音楽に関する結構専門的な質問もした。アポ無しで面倒かけてすみません。でも勉強になりました。男性が「これ、僕のメールアドレス。次ヤンゴンに来る時は事前に質問事項ちょうだい。アテ、つけておくから」と温かい言葉。感謝。お店の皆さんにコーラをプレゼントして宿へと戻る。
 荷物をまとめてヤンゴン国際空港へ。渋滞が怖かったので結構早めに出発したら、早く着きすぎてしまった。ロビーでだらだらと搭乗時間を待つ。

5日目(1月22日)


 深夜1時10分、ヤンゴン国際空港を出発。機内では速攻爆睡。5時25分、香港国際空港に到着。フードコートでマックを食べながら乗り継ぎ便を待つ。9時5分、香港国際空港を出発。再び爆睡。14時5分、成田空港に到着。
 入国審査と税関を抜け、ようやく帰国。お世話になった高田馬場のミャンマー雑貨店へ「ヤンゴンに行ってきました」と挨拶に伺う。レコードを見せたら、全員が「初めて見た」と驚き。今回の旅で「ミャンマーでレコードが作られていた」というのを知っていたのは2人だけ。しかも2人とも年配。レコード文化はかなり昔の話のようだ。

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 買ったカセットの一部。
 今回、多くの人々に助けられ、探していた音楽が無事見つかった。発見と新たな疑問に溢れた日々。いつの日かまた行きたいものです。とりあえずSP盤聞くために蓄音機買わなくちゃ!

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3b. tabinote旅行記 ジェットスターで行く!台北26時間超弾丸ツアー(その3)

「家族旅行の下見だからさ」

ジェットスターの台湾就航記念セール、片道990円で台北への弾丸ツアーをキメてきた。(前回、前々回よりの続き)

14:00

台湾に着いてから12時間で二度湯船に浸かり、水分補給はビールばかりとそこそこ充実感が得られたので、そろそろ家族へのお土産を考えるなどプレッシャーを感じはじめたのでここからは駆け足で。北投からMRTで台北市内に戻る。

15:00

まずは定番パイナップルケーキ。あらかじめチェックしておいた台北ナビで評価の高かった「一番屋」。店内に入るとまずお茶を出してくれる。

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日本からのお客さんが多いようで、なによりそれはおばちゃんの来ているTシャツでわかるだろう(長崎から来たお客さんのおみやげだそう)。訪れる際は面白い日本語のTシャツを持っていくと喜ばれるかもしれない。

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お茶と試食のおやつをつまみながら、日本語の達者なおばちゃんとの会話を楽しみ、出来たてのパイナップルケーキとお茶を買って店を後にした。

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そのまま同じ道を戻るのももったいないので、雙連駅(あとで朝ご飯食べた場所だと気づく)から中山駅へは地下街を歩いてみた。ここは書店街らしく、いくつかの大きめ書店が細長く並ぶ。結構距離があるので途中所々にあるベンチでぼちぼち休みながら歩く。

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16:30

お土産探しの旅は続く。次は西門へ。原宿とか渋谷とかそういった印象の街。

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駅近くのファッションビルを上から下まで散策。ちょうどセール時期だったようでいたるところに「6折」などと書いてある。これは6掛け(4割引)という意味だろうか。その時はおみやげ買わなければという使命感でいっぱいだったので、自分のものを買う発想が無かったのだけど、いま考えると良いものあったし、結構安かった気がする。

18:00

Facebookで友達に東門によさげな雑貨屋さんがあると聞き早速移動。乗換案内もGoogleマップで一発である。で、教えてもらった 「一針一線&來好」がとてもステキだった。

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気の利いた小物や雑貨がずらり。ばらまきでは無い心のこもったお土産を迷いがちなおとうさんはここ覚えておくとよいだろう。このあたり永康街はこういった雑貨屋が多いらしい。

東門駅から、ここに行く途中に見かけた行列。友達が「小麦粉の神様」と呼んでいる葱餅のお店だった。

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ちょうど小腹も空いたところだったので躊躇無く並ぶ。おばちゃんが注文を取りに来るもメニューが解らず、とりあえず一番上(プレーン)のを頼んだ。餅とはいうものの食感はふわっとしていてナンのよう。熱々をその場で食べるのがまたうまいこと!

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コンビニでビールを買い、再度並んで卵+チーズ入りも食べてしまった。

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これでもはや晩ご飯いらずである。

19:30

お土産もおさえ、心と時間に余裕があったので、台北101方面にいってみる。少し天気が崩れて小雨が風に舞う中、台北101がユニコーンガンダムのサイコフレームのように妖しく光る。

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で、歩いて向かうは誠品信義店。

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もはや書店だけではなく無くいってみればヒカリエのような複合施設。台北101のショッピングモールと合わせて見て回るには丸一日欲しいところ。

21:00

空港方面に向かう時間を考えてぼちぼち台北駅に戻る。いくつか買い忘れたものを思い出したので、再び自転車を借りて、最寄りのスーパーWelcome往復。道すがら「Taipei Bus Station」の文字を見かけたので、自転車を返してそのバスターミナルに向かった。が、桃園空港行きはここからじゃなく「Taipei “West” Bus Station」=「台北西站」、台北駅はさんで反対側のターミナルだった。この後同じ罠にはまったと思われる人たちから3回ほど空港行きのバス停を尋ねられることに(お役に立てて光栄である)。

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地下街を経由して、途中台北駅に寄りつつ、

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無事台北西站のA棟に(B棟もあるので注意)。

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23:00

とはいえ順調に桃園空港に到着。コンビニで夜食を買い悠遊カードを使い切った。

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NFCを使わずともアプリで残高がチェックできるのは便利(ただし脱獄、root化しているとアプリが起動できない)。

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そうそうこのコンビニで買った乾燥エビのスナックがめちゃめちゃうまいのでお取り寄せしたい。

地下のフードコートは営業時間外だが、柱にコンセントとUSBの充電ポートがあるので、携帯を充電する。自宅でフル充電したモバイルバッテリー(7000mA)も虫の息である。

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1:00
チェックインしたら速攻で出国して、搭乗ゲート横で搭乗券を片手に眠る。寝過ごし防止である。

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もうここからは殆ど記憶が無い。搭乗して目覚めたらもう朝である。

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7:30
成田から一旦自宅に戻って普通に出社。台湾に居たことがまるで今朝見た夢のように錯覚していたが、それはきっと雰囲気が日本に近く、既視感が強いからだろう。曖昧な記憶を確固たるものとすべく、早々に家族旅行を検討せねばなるまい。

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4.世界あの街この街

このコーナーでは旅行先として人気の様々な都市を詳しく紹介していきます。

第60回 ダブリン


ダブリン (©4Corners, トリップアドバイザー提供)

アイルランド共和国・国旗

(画像:Wikipedia)


見どころと特徴

歴史ある美しい街並みの散策が人気で、郊外に足をのばせば巨石文化に代表されるケルト史跡や雄大な自然を堪能できる。しかし最も観光客を惹きつけるのはパブ巡りかもしれない。本場のギネスや濃厚なパブフードに舌鼓が鳴りやまない。

ダブリンの中心街はコンパクトで、観光スポットの集まるコノリー(Connolly)駅からヒューストン駅(Heuston)まで3kmあまり。ただし、通りは意外に入り組んでいるので迷うことも。街を東西につらぬくリフィ川(River Liffey)と現在地の位置関係を把握しておこう。

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(画像:Google)


街歩きはダブリンの目抜き通り、オコンネル・ストリートから。リフィ川の北側を南北につらぬく広い道路で、ホテルやショップがつらなり空港バスも発着するなど、旅行者がなにかと訪れる機会が多い。神殿のように壮麗な中央郵便局が歴史を感じさせる。

O’Connell Street (トリップアドバイザー提供)


General Post Office (トリップアドバイザー提供)

オコンネル・ストリートからリフィ川を渡って南側、テンプル・バーはダブリン観光最大の楽しみだ。歴史あるパブ、オリエンタル系のヒュージョンレストラン、カフェ、雑貨屋などさまざまな店がつらなり、お土産探しにも最適。青空市や大道芸人が通りににぎわいを添え、生演奏の音色が絶えることはない。ビールを片手にフィッシュアンドチップスをつまめばしみじみ旅気分がもりあがる。

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(画像:富澤直之氏)


Temple Bar (トリップアドバイザー提供)

テンプル・バーから南の繁華街がグラフトン・ストリート。石畳とレンガの街並みは、一見高級デパートやジュエリーショップが目立ちセレブな雰囲気。実は気軽な雑貨店やカフェも多く親しみやすい。

Grafton Street (トリップアドバイザー提供)

ジーニー・ジョンストン博物館 、またの名は「飢饉博物館」。
19世紀ジャガイモの疫病に端を発した食料危機はイギリスによる食料禁輸反対措置により、飢饉にもかかわらず国内に食料が出回らないという悲劇を生み、5年間もの間続いた。この飢饉による死者は100万人、国外に逃れた者は200万人とも言われる。この事件は伝統文化の消失や人口の激減などアイルランドのみならず世界史に大きな影響をあたえた。現在でもアイルランド人口は19世紀の水準に回復していない。また、アメリカでアイルランド移民の存在感が強いのはこの事件に由来している。
ジーニー・ジョンストン号は当時アメリカに逃れる避難民を乗せた帆船を復元したもので、当時の様子を伝えている。

Jeanie Johnston Tall Ship and Famine Museum (トリップアドバイザー提供)

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(画像:Wikipedia)

トリニティカレッジは1592年創設という由緒ある大学。
とくに有名なのは図書館。壮麗な建物に膨大な書物がおさめられたロングルームは圧巻で、まるでファンタジーの世界。実際にジェダイ図書館のモデルともなったという。現在でも日本の国会図書館と同様にアイルランドおよびイギリスで刊行されたすべての本が納本される現役の法廷図書館でもある。芸術的な装丁の「ケルズの書」は必見だ。

Trinity College Library Dublin (トリップアドバイザー提供)

テンプル・バーの西側は史跡があつまる歴史地区。
ダブリン城は1204年にイングランドのジョン王によって建てられ、以降20世紀初頭までイギリスによる植民地支配の拠点となった。もともとはバイキングの拠点であり、現在もその地下遺構が見学できる。現在まで刑務所、法廷、病院とさまざまに利用され、現在ではアイルランドの迎賓館的な位置づけとなっている。豪華なチャペルや応接間が有名だ。

Dublin Castle (トリップアドバイザー提供)

敬虔なカトリック国、アイルランドの象徴的存在がクライストチャーチ大聖堂。
11世紀創建とされるダブリン最古の教会で、内部は荘厳な雰囲気。見物は全長65mという巨大な地下聖堂で、実際に使われていたさらし台など歴史の迫力を感じる宝物や展示が多い。

Christ Church Cathedral (トリップアドバイザー提供)

聖パトリック大聖堂はアイルランド最大の教会で、クライストチャーチがダブリン教区の大聖堂、聖パトリックはアイルランドの国立大聖堂というすみ分けがなされている。
歴代司祭には「ガリバー旅行記」で知られるジョナサン・スウィフトがおり、彼の胸像もある。子供向け童話版のガリバーしかご存じない方は、ここに立ち寄る前になかなかエグい原作版を手に取ってみてほしい。

Saint Patrick’s Cathedral (トリップアドバイザー提供)

アイルランドといえばやはりギネス。ギネス・ストアハウスはギネスビールの工場に併設されたミュージアムで、ギネスの歴史や製造工程を紹介している。もちろん見学後は試飲だ。最上階にはバーがあり、高い建物の少ないダブリンでは貴重な市街を見下ろす眺望を楽しめる。

Guinness Storehouse (トリップアドバイザー提供)

これまでのスポットでもたびたび出てきた通り、アイルランドの歴史は過酷なイングランドとの関係をぬきにして語れない。
キルメイナム刑務所は18世紀に建造され、イギリスへの抵抗運動を指揮した政治犯やアイルランド独立戦争の英雄が多数投獄された。現在ではミュージアムとして公開されている。

Kilmainham Gaol (トリップアドバイザー提供)


郊外観光でおとずれるべきは、ケルト文明の聖地、タラの丘。
墳墓などの遺跡は5000年前にもさかのぼるとされ、トライバルな文様や巨石など、原始的で力強い古代文明の跡が残されている。

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(画像:富澤直之氏)


Boyne Valley Day Tours (トリップアドバイザー提供)

グレンダーロッホは7世紀にさかのぼるという原始キリスト教の聖地。石造りの教会や鐘楼など、現在キリスト教会にみられるような様式が伝来する以前の無骨で力強い建物群は物語の世界のよう。一体は国立公園になっており、トレッキングも楽しめる。

Glendalough Monastic Settlement (トリップアドバイザー提供)


Wicklow Mountains National Park (トリップアドバイザー提供)

アスローンはアイルランド島のほぼ中央。巨大な城壁を擁する戦城と初期のキリスト教修道院跡(クロンマクノイズ)が有名だ。川と城のコントラストや緑の丘にならぶ石造りの史跡など、まさにアイルランドならではという光景が眺められる。

Clonmacnoise (トリップアドバイザー提供)



The Vintage Kitchen (トリップアドバイザー提供)

アイルランドは古くからの牧畜の歴史に加え海産物が豊富にとれるなど素材に恵まれている。
伝統的なアイルランド料理には肉の素朴な煮込みや、乳製品やじゃがいもを使ったもの、カキやタラなどシーフードをシンプルに味付けしたものが多い。
代表的な料理はアイリッシュシチューや牛肉の黒ビール煮、ブラックプディングと呼ばれる血のソーセージ、ボイルしたカニ爪や生ガキ、巨大なスコーンやソーダブレッドなど。言うまでもないがどれもビールとの相性はばつぐん。英国同様にフィッシュアンドチップスや羊のパイ、ローストビーフも人気メニュー。
アイルランドは朝食も名物で、卵料理にベーコン、ソーセージなどをたっぷりと盛り付けており午後までお腹が減らずに困るほど。

最近では外国料理の素材や手法を取り入れ洗練されたメニューも登場しており、モダン・アイリッシュとして高い評価を受けている。

アイルランドといえばパブ巡りが楽しみ。重厚で歴史を感じさせるパブから本格的な料理を提供するガストロ・パブまで選択肢は非常に広く、朝昼晩とパブの食事ですますことも可能。
ギネスに代表されるコクのある黒ビールや華やかな香りのキルケニーなど世界的なブランドも多いが、ぜひ地元でしか味わえないような珍しいブランドも体験してみよう。飲みやすくまろやかなアイリッシュ・ウイスキーも人気がある。


Ryan’s and F.X.BUCKLEY. Steakhouse (トリップアドバイザー提供)

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(画像:富澤直之氏)

日本からの行き方

(空路)
日本からアイルランドへの直行便はない。ロンドン、アムステルダム、パリ、フランクフルトなどを経由していくのが一般的で、KLMオランダ航空やフィンエアー、エールフランス、ブリティッシュエアウェイズあたりが価格と所要時間のバランスがよい。
季節にもよるが現在は原油安の恩恵もあり欧州便は全体に値下がりしており、おおむね10万円を切る。日本から経由地までの飛行時間が約10~12時間、さらにダブリンまで1時間半~2時間程度。

価格だけでいえば中東便がさらに安いが、経由地での宿泊が発生するなどあまり実用的ではない。

(パッケージツアー)
5日間のツアーもあるがおおむね6日~7日のゆったりしたものが多い。
中東系の航空会社を使う6日間のツアー(現地3泊)で11万円程度が相場。
ダブリンはホテル代も嵩むので、ツアーは検討価値がある。

(空港)
ダブリンの窓口はダブリン国際空港(DUB)。市街から北におよそ12kmと近い。

かつての国営エア・リンガス(Aer Lingus)およびライアンエアーのハブ空港となっている。欧州各地およびロシア、北米便はあるもののアジアから直接飛ぶ便はない。
ターミナルは2つで、70年代に建てられた古いターミナル1を主にライアンエアーが、2010年にオープンしたばかりの近代的なターミナル2を主にエア・リンガスや北米便などが使っている。各ターミナルに1つずつプライオリティ・パスが使えるラウンジがある。

空港から市街地までのバスはエアー・コーチ(Aircoach;バス番号700番)とエアー・リンク(Airlink;バス番号747番)があり、いずれも所要30分、運賃7ユーロ程度。市バス(ダブリンバス)の16番なら所要40分、3.3ユーロ。後述のようにプリペイドカードやエアー・リンクにも使える乗り放題パスがある。空港のカウンターで買ってしまってもいい。
空港からタクシーの場合、市街までおおよそ25~30ユーロ。




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地理と気候

アイルランドは北大西洋、グレートブリテン島の西側に浮かぶアイルランド島の南側大部分を占める国。アイルランド島の北東1/6ほどは北アイルランドとしてイギリスに属する。
ダブリンはアイルランド島の東端、アイリッシュ海に面する都市。

緯度は樺太と同程度だがメキシコ暖流の影響で暖かい。年間を通じて寒暖差も穏やかで、夏でも昼間20度台、冬でも0度を下回ることはなく過ごしやすい。
一方イギリス同様に雨や曇りの日が多く、傘や雨具は必須。
高緯度のため、夏は夜9時過ぎまで明るい一方、冬場は夕方4時半頃に早くも暗くなる。

ベストシーズンは比較的暖かい春~夏。特に昼間の長い6月~8月が過ごしやすい。

敬虔なカトリック国のアイルランドはイベントが多く、3月17日のセントパトリックデー、4月中旬のイースター、10月のハロウィンなどなどは街もはなやぐ。9月のオイスター祭りも有名だ。
11月後半から街の飾り付けや夜景などクリスマスムードが高まるものの、クリスマス当日(12月25日)は店もすべて閉まり空港も動かなくなる。

日本との時差はマイナス9時間。日本の正午がアイルランドの3時。3月最終日曜から10月最終日曜までがサマータイムで時差はマイナス8時間となる。この間日本の正午がアイルランドの4時。

ダブリン   Google マップ
(画像:Google提供)


言語と通貨

公用語はゲール語、英語。実際には英語でなんら問題ない。
通貨はユーロ。1ユーロ=約127円(16年2月時点)。おおむね130円と覚えておけばよい。

ユーロはできるだけ日本国内で両替していくのが鉄則。
ただしクレジットカードの通用度が高いので現金はそれほど必要ない。現地でユーロを使い切ってしまったら現地でクレジットカードからキャッシングするのがよい。空港、市中の両替屋や銀行でも両替可能だが、空港は市中に比べレートがよくない。

島国の宿命で物価は高め。特に外国人向けのレストランや観光施設の入場料などはヨーロッパの他都市に比べても安くはない。お土産など物品によっては消費税が20%以上ものるため余計に高く感じるかも。税金の還付制度があるので出国時には忘れずに利用しよう。
外食の相場として、レストランのランチが15ユーロ~、パブの食事が10ユーロ~、パブでギネス1パイントが5ユーロ~、ファーストフードなら5ユーロ~といったところ。
他にはミネラルウォーターが1ユーロ、ギネスが1缶2ユーロ、タクシーが初乗り4ユーロ、3つ星ホテルが100ユーロ~など。

チップはレストランの場合10~15%程度。会計にサービス料が含まれている場合は必要なし。また、パブなどカウンターで払う場合も必要ない。




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ビザと治安

6ヶ月以内の観光・商用滞在ならビザ不要。

アイルランドは欧州の中でも治安がよいとされているが、ダブリンは観光客をねらったスリやひったくりが多い。
特に、移民が少なくアジア系の大きなコミュニティもないダブリンで日本人は目立つ。地図をひろげてのこのこ歩いていたらロックオンされるのも無理はない。

オコンネル・ストリートや混雑したパブの多いテンプル・バーなどのエリアでは身の回り品や貴重品の管理に十分な注意が必要だ。現金は小分けにしてポケットに入れておくのがよい。スマートフォンを尻ポケットや口の開いたバックに入れるのは厳禁。
クレジットカードや海外旅行保険の条件、特に盗難遭遇時の携行品保険を確認しておこう。

意外にドラッグの流通が多く、クラブなどで簡単に手に入る。一見して酩酊中とわかるような人や集団には近づかないことが重要。


市内交通

ダブリンの公共交通はバスとトラム(路面電車)が主役。
ただし市街を巡るだけなら徒歩でもなんとかなってしまう。自転車があれば最高だ。

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(画像:富澤直之氏)

(バス・トラム他)
ダブリンの公共交通の筆頭ともいえるのがダブリンバス。2階建ての車両が多く、市内を縦横に網羅している。
支払いは乗車時にぴったりの金額を料金箱に入れる仕組みだが、市内交通で共通に使える緑のプリペイドカード「Leap Card」が便利。Leap Cardの場合運賃上限制度があり、バスなら一日に何度乗っても6.9ユーロ。
旅行者なら19.5ユーロで72時間乗り放題のLeap Visitor Cardというものがある。また、30ユーロでエアー・リンクやダブリンバスのツアーバス(※)も3日間乗り放題となる「3 Day Freedom」というパスもある。
※ツアーバスにはダブリンバスのものとシティ・サイトシーイング社の2種類あるので注意。

バス路線や時刻表のデータは膨大で、運賃の把握もたいへん。カードを調達し、GoogleマップやDublin Busアプリを利用して賢く動こう(そのためにも後述の通りSIMを入手しておこう)。

LUASはいわゆるトラムレッド、グリーンの2線からなるトラム。旅行者がおせわになるのはセントラルバスステーションやコノリーを結ぶレッドラインだろう。
運賃はゾーン制でややこしいので、こちらもカードを利用したい。こちらも運賃上限制度がありLUASのみなら一日何度乗っても6.4ユーロ。ただしバスとLUASの両方を使うと10ユーロ上限となる。

近郊鉄道のDART ( Dublin Area Rapid Transit ) は海岸沿いに南北をつないでおり、郊外観光に便利。LUASレッドラインのコノリー駅に乗り入れている。

(タクシー)
メーター制。流しのタクシーもみつかるが多くはない。ホテル前や駅前のタクシー乗り場に向かうと効率がいい。
料金は初乗り4.1ユーロ、1kmごとに1.03ユーロ追加(15km以上で1.35ユーロ/km)。夜中や日祝は加算。

Uberを利用できればそちらの方が便利。ドライバーの評判までばっちりわかりクレカ決済なので簡単だ。

(レンタサイクル)
コンパクトなダブリン市街は自転車移動にぴったり。
公共のレンタルサイクル、ダブリンバイクスは観光客も気軽に利用できる。現在はコカコーラがスポンサードしている。
3日間有効のパスが5ユーロ、年間パスが20ユーロ。さらに利用時間ごとに料金が発生するが30分以内なら無料だ。

スポーツサイクルが借りたければ個人の自転車貸しサービス、Spinlisterもおすすめ。


ホテル


Wynn’s Hotel(トリップアドバイザー提供)
ホテル代の相場は欧州の他都市と比べてもやや高め。経済的なホテルでも一泊1万円程度にはなる。
3つ星ホテルで1.3万円~、4つ星が1.8万円~、5つ星なら3万円台。
ゲストハウスの個室など経済的なホテルでも5千円はする。コノリー駅周辺には安宿が多く集まっている。

3月17日のセントパトリックデーは3つ星ホテルでも相場の倍以上と高騰する。


ネット・通信環境

(携帯・モバイル)
アイルランドの主な携帯事業者はおなじみVodafone、Meteor、香港系のThree。なお、かつて存在したO2はThree傘下となった。

Vodafoneプリペイド(Top up offer rates)の場合5Gで20ユーロ、追加チャージは100MBにつき1.99ユーロ、3GBで15ユーロなど。他のキャリアに比べてとくに有利な点はないが、欧州で広くローミングできる「RED roaming」プランが使える。
Meteorの「simplicity」プランは10ユーロで7.5G、20ユーロで15Gものデータつきお得感つよい。
Threeも安く、20ユーロでデータ無制限となる。

日本からWiFiルーターを借りていくか、海外の数カ国で使えるSIMを買っておくという手もある。



(WiFi)
公共交通機関やカフェ、ショッピングモールなど多くの場所でWiFiが提供されており、接続場所に困ることはない。また、スペイン系Gowex社による公衆無線LANサービスもあり、主要スポットで接続できる。

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(公衆無線LANのマーク;出典broadsheet.ie)

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5. 旅の本屋 のまど イベント情報:
 2月25日 島本美由紀さん スライド&トークイベント
 3月11日 サラーム海上さん スライド&トークショー

Profile
プロフィール

旅の本屋 のまど

東京・西荻窪にある旅の本屋です。音楽、映画、思想、料理、宗教など、さまざまなジャンルから「旅」を感じさせてくれる本をセレクトしています。「旅」に関するイベントも定期的に開催中!
所在地:〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-12-10司ビル1F
営業時間:12:00 ~ 22:00 定休日:水曜日
HP:http://www.nomad-books.co.jp/

新刊「旅するホイアン・ダナン案内+さくっとホーチミン」発売記念
◆料理研究家 島本美由紀さん スライド&トークイベント◆
「魅惑のベトナム旅の楽しみ方」

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新刊『旅するホイアン・ダナン案内+さくっとホーチミン』(パイインターナショナル)の発売を記念して、著者で料理研究家の島本美由紀さんをゲストにお迎えして、ベトナム旅行の魅力と楽しみ方ついてスライドを眺めながらたっぷりと語っていただきます。
「かわいいバンコク案内」、「かわいいチェンマイ案内」など、ご自身も旅好きで旅に関する著作も多数ある島本さんが今回注目したのはベトナム。 アジアの旅行先の中でも台湾とともに最近人気が急上昇中で、若い女性を中心にベトナム独特の世界遺産の街並みや美しいビーチリゾートに注目が集まっています。本書では、ノスタルジックでおしゃれな街、ホイアンのレストランやカフェ、雑貨店をはじめ、シーフードやリゾートを堪能できるダナン、さらにさくっと立ち寄れるホーチミンといった街の面白い観光スポットが多数紹介されています。今回のイベントでは、現地ベトナムで取材をしてきた旅好きな島本さんならではの貴重なベトナムのお話が聞けるはずです。島本さんのファンの方はもちろん、ベトナム料理や文化に興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


島本美由紀(しまもとみゆき)

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世界50カ国、170回を超える海外旅行を経験。旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに活かし、手軽に作れるおいしい料理レシピを考案。「旅する料理研究家」として旅のガイド本や女ひとり旅のエッセイなども手掛け、料理教室「アジアのおいしい台所」を主宰。また、その活動は料理だけにとどまらず、冷蔵庫とキッチンのスペシャリストとして調理の時短テクニックをはじめ、食品の長持ち保存や整理収納アドバイザーの資格も活かしたお片づけ方法を紹介するなど、家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」としても活動。実用的なアイデアが好評を得て、テレビや雑誌、講演会を中心に多方面で活動中。著者本は30冊を超える。

◆島本美由紀さん公式HP
http://www.shimamotomiyuki.com/


【開催日時】  2月25日(木)   19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
  ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:パイインターナショナル

新刊「イスタンブルで朝食を オリエントグルメ旅」発売記念
◆サラーム海上さん スライド&トークショー◆
「サラーム海上の中東料理を巡る旅」

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新刊『イスタンブルで朝食を オリエントグルメ旅』(双葉社)の発売を記念して、“よろずエキゾ風物ライター”のサラーム海上さんをお招きして中東料理の魅力についてスライドを交えながらたっぷりと語っていただきます。前作『おいしい中東 オリエントグルメ旅』では、モロッコの民宿で教わるクスクス、エジプトの名物コシャリ、イエメンの屋台食堂、世界三大料理の地・トルコでの居酒屋放浪、イスラエルで出合った天才シェフを紹介していたサラームさん。続編にあたる新刊では、イスタンブルのメネメン、カッパドキアのマントゥ、ベイルートのタッブーレ、フェズのタジン、エルサレムのホモスなど、サラームさんが中東各地の旅で出会った絶品グルメや現地の達人たちに教わった家庭料理が、豊富な写真やレシピとともに紹介されています。最近は、出張メイハネが毎回大人気になるなど中東の音楽以上に中東の多彩な料理にも情熱を傾けているサラームさんの中東での取材旅行の貴重なエピソードが聞けるはずです。サラームさんのファンの方はもちろん、中東の料理や音楽・文化に興味のある方はぜひご参加ください!
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※トーク終了後、ご希望の方には著作へのサインも行います。


サラーム海上(さらーむうながみ)

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1967年生まれ、群馬県高崎市出身。音楽評論家、DJ、講師、料理研究家。明治大学政経学部卒業。中東やインドを定期的に旅し、現地の音楽シーンや周辺カルチャーのフィールドワークをし続けている。著書に『おいしい中東 オリエントグルメ旅』『プラネット・インディアインド・エキゾ音楽紀行』『エキゾ音楽超特急 完全版』『21世紀中東音楽ジャーナル』、共著に『アラブ・ミュージック その深遠なる魅力に迫る』他。

◆サラーム海上HP「サラームの家」
http://www.chez-salam.com/


【開催日時】 3月11日(金)  19:30 ~ (開場19:00)
【参加費】   1000円   ※当日、会場入口にてお支払い下さい
【会場】  旅の本屋のまど店内
【申込み方法】 お電話、ファックス、e-mail、または直接ご来店のうえ、
 お申し込みください。TEL&FAX:03-5310-2627
 e-mail :info@nomad-books.co.jp
 (お名前、ご連絡先電話番号、参加人数を明記してください)
  ※定員になり次第締め切らせていただきます。
【お問い合わせ先】
 旅の本屋のまど TEL:03-5310-2627 (定休日:水曜日)
 東京都杉並区西荻北3-12-10 司ビル1F
 http://www.nomad-books.co.jp
 主催:旅の本屋のまど
 協力:双葉社

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6. 編集後記

tabinoteワタベです。
暖冬と言われていた今年ですが…2月に入ってふつうに寒くないですか?
1月に上海、先週はベルリンとヘルシンキにいましたが、それら大陸や北の都市より東京の方がよほど寒く感じます。南の島が恋しいですね。tabinote価格情報を参考に、そろそろ春夏の旅行予定をたてましょう。

さて、tabinoteメルマガ66号をおとどけます。
ニュースはもりだくさんですね。中でも羽田の北米便はエポックといいますが、成田どーなるの的な感じがますます濃厚になってきました。エアアジアも目が離せませんね。ハワイ便や一部上場構想など、一昔前のプロレス団体のようにぶちあげています。
下川さんはLCCと底辺レガシーによる低価格競争の話。今回はフィリピン航空ですが、中国東方やベトナム航空もかつてLCC真っ青の安値をたたき出していました。今後はLCCもさらに安い底辺LCCとレガシーを食うハイエンドLCCに分かれていくのでしょうか…。
旅行記は今号も豪華2本立て。ミャンマーはエアも宿も高めで躊躇していましたが、村上さんの旅行記読んで行きたくなってきました。tabinote児玉の台北弾丸旅行記もはや3回目。さすが単身旅行だけあってすごい行動力です。実際の旅行期間よりも執筆時間の方が長いのでは?
あの街はアイルランドのダブリンです。とにかく行ったことある人でアイルランドを悪く言う人はいないですね。メシが美味くて見どころだらけだそうで、私も行ってみたい。なお、富澤直之さんより貴重な写真をたくさんご提供をいただきました。ありがとうございました。
西荻のまどさんのイベントは島本美由紀さん、そして最近すっかり中東料理専門家としてご活躍のサラーム海上さんです。こちらもお好きな方はぜひ!
青木さんの世界一周ノートはお休みをいただきます。実はすばらしい原稿をいただいているのですが、編集上の都合で次週に掲載することにしました。


tabinoteサイトでは過去の有料メルマガ連載を全編アップしており、無料でご覧いただけます
連載:下川裕治さん
連載:吉田友和さん
連載:柳下毅一郎さん
連載:水谷さるころさん

次回は3月8日(火)の発行予定です。


発行:有限責任事業組合tabinote
https://tabinote.jp

※本メルマガの連載原稿または寄稿、告知などの著作権は著者・情報発信元に帰属します。その他の著作権および全ての編集著作権はtabinoteに帰属します。記事の引用・転載は出典を明記いただくとともに、諸関連法規の定めに従っていただきますようお願いいたします。

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