3a. tabinote旅行記 アメリカスーパーマーケット探索記(西海岸編)


3a. tabinote旅行記 アメリカスーパーマーケット探索記(西海岸編)

tabinoteワタベです。この8月にアメリカの西海岸3都市を巡っていました。
その際、個人的な興味もあり食品スーパーを見まくったので、その観察記をおとどけします。
旅先でスーパーや市場ばかり見てしまうという方なら面白く読めるかもしれません…。

※以下の内容は2015年8月時点の情報にもとづいています。
※メモはとっていないので、価格、品揃えなど筆者の記憶違いがありえます。


今回巡ったスーパー

3都市で訪問したスーパーは以下の通りです。私の主観でグレード別に「高級」「中級」「庶民派」まで区分してあります。

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「高級」は日本でいうデパ地下、または紀ノ国屋スーパーや成城石井クラスです。
「中級」はなかなか日本での比較が難しいのですが、ライフやヨーカ堂のクラスだと思っていただければ。
「庶民派」は西友やオーケーのクラスです。もしくは近所の激安スーパーをご想像下さい。
もちろん高級スーパーにも安いものはあり、庶民派でも高級酒なんかがおいてあったりしますが、全般的な品揃えの傾向というかんじでざっくり理解いただければと思います。


高級スーパー

ズーパンズ ( Zupan’s ; ポートランド Burnside店 )

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ズーパンズはポートランドの地場スーパーです。市街から西、丘を登った高級住宅街にあり、黒を基調にした店構えもいかにも高級そうです。今回巡ったスーパーの中では最高ランクといっていいでしょう。

充実の総菜(デリ)コーナー、パック当たり単価も詰め放題10ドルと最高クラス。サンドイッチも下手なレストランをしのぐクオリティです。
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コーヒー豆売場にあったのは、ほとんどが挽く前のホール状態。つまりミルをもち、コーヒーを自宅で挽く層が多いということです。一方、後述しますが安いスーパーでは挽いた豆かインスタントがほとんど。スーパーのグレード分けに迷った時は「売場にホール状態の豆がどのくらい置いてあるか?」を基準にしました。
ズーパンズはデリの多さと地元産の農産品が多いことが特徴的ですが、全般的な品揃えや売場のつくりは日本の輸入品多めな高級スーパー(紀伊國屋やナショナル麻布など)とあまり変わりありません。
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ホールフーズ ( Whole Foods Market ; ロサンゼルス 3rd & Fairfax店、ポートランド Pearl District店 )

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日本でも有名な高級スーパーです。いわゆるグルメスーパーとして高級ラインの他、輸入品、アジアンフード、オーガニック・フード、ローフードなど富裕層の食トレンドをばっちりおさえている感じです。
ロサンゼルスは完全なクルマ社会で、食品スーパーといえども巨大な駐車場を備えた大型店舗が多い模様です。ホールフーズのFairfax店も例外ではありませんでした。立地も高級ショッピングモール「the Glove」の近くということで、客層もヨガでもやってそうなカリカリの白人ばかり。ポートランド店はもう少しこじんまりした感じでした。

デリコーナーはやはり充実、ロサンゼルス店はパック当たり単価も詰め放題8ドルとやはり高め。
こちらもコーヒー豆売場にあったのは、ほとんどが挽く前のホール状態。さらに、飲料売場ではポートランドの有名コーヒー店ストンプタウンのアイスコーヒー(350ml程度)をなんと9ドルというとんでもない価格で販売。それでも結構売れていました。
全般にグルメスーパーの名にはじない品揃えでしたが、やはり日本の高級スーパーとあまり変わりありません。価格帯だけを見ればズーパンズよりも若干買いやすい感じです。オーガニック食品やスキンケアアイテムなどもかなり充実していました。
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ニューシーズンズ (New Seasons ; ポートランド Grant Park店)

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ポートランドの地場スーパーですが、これがなんともユニークで、日本ではなかなかたとえるものがなさそうなスーパー。
日本でいうと「ナチュラルハウス+市場」÷2という感じでしょうか。とにかく地場産品とライブ感にこだわるという感じで、いろんなものを量り売りしています。
価格帯は結構高いですが、ホールフーズなどよりもメリハリがきいている感じです。輸入品はそれほどなく、むしろ地場&オーガニックというところがコンセプトという感じでした。ただの高級一辺倒というよりも、もう少し思想がありそうな店です。
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圧巻のビール量り売り。

トレーダー・ジョー ( Trader Joe’s ; ロサンゼルス S Fairfax店、ポートランド NW Glisan店 )

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こちらも日本で結構知られています。一応「高級」にランクしていますが、あまり高くありません。調味料などかなり安いものもあります。
その秘密はおそらくほとんどのものがプライベート・ブランドだからでしょう。冷凍食品から調味料、ビールまで「トレーダー・ジョー」ブランドです。
木材を生かした店構えもユニークです。ちょっと間違えると安っぽくなりそうですが…。
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こちらも知名度が高い割に、日本ではなかなかたとえるものがなさそうなお店で、あえて言うならば食品しかおいていない「無印良品」といったところでしょうか。木の内装とプライベート・ブランドのみというあたりは似ていると思います。
あとは、デリがないというのも特徴ですね。店員もタトゥーバリバリでスタイリッシュな感じでした。
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中級スーパー

フレッド・メイヤー ( Fred Meyer ; シアトル Burien店)

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こちらもポートランド発祥ですが、アメリカの巨大小売チェーン・クローガー(Kroger)傘下となり、隣のワシントン州シアトルでも手広く展開しています。
シアトルのBurien店は幹線道路沿いの巨大スーパーで、売場面積だけを見ればウォルマートにもひけをとりません。一方で品揃えは結構充実しており、デリコーナーも安かろうという感じはありませんでした。全般には普通の値付けだが、中には結構高い物もあるという感じで、ヨーカ堂を思い出しました。
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このランクくらいからデザート売場には毒々しいケーキがあらわれます。ホールフーズにはこういった色のケーキは決して置いてません。
また、コーヒー売場も挽いた豆やインスタントの割合が多くなります。

セーフウェイ ( Safeway ; ポートランド Sw Jefferson店 )

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セーフウェイは全米に多くの店舗をもつ巨大スーパー・チェーンです。
行ったのがポートランドの比較的中心部にある店舗ということもあり、結構高めの品揃えでした。
お酒の売場も清酒やクラフトビールなど凝った品揃え、コーヒー売場も聖地ポートランドだけあり高めの豆も多かったです。オーガニック食品も結構多めでした。
多くの資料ではセーフウェイは中級スーパーの位置づけですが、ポートランド店が例外で、平均的な品揃えはもう少し安めなのかもしれません。
しかし、ポートランドではズーパンズ、ホールフーズ、ニューシーズンズに加えトレーダー・ジョーもあったりするので、その中で高級路線はなかなか大変そうです。というかポートランドってそんなに豊かな人が多いんですかね…。失業率は高いらしいですが…。

ターゲット (TARGET ; シアトル Pike Plaza店 )

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ターゲットはすべてが食品スーパーではなく、一部の店では食品も置いているという総合スーパー(GMS)です。
このPike Plaza店は市街のど真ん中にあり、1階にスタバがあるのでよく入ってました。

以前「ターゲットはアメリカのLOFTみたいな感じ」と誰かに聞いたのですが、その人が行ったのはいったいどこのターゲットだったのでしょうか。実際行ってみたら全然違って、単なる地方にありそうなGMSという印象を持ちました。安くもなく高くもなく、品揃えも割と残念という印象で、あまり面白いとは思いませんでした。
コーヒー売場には、挽いた豆はほとんどありませんでした。


庶民派スーパー

ウォルマート ( Walmart Neighborhood Market ; ロサンゼルス Hawthorne店、Walmart Supercenter ; シアトル Renton店)

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世界最大の小売業、天下のウォルマートです。ロサンゼルスで訪問したのは食品中心のネイバーフッドマーケットという業態、シアトルで訪れたのは家電などもある通常のスーパーセンターでした。しかしネイバーフッドマーケットもスーパーセンターもどちらも十分に巨大で、正直違いはよくわからず…。

いずれも郊外にある店舗だったので立地の問題もあったのかもしれませんが、このクラスから客の有色人種率が高くなってきます。また、肥満率もかなり高めになってきます。小6くらいだけどたぶん私より重いな、みたいな少年が走り回ってたり。巨大なカートにガロンサイズのスプライトをガンガン積み上げる家族連れは、少なくともホールフーズでは見ませんでした。これが格差社会アメリカか…。
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Food 4 Less ( ロサンゼルス Hawthorne店 )

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Food 4 Lessは業務用スーパーのような倉庫型の陳列で、とにかく安けりゃなんでもいいんだよ!という感じの店です。ウォルマートのロサンゼルスHawthorne店のほど近くにありました。

コストコのように会員制ではなく誰でも入れ、袋1つびん1本から小売してくれるのは便利。それでいて価格はコストコ並みです。
ロサンゼルスではコストコにも行きましたが、店内に入るとそんなに荒んだ感じはありません。コストコでまとめ買いができるのはそれなりの所得があってこそなのでしょう。
しかしこのFood 4 Lessは違います。空き倉庫のように荒涼とした売場、段ボールむき出しで積み上げられた商品、でっぷり太った店員、負けじと太った客たち…という感じで、庶民派というよりも**(自粛)という感じ。
コーヒー売場には挽いた豆すらなく、すべてインスタント(砂糖入り)でした。デリコーナーがあったかどうか…覚えていません。
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実はこちらもクローガー(Kroger)傘下。今後はじわじわと店舗が増えていくかも…。


さて、誰得なんだ?という今回の旅行記でしたが、一部のスーパーマーケット好きには楽しんでいただけたのではないでしょうか。
最も印象に残っているのはポートランドのニューシーズンズとロサンゼルスのFood 4 Lessです。それぞれ、機会があれば皆さんにも行ってみていただきたいと思います。

(ご参考)


スーパーマーケットマニア アメリカ編


ハワイのスーパーマーケット


食品商業2015年12月号 (本当に学ぶべきアメリカスーパーマーケット)